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推理将棋第124回解答(1)

[2020年2月22日最終更新]
推理将棋第124回出題の124-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第124回出題  推理将棋第124回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第124回解説  担当 Pontamon

2020年最初の出題の年賀推理はいかがでしたでしょうか。
手数も長くて難問揃いだったようでしたが、易しいヒント投入の効果もあってか19名からの解答をいただきました。
解答、ありがとうございます。


124-1 初級  緑衾 作     銀世界        31手

「一面に雪が積もってきれいだね。あれを見ながら指し初めをしようか。
 私は先手で令和2年に因んで最初の3手を2筋に指すよ。
 その後は敵玉を詰ませる手以外はひたすら左銀を動かすことにするよ」
「じゃあ、後手の僕は元旦に因んで右銀を11手連続で動かすよ。
 また、4手目を6二銀にして、歩と金の手は指さないことにするよ」
「予定通り進んで私が詰ませて勝ったね。
 手数を数えてみると31手なのか。よし平成31年を惜しんでいることにしよう」

(条件) 

  • 31手目で先手が詰ませた
  • 先手は最初の3手を2筋に指し、その後敵玉を詰ませる手以外は左銀を移動させた
  • 後手は右銀を11手連続で移動させた
  • 後手は4手目を6二銀として歩と金の手がなかった

出題のことば(担当 Pontamon)

 先手の銀着手は12回、後手は少なくとも11回銀を動かしますが詰み形は?

締め切り前ヒント

 2手目は△42玉。右銀が移動して行って42地点を埋めますが千日手に気をつけて。



推理将棋124-1 解答

26歩、△42玉、▲25歩、△62銀、▲24歩、△71銀、
▲68銀、△32玉、▲79銀、△62銀、▲68銀、△71銀、
▲79銀、△62銀、▲68銀、△71銀、▲79銀、△62銀、
▲68銀、△51銀、▲79銀、△42銀右、▲68銀、△51銀、
▲79銀、△42銀右、▲68銀、△51銀、▲79銀、△42銀右、
▲23歩成 まで31手


(条件)
・31手目で先手が詰ませた
・先手は最初の3手を2筋に指し、その後敵玉を詰ませる手以外は左銀を移動させた(初手▲26歩、3手目▲25歩、5手目▲24歩、7手目~29手目▲68銀、▲79銀)
・後手は右銀を11手連続で移動させた(10手目~30手目△62銀、△71銀、△51銀、△42銀右)
・後手は4手目を6二銀として歩と金の手がなかった(4手目△62銀)

Suiri1241

平成31年を惜しんだ31手の年賀推理になっていますが、隠されたテーマは千日手回避。記憶では推理将棋で千日手をテーマにした作品は千日手を成立させるものだけでした。千日手を回避すること自体が裏条件になっていることが斬新だと思っていたら、ここで年賀推理の出題待ちしている間に詰将棋パラダイスの2020年1月号でも千日手回避が手順限定に利用されている問題が出題されました。

先手の最初の3手は2筋着手で最後の詰める着手以外は左銀の移動だけなので詰み形は2筋の飛先の歩を突き進めて最後は▲23歩成であることは明確です。先手の左銀を移動し続けることができる着手は、▲68銀と▲79銀の行き来だけです。先手の着手がこの銀移動だけの場合、後手の右銀も2地点の行き来だと千日手は最短12手で実現します。最初の▲68銀が7手目ですから、18手目に千日手になってしまうのでこれを回避するには後手は指し手を変えて新しい2地点の行き来をする必要があります。

Suiri1241a詰み上がりは例の7手詰ですので、2手目△42玉、4手目は指定された△62銀の後、△32玉として△42飛ができるように一旦△51銀で通路を開けてから△42飛として残りは右銀の移動だけを指して詰めたのが参考図です。

