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推理将棋第127回解答(2)

[2020年5月24日最終更新]
推理将棋第127回出題の127-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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127-2 中級 緑衾 作   国 11手

「9、11手目の連続王手で詰みだね」
「詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があったよ」
「6手前と同じ筋への手はなくて、4手目は金駒ではなかったね」

(条件) 

  • 9、11手目の連続王手で詰み
  • 詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があった
  • 6手前と同じ筋への手はなかった
  • 4手目は金駒ではなかった

出題のことば(担当 Pontamon)

 6手前と同じ筋の着手にならないように手順をやり繰りしてください。

締め切り前ヒント

 玉の隣の金を桂成で取ります。どちらの金をどちらの桂で取るのかで10経路あります。


推理将棋127-2 解答 担当 Pontamon

▲96歩、△32銀、▲97桂、△62、▲85桂、△42金、
▲73桂不成、△41銀、▲61桂成、△52玉、▲51金 まで11手


(条件)
・9、11手目の連続王手で詰み(9手目▲61桂成、11手目▲51金)
・詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があった
・6手前と同じ筋への手はなかった
・4手目は金駒ではなかった(4手目△62飛)

Suiri1272

Suiri1272a詰み形はタイトルにもなっている「国」の形、すなわち玉の周り8マスが駒で埋め尽くされている強固な砦を攻めるには壁の外側から角と桂の連携による吊るし桂が思い浮かびます。参考1図のように、11手で吊るし桂で仕留めることはできましたが、王手は2回なものの最後の連続王手にはなっていません。

参考1図:▲76歩、△92飛、▲33角不成、△62玉、▲22角成、△72玉、▲21馬、△82玉、▲46角、△72金、▲74桂 まで11手

9手目と11手目を連続王手にしてこの詰み形にするのであれば、玉の媚びんが空いている状態で9手目の角打ちの王手、玉の媚びんを埋める手の後に桂打ちで仕留めるという筋書きがありそうです。参考1図では玉は82まで遠征しているので、初期配置の近くの52とかだと手数を減らせるので実現できそうですが、実際には手数が足りなくて失敗します。(角での王手に合駒で国囲いを完成させて、外からの桂打ちではなく合駒を取ってしまうという余詰手順がNAOさんから指摘がありました。)

 

Suiri1272b条件やタイトルから、玉の周り8マスは全て後手の駒だと勘違いしてたようです。「国」の壁の位置に居る玉に9手目に王手を掛けて、玉が国の中心へ動いたところを、玉が居た壁の位置への最終手で詰ます手順がありそうです。参考2図はこの方針で詰めてみたものですが、13手掛かってしまいました。

参考2図:▲76歩、△34歩、▲22角不成、△42銀、▲31角成、△72金、▲41馬、△61玉、▲75歩、△51銀、▲52角、△62玉、▲61金 まで13手

手数オーバーになった原因は何でしょう?先手は手待ちの▲75歩を指していますがトドメの金打ちをするための金取りが強すぎる馬だったために後手の「国」作りを1筋ずらす必要が出たためです。つまり、初形の51の玉の隣の金を大駒の成駒ではなく、小駒の成駒もしくは小駒の駒成で取っての王手が9手目であれば、玉は1マス直進して、先手は玉尻へ取ったばかりの金を打ちこんで詰みにすることができます。

玉腹の金を小駒で取るとなるとちょうど良いのは桂成で取る手です。成桂が41か61に出来て、玉が52へ上がり、▲51金で詰ますには成桂を作った反対側の金の初形位置に金があっては駄目なので、そこは横に利きが無い銀か角が居ることになります。41や61は角筋ではないので、ここは銀になりそうです。金は直で上がっておく必要があります。この金銀で片側の縦の壁はできます。反対側の縦の壁の2段目は何でしょう?金は先手が取るので51への利きが無いものと言えば飛になります。

桂を跳ねて行って、「国」を構成する53の歩を取るわけには行かないので、▲33桂不成か▲73桂不成からの金取りになりますが、初手が▲36歩や▲76歩では6手後が▲33桂不成や▲73桂不成になるので条件をクリアできません。つまり、桂は端から出て行くことになります。1段目の銀と2段目の金の縦の壁を作るには、金銀がそれぞれ直進してから銀を引くことになります。反対側の2段目は飛ですが、△42飛にすると右金と右銀の直進は飛の着手の後にすることになり、4手目は金駒ではないという条件に違反します。つまり、飛は△62飛であり4手目に指す必要があります。

着手を整理すると初手から▲96歩、△左の金か銀、▲97桂、△62飛、▲85桂、△左の金か銀、▲73桂不成、△41銀、▲61桂成、△52玉、▲51金 までの11手になります。左の金と銀が直進する手は何手目でしょう?8手目が△41銀ですのでその6手前となる2手目は4筋ではなく3筋の△32銀になり、6手目が△42金です。

