大道棋よもやま話 第48回 角香問題の力作
[2019年2月23最終更新]
詰将棋パラダイスで連載中の記事です。詰パラでスペースの関係で掲載できなかった資料全文なども補足していきます。
関連情報: 大道詰将棋よもやま話 ドキドキストリート (おもちゃ箱)
詰将棋パラダイス 2018年8月号掲載
大道棋よもやま話 第48回 角香問題の力作 加藤 徹
前回の大道棋教室鳥本先生からの出題、59手の力試し級の力作でしたが、ほとんどの方が正解。詰パラの解答陣はすごいですね。
◇大道棋47 鳥本敦史 正解
A63角、イ72銀合、同角成、同角、84香、83歩合、B同香不成、同角、
82銀、92玉、93歩、同飛、同銀成、同玉、83と、同玉、
84飛打、ロ73玉、51角、62歩合、同角成、同玉、53桂成、同玉、
54飛左、62玉、42飛成、73玉、65桂、83玉、43龍、ハ53歩合、
同龍、92玉、93歩、81玉、82歩、71玉、73龍、72角合、
81歩成、同玉、84飛、83桂合、同飛成、同角、同龍、71玉、
44角、ニ62角合、同角成、同玉、C53桂成、51玉、43桂、41玉、
23角、32歩合、81龍迄59手。
A84香は83歩合で逃れ。
B82銀、92玉、83香成の手順前後あり。
Cここからはいろいろな詰みあり。 (84角・53龍・54桂など)
イ72歩合は84香、83銀合、同香不成、92玉、82香成、93玉、
83成香、94玉、54飛以下(すぐ83香打以下でも詰む)
ロ72玉は42飛成、62歩合、61角、71玉、82飛成以下。
ハ92玉は93歩、81玉、51飛成以下。
ニ62歩合は63桂、61玉、81龍、52玉、53角成迄。
この角香問題は、大道棋類型辞典にも収録されていない、金少桂さん開発の新しい類型(第36回で紹介)。縦横斜めからの攻めがあり、その組合せでいろいろな詰筋が成立、発展性の高い類型である。2015年11月以降、おもちゃ箱や詰パラを中心に続々と新作が発表され、本作で17作目。
メインの誘い手84香は83歩の中合で奉納。本類型では更に中級向けに、63角、同角、84飛以下という捨て駒入りの誘い手が用意されているのが良い。
63角にはイの変化をにらんで72銀の捨合が妙防。これをすぐに同角成と切ってしまうのは本類型初めての展開である。以下飛角を入手してすっきりした形。ここからが大変だ。
31手目53龍でなく43龍と引くのが51飛成を作る好手。そうはさせじと53歩の中合(途中図)。
大道棋屋さん、その後も72角合、83桂合と抵抗を続けるが、44角の離し打ちで流石に諦める。
収束はいろいろあり、詰めていると判断できれば正解とした。
作者「途中53歩合が面白く入り、その後も第2ラウンド的な角合~桂合、離し角と面白い手がよく入りました。会心作です。」
鈴木彊「大道棋らしい切った張ったの手が続く。面白い手順で楽しめました」
占魚亭「要所要所の合駒読みに少し苦しみましたが、捌き主体の手順で解後感は悪くないですね。」
★全短評をおもちゃ箱で掲載。
【正解者】 解答10名、正解9名 (省略)
【当選者】 (省略)
今月の懸賞問題は、なし3類型の双玉版。まずはこちらで肩慣らし。一桁手数。ひと目かな。
◇懸賞詰将棋 大道棋48 加藤徹
暑い日が続くので、10手台の軽い問題を。作意順はべたべたで、余り夏向きではありませんが。
解答は8月末までに下記(省略)まで。最終手と手数(と短評)だけでOKです。
正解者から抽選で2名に大道棋類型辞典などを贈呈。
注1)上記の大道棋47の解説および全短評はこちら。
注2)上記の大道棋48の解答募集は終了しています。解説および全短評はこちら。
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