大道棋よもやま話 第37回 金問題の新展開 その5
[2017年3月28日最終更新]
詰将棋パラダイスで連載中の記事です。詰パラでスペースの関係で掲載できなかった資料全文なども補足していきます。
関連情報: 大道詰将棋よもやま話 ドキドキストリート (おもちゃ箱)
詰将棋パラダイス 2016年8月号掲載
大道棋よもやま話 第37回 金問題の新展開 その5 加藤 徹
大道棋ファンにとって明るいニュースが入りました。以前、大道棋教室を担当していたあっちゃんが復帰し、11月号から大道棋教室を再開するとのこと。半年に3~4題ベースだそうですが、どのような形になるのか、楽しみですね。
ブログも「あっちゃんずぶろぐ3」で再開、自作大道棋の好作を紹介しています。
さて、一休みしていた金問題の新展開、小山邦明さんが54銀型の金問題を見て、53銀型もおもしろいのではないかと検討して、投稿していただきました。今回はそれを懸賞出題します。
詰方53銀の金問題は珍しいので、どんな感じになるのか、トレーニング問題を作ってみました。まずはこちらでご研究ください(25手)。
前回は金少桂さんの角香問題を出題しました。大道棋36の解答の前に、前回紹介したドキ展53の解答を書いておきましょう。
82香、92玉、83角、93玉、94角成、同玉、54龍、74銀合、同龍、同飛、
61角、84玉、74と、同玉、65銀、63玉、64飛、73玉、74飛、82玉、
72飛成、93玉、83龍迄23手
84香や63角という有力な誘い手の中でびっくり香短打。龍切りを取らずに74銀合、61角の離し打ちと攻防の妙手があり、おもちゃ箱出題時にもかなり解答者を悩ませた好作です。
おもちゃ箱展示室の6月出題は詰パラ連動企画で角香問題特集でした。この中から双子問題を紹介します。
この図がドキ展57。そして、この図から55銀を金に置き替えた図がドキ展58です。銀と金で何が変わるのでしょうか。答はおもちゃ箱のドキドキストリートで。
◇大道棋36 金少桂 正解
63角、72歩合、84香、83銀合、72角成、同角、83香、同角、82歩、92玉、
81銀、93玉、83と、同玉、61角、93玉、94龍、82玉、72角成迄19手。
84香が初級者向けの誘い手で、83桂中合で逃れる(銀合は詰み)。
63角の捨駒が中級者向けの誘い手。同角に84龍が客の読み筋だが、72歩の捨て合が妙防。取れば同角で83に利いてきて逃れ。
そこで84香とすれば、今度桂合なら41龍で簡単。72に利かせる83銀の受けが絶対で、72角成から83香と2枚の合駒を取って収束する。
波多野賢太郎「王手に対する合駒の変化が存分に楽しめて、この型の原型と言える作品だと思いました。駒数が少なく、手を出しやすいのも良いですね。」
長谷繁蔵「84香から入って一本取られる。初手63角には72桂合と思ったが歩合だった。」
★全短評をおもちゃ箱で掲載。
【正解者】 解答23名、全員正解 (省略)
【当選者】 (省略)
◇懸賞詰将棋 大道棋37 小山邦明
53銀型の金問題。65が空いているが64馬があるので大丈夫。40手台、とどめは馬。
解答は8月末までに下記(省略)まで。最終手と手数(と短評)だけでOKです。
正解者から抽選で2名に大道棋類型辞典などを贈呈。
注1)上記のドキドキ展示室No.57,58の解説はこちらから。
注2)上記の大道棋36の解説および全短評はこちら。
注3)上記の大道棋37の解答募集は終了しています。解説および全短評はこちら。
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