推理将棋第97回解答(3)
[2016年1月29日最終更新]
推理将棋第97回出題の97-3の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第97回出題 推理将棋第97回解答(1) (2) (3) (4)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
97-3 中級 NAO 作 2016の決め手 20手
「新年の指し初めはどうだった?君は後手番だったね」
「ああ、2筋の手を8回と1筋の手を1回指して勝ったよ」
「平成28年の元旦にぴったりだね」
「それだけじゃないよ。20手目16地点の着手が初王手で28の玉を詰ませたんだ」
「なるほど、2016の決め手で平成28年の玉を捕らえたってことか。今年はイケイケだね」
「イケイケGOGOじゃないけど、こっちが5連続で2筋に着手した後、相手も5連続で2筋に着手したんだ。不成の手も5回あったよ」
さて、どんな将棋だったのだろうか?
そして2016年、貴方の勝負手は?(条件)
- 20手目16地点の着手が初王手で28の玉が詰んだ
- 後手は、2筋に8回、1筋に1回着手した
- 後手が5連続で2筋に着手した後、先手が5連続で2筋に着手した
- 不成の手が5回あった
出題のことば(担当 NAO)
28玉が16の手で詰む形を推理しよう。
追加ヒント
11手目同玉に対し、12手目は角を打つ。
推理将棋97-3 解答 担当 NAO
▲7六歩 △2四歩 ▲4四角 △2五歩
▲2六角 △同 歩 ▲4八玉 △2七歩不成
▲3八玉 △2八歩不成▲同 玉 △3八角
▲2四歩 △2九角不成▲2三歩不成△2四桂
▲2二歩不成△2三飛 ▲2一歩成 △1六桂 まで20手.
(条件)
・20手目16地点の着手(△16桂)が初王手で28の玉が詰んだ
・後手は、2筋に8回(24,25,26歩, 27,28歩不成, 29角不成, 24桂, 23飛)、1筋に1回(16桂)着手した
・後手が5連続で2筋に着手(24,25,26歩, 27,28歩不成)した後、先手が5連続で2筋に着手(28同玉, 24歩, 23,22歩不成, 21歩成)した
・不成の手が5回(27,28歩不成, 29角不成, 23,22歩不成)あった
年賀詰の三問目は、20手目の16地点の手で28の玉を詰ます、2016年と平成28年の双方に関連付けた担当の作品。28玉に16の手で初王手を掛けるとすれば、吊し桂か2筋に飛を置いての角の開き王手が有力なところ、意外な詰形が現れます。
- 手順を推理する前に、まずは条件を整理します。
- 20手詰は先後とも10手づつ着手。
- 後手は、2筋の手が8回、1筋の手が1回、その他の筋が1回。ここで1筋の手は最終手の16地点に。前半に"後手が5連続で2筋に着手"するので、2~10手目は2筋。序の2、4、6手目は、24歩 25歩 26歩と進めるしかない。
- 先手は、玉が28で詰まされるので玉移動に48~38~28の3手要す。また後手が5連続2筋の手を指した10手目の後、"先手が5連続で2筋に着手"するので、11~19手目は2筋の着手。
- "5回の不成"は推理の鍵。後手は26歩の後、27、28歩不成と駒を取りながら2回の不成を指せる。不成を5回とするため先手も協力する。
- 次に詰形を推理しましょう。
"28玉に16地点の初王手"で詰む形は、"単純な吊し桂"と"2筋に飛を置いて27角~16角不成の開き王手"が有力。前者は28玉周囲の退路塞ぎが難しい。後者は惜しい筋(たとえば、先手18飛-28玉+後手22飛-27角型から16角不成)があるものの、"11手目以降の先手着手が2筋のみ"、"不成5回"に阻まれて失敗。それでは他の詰形はどうか?
正解は吊し桂と開き王手を組み合わせ、"23飛-24桂型からの両王手"。
- "両王手"を実現するまでの手順を追っていきます。
手順の前半は後手が歩を突き進め、先手は26地点で角を渡して協力する。初手から「▲76歩 △24歩 ▲44角 △25歩 ▲26角 △同歩 ▲48玉 △27歩不成 ▲38玉 △28歩不成」ここまで、後手が2筋に5連続着手し、不成は2回。
後手が1手だけ指せる1,2筋以外の手は、桂を入手するため、38への角打ち。29桂を不成で取れば、18と38の玉退路を塞げる。後手は入手した飛桂を2筋に打って両王手のお膳立て。先手は28玉以降2筋のみの着手、24歩打ちから歩不成の回数を稼ぐ。11手目から「▲28同玉 △38角 ▲24歩 △29角不成 ▲23歩不成 △24桂 ▲22歩不成 △23飛」ここまで、先手が2筋に5連続着手し、不成は計5回。
最後は飛桂の両王手。16地点の初王手で28玉を捕らえる。19手目から「▲21歩成 △16桂」まで。
それではみなさんの短評をどうぞ。
NAO(作者) 「飛桂の両王手の詰形が狙い。2筋に着手が集中するため、自然に手順を進めやすいと思いましたが、詰形が想定しづらく、意外な難問になりました。年賀詰なので、追加ヒントは、もう少しサービスした方がよかったかもしれません」
Pontamon 「16の着手で28の玉が詰むのは、16桂の合い効かずの形か16角での空き王手。16角の空き王手では縦横どちらからでも2筋の着手回数条件をクリアできず、16桂での単騎は先手の駒配置が無理。16桂単騎詰めと16角の空き王手の両方の手筋を使った両王手のすばらい仕上がりに脱帽です。13手目の23歩で19手目に22へ桂は打てないので22角で限定されていて凄いと思ったら、フナリは5回だけど不成4回と歩成1回。13手目に歩を控えて打っての不成5回でした」
