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推理将棋第108回解答(1)

[2017年5月12日最終更新]
推理将棋第108回出題の108-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第108回出題  推理将棋第108回解答(1)  (2)  (3)
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推理将棋第108回解説  担当 NAO

2016年11月出題の第108回は21名から解答いただきました。


108-1 初級 はなさかしろう 作 入れ替え作業のあっけない幕切れ 3手(変則初形)

「将棋を指していたので覗いてみたんだ」
「うん」
「局面はちょうど、初形配置から一対の駒の位置を入れ替えただけの状態だった」
「へぇ。対局中だったということは、二歩や行き所のない駒はなかったんだね?」
「そう。王手放置もなかったよ。
 それで、続けて見ていたんだけど、3手で詰んでしまった」
「なるほど。手間の割にあっけない幕切れだったね。もう少し何か覚えてない?」
「見ていた3手のうちに飛車の手があったよ」

さて、どんな将棋だったのだろうか?入れ替わっている駒と手順を答えてください。

(条件) 

  • 初形配置から一対(2枚)の駒の位置を入れ替えただけの合法局面から3手で詰んだ
  • 飛の手があった

※ 開始局面で手番の側を先手として扱います。
例えば、
  入替:28の先手飛と22の後手角、手順: ▲21飛成 △44歩 ▲43桂まで 
のような要領でご解答ください。


出題のことば(担当 NAO)

 詰みに有効な飛の手を推理しよう。

追加ヒント

 1手目に飛で金を取って、3手目に金を打つ。


推理将棋108-1 解答

入替:

 88の先手角と41の後手金。

手順:

▲8八  △7二金  ▲5二金 まで3手

(条件)
・初形配置から一対の駒(88の先手角と41の後手金)の位置を入れ替えただけの合法局面から3手で詰んだ
・飛の手(初手▲88飛)があった

本作は、実戦初形の一部を入れ替えた変則初形からの3手詰。いわば3手詰局面を創作する初級問題です。一見簡単そうですが、詰み筋を見誤ると結構難しく感じられたでしょう。

  • 3手のうち1手は駒を取ることができることに注目。
    『飛の手があった』条件がなければ、先手39銀と後手41金を入れ替えた局面から「39金 72金 52金」と頭金で詰ます筋がある。これと同様、初手に自陣飛で金を入手する筋を目指す。
  • 初形は先手88角と後手41金を入れ替えた局面から、先手陣の88に置いた質駒の金を初手に入手し、頭金で詰み。「88金 72金 52金」まで。
  • "飛の手"条件に誘導されて、先手飛を入れ替える駒とするのは紛れ。先手28飛と後手駒(31銀、71銀、22角、82飛等)を入れ替えても3手では詰まない。
  • また、初形配置か"一対の駒を入れ替えただけの合法局面"が前提なので成駒や行き所のない駒は使えない。仮に成駒を許容すると、先手19香/"成香"と後手51玉の入れ替え:41成香~18金の筋や先手47歩/"と"と後手51玉の入れ替え:68銀~48飛の筋がある。
Suiri1081a
Suiri1081b

それではみなさんの短評をどうぞ。

はなさかしろう(作者) 「本サイトの第3回が好きなもので、7手より短い変則問題を狙ってみました。一対の入れ替えは意外と地味ですが4手の詰みは容易。ところが3手は夜中まで考えて思いつかず、一旦寝て起きたところでようやく見つけました。瞬殺された方には、何のことやら、という問題かと思いますが、少しでも考えて頂けたら嬉しいです」

