推理将棋第132回解答(2)
[2020年10月23日最終更新]
推理将棋第132回出題の132-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第132回出題 推理将棋第132回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
132-2 初級 けいたん 作 居角なの? 9手
「9手で詰みか。どんな将棋だったの?」
「22への着手で詰めた88の角は打った駒ではないんだよね」
「ほんと?」(条件)
- 9手で詰み
- 22への着手で詰めた88の角は打った駒ではない
出題のことば(担当 Pontamon)
最終手で88の角が22へ動きますが、その駒のサポートはどうなっているのでしょう。
締め切り前ヒント
3手目▲22角不成で取った角を打って最終手で22へ動いた角着手を支えます。
推理将棋132-2 解答 担当 Pontamon ▲76歩、△34歩、▲22角不成、△42玉、▲88角不成、△22銀、 |
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最終手は88の角が22へ動くとのことですが▲22角成のように成る手なのは想像できます。成った馬を支える駒は何なのでしょう。
参考1図は先手の2筋の歩を突き進めて、▲23歩不成で22の馬を支えようとした図ですが、▲22角成は11手目になるので手数オーバーの失敗です。
参考1図:▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲24歩、△42銀、▲23歩不成、△34歩、▲76歩 まで9手
飛先の歩を交換してからの▲25同飛で最終手の▲22角成を支える方針はどうでしょう?参考2図はその方針で駒を進めてみたものです。
参考2図:▲26歩、△24歩、▲25歩、△同歩、▲同飛、△34歩、▲76歩、△42玉 まで8手
9手目に▲22角成が可能ですが、後手玉は△42玉が精一杯で詰みになりません。詰みになるには△32玉、△42銀の2手が足りません。
どうやら先手角は居角ではないようですが、打った駒でもないとのことなので、一旦移動してから88へ戻って来た角になります。つまり、必要な手の構成は、▲76歩、▲〇〇角、▲88角、最終手▲22角成の4手は確定でしょう。残る1手は▲22角成を支えるための手になるはずなので、最初の角移動は22の後手角を3手目で取る手順で、取った角を5手目か7手目に22へ利いている地点へ打つ手のはずです。初手から▲76歩、△34歩、▲22角不成 までの3手は確定します。
玉は▲22角成で詰む地点なので、31か32に居ることになり、42地点が玉の退路にならないようにする必要があります。思い浮かぶ配置は参考1図のように△32玉と△42銀の形です。後手は2手目に△34歩を指しているので残り手数は3手なので、△42玉、△32玉、△42銀の3手で良さそうなのですが、この順だと▲22角成を支えるための角打ちができません。もちろん、先手が▲88角不成で引いた後に▲55角打のように角を打って、打った角が▲22角成で成るのであれば詰むのですが、最終手は88の角が▲22角成としなければいけないので、支えとなる角の打ち場所は11、13、31のどれかになります。後手の△12香か△14歩が無ければ1筋へ角を打つことができないので、打ち場所は31しかありません。でも前述の手順では角の打ち場所に居る銀が移動するのは8手目になるので間に合いません。▲31角を打てば玉の退路の42地点をカバーできるので△42銀は不要になります。しかし角を打てるように31地点を空ける必要があるので△22銀が必要で玉は△32玉の位置のはずです。22に先手角が居るので4手目は△22銀ではなく△42玉で先手は22の角を88へ引く▲88角不成が5手目になります。続いて△22銀、▲31角、△32玉、▲22角上成で詰みとなります。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
飯山修さん「88角が不動では角入手は難しいので出戻りと考えるのは自然の成りゆき」
■22の角を取って不成で88へ戻ること初心者には見えにくい手順でした。初級の入門問題に最適。
NAOさん「角打を作り22への効きを消す銀が絶妙な協力手。」
■△22銀が一番の考え処。
RINTAROさん「22銀が好手。」
■これが思い浮かばないと詰みません。
渡辺さん「理詰めで解けますね。」
■解答の8手目も42玉になっていましたが32玉の誤記と判断しました。
ほっとさん「表現はもっとわかりやすくしてほしいが。」
■大差ないけど「88の角を22へ動かして詰めたけど、その角は打った駒ではなかったよ」が良かったか。
ミニベロさん「推理将棋らしい手順の妙。」
■実際には無駄な動きだけど、会話を聞くと勘違いしやすいのが推理将棋。
ジェシーさん「2二銀がタイミングを含めて盲点でした。」
■一石二鳥の△22銀に気付くかどうかが助演賞。
小山邦明さん「22にいった角を88に戻す手順は思いつきやすかった。」
■一旦88へ角が戻るのは容易に想像できましたか。
はなさかしろうさん「31を空ける22銀。意外に選択の余地のない手順でした。」
■△12香、▲11角打からの▲22角上成でも良さそうに見えるけど31の銀が邪魔でした。
諏訪冬葉さん「打ってないなら戻ってくるしかない」
■タイトルの居角の可能性はないですからね。
原岡望さん「角の大活躍。」
■先手の5手中の4手が角の手。
山下誠さん「打った駒でなければ、不成で戻る以外にないでしょう。」
■「角」の駒種指定で不成2回を限定。
占魚亭さん「角の動きが丸見えなので簡単でした。」
■角の戻りの手筋は一度出会うと
神在月生さん「吹き戻し 如くの情緒 行き来角」
■短評が五七五!
正解:15名
飯山修さん NAOさん RINTAROさん 渡辺さん
ほっとさん ミニベロさん ジェシーさん 小山邦明さん
はなさかしろうさん 諏訪冬葉さん テイエムガンバさん
原岡望さん 山下誠さん 占魚亭さん 神在月生さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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