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推理将棋第97回解答(4)

[2016年2月2日最終更新]
推理将棋第97回出題の97-4の解答、第97回出題の当選者(諏訪冬葉さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第97回出題  推理将棋第97回解答(1)  (2)  (3)  (4)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


97-4 中級 渡辺秀行 作  推理敵からの年賀状 27手

「去年の年賀状を整理していたら、あいつからの年賀状が見つかったよ」
「ふむふむ、確かこんな問題を出題してきてたなぁ。どれ、見てみるか?」
<箇条書条件を見せる>
「今年の年賀はそれをちょっと変えて出してやったんだ」
「俺の作った返しも見せて欲しいだって?まぁ、そう慌てるでない」

<箇条書条件>

  • 27手で詰んだ
  • 先手はある端歩を6連続で動かした後、ある端香を8連続で動かした
  • 駒成は不成だと反則になる場合だけ
  • 後手は、唯一の金の着手である金を寄る一手を除いて駒を安い順(※1)に指した
  • 後手は、同種駒に関しては9筋から1筋へ向う順に着手して行った(※2)

(※1)歩と香杏桂圭銀全金角馬飛龍玉の順
(※2)同じ筋に連続して着手するのは良いがより9筋側に着手してはならない。
例えば7筋に桂を着手すると、それ以降8筋9筋に桂を着手する可能性はなく、7筋に桂を着手する可能性はある。もちろん駒種が銀などに変ればまた9筋から着手しても良い。


出題のことば(担当 NAO)

 8回目の端香の手で詰む形を推理しよう。

追加ヒント

 最終手11香成の支え駒は88の角。角道を通すため後手が協力する。


Suiri974 推理将棋97-4 解答  担当 NAO

1六歩  △  ▲1五歩  △7五
1四歩  △7六  ▲1三歩不成△7七歩不成
1二歩不成△7八歩不成1一歩成 △
1八香  △1三  ▲1七香  △3二
1六香  △1一  ▲1五香  △4二
1四香  △3一  ▲1三香不成△2一
1二香不成3一金  ▲1一香成 まで27手.

(条件)
・先手はある端歩を6連続で動かした(17歩:▲16歩~▲11歩成)後、ある端香を8連続で動かした(19香:▲18香~▲11香成)
・駒成は不成だと反則になる場合(11手目▲11歩成、27手目▲11香成)だけ
・後手は、唯一の金の着手である金を寄る一手を除いて駒を安い順に指した(74~34歩→13桂→32銀→11角→42~21玉→31金)
・後手は、同種駒に関しては9筋から1筋へ向う順に着手して行った(74,75,76,77,78,34歩、42,32,21玉)

年賀特集前半の最後は、前年の27年を主題とした11で詰む中編の年賀推理。新年の年賀推理(後半出題の98-3)への伏線にもなっています。着手駒が限定されているので方針が立てやすく、長い手数でも簡単に解ける構成です。

まず、条件から詰型を推理します。

  • 27手詰の先手着手は14回。先手が動かせるのは端歩1枚と端香1枚の2枚だけ。取った駒を使うこともないので、最終手の香成を支える形は、初期配置の88角の効きに11香成で詰む形を目指す。
  • 先手のある端歩は"17歩"、ある端香は"19香"に確定。先手は「16歩 15歩 14歩 13歩 12歩不成 11歩成」と端歩を6連続で動かした後、「18香 17香 16香 15香 14香 13香不成 12香不成 11香成」と端香を8連続で動かす。ここまで、先手の全手順が判明。
  • 後手は、安い駒から順に使うが、先手の88角の効きを11まで効かすため77,33,22地点を空けて協力し、11香成で詰む形の21玉型を目指す。77,33地点を空けるのは一番安い歩。「74歩 75歩 76歩 77歩 78不成 34歩」の順に指す。初手から「▲16歩 △74歩 ▲15歩 △75歩 ▲14歩 △76歩 ▲13歩不成 △77歩不成 ▲12歩不成 △78歩不成 ▲11歩成 △34歩」
  • 後手の着手13手のうち、ここまで歩の手が6手。詰位置の21までの玉移動には3手必要。残り21玉の退路を塞ぐだけなら32金か32飛の1手で済む形だが、玉移動の後に指せるのは、"唯一の金の手"で金が寄る手。21玉の後、31金と指せるよう、銀金を各1手ずつ動かし、32銀~21玉~31金の形を目指す。残りの後手の手が2手残っているが、詰みには邪魔な22角と21桂を移動する手に各1手づつ使えばよい。歩の後は、桂→銀→角→玉の順に動かす。13手目から「▲18香 △13桂 ▲17香 △32銀 ▲16香  △11角 ▲15香 △42玉 ▲14香 △31玉 ▲13香不成 △21玉 ▲12香不成」後手は最後に"唯一の金の手"で31金と寄る。26手目から「△31金 ▲11香成」まで。