■"16の着手で28の玉が詰む"作品コンセプトは、Pontamonさんの16角の開き王手を主題にした投稿作品からいただきました。歩成4回なら23歩~21歩成や24歩~22歩成の後にと金を動かす手もあります。
小木敏弘 「16は角ではなく桂でした。"ふなり"は六回か・・・」
■19手目の歩成で6回の「ふなり」
たくぼん 「不成5回がなかなかの難条件。16角から考えてかなり苦労しました。桂と考えてからはすんなり辿り着きました」
■不成5回は余詰筋を絶つため。遊び手が入る20手詰では手段が多いです。
波多野賢太郎 「この問題も難しくて悩みました。指し手の筋がかなり限定されるので考えやすいと思ったのですが、序盤に角を飛び出すのと、詰上がりがなかなか浮かびませんでした。20手目、16の手で28玉を詰ますというのがまさに年賀作にぴったりで凄いなあと思いました」
■5手目に26角と指す基本?手筋を活用。
諏訪冬葉 「最終手▲16桂だけだと戦力が乏しいから両王手。"5連続"のヒントから12手目が2筋以外と読めたのでなんとか解決」
渡辺 「後手は2筋で歩銀飛桂を取り(先手のアシスト込み)、29銀、24桂、23飛と打ったあと16桂でぴったりなので2筋以外の着手と5回もある不成が何かが最初の謎でした。角の方が(39を金で埋めなくて良いので)早いんですね。1筋を2回にしてくれれば少し易しくなったと思います」
■詰形を築くだけなら、先手に遊び手が多い手順。2筋着手と不成回数で選択肢を狭めました。ご指摘のとおり、年賀詰でなければ1筋2回(18角~16桂)とするところ。2筋8回と1筋1回がぴったりでしたので。
孔明 「最初は単純な▽1六桂までの吊し桂での詰みを考えましたが桂を渡しつつ1七と1八を塞ぐ手順が難しく、さらに▽1六角までの開き王手が見えたので吊し桂は罠だと思い早々に読みを打ち切りました。そして▲7六歩~▲4四角~▲2六角で角を渡す手順があまりにも綺麗だったので▽1六角までの開き王手を本線に考えて泥沼にハマりました。この手順を無視して▲1八飛を入れると惜しい手順が2つ見つかったんですが5回の不成や先手の5連続2筋の手が達成できず諦めていました。ヒントを読んでも開き王手の路線から抜けられなかったんですが▽3八角から桂馬を取りに行く手が見えてようやく▽1六桂までの両王手に気付きなんとか解けました」
小山邦明 「両王手の収束を16と28の配置という事でうまく着手限定できていると 思いました」
はなさかしろう 「97回の最難関、裏推理に頼りっぱなし。▲18飛車-28玉形を△16角(馬)の空き王手で詰ますのが本命でしたが、はずれ。迷走するも、後手の2筋でも1筋でもない手を当てに行ったのが効を奏してくれました。年賀要素満載で今年もGo!Go!Go!ですね」
斧間徳子 「※序の10手は裏読み(手順を限定できる順)で見当がつくも、その後、第一感の27角~16角生の開き王手は、18玉で捕まらない。38角~29角生と桂を取る手が思いつきにくかった。手順がうまく限定されている好作」
■27角~16角不成で詰む筋は、みなさん第一感の大本命手順。先手の遊び手を2筋に限定して防ぎました。
DD++ 「16角で38を封じつつ合い効かずかと思ったら、両王手の方でしたか(新年2回目)。18手目22飛でいいところをわざわざ23飛と打つのが不思議な手」
山下誠 「2二ではなく、2六で角を渡せることに気付いて、やっと解けました。8二飛は、何と不動駒だったんですね」
■詰みと関係がある2筋。11手目以降先手着手を2筋に限定して、後手に23飛を打た
せました。
NNN 「よく見れば分かるのですが、16地点というのが、1六なのか16箇所なのか曖昧で困りました。15箇所はいけるけど、、、」
■推理将棋では「XX地点」は盤面の位置を示しますので、曖昧ではありません。着手した場所の数を示すときは、ご指摘のように「XX箇所に着手した」と表記します。
金少桂 「先手の2筋着手条件と不成回数の条件で後手の桂、飛を打つタイミングや場所が限定されるのがうまいなぁと思う。"後手は、2筋に8回、1筋に1回着手した"この条件、後手の手が1回余ってるのに最初気づかず、まるで解けずに焦ったのは私だけだろうか」
■後手の着手は10回。"他の筋が1回"は明らかなので省略しています。
隅の老人B(無解) 「解けません、残念。」
S.Kimura 「ヒントを見て,先手の角を取らせに行くことが分かりましたが,
その後の手順も,相当に見つけづらかったです.22歩を飛車で取っても良いところを,取らずに打つとは思いませんでした」
飯山修 「直前ヒントで角を打つ前までは判ったが1回しか指せない1・2筋以外の手がここで来ると考えが及ぶのに一苦労。解答者を減らす問題になりそう」
■追加ヒントで「角打の場所」と「両王手」も明かすべきでしたね。
正解:17名
飯山修さん S.Kimuraさん NNNさん 小木敏弘さん 斧間徳子さん
金少桂さん 孔明さん 小山邦明さん 諏訪冬葉さん たくぼんさん
DD++さん 波多野賢太郎さん はなさかしろうさん Pontamonさん
山下誠さん RINTAROさん 渡辺さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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