参考図の10手目までは、▲26歩、△42玉、▲25歩、△62銀、▲24歩、△32玉、▲68銀、△51銀、▲79銀、△42飛 です。

後手の右銀の着手回数を数えてみると10連続にしかなりません。4手目の△62銀が指定されているためすぐには△42飛とはできないのが原因です。

となると、42を埋めるのは右銀が42へ移動して行くことになりますが、4手目に62へ上がっているため11手連続の奇数手で2段目へ行くことができないため、62の銀は一旦71へ戻る必要があります。そのまま11手連続の銀着手をしてしまうと12連続になってしまうので、△71銀の次の手番では右銀以外の駒の着手が必要になります。詰みに必要な着手は30手目の△42銀以外には32への玉移動しかありませんので、2手目42玉、4手目は指定の△62銀、6手目で△71銀へ戻って、8手目を△32玉とすれば10手目からの後手の11手は右銀の移動に使えます。

2地点での銀の行き来だと6回目の銀移動で最初の地点へ戻ると同一局面が4回目になるので千日手になるため、6回目の銀移動では△51銀とします。その次に△62銀とするとそれも千日手なので、51と42間で銀を行き来することになります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

緑衾(作者)「千日手のルールの説明を入れるべきだったのでしょうか。ルールが変わったのは最近です。ただ、千日手がらみだと気づかせるのも狙いの一つなのでやりづらいです。」

■出題のことばで千日手のことに触れるつもりでしたが、斬新なテーマなのでヒント投入まで延ばしました。

NAOさん「新年早々の千日手は避けましょう。」

■王手での千日手は負けなので絶対に避けなければいけません。

ミニベロさん「なるほど! 千日手回避という新しいテーマですね。柿ノ木様に言われて初めて気がつきました。かの「最後の審判」の推理将棋版のイメージですが、初級のテーマには重過ぎる感じ。柿ノ木が無いと、カウントが大変だし・・・。それにしても、よく思いつきますね。」

■この作品がきっかけで打ち歩詰めテーマの推理将棋を作りました。「最後の審判」は知らなかったので調べました。千日手と打ち歩詰めの両方が絡んでいる詰将棋なのですね。

ほっとさん「解ける直前まで、どうやっても千日手になってしまい大混乱。」

■銀を動かすだけの単純な作業こそ難作業?

のくせにさん「非限定だらけだと思っていたら追加ヒントでまさかのキーワード。千日手回避で限定させるのは新手筋でしょうか。」

■千日手回避の作品は記憶に無かったのですが、詰パラ1月号でも使われていて驚きました。全くの偶然だけど滅多にないことが同じ時期に集中してしまうことをあらわす言葉があったけど思い出せない。

リーグ戦ファンさん「いやぁ、千日手回避とは!私が知らなかっただけかもしれませんが、推理将棋の新たな地平でした。
最初の局面を中央の点(この場合62銀)から始めると、そこを通る端点(この場合71)には同じ回数行くことができない、って、位相系の数学パズルの基本アイディアですが、それが推理将棋で見られるのは嬉しいです。」

■「連続王手回数の条件」なのに連続王手の千日手成立直前までの手順が組み込まれていたりすると難問になるでしょう。そのような状況にできるのかな?

RINTAROさん「詰み形はすぐ見える。先手の指し手は決まっている。後手の指し手も9割方決まっている。
しかし解けない。後手の選択肢が多すぎる。71に引くのか、51に引くのか、最後も42飛なのか、42銀右なのか。
ヒントを見る。千日手????はぁ?目から鱗であった。しかし、千日手が絡むと分かっても、一向に解ける気配はない。前述の疑問は全く解消されない。もしや、ミスディレクション・・・。4手目の62銀から11手連続の銀移動は始まらないんじゃないか・・・?そして、8手目32玉で10手目から始まることに気が付く。あとは千日手にならない銀の動きを見つけるだけだ。
試行錯誤の末、正解を見つけたときは嬉しかった。ただ一つ言えることは、これが初級な訳がない(笑)」

