[2017年12月16日最終更新]
推理将棋第116回出題の116-3の解答、第116回出題の当選者(占魚亭さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第116回出題 推理将棋第116回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
116-3 上級 Pontamon 作 端への桂成り 11手
「桂をどっちへ成るのか観戦していて興味津々だったよ」
「10手目の金の着手を見て、次の止めの桂成りは端にしたんだ」
(条件)
- 11手で詰んだ
- 10手目の金の着手に端への桂成りで応じた
出題のことば(担当 NAO)
1筋か9筋か、桂が成って詰む玉形を推理しよう。
追加ヒント
止めは1筋に桂が成る開き王手。
推理将棋116-3 解答
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △2四歩
▲2一馬 △2五歩 ▲2四桂 △4二玉
▲1五角 △5二金右 ▲1二桂成 まで11手.
(条件) ・10手目の金の着手(△52金右)に端への桂成り(▲12桂成)で応じた
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本作は、桂の開き王手で止めを刺す簡素条件の短編作品。端角の詰形は初級116-1と同じ"例の形"です。
- 先手の自陣桂を三段跳びで端に成る筋は届かないので、まず▲22角成~▲21馬で桂を入手。詰形を考えると、単純に桂が成った"成桂"による直接の王手では12地点でも13地点でも11手では届かない。そこで端に桂が成る開き王手の詰みを狙って、▲24桂+▲15角の形から▲12桂成の筋を目指す。詰形は"例の形"端角となる。
- 後手方は端角の王手に対し無駄合が効かないよう、23歩の効きを外す協力手が必要。△24歩~△25歩と歩を突く。
初手から「▲76歩 △34歩 ▲22角成 △24歩 ▲21馬 △25歩」
- 先手は15地点の角打ちが王手とならないよう桂を先に打つ。後手方は"例の形"で詰むよう、△42玉の後、10手目△52金右。7手目から「▲24桂 △42玉 ▲15角 △52金右 ▲12桂成」まで。端に桂が成る手が開き王手で合効かずの詰み。
簡素条件からすぐには角の手が見えず、初級と同じ筋を敢えて同時に出題しました。初級がいいヒントになったかもしれません。
それではみなさんの短評をどうぞ。
Pontamon(作者) 「初級がヒントになったのか、解いてから『あれ?』となったのか解答者の短評が楽しみです」
小山邦明 「先手の桂が端に成るには4手かかって残り2手では詰みそうにないので、後手の桂を取る方を考えた。116-1の手順で4手目で取れて、収束形も同じになりそうだと気付いたらすぐに解けた。締め切り前ヒントを『116-1を参考に』とは、できないかもしれませんね」
ほっと 「雰囲気は116-1と似ているが、こっちの方が出来が良さそう」
斧間徳子 「116-1を解いた余韻があって簡単に解けた。Pontamonさんの巧みな簡潔条件には、毎度感心させられます」
■貴重な11手詰の簡素1条件に開き王手の手順が入りました。
占魚亭 「両王手で仕留めないんだ(笑)。初級がヒントになっていて、ちょっとビックリ」
はなさかしろう 「10手目が左なら▲3二に成るんですね。意表のもう一回、こういうの嫌いじゃないですよ」
のくせに 「32に成っても詰むのが残念。条件『10手目の金の着手を見て、次の止め桂成の王手を端にすると詰まないことに気付いたんだ』などとして、作意 10手目52金左 11手目32桂成だとうまくいきますかね?」
■最終手32桂成の両王手を作意とすると、24歩25歩の2手が不要なので後手方が2手無駄手を指す余詰があります。端に成る条件が絶妙です。
小木敏弘 「24歩、25歩が大迷手」
飯山修 「2筋の着手5連続の条件では作意がバレバレ。それにしても116-1が解けてながらこちらの作は直前ヒントが出るまで気付かないところが情けない」
諏訪冬葉 「△25歩が間に合うことに気付かず迷路に入りました。詰んでみれば116-1と同じ形・・・」
原岡望 「ヒントを見ても詰め上がり浮かばず苦戦。2筋を悠然と突くとは」
■無駄合いを防ぐだけなので、歩突きに2手も掛けるのは指しにくい。
竹野龍騎 「いつものように驚くほど条件が少ない好作。24歩、25歩と突くのが面白い。1題目と同じ詰形とは粋な選題!」
S.Kimura 「ヒントを見て空き王手で詰む形を探したら答えが見つかりました。後手玉を2筋に持ってくることばかり考えていたので,116-1とほぼ同じ答えだったとは想像もしていませんでした」
RINTARO 「最初何故か13桂成ばかり考えていた。12に気付けば解決。1がいい伏線でしたね」
山下誠 「余分な端の桂成に惑わされて、1と同じ詰み筋ということになかなか思い至りませんでした」
キリギリス 「後手玉1筋だと思い込んでいたので、全然手数が足りませんでした。初級がヒントになっていたのでしょうか?」
後憂生 「これは何となく、気分的には116-1の続きですね。116-1が解ければ、これは簡単」
■出題月を同じにするか迷いましたが、ぱっと見の条件が異なりますので同月の出題としました。賛否分かれるかと予想しましたが思いの外、好評でした。
正解:18名
飯山修さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん キリギリスさん 後憂生さん
小木敏弘さん 小山邦明さん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん 竹野龍騎さん
テイエムガンバさん のくせにさん はなさかしろうさん 原岡望さん
ほっとさん Pontamonさん 山下誠さん RINTAROさん
総評
小木敏弘 「気がついてみると、116-1が116-3の大ヒントでした」
テイエムガンバ 「116-1と116-3ですが、詰んだ時の盤面がかぶって見えるのは私だけでしょうか?」
はなさかしろう 「解図で手一杯のこの頃、フェアリーが進むと推理将棋は解けず、フェアリーで煮詰まると推理将棋は解ける。私の脳はこのくらいで総量規制がかかる、というのはわかるのですが、並行してちびちびとはいかないのが不思議です」
■フェアリーと推理将棋では活性化する脳の領域が違うのでしょうか。
Pontamon 「生の角、角成り、空き王手だけどトドメを刺しているのは角の3題。角が主役の手順はやはり多いですね」
斧間徳子 「今月は5分で全題解けてしまい、もの足りなさを感じないでもなかった。初級と上級は同月に出題すべきかどうか難しいところだと思う」
RINTARO 「今月は考えやすかったです」
原岡望 「詰パラが解けた余勢を駆って全問解答。次回も易しいものをよろしくお願いします」
キリギリス 「今月は詰上がりが全く想像できなくて、とても難しかったです」
■易しく感じられた方と難しく感じられた方、双方のコメントがありました。難易度ほどほどでしょう。
推理将棋第116回出題全解答者: 18名
飯山修さん S.Kimuraさん 斧間徳子さん キリギリスさん 後憂生さん
小木敏弘さん 小山邦明さん 諏訪冬葉さん 占魚亭さん 竹野龍騎さん
テイエムガンバさん のくせにさん はなさかしろうさん 原岡望さん
ほっとさん Pontamonさん 山下誠さん RINTAROさん
当選: 占魚亭さん
おめでとうございます。
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