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推理将棋第100回解答(1)

[2016年4月25日最終更新]
推理将棋第100回出題の100-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第100回出題  推理将棋第100回解答(1)  (2)  (3)
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推理将棋第100回解説  担当 NAO

第100回の節目の出題は、「10手詰の難度ゼロ狙い」2作と100回記念の中編1作。意外な難問もありましたが多数の解答をいただきました。


100-1 初級  渡辺秀行 作     53駒成の謎   10手

「昨日の将棋10手目に詰んで終ったんだって?」
「6手目以降に53に駒を成る王手を見たんだけど、謎な手だよなぁ」

さて、どんな将棋だったのだろうか?

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 6~10手目に、53へ駒が成る王手があった

出題のことば(担当 NAO)

 53に成る王手は先手か後手か、その応手も推理しよう。

追加ヒント

 先手の▲53角成には後手が△同飛と応じる。


推理将棋100-1 解答

▲7六歩   △5二飛   ▲3三角不成 △6二玉
▲4二角不成 △6六角   ▲5三  △同 飛
▲5八玉   △5七飛成 まで10手.

(条件)
・6~10手目に、53へ駒が成る王手があった(7手目▲53角成)

Suiri1001

本作は、攻め方の後手が王手を掛けられる手が入る10手詰。先手からの王手を上手く利用する詰形が浮かべば、易しい短編です。しかしながら、53地点に至る迄の角のルートが通常とは違っているのが盲点となるため、難しく感じられた方が多数でした。

詰形は、角を効かせた57地点に飛を成って先手の58玉を詰める形。

先手は53地点への角成のため、通常は44か97を通るルートを使いますが、通常ルートでは上手くいきません。

  • 通常ルートの失敗例:
    ▲76歩 △52飛 ▲44角 △14歩 ▲58玉 Δ13角 ▲53角成 △同飛 ▲XXX △57飛成。
    ▲96歩 △52飛 ▲97角 △34歩 ▲58玉 Δ66角 ▲53角成 △同飛 ▲XXX △57飛成。いずれも53角成が非王手のため失敗。

▲53角成を王手とするためには、後手玉が1手動いてもらうのが必要です。そうすると後手方の攻め手が1手不足するところ、先手が角道を開ける協力手で補います。

  • 後手が角道を開ける代わりに▲33角不成と邪魔な歩を取り、後手も▲62玉と応戦。初手から「▲76歩 △52飛 ▲33角不成 △62玉」
    先手角は後手の角を邪魔しないよう33~42~53のルートを進む。
    5手目から「▲42角不成 △66角 ▲53角成 △同飛」
    詰形は58玉型、9手目から「▲58玉 △57飛成」まで。

53地点迄2手で動ける角を33~42の連続不成で経由する手順が思いの外浮かびづらく、"難度ゼロ"初級で出題したのは担当の見込み違いでした。

それではみなさんの短評をどうぞ。

渡辺秀行(作者) 「通常の初級と比べても易しくないと思います。53の成が先手と分って(決め打って)も、97や44を通る軌道を考えるのが普通なので発想の転換が要るところ」

■なかなか発想の転換に気づかず、苦戦された解答者が多かった。作者の狙い通りでしょうか。

飯山修 「直前ヒントをみても最後迄わからなかった。盲点というものを再認識」

はなさかしろう 「解けてみれば自然で最も効率の良い手順。何度も近くを通り過ぎたのに、何故か見えずに嵌り込んでしまい、個人的には今回の最難関でした」

Pontamon 「7手目以降での先手の角、桂、歩での53への駒成りの場合、後手玉は王手をされに行く1手が必要なので、何か無駄なような気がする。ましてや応手が必要な王手を53以外の手でするなど以ての外と思い、33角は全く考えませんでした。有力な手順として最初に浮かんだのは、▲55歩を△同角と取り、▲58飛から▲53飛成での居玉への王手。△52飛の移動合いから▲57龍と引く協力手に△57同飛成での詰み。55の角は6段目へ移動して57飛成の紐になればピッタリのはずだったが、58に玉が居ない。2週間も掛かって最後にようやく解けたのがこの初級でした」

■53に成るだけなら5手目で済むところ、7手目の53角成ならば、33と42に連続角不成とできる。解答実力者の盲点に入りました。

波多野賢太郎 「どれだけ易しいかと思っていたら意外と手こずってしまいました。角を最短距離で5三に成ることを考えてしまってハマってしまいました」

S.Kimura 「58玉,57飛成で詰ます形は見えていたのですが,6手目以降に53へ駒が成る王手を発見するのに苦労しました」

たくぼん 「53角成の王手を意識しすぎて3手目の王手の手が指し難くかった」

占魚亭 「最初に96歩~97角の筋を読んで手間取りました」

■97~53や44~53のルートが見えていると33~42~53のルートは指しにくいんですね。

隅の老人B 「2度の角生、これで53で駒成の王手が実現。解ければ『なぁ-―んだ』これが推理将棋ですね」

変寝夢「7手目53角成の王手、8手目同飛、5手目完了の時点で42角があるの条件で700万局面4分でした。42角指定の所を97角、44角指定にして大分苦労しました。まさか42角からとは・・。参りました」

■候補手指定で省いてしまうほどの盲点でしたか・・・42角不成

DD++ 「5手目53角成王手が可なら53で取った角を66へ打てばよし。でも7手目53角成王手でもなんとかなるんですね。なるほどなるほど」

■5手目53角成可なら、"▲76歩 △52飛 ▲44角 △62玉 ▲53角成 △同飛 ▲58玉 △66角 ▲XXX △57飛成"の順。本作は余った先手の1手を33不成に活用できました。

NNN 「53角成から57飛成決め打ちで正確なところが初級なんですかね」

山下誠 「5三へ成る駒を後手の飛車で取ることに気付けば簡単でした」

小木敏弘「シンプルなヒントで、無数の余詰も消しているのが見事」

加賀孝志 「旨い限定方法」

小山邦明 「後手玉が王手となる位置を限定できる手順で推理しました」

斧間徳子 「44角~53角成や97角~53角成ではダメで、33角生~42角生~53角成でなければならないところが面白い。1条件の傑作」

■シンプルに解けた方にも好評。1条件ながら謎解き要素に溢れた好作品でした。


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  NNNさん  斧間徳子さん  加賀孝志さん
  小木敏弘さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん
  占魚亭さん  たくぼんさん  DD++さん  波多野賢太郎さん
  はなさかしろうさん  変寝夢さん  Pontamonさん  山下誠さん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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