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大道棋よもやま話 第50回 双玉版なし3類型の系譜

[2019年3月7最終更新]
詰将棋パラダイスで連載中の記事です。詰パラでスペースの関係で掲載できなかった資料全文なども補足していきます。

関連情報: 大道詰将棋よもやま話  ドキドキストリート (おもちゃ箱


詰将棋パラダイス 2018年12月号掲載 ※最終回
大道棋よもやま話  第50回 双玉版なし3類型の系譜  加藤 徹

 なし3類型の双玉版は早くも昭和30年頃に登場しています。

Y050a

 9手の客寄せ問題。しかし展開させにくかったのか、この型が発展することはありませんでした。

 そして、昭和45年頃、筆者がこれを見て創作したのが次の図(31手)。

Y050b

 離れ駒の41歩が気になったのと余詰もあり、詰パラには発表しませんでした。その後、大阪の大道棋屋黒田さんに手紙で提供したのですが、黒田さんが亡くなったあと詰パラで黒田ノートが公開され、本作も未照合図として掲載されました。

 さて、前回の解答、まずはトレーニング問題(鳥本敦史)。大道棋49の67香がなく、61が龍、83が桂の図です。

Y049b

 92飛成、84玉、83龍、同香、85銀上、 75玉、53角成、64合、
 87桂迄9手。

 簡素な配置で客寄せにぴったり。

占魚亭「桂を取る前に香の利きに蓋をしておく下準備が大事」

◇大道棋49 加藤徹 正解

Y049

 83銀不成、93玉、92飛成、84玉、85歩、73玉、72龍、64玉、
 61龍、63歩合、同龍、同玉、43飛、64玉、53角成、65玉、
74銀不成、55玉、44飛成、56玉、57歩、同玉、75馬、58玉、
 48龍、69玉、78龍、59玉、48馬迄29手。

45飛成は55角合の逆王手で逃れ。
65銀、57玉以下でも同じ。

84玉は85歩以下2手早い。
54玉は63角成以下同手順で詰むが、次の詰みも発生。

  • 44角成、65玉、63飛成以下31手。
  • 44角成、65玉、66歩、56玉、34馬、45桂合、同龍、57玉、
    35馬、58玉(46合は同龍で無駄合)、36馬以下31手。
  • 44飛成、65玉、45龍、55飛合(角合の逆王手は早い)66歩以下31手。

55玉は44飛成以下2手早い。
56玉は57歩以下2手早い。

 スッキリした形だが受けを間違いやすく、48馬迄29手の作意解は17名中7名のみ!

 27手以下で詰めた方が7名も。ただし、うちお一人は頭4手書き洩らしていたためで、正解として扱った。

 64玉は簡単に詰むと即断したか、54玉と逃げて44角(飛)成以下の解も多かった。作意順を読めてない可能性が高いが、変同の余詰順なので、以下最善に受けていれば正解とした。

小山邦明「11手目の同龍は非常にやりにくい手だが74銀不成が好手でした」

★全短評をおもちゃ箱で掲載。

【正解者】 解答17名、正解9名 (省略)
【当選者】 (省略)

 大道棋教室が休載になり、大道棋の灯を消すなということで始めたこの連載ですが、うれしいことに大道棋教室が再開、軌道に乗ってきたので、今回で最終回とします。出題は終了しますが、大道棋の話題は今後も「おもちゃ箱だより」の中で随時取り上げていきますので、続いてお楽しみください。

◇懸賞詰将棋 大道棋50 鳥本敦史

Y050

 よもやま話最後の出題は大道棋教室の鳥本先生から。30手台。解答はおもちゃ箱だよりで発表します。

 解答は1月15日までに下記(省略)まで。最終手と手数(と短評)だけでOKです。

 正解者から抽選で2名に大道棋類型辞典などを贈呈。


注1)上記の大道棋49の解説および全短評はこちら。

注2)上記の大道棋50の解答募集は終了しています。解説および全短評はこちら。

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