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推理将棋第131回解答(3)

[2020年9月25日最終更新]
推理将棋第131回出題の131-3の解答、第131回出題の当選者(けいたんさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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131-3 上級  Pontamon 作   1文字追加された棋譜 10手

「10手目の8段目着手で詰めた」
「最終手は、同じ地点への同じ駒で着手した後手の1回目の手の棋譜の最後に1文字追加された手だったね」

(条件) 

  • 10手で詰み
  • 最終手は8段目の同じ地点への同じ駒での後手の2回目の着手
  • 10手目の棋譜は、1回目着手の棋譜の最後に1文字追加されていた

出題のことば(担当 Pontamon)

 1文字追加となると、右、左、寄、上、引、直、成、のどれか。

締め切り前ヒント

 追加される文字は素直に「成」。2回目着手で「成」が付くパターンを整理しましょう。


推理将棋131-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△34歩、▲77角、△同角成、▲58玉、△68角
▲59金左、△79角不成、▲48金左、△68角成 まで10手


(条件)
・10手で詰み
・最終手は8段目の同じ地点への同じ駒での後手の2回目の着手(6手目△68角、10手目△68角成)
・10手目の棋譜は、1回目着手の棋譜の最後に1文字追加されていた(6手目△68角、10手目△68角成)

Suiri1313

6手目に銀・金・飛などを取って最終手に使おうと思っても、同一地点の2回着手は手数が足りません。4手目に取れる駒は歩・桂・角の3種ですが、桂は同一地点へ戻ることができないので紐として使うとしても、桂打ちの手や角移動の後に最終手で77へ角が戻って詰んだとしても8段目の条件をクリアできません。取った駒を使わずに初期配置22の角で仕留めるには、支えの△54歩との協力での△55角成までの10手の手順くらいしかありません。

Suiri1313aとなると、4手目に先手角を取って角2枚を使っての8段目着手での詰み上がりを考えることになります。角取りをする地点との兼ね合いがあるので、最終手の候補地点は88、78、68の3地点でしょう。

角2枚での詰み上がりだとまず思い浮かぶのは77と88の角(馬)で79の玉を詰める形でしょう。参考1図は88地点の2回着手で詰めたもので、88地点着手の棋譜は△88角不成と△88角引成なので「不」と「引」の1文字違いですが1文字追加にはなっていません。

参考1図:▲76歩、△34歩、▲78銀、△88角不成、▲68玉、△99角不成、▲79玉、△77角打、▲68飛、△88角引成 まで10手

Suiri1313b次に、78地点での詰みを考えてみたのが参考2図です。△88角成で取った角を78地点へ打つ△78角と、89から78へ戻って来るときに成る△78角成の棋譜になるので「成」が棋譜の最後に1文字追加された形になっているのの、玉の退路を塞ぐ▲58金右や▲58飛が間に合いません。

参考2図:▲76歩、△34歩、▲68銀、△88角成、▲77銀、△78角、▲68玉、△89角不成、▲59金左、△78角成 まで10手

参考2図では最終手の△78角成を▲同銀とさせないために先手の左銀を2手使って77へ移動していますが、玉の退路の58地点を塞ぐ手順、▲76歩、△34歩、▲68玉、△88角成、▲58金左、△78角、▲59金寄、△89角不成、▲78銀、△同角成 であれば詰むのですが、最終手の棋譜は△同角成なので「同」の文字が余分に付きます。

どうやら正解は68地点の2回着手のようですが、68地点には金銀が利いているので金銀2枚とも68への利きを外し、しかも最終手に同が付かないようにする必要があります。6手目に△68角と打つには4手目に角を入手するとともに68地点を支える必要があるので角取りは77地点になります。つまり、初手▲76歩で角道を開けて、3手目に▲77角として角を差し出します。その後△68角の手があるので先手玉が詰まされるのは58地点になります。48地点に玉の退路があるので48地点を塞ぐ先手の協力手が必要になります。▲48銀や▲48飛でしょうか。その場合、先手の左の金銀の処理はどうなるのでしょうか。

△68角は6手目ですので8手目に不成で移動して、最終手で△68角成として58の玉を詰めるので、69の金は、▲59金左、△同角不成で金を取ってもらい、79の銀は△78銀と上がって68への利きを外せば良いようなのですが、それには先手に2手が必要です。しかし、初手▲76歩、3手目▲77角の他に▲58玉と48地点を埋める手が決まっているので先手が指せる手は1手しか残っていませんでした。

うまい解決策は何でしょう?正解は、68へ利いている69の金を2手使って48へ移動し、79の銀は動かずに後手に取ってももらうことによって手数は足ります。つまり、先手は、▲76歩、▲77角、▲58玉、▲59金左、▲48金左の5手で手順も確定します。後手は2手目△34歩で角道を開けて、77で角を取り、6手目△68角、8手目△79角不成としてからの10手目△68角成の手順です。

解けたと思って、初手から▲76歩、△34歩、▲77角、△同角不成 としてしまうと6手目の68への角打ちの棋譜は△68角打になるので、最終手の棋譜△68角成には「打」が入っていないので条件をクリアできません。この罠にひっかからずに4手目は△同角成とするのが正解になります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

はなさかしろうさん「言葉では説明しづらいですが、本当はそれほどややこしくなくて、手を出したくなる切り口ですね。これで77同角の成やら金の動きやら打った角やら、一切合切を限定してしまうというのが斬新で、面白い条件付けでした。」

