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推理将棋第126回解答(2)

[2020年4月27日最終更新]
推理将棋第126回出題の126-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第126回出題  推理将棋第126回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


126-2 上級 ミニベロ 作 三捨利警部の推理・桂にまつわる10手詰  10手

「警部、10手詰の事件が発生しました。害者は最初から逃げようとしたようです」
「凶器は何かね?」
「とどめは桂のようです。4手目・6手目にも使われていますね」
「久々なんだから、もっと証拠集めてよ」
「8手目は、桂の頭に痕跡がありますね」
「成る手もなしか。これは難事件だな。久々なんだから、もう少し簡単な事件にしてほしいよ」

(条件) 

  • 10手詰
  • 初手は玉
  • 4手目も6手目も10手目も桂
  • 8手目は桂頭
  • 成る手なし

出題のことば(担当 Pontamon)

 桂成での詰みは多いですが、成る手なしの桂着手で詰む形を推理しましょう。

締め切り前ヒント

 4手目は73地点へ、6手目は33地点へ桂を跳ねます。10手目は桂を打つ手ではありません。


推理将棋126-2 解答 担当 Pontamon

▲68、△74歩、▲76歩、△73、▲33角不成、△同
▲77玉、△34角、▲66玉、△25 まで10手


(条件)
・10手詰
・初手は玉(初手▲68玉)
・4手目も6手目も10手目も桂(4手目△73桂、6手目△33同桂、10手目△25桂)
・8手目は桂頭(6手目△33同桂、8手目△34角)
・成る手なし

Suiri1262

Suiri1262a成る手が無い条件で最終手が桂となると、思い浮かぶのは吊るし桂の形ではないでしょうか。桂の着手条件は4手目、6手目と最終手ですが、この3回だけという条件ではないので、先手の桂も3手目と5手目で跳んで、6手目の後手の桂着手で桂を取り、10手目の桂打ちでの吊るし桂ができるでしょうか?

桂の着手中心で考えて、参考1図は▲36歩、△34歩、▲37桂、△33桂、▲45桂、△同桂、▲46歩、△57桂成、▲16歩、△47桂 の手順の吊るし桂で詰ませたのですが、8手目は△57桂成なので"成る手なし"をクリアできていません。それに桂頭の手は7手目でした。8手目で桂頭の手を指すなら△46桂しかありません。この△46桂で49の玉のこびんを抑えれば△37桂不成での詰み形が見えますが、7手目に▲48玉、9手目に▲59金右としても49玉と48飛の2手が間に合いません。

 

Suiri1262b4手目も6手目も桂の着手指定なので桂の2段跳ねで良さそうな手順を考えてみましたが、その手順では8手目の桂頭の着手が難関でした。初期配置の先手の桂頭への着手として△88角不成が手っ取り早そうです。参考2図はこの方針で指していき△57桂不成の吊るし桂で詰めた局面なのですが、実は12手目の局面なのでこれも手数オーバーです。

参考2図の手順:▲68玉、△34歩、▲76歩、△33桂、▲59金左、△45桂、▲69玉、△88角不成、▲66歩、△67角、▲68飛、△57桂不成 まで12手

桂頭への桂打ちも△88角不成での桂頭着手もうまく行かないので、他の手順を考える必要があります。▲76歩、△何か、▲33角不成を△同桂で取れば、取った角を8手目に桂頭へ打つことができます。地点は88、34の他に33の桂が6手目に跳ねれば、26、46の可能性もあります。しかし、6手目に△25桂や△45桂としてその桂頭の6段目に角を打っても最終手が桂跳ねであれば角の利きを生かしていません。4手目の△33同桂で8手目に△88角と打つ場合、6手目の桂着手は何でしょう?やはり△25桂や△45桂であれば△88角の手が無駄になりそうです。となると6手目の桂着手は81の桂が跳ねる手しかありません。幸い、2手目が決まっていないので、2手目に△74歩か△94歩を突いていれば81の桂を跳ねることができます。この場合は8手目に△34角と打つこともできます。もし、2手目が△74歩で6手目が△73桂なら、左右の桂が中央へ向けて跳ねて来ていて、これに△34角が加われば5段目のかなりの部分をカバーしていますし、33の桂の後ろには角が控えているので33の桂跳ねによる空き王手が見えてきます。手順を整理すると初手から▲76歩、△74歩、▲33角不成、△同桂、▲何か、△73桂、▲何か、△34角、▲何か、△25桂または△45桂 です。先手の3手は玉が空き王手で詰まされる地点へ移動する協力手になるので、▲68玉、▲77玉、▲66玉の3手です。最終手△45桂では8手目に打った角の利きを遮るために56地点が玉の退路となるので最終手は△25桂で詰みとなります。

