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推理将棋第123回解答(2)

[2020年1月26日最終更新]
推理将棋第123回出題の123-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第123回出題  推理将棋第123回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


123-2 中級  渡辺秀行 作   いち、に、さん   11手

「いち、に、さん、いち、に、さん」
「何を言っているんだい?」
「隣の将棋が6手目から1筋、2筋、3筋、1筋、2筋、3筋、の順に指して詰んだよ」
「そんなこともあるんだね」
「最後の11手目は駒の利きのない地点に指していたよ」

(条件) 

  • 11手で詰み
  • 6手目~11手目は、1筋、2筋、3筋、1筋、2筋、3筋への着手
  • 最終手は駒の利きのない地点への着手

出題のことば(担当 Pontamon)

 最終手は玉に密着した王手ではありません。さて、どの駒種で詰めましょうか。

締め切り前ヒント

 6手目に香を動かしてはいけません。9手目にこの香を取ります。


推理将棋123-2 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△42玉、▲33角不成、△32玉、▲22角不成、△14歩、
24角、△33桂、▲11角成、△25桂、▲34香まで11手


(条件)
・11手で詰み
・6手目~11手目は、1筋、2筋、3筋、1筋、2筋、3筋への着手
(6手目△14歩、7手目▲24角、8手目△33桂、9手目▲11角成、10手目△25桂、11手目▲34香)
・最終手は駒の利きのない地点への着手(11手目▲34香)

Suiri1232

Suiri1232a6手目以降の着手筋が1筋、2筋、3筋、1筋、2筋、3筋の順ですので、先手も後手も各筋の着手は1度ずつです。最終手が3筋なのですが最終手が33だと、初期配置の角や桂が利いている地点なのでそれらの駒の処理を考えなければいけません。1~3筋の着手ができそうな先手の角を使うことになりますがもう一枚の攻め駒が必要です。先手が22の角を取って、2枚の角での攻めが思い浮かびます。

まず初手から、▲76歩、△34歩、▲22角不成で角を入手します。後手は角や馬での詰みになりそうな42地点へ△42玉で玉を上がり、先手の角は次の手番で2筋の着手ができるように▲13角不成としておきます。次の6手目からが、いち・に・さんです。△12香、▲22角不成、△33桂で桂を跳ねておいて、9手目の▲11角打によって最終手での▲33角成を目指します。後手の10手目の2筋着手は△24歩しかできません。それで参考1図になりますが、玉の退路を塞ぐ△52金または△52飛を指せていません。

52地点を埋めるのは5手目まで、と言っても後手の着手は2手目と4手目の2手しかありませんので、△42玉と上がるのが必須な詰み形なので2手目の△34を指しているのが障害になっています。

Suiri1232bそこで、2手目に△34歩とせずに△42玉と指す場合は3手目の▲33角が王手になるため角は不成として4手目に△32玉として、詰まされるために戦地へ玉が入ります。初手から、▲76歩、△42玉、▲33角不成、△32玉で、5手目には攻め駒補給の▲22角不成です。ここから、いち・に・さんが始まりますので、△12香、▲24角、△33桂、▲11角成、△25桂、▲33角成 と進めて詰んだ局面が参考2図です。

いち・に・さんの条件ばかりが気になっていましたが、もうひとつの条件「最終手は駒の利きのない地点への着手」がありました。最終手▲33角成は32に居る玉に王手を掛けて詰んでいますが、玉の利きがある地点への王手着手をしているので条件に合いません。玉の利きの範囲外から王手を掛けることができるのは、桂の他に長距離砲の大駒や香になります。と言っても、参考2図では持ち駒にこれらの駒はありません。参考2図から1手戻した局面を見てみると、6手目に△12香を指したので9手目の▲11角成は空成でしたが、もし、この香が持駒だったらどの駒も利いていない3筋の地点の34へ香を打てば詰んでいることに気付くでしょう。つまり、9手目の▲11角成で香を取れるように残しておくために6手目は後手が指せる他の1筋着手の△14歩とするだけで、11手目に▲34香と打って詰ませることができるのでした。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

渡辺(作者)「123回用の条件作。14歩はご愛嬌。」

■123回用に投稿いただきました。

RINTARO「最終手は不思議な感じ。」

■33からだと42の退路が出来てしまうので離して打たないといけないのが不思議な感じ。

NAO「筋指定の手順を後半に持ってきたのが工夫。遊び手の14歩が巧く入った。」

■94問題だと後半の条件指定がありますが、通常条件では珍しい部類かも。

ほっと「珍しい条件。成立しているのであれば凄い。」

■先後の着手をまとめて筋指定する条件は珍しいですね。

ミニベロ「テーマが抜群に面白い。氏にしては優しい悪魔系。」

■「1筋側からの順で」という条件は時々見ますが、着手筋の繰り返しは記憶にないです。(記憶力の問題かもしれせんが)