■条件は「6手目△68角、10手目△68角成」というだけのことなのです。127-3の「4手前のアリバイ」が投稿された後、同趣向の10手詰を考えたのが本作です。

NAOさん「6手目に打って10手目に成るしかないですね。」

■88だと4手目の移動と10手目の成の組み合わせがあり、物理的に同じ駒で同じ地点の着手という条件には出来ませんでした。

ミニベロさん「そもそも6手目に「打」が付くと、もう何もできない。つまり、4手目77同角(成)が自動限定されている。巧妙な仕掛けです。」

■△77同角成の仕掛けは好評だったようです。

渡辺さん「簡単そうなのに苦労した。88馬→88馬(左右上引)は無理そう。78角(打つ手)→78角成は全部同角成でアウト、68角→68角成や88角→88角成は、全部最初に打が付いてアウト、と思ったら77角成とする手があった。」

■気付けば何のことはないのですが、「打」を除外するのが取って置きの罠でした。(暗算で解図されている方だと「打」が付くことを見逃す可能性もある)

小山邦明さん「「最後に1文字追加」の条件で、「76歩、34歩、68玉、88角不成、78銀、99角不成、79玉、77角打、?、88角引不成」のような最初に思いつく手順がうまく回避できていると思いました。」

■参考1図の手順を検討いただいたようですね。解図ではなく余詰探し?(笑)

RINTAROさん「1、2は出題日に解けたのですが、3が解けずに今になってしまいました。論理的に手は限られているのに、何故か解けない。59金左から48金左が見えにくいのは、右利きだからだろう。」

■手応えのある10手作だったようです。玉の裏を回って反対側へ行くなんて、角以外ではあまり見掛けないですね。(玉頭を通って反対側への金移動はたまにありますが)

ほっとさん「追加された1文字は「成」だと予想はつく。とは言え暗算で解けたと思っても、1回目の着手の時点で「打」が入ってしまったり、10手目が同角成になってしまったり、意外と難しい。」

■暗算で解いても「打」や「同」の付け忘れをしないところが凄い。担当は柿木様にお伺いを立てています。

波多野賢太郎さん「条件がぼんやりしてる感じなので難しそうでしたが、手数的に角を取って打つしかないと思ったら意外と考えやすかったです。でも、この条件で成や不成などうまく限定されるものだなと思いました。」

■8段目着手の条件もあったので絞られています。9段目なら▲76歩、△34歩、▲77角、△同角成、▲58玉、△59角、▲38金、△48角不成、▲78金、△59角成 という手順もあります。

飯山修さん「最終手同○でない手順捜しということですか」

■8段目最終手だと同になる手順が多いですね。

けいたんさん「131-1のオープニングや78に角を打って動かす紛れにハマりました。作意は美しいと思います。」

■131-1のように66で角を取って、99等へ移動後55角と66角成で57の玉を詰める形だと先手が2手足りないようです。(たとえば57玉と58金左の2手)

神在月生さん「4手目角成が、以降の限定を支援したという見方をした。」

■最初からそこが見えていればすんなり解けたことでしょう。

諏訪冬葉さん「ヒントから後手の手順がかなり絞れたので最初に解けました。」

■ヒントは少し足りないかもしれないと思ってましたが、充分だったようですね。

原岡望さん「4手目までに駒を入手ということで角、しかも88、77、66のいずれか、までは分かりました。できたと思ったら同角成だと気付いてその後迷路をさまようことになりました。」

■短評を拝見すると、多くの方が同角成に阻まれたようです。


正解:13名

  はなさかしろうさん  NAOさん  ミニベロさん  渡辺さん
  小山邦明さん  RINTAROさん  ほっとさん  波多野賢太郎さん
  飯山修さん  けいたんさん  神在月生さん  諏訪冬葉さん
  原岡望さん


総評

ミニベロさん「これくらいの難度が夏向きかな。短編はいいですね。」

■ベテラン解答者には物足りなかったかも。

ほっとさん「割と早めに解けていたのに、いつの間にか8月も末になってしまった。」

■一目で解けていまうよりはヒント投入少し前までかかる方が良い塩梅でしょうか。

波多野賢太郎さん「夏バテ気味でしたが、これならなんとか解けそうということで頑張りました。」

■秋の夜長は難しくしても大丈夫かな?133回の方針はまだ何も考えていません。

飯山修さん「3日AM中に解答が送信できる月はほっとします」

■ヒント投入前解答はひとつの目標。

神在月生さん「解答者数復活を目論んだようだが、はたして前回のショックを取り戻せたか(笑)」

■はい、解答者数は回復傾向ですが....。9手特集6題は多かったかな。少なくとも来月は横這いであって欲しい。

諏訪冬葉さん「▲76歩△34歩 の2手から始まる問題って少ない気がします。」

■その2手で始まる手順は多過ぎて、手順限定が難しくなって、結果、作品が作られていないのでしょうね。

変寝夢さん「なんとか一問は解けました。よかった。」

■解答、ありがとうございます。一問解答でも大歓迎です。

原岡望さん「今月のヒントは余り助けになりませんでした。またも大苦戦。パラが珍しく〆切前にできたのでこちらにかかりきりになれました。それにしても期限1時間半前とは心臓に悪いです。
今月のパラはまた難しそうです。一難去ってまた一難。」

■パラはヒントが出ないから、9月号のパラも1問無解になりそうです。

占魚亭さん「今回は全部いけると思ったんですけどねぇ……。」

■132回は6題ですが、全部9手なので、是非チャレンジしてみてください。


推理将棋第131回出題全解答者: 15名

  はなさかしろうさん  NAOさん  ミニベロさん  渡辺さん
  小山邦明さん  RINTAROさん  ほっとさん  波多野賢太郎さん
  飯山修さん  けいたんさん  神在月生さん  諏訪冬葉さん
  変寝夢さん  原岡望さん  占魚亭さん

当選: けいたんさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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