指摘があった余詰手順は以下の通りです。

ほっとさん:
▲76歩、△52玉、▲44角、△54歩、▲71角成、△44歩、▲42銀、△43玉、▲61馬、△32玉、▲43金

はなさかしろうさん:
▲76歩、△34歩、▲22角成、△14歩、▲31馬、△52金右、▲53馬、△61玉、▲62銀、△72玉、▲61角

NAOさん:
▲76歩、△34歩、▲22角成、△52飛、▲11馬、△42玉、▲32香、△51金右、▲15角、△33桂、▲同馬

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

緑衾さん(作者)「連続王手の条件はPontamon様の案です。125-2がヒントになってないといいのですが。」

■締切前ヒントが出た後だと先々月の手順を思い出すかもしれませんね。多々ある「国」の中で連続王手の条件だと作意順を限定できそうだと思ったのですが、担当の力不足でした。

ミニベロさん「危ない順が相当あるが、どれも際どく逃れている。紛れを読ませる作風なんですね。連続王手が保険になって、限定できているようです。」

■国の詰み上がりは7手詰の23歩成までを筆頭に沢山あります。

ほっとさん(双方解)「端から桂を活用すると「6手前と同じ筋への手」を回避できる。なるほど。」

■初手76歩だと7手目の73桂不成ができません。

はなさかしろうさん(双方解)「(余詰解答時)国、というと玉は味方に囲われている印象ですが、連続王手との相性を考えると敵が紛れ込んでいる方がやりやすい。というわけで、先手3枚で攻めてみました。作意解はまだ見つかりません。
(作意解答時)一段目に飛か金を並べるの玉方も玉脇に飛か金を2枚使うので駒不足、成銀づくりは手が足りないと思っていましたが、桂で行くんですね。技巧的な手順限定の2条件も解いてから見ると、なるほどと思いました。」

■後手が1手余す余詰手順に脱帽です。

NAOさん(双方解)「(余詰解答時)周囲8箇所の"国"囲いとなると、2段目の32~72のいずれかだが絞りきれず苦戦。形だけの32香を打って解決。
(作意解)詰形は32~72のどこか探索したが、作意順は本命の52玉形。端桂が間に合うとは驚き」

■最奥まで連続桂跳ねが意外な手順。

RINTAROさん「条件より角を使いたくなりますが、桂を使うとは思いませんでした。このような作品は、詰上図の推察が肝なのですが、本詰上図にはなかなか至りませんでした。気付けば「なーんだ」ですが、6手前条件での限定が上手いですね。」

■76歩の初手と7手目の他にも2手目と8手目の4筋の両方を消して手順を限定する条件でした。

S.Kimuraさん「8マス埋めるのに手数が足りないと思っていたら,先手が2枚埋めれば良かったのですね.」

■後手駒で国囲いをガチガチに固めた外からの桂での姿焼きにしたいところですが手が足りません。

たくぼんさん「割と分りやすく桂のルートが特定できたので楽しめました。」

■もうひとつの金が1段目に残っていると駄目なので、早々と2手目に上がると6手前条件をクリアできません。桂のルート以外にも課題はあったはずですが気にならなかったかな。

波多野賢太郎さん「これはヒントを見ました。詰み形が、角打、合駒、桂打しか浮かばなかったです。それにしても、これで余詰が次々と出てくるのもなんか凄いですね。」

■角打、合駒、桂打は解説で採用した形で、これが無理だから余詰は無さそうだと思った担当の力不足。余詰解答者解図力が凄い。

山下誠さん「初手1六歩ならば2手目は4二飛。よって初手9六歩に決まりました。」

■初手が16歩や36歩だと、4手目が金駒になってしまいます。76歩は一目でNG判定でしたでしょうか。

飯山修さん「○手前と同じ筋ではないという条件は新手筋?手順前後のある余詰解消に結構使えるのでは」

■2手前や4手前だとまだ解き易い感触です。

DJカートンさん「周りを埋めて角&桂で詰ます形」をメインで考えてしまう。全然違うじゃないかー。」

■余詰の検討はもちろんその筋からでした。

諏訪冬葉さん「72玉を詰まそうとするも6手前の制限を破れず。尻金が正しかったのか。」

■その72玉を詰ます余詰手順が2つ。(ほっとさん指摘手順の左右反転とはなさかしろうさん指摘手順)


正解:14名

  ミニベロさん  ほっとさん  はなさかしろうさん  NAOさん
  緑衾さん  RINTAROさん  S.Kimuraさん  たくぼんさん
  波多野賢太郎さん  山下誠さん  飯山修さん  DJカートンさん
  諏訪冬葉さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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