リーグ戦ファン「「3筋香打ちがトドメ」だけなら10手詰でOK。そこからよくこんな無駄手配置を思いつきますね(感嘆)。14歩と25桂も実は両方10手の無駄手ではないという(^^ 123狙いが先にあったと思えばちょっと納得ですが。」

■10手の場合は先手が68を埋める必要がありますが本作だと42は空いたまま。後手はそれで1手稼げるので14歩と25桂の両方を指せるようになっています。

斧間徳子「香打ちは34香と35香が限定できないので最後は桂打ち、と決めつけていたため大苦戦。6手目の1筋の手がパスの手なのが、より一層難問にしている。簡素な2条件にまとめる手腕は流石です。」

■解図方針を見積もる時点では35香だと24角が利いているなんてことは分かりません。

のくせに「玉を左へ呼ぼうとすると5手目まではほぼ必然、6手目が限定される=先手が香車を取る、と考えて解けました。」

■最終手の駒には何も利いていないので透かし詰か桂での詰みが確定しています。香を取って香で詰めることが分かれば自然と解けますね。

諏訪冬葉「2手目は△34歩と決め打っていたので香車は全く浮かびませんでした。▲33角で間に合うのか。」

■どうしても解けない時は視点を変えてみることですね。(と言いながら、自分も同じ手順を何度も繰り返して考えてしまいます)

小山邦明「後手の桂の2段跳ねが面白い手順。最終手の先手の3筋の手は、最初は桂を考えていましたが、香でも、37歩と24角が居ることで、34に限定できているのが非常に良いですね。」

■たとえ合い駒を持っていても合い駒が利かない桂は最終手候補になります。

たくぼん「34香の詰上りは予想しましたが、なかなか時間がかかりました。123とは面白い条件でした。」

■34香の詰上り予想があるのに時間がかかったとなると、引っ掛かりそうなのは6手目で意味のある手を考えてしまったのかな。

緑衾「1筋の手をどちらも詰みに役立てようとしてしまい苦労しました。」

■▲11角成は詰みに関与していますが△14歩は手待ちの無駄手。先後で必要な手数に差がある場合、手待ちであることがわからないように条件付けされることが多いようです。

飯山修「42の塞ぎ方ですが24角を見つけて一安心」

■後手の前半の着手は2手しかないので玉移動でいっぱいいっぱい。10手詰手順の応用なら△42飛なのですが...。

山下誠「6手目に意味のある手を指そうとして、泥沼にはまりました。」

■△12飛とか、4手目に取った角を△16角と打って9手目に取らせるとかはできそうですね。

S.Kimura「最後に,駒の利きが味方の駒も含むことにようやく気付きました.」

■▲36香、▲35香、▲34香の非限定だから香以外の駒だと読むと失敗します。

変寝夢「締め切り前ヒントで、香の離し打ちに気がついた。6手目以降の後手の着手の意味が他の駒を動かしたくないためのみになっているのが面白かった。最終形合利かずかな、と思ったらそもそも合する駒がなかった。ところで推理将棋は透かし詰OKでしたっけ(今回は違うけど)。」

■透かし詰はOKですが無駄合いが可能なので透かし詰の場合は、合い駒なし、二歩や行先の無い駒打ち禁止で合い駒ができない形になります。

DJカートン「締め切り前ヒントがなかったら「△2一玉▲3三桂まで」の形しか思い浮かばなかった(そして10分後に投げた)でしょう。」

■先手が桂を取って、後手が21へ玉を持って行く手順は無さそう。初級~上級に関わらず考慮時間の上限は10分でしょうか。

占魚亭「最終手、駒の利きのない地点への着手」の条件で、詰み形を想定しやすかった。」

■条件数が少ない時に助かるのは、解図の糸口になる条件の手が見えたとき。

原岡望「ヒントに助けられました」

■最終手が持っていない桂打ちでしかも王手になっていない▲34桂だったので香の記入ミスと判断して正解としました。

はなさかしろう「6手目が遊び手なので違うかも、と思いながら動かしていたら、実は巧みに限定されていて吃驚でした。」

■遊び手だと分かっていても実現が難しいものを指定される場合もありますが、多くは遊び手を他の条件に紛れ込ませるので解図していると不安になるかもしれません。


正解:20名

  RINTAROさん  NAOさん  ほっとさん  ミニベロさん
  リーグ戦ファンさん  斧間徳子さん  のくせにさん  諏訪冬葉さん
  小山邦明さん  たくぼんさん  緑衾さん  飯山修さん
  山下誠さん  S.Kimuraさん  変寝夢さん  DJカートンさん
  津久井康雄さん  占魚亭さん  原岡望さん  はなさかしろうさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

>先手が桂を取って、後手が21へ玉を持って行く手順は無さそう。
▲76歩△34歩▲22角△42玉▲13角△同桂▲24角△32玉▲13角成△21玉▲33桂
という順を読んで32が塞げず失敗しました

投稿: 諏訪冬葉 | 2020.01.27 03:02

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