それではみなさんの短評をどうぞ。

渡辺秀行(作者) 「他の3問に比べて圧倒的に簡単でしょう。先手の手は決まっているので、後手は77と33を空けて玉を21に運び、壁を作れば詰の完成」

NNN 「条件がややこしそうですが、実際には紛れは少なく、詰み上がりも想像が難しくなさそうなので、初級に近いかもしれませんね。楽しく解けました」

たくぼん「後手の手だけ考えればいいので、楽しく解図できました」

波多野賢太郎 「27手という手数とあまり見慣れない条件に、難しそうだと思いましたが、先手の手がほぼ限られていたので意外と考え易かったです。でも、これだけの条件で後手の手がきっちり限定されているのは凄いなあと思いました」

■先手の2枚の駒の着手が決まっているので、導かれるままに楽しく解ける中編の易問でした。

斧間徳子 「後手の74歩~78歩生が絶妙の好手順」

金少桂 「手数の長さと一見よくわからない強烈な条件にびっくりしたが、冷静に考えればそこまで身構えなくてもよいことがわかり一安心。歩の手がひたすら並ぶ前半の棋譜がユーモラス」

■先手は1筋、後手は7筋。我が道を行く歩突きです。

Pontamon 「同種駒の条件があったので、77の歩を取るために93桂から跳ねて行くと同玉が必要で駄目で、飛が出て行くと1手間に合わず。素直に後手の7筋の歩を進めて正解に辿りつきました」

■桂で77をこじ開ける手順はうまくいきません。93桂~85桂~77桂とすると、69桂成が王手で失敗。89桂成は"同種駒は9筋から1筋へ向う順"に合致せず。また、飛を使う84歩~85歩~84飛~74飛の順は角道空けるまで6手要し手数超過。地道な歩突きが間違いない。

DD++ 「なんとなく香の通り道に駒を置くのに抵抗があって13桂がすごく指しにくかったです」

飯山修 「詰み形はすぐ決まるのでいかにして27手でおさめるか。11角13桂に気づけば1直線」

■邪魔駒は先手駒の通り道に捨てます。

山下誠 「先手の手は全て必然に近いので、8八角が主役と気付けば簡単。しかし、気付かなければ永久に解けません」

■支え駒は何か?考えればわかるはず。

小木敏弘 「王様が通ってから門を閉める金」

諏訪冬葉 「先手の手が全部確定したのであとは角道を何とかするだけ。金の条件を見落として相当迷いました」

■金の条件が変則的。見落とされた方々がおられました。

隅の老人B(誤解) 「手順が長くて後手の駒を動かす順番が面倒。順番が間違っていても最終図は合っていますね」

■4手目に銀、6手目に玉を動かす手順をいただきました。手順前後の誤解は残念。最終形は合っているだけにもったいない。

小山邦明(誤解) 「最後にぴったり先手の手が間に合っているのが不思議な気がしました」

孔明(誤解) 「最後▲1一香成で詰ますためにヒモが付いてないので先手の角筋を後手に開けさせる手順を考えてたら解けました。この問題が一番簡単でした」

S.Kimura(誤解) 「ヒントなしで解けた,唯一の問題です.77の歩を取るのが,角ではなくて,歩だったところが意外でした」

■小山さん、孔明さん、Kimuraさんの3名からは、16手目△42金以下の解答をいただきましたが、残念、誤解です。"唯一の金の着手・・・"の条件から、金の着手は26手目△31金の1回限りです。条件文には十分ご注意をお願いします。
4題中1番の易問かと予想しましたが、結局正解者数が1番少なかったのが本問でした。