なお、本問の類作となるのはチャンプ作の「66-2 中級 大駒を越えて」です。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「昔流行った居角で4段目の玉を仕留める形のバリエーションの一つ。56をにらむ角は3箇所打てるが、65は最終手が非限定。45は最終手が25だけ。34なら両方飛べて片方は不詰という仕掛け。」

緑衾さん「すぐに解けましたが統一感のある条件が面白いです。出題用というより鑑賞用の問題なんでしょうね。」

■桂使いが得意だと手順が見えやすいのですかね。

NAOさん「詰パラ425で最近見た詰形で解きやすかった。そっぽに跳ねる桂が秀逸。」

■共通しているのは、先手の玉形と後手の居角での空き王手ですが最終手は異なります。桂の条件でこの詰形が思い浮かぶとは!

斧間徳子さん「おもちゃ箱2013年の#66-2(チャンプ氏作)と同一手順かつ類似条件だが、完成度は前作の方が上と思う。」

■7年前の類似作品の条件も頭に入っているのですね。すばらしい記憶力。

RINTAROさん「条件より、桂をどんどん跳ねたくなりますが、中段玉で角の利きを活かして詰ますことを考えると正解にたどり着けます。条件が上手いですね。」

■4手目、6手目、10手目が桂と聞くと、4手目33桂、6手目45桂、8手目66角に10手目57桂成を考えてしまい、他の条件をクリアできなくてがっくり。

ほっとさん「34角のおかげで最終手が25になるのがよい。」

S.Kimuraさん「条件から中段玉を予想しました.最後の25桂がそっぽに飛んで面白いですね.」

原岡望さん「桂のそっぽ跳びで仕留める」

■桂がそっぽに跳ねるのが作者のねらいでした。

神在月生さん「8手目までの条件を満足する手順がごく少ないにもかかわらず、作意順はなかなか見つからなかった。両方の桂が跳ねるのがミソだった。それにしても、この見事な詰み形は初出なんだろうか。」

■おもちゃ箱では7年前の「66-2 中級 大駒を越えて」にあります。

占魚亭さん「桂跳ねで詰ますのは予想がつき、8手目桂頭の手で詰み形が見えたので、意外と易しかったです。」

■△88角と打つと▲86玉なので詰まないところでした。

飯山修さん「詰上がりをみると66-2と同じであるが私が解答を始めたのが70回あたりなので既視感がないのに納得」

■担当が参戦したのは74回から。当時、過去作品を一気に見たのですが、今は記憶力低下により既視感なしです。

変寝夢さん「ナイスな締め切り前ヒントでした。調子に乗って4五桂とすると失敗ですね」

■「25へしか桂を跳ねることができなかった」という条件を入れて、17桂からの25桂とか13桂からの25桂へ誘導しようとした作品を作ったことがあります。△34角ではなく△45角になります。

波多野賢太郎さん「これは桂の条件をよく考えてみたら、この詰上がりが思い浮かびました。三捨利警部シリーズ、また楽しみにしています。」

■担当は「さんじゃり警部」と誤読してました。断捨離(だんしゃり)の影響かな。近々、ミステリ警部の登場を予定しています。

リーグ戦ファンさん「この条件でトドメが25桂と予想できる人はどれだけいるんですかね?私は問題を一読した段階でトドメの手を5個くらい予想することをよくやるんですけど、今回は駒が限定されているのにカスリもせず。いい味すぎます。」

■条件を見た瞬間に、△73桂と△33桂が見えなければ△25桂は予想できないでしょうね。

DJカートンさん「普通に考えると「桂頭」は88しか思いつかない。」

■桂頭が空いたのは88ですから、普通はそう思うでしょうね。

はなさかしろうさん「まさに本格、正統派。ミニベロさんの新作を解けるのが幸せです。」

■三捨利警部の難問に乞うご期待!

津久井康雄さん「45桂ばかり考えてました。25桂がトボけた味ですね。」

■45桂は先手玉に迫る手なので自然な流れです。成れるのなら角との連携で57桂成の詰みがありますが、そうは問屋が卸さなかった。

諏訪冬葉さん「条件を満たして詰んでいるのですが、最後に王手をかけているのが角なので「凶器は桂馬」という気がしません。(実はこの手順は66-2「大駒を超えて」と同一です)」

あさっての方向へ飛ばした手裏剣の後ろからの一太刀。もしくは変移抜刀霞斬り?柔道なら合わせ技一本というところでしょうか。


正解:18名

  緑衾さん  NAOさん  斧間徳子さん  RINTAROさん
  諏訪冬葉さん  ミニベロさん  ほっとさん  S.Kimuraさん
  原岡望さん  神在月生さん  占魚亭さん  飯山修さん
  変寝夢さん  波多野賢太郎さん  リーグ戦ファンさん
  DJカートンさん  はなさかしろうさん  津久井康雄さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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