■ほぼ銀を動かすだけなので初級にしてしまいました。

飯山修さん「成程千日手規約はここでも通用するのか」

■最初の解答は銀の12連続着手、再解答は銀の8連続着手でしたので11連続着手の条件を満たしていませんでした。

斧間徳子さん「暗算では千日手回避手順が考えにくく、紙とペンを要した。」

■暗算は大変。将棋ソフトだと千日手を教えてくれます。

山下誠さん「2筋の手から詰み形は必然なので、後手銀の手数合わせ問題でした。」

■そうなので初級にしましたが中々厄介だったようです。

たくぼんさん「後手の銀の動きだけで何回も千日手でやり直しさせられました。なかなか面白かったです。」

■62銀の局面の回数に気を付ければ、後半は51と42の行き来になるのですが慣れていない状況に戸惑ったことでしょう。

波多野賢太郎さん「意外に難しくて、ヒントを見て解けました。詰み形はすぐわかり、千日手のことも気づいたのですが、なぜか6手目や8手目から銀を動かす順ばかり考えてしまいハマッてしまいました。」

■右銀を動かす課題を与えられていると、つい早くから動かしてしまいます。

S.Kimuraさん「銀の11回連続を8手目から始めなくてはならないと勘違いしていたため,何度やっても千日手になって困っていました.」

■30手目△42飛の先入観が邪魔したようですね。

津久井康雄さん「何とも悩ましいパズル。これで千日手ではないと思うのですが・・・」

■はい、正解です。

諏訪冬葉さん「千日手の検証が大変なので棄権します。」

■局面は盤上の駒配置、持ち駒、手番の3点セットなので検証は大変ですね。

DJカートンさん「(千日手を自動で判定してくれる)柿木将棋で駒を動かしていたら31回以上は「千日手です。」と言われた。」

■将棋ソフトの警告は強い味方。

緑衾さん「千日手のルールの説明を入れるべきだったのでしょうか。ルールが変わったのは最近です。ただ、千日手がらみだと気づかせるのも狙いの一つなのでやりづらいです。」

■当初、出題のことばで千日手にふれるつもりでしたが、締め切り前ヒントへ持って行きました。最初から言わなくてよかった。

はなさかしろうさん「Kifuが千日手を自動検出してくれるので試行錯誤を楽しみましたが、きちんと考えて整理しないと解けなくて面白かったです。」

■先手は7手目から銀移動を開始しますが、後手着手では10手目から銀移動開始なのでそこが同一局面のスタート地点。

原岡望さん「千日手でないことの証明。
71 62 51 42 をそれぞれ
a b c d
79 68 をそれぞれX Y とし後手先手の銀の位置をあわせて
aX =71銀 79銀のように示す。
26歩 42玉 25歩 62銀 24歩 71銀 68銀 32玉 と8手進んだとする。ここから22手を考える。
1手目79銀の局面はaXとなる。

aX-bX-cX-dX
|  |  |  |
aY-bY-cY-dY

線で結んだ状態のみ遷移できる。
最初はaXで次は横に遷移。
一つの状態は3回まで
縦横交互に遷移する
最後にdXとなる。以下の手順はこれを満たしている。9手目から
79銀 62銀 68銀 71銀 79銀 62銀 68銀 71銀 79銀 62銀 68銀 51銀 79銀 42銀右 68銀 51銀 79銀 42銀 68銀 51銀 79銀 42銀右
最後に 23歩成で終了
疲れました。 」

■千日手でないことの証明を理解するのも疲れました。(笑)

神在月生さん「「歩と金の手がなかった」というより「銀と玉の手しかなかった」(笑)」

■飛を動かして銀移動できる箇所を増やせることへ誘導して自滅させる?


正解:15名

  NAOさん  ミニベロさん  ほっとさん  リーグ戦ファンさん
  RINTAROさん  斧間徳子さん  たくぼんさん  波多野賢太郎さん
  S.Kimuraさん  津久井康雄さん  DJカートンさん  緑衾さん
  はなさかしろうさん  原岡望さん  神在月生さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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