はなさかしろう 「意外なほど遅い香車の歩みに間に合うか、わくわく楽しい手順。手順を誘導する条件がしっかりしていて解き易い長編(それとも中編?)でした。本問は一直線でしたが、さて、返しの手順はどうなりますか、楽しみです」

■続編の98-3でも"ある駒"の軌跡の推理を楽しんでください。


正解:16名

  飯山修さん  NNNさん  小木敏弘さん  斧間徳子さん  加賀孝志さん
  金少桂さん  諏訪冬葉さん  たくぼんさん  DD++さん  テイエムガンバさん
  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  Pontamonさん  山下誠さん
  RINTAROさん  渡辺さん


総評

小木敏弘 「97-1のヒントは新鮮でした」

■棋譜の積を条件にするとは、斬新なアイデアでした。

渡辺 「今回は、手数順と難易度順がほぼ逆?解図は97-1、検討は97-2が最難問か」

■担当は解図も検討も97-1が最難問と感じました。

波多野賢太郎 「今回の四つの年賀作は思う存分悩み、楽しむことができました。特に1番と3番はよくぞ考えたという条件な上に、かなり悩んだので印象に残りました」

飯山修 「今回も直前ヒントがなければ到底無理。100回記念が待ち遠しい」

小山邦明 「新年から面白い条件の作品で大変楽しめました」

■力作が集まりましたので、骨のある出題となりました。その分、解図できたときの爽快感を味わえたかと思います。

占魚亭 「今回は1作解くのがやっとでした。本年もよろしくお願いします」

加賀孝志 「2題のみ、明日からスペインへ。10日間、美術館巡り、今年もよろしくお願いします」

テイエムガンバ 「2016年もよろしくお願いします。本当は問題がすべて解けて好スタートを飾る予定でしたが……。第98回こそ全問正解を目標にします」

隅の老人B 「1月の20日、締切日まで考えたが全題は解けず。まあ,B爺さんの実力からすれば、こんな処が妥当ですね。それやこれやで、締め切りぎりぎりの解答。遅まきながら、今年も宜しく」

■年始は易問で揃えたかったんですけど、結構難しい作品群になりました。1題でも2題でも解けた分だけ解答いただければ幸いです。

Pontamon 「新年の4題5問は解き応えのある作品ばかりでした。本年もよろしくお願い申し上げます」

たくぼん 「長い作品のほうが好きなので今回は特に楽しめました。楽しめる長編またよろしくお願いします」

DD++ 「今年は総じて手数長いですね。手がかりが多いので解きやすい問題ばかりなのは安心です」

■作者はほぼ例年とあまり変わっていないので、"今年は長いのを出してやろう"とみなさんの波長が一致したのかも。さて、来年はどうでしょうか?

S.Kimura 「今回は難しくて,締め切り前日までかかって,ようやく全問解けました.お正月気分は既になくなりましたが,これから,第98回の問題に取り掛かります」

はなさかしろう 「出題されたての第98回を眺めながら、本解答が2016年の第一歩です。第98回は手数の長い難問があるようで、じっくり楽しみたいと思います」

■第98回の後半2題は手数が長いので上級としました。本格推理をお楽しみください。


推理将棋第97回出題全解答者: 22名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  NNNさん  小木敏弘さん  斧間徳子さん
  加賀孝志さん  金少桂さん  孔明さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  攻めダルマンさん  占魚亭さん  たくぼんさん  DD++さん
  テイエムガンバさん  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  Pontamonさん
  山下誠さん  RINTAROさん  渡辺さん

当選: 諏訪冬葉さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。


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