久保紀貴 「解く前は残念な条件に思えた『飛の手があった』ですが、解いてみて納得。余詰を消しつつ、ミスリードにもなる絶妙の条件ですね」

小木敏弘 「結構悩みました。先手が自陣飛車で金を取るのが意外性」

S.Kimura 「入れ替えた後手の駒を先手陣で取ることに気づかず,かなり考えさせられました」

布哇斎 「交換した駒"で"取るのではなく、交換した駒"を"取るのだという発想の転換ができなかった自分の頭の固さを感じました」

■自陣飛車の手に意外性十分。好評でした。

Pontamon 「いつもと目先が変わって面白かったです。推理将棋を解くというより作っている感じでした」

占魚亭 「変則初形、面白いですね」

ほっと 「出題形式が面白い。検討は大変そうだが」

小山邦明 「こういう条件を付け加えたらいろいろな作品ができそうですね」

■短手数の作品ができるのが変則問題のいいところ。駒落ちも含め投稿も歓迎します。

山下誠 「まずは2八飛との交換を考えます。発想の転換を要しました」

まさ 「第一感は飛との置き換えだったので少し悩みました」

波多野賢太郎 「このような変則問題は初めてでしたが、なかなか面白いと思いました。先手飛車を入替の方が詰みそうなんですけどね」

諏訪冬葉 「飛車を動かすという条件から、▲27桂にして動かす▲31飛を動かすを経て▲41に銀か角を置くにたどり着きました」

原岡望 「銀は考えたが何故か角に思い至らず」

たくぼん 「先手飛と31(71)銀を入替るしかないと思い諦めかけました。3手ながら好作と思います」

■銀は悩ましい変化。銀と金を入れ替えると飛の手が入らず、飛と銀を入れ替えると詰みません。

加賀孝志 「ルールが分りにくい。ヒントを理解するほうが時間が掛かった」

RINTARO 「普段詰将棋を創る方にとっても易しくなかったです。どちらかというとばか詰なのでは?」

■もともと推理将棋は双方協力する手順のばか詰系ですので。

隅の老人B 「簡単に解けると感想文を書くのが難しい。私だけかな?」

■"一目でした"、"瞬殺です"、"易しすぎる"、何でも結構です。

飯山修 「プルーフゲームでこの初期図面の最短手数が成立すればツイン作として凄い」

■初期図面の局面まで20手ぐらいかかりそうですが、何か条件付けが入りますね。

DD++ 「後手玉が先手陣にいれば一瞬、と思ったら51へ置く先手駒を成にしないと玉を持ってこれない。実に巧妙。棋譜上では1手目▲(88)同飛と非限定なような気もしますが、動かし方に違いがあるわけではないし条件にも関係ないので気にしないということでしょうかね」

■厳密に88飛でなく、88同飛の棋譜非限定があるとは気づきませんでした。もっとも仮に『開始局面は実戦初形から20手進めた局面だった』というように開始局面まで手数制限を付ければ初手は同飛にはならず88飛に限定できているはずです。


正解:21名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  加賀孝志さん  久保紀貴さん
  小木敏弘さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん
  たくぼんさん  DD++さん  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん
  原岡望さん  布哇斎さん  ほっとさん  Pontamonさん  まささん
  山下誠さん  RINTAROさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

> 開始局面は実戦初形から20手進めた局面だった
1. 最後に△88金打とすると最短手順にはならないのでしょうか?(技術的に興味があります。私はそもそも20手で局面が実現できてないです....)
2. 仮に、そうだとしてもその限定意図のために付けたいと思うような条件ではありません。素直に、
※解答の1手目は「同」の付かない手で解答ください。
くらいで良いのだろうと思います。

投稿: 渡辺 | 2017.05.15 00:16

作っている時は、入替局面は初形から到達できればOKと思っていたので、最終手が88金である可能性は全く思いつきませんでした・・・

入替局面への到達手順についてはpontamonさんがmixi推理将棋1238番に取り上げてくださいました。
その議論の結果、現在のところ最短は19手です(本問とは先後逆)。20手はバリエーション豊富です。
例えば、▲76歩△52金▲55角△62金▲73角成△同金▲75歩△74角▲同歩△62玉▲73歩成△同玉▲62金△同玉▲77歩△73歩▲52角(待ち手)△51玉▲41角不成△88金(20手)で入れ替えると、DD++さんのご指摘の通り、解の初手の棋譜表記は同飛ですね。
19手の場合は今のところ最終手が▲22金にはできていないようですが、さてどうか。更に、18手はあり得るでしょうか?

投稿: はなさかしろう | 2017.05.17 00:53

20手目に△88金が可能とは判りませんでした。誤ったコメントをつけてしまい失礼しました。
※解答の1手目は同の付かない手で解答ください、に素直に同意します。

投稿: NAO | 2017.05.17 07:28

なるほど!7筋で歩交換すれば良かったのですね。参考になります。

投稿: 渡辺 | 2017.05.17 09:43

渡辺さんの仰るように、シンプルに仕上げるのに私も賛成ですが、アプローチも問題にしたらどうなるかも興味がそそられます。
ただ、あと3手で詰む入替局面は3通りあるので、図示しないとなると条件が必要。ということで、試作してみました。
※ 本試作での「状態」条件では駒の履歴(元どこにいたか)は考慮せず、同種駒は同じものと見做すものとします。

・22手で詰み
・19手目指了局面は初形配置から2枚(1対)の駒の位置のみが入れ替わった状態
・1手のみ着手のあった筋が6つ
・先手の歩の手の3手後には後手は必ず奇数段に歩の手を指した
・20手目以降に飛の手があった

このように、本問作意の入替局面は限定しにくいです。そこで、別の入替局面を使うと・・・

・22手で詰み
・19手目指了局面は初形配置から2枚(1対)の駒の位置のみが入れ替わった状態
・丁度5手着手した筋があった
・先手の歩の手の直後には後手は必ず奇数段に歩の手を指した

手順限定しただけなので余詰リスクはありますが、入替局面到達が最短19手ならば案外成立しているかもしれません。
しかし・・・解図は厄介な気がします。22手もあるのに、旅行ガイド的な条件が無い、中編の作りですので。

こういう問題は、算額のように、絵馬に書いて奉納した方が良いのかも。
最近フェアリーの解図に挑戦している折など、正解者が一定人数に達するまで難題をひたすら掲示しておく場所があっても面白いかも、と思ったりします。


投稿: はなさかしろう | 2017.05.17 23:14

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