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推理将棋第132回解答(6)

[2020年10月30日最終更新]
推理将棋第132回出題の132-6の解答、第132回出題の当選者(はなさかしろうさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第132回出題  推理将棋第132回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


132-6 上級 渡辺秀行 作  嘘吐き94問題       9手

  • 9手で詰み
  • 以下のうち3つが正しく1つが嘘
    1. 2手目62飛
    2. 3手目33角生
    3. 6手目42玉
    4. 9手目同角成

※嘘の条件を解答するのではなく、嘘条件以外の3つの条件を満たす手順を解答してください。


出題のことば(担当 Pontamon)

 93問題を4回解くことになりますが、解けないのか不詰なのかの判断で迷うかも。

締め切り前ヒント

 6手目は玉ですが42ではありません。つまり嘘の条件は「c. 6手目42玉」です。


推理将棋132-6 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△62飛、▲33角不成、△42金、▲同角不成、△52玉、
▲41金、△51金、▲同角成 まで9手


(条件)
・2手目62飛
・3手目33角生
・9手目同角成

Suiri1326

4つの条件には、「2手目は11角」のようなあからさまな嘘はありませんのでひとつずつ可能性を考えて行きます。

「a. 2手目62飛」

先手の1筋側からの攻める場合、62飛や62銀などの着手で玉の退路を塞ぐ協力はよくあります。この条件では2段目に飛が居ることになるので最終手が「d. 9手目同角成」なら、それは2段目ではなく1段目である可能性が高いでしょう。

Suiri1326a「b. 3手目33角生」

3手目で先手角が33に居るままでは「c. 6手目42玉」は指すことができません。もし、33角不成が王手なら後手は△52玉として逃げておいてから6手目に△42玉を指すことになります。先手角は51-15のライン上に居ることはできないので5手目に△22角不成くらいでしょう。

参考1図の手順では4つの条件全てを満たしているようですが、実は最終手は同角成ではなく同角引成になっているので3つの条件を使った手順なのですが、52地点が空いているので詰んでいません。52飛の形なら詰んでいるのですが8手目に△52飛を指すと、9手目の33地点での角成には同が付きませんし▲同桂で詰んでいません。

参考1図:▲76歩、△62飛、▲33角不成、△52玉、▲22角不成、△42玉、▲44角打、△33桂、▲同角引成 まで9手

「c. 6手目42玉」

3手目▲22角で後手角を取る手順だと2手目は△34歩なので、「a. 2手目62飛」が嘘になってしまい、嘘条件が「a」と「b」になるので推理が間違っています。

「b. 3手目33角生」が嘘だと3手目の▲44角から△54歩、▲62角不成で2手目に指した飛を取り、6手目△42玉は可能で、7手目に飛を打ったあと最終手で1段目か3段目へ同角成で詰める手順はあるでしょうか。最終手を同角成にするには7手目に▲53飛と打って、8手目に51金(右、左)を同角成と取ったとしてももう一枚の金が51へ利いているので△同金で詰みませんし△53玉で飛を取って逃げる手もあります。

Suiri1326b「d. 9手目同角成」

9手目が同角成でなくて良いのなら、参考1図のように「引」が付く手や「同」が付かない角成で仕留めることができるようになるずです。

参考2図の手順は、9手目▲31角右成で詰めたものですが、△42玉ではなく△41玉ですし、玉の手は8手目になっているので失敗です。

参考2図:▲76歩、△62飛、▲33角不成、△42金、▲22角不成、△52金寄、▲42角、△41玉、▲31角右成 まで9手

振り返ってみると、どの条件が嘘であっても何か詰め手順がありそうなのですが失敗しています。33角不成のままだと42玉を指せないからと言って、5手目に22角不成を指したり、そもそも33角不成をしないで44角から62の飛を取ってみたりしましたが、これらに共通しているの6手目に42玉を指そうとしているのが原因になっていそうです。言い換えると「c. 6手目42玉」が嘘の条件なのかもしれません。

参考図は示しませんでしたが、62の飛を取って53へ打ち、51金寄を同角成で取る手順では、もう一枚の金が居るので詰みませんでしたが、先に金一枚を取っていれば残りの金での△51金を▲同角成で取って詰めることができそうです。(51地点は角筋ですし)取った飛を打っていると手数が足りなくなるので、3手目▲33角不成から△42金、▲同角不成、△52玉とすれば、8手目の△51金を最終手で▲同角成ができます。玉は52に居て馬が51に居る配置なので、馬を支える駒として▲41金を7手目に指せば良いことに気付きます。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

渡辺さん(作者)「6手目42玉が嘘でした。62飛の条件が良い味を出しているかと。」

■62飛を取る手順や飛の横利きをかわして角成の段は1段目なのか3段目なのか。考え処がいろいろありました。

飯山修さん「6手目42玉は3手目33角生と共生が難しい。どちらかが嘘と想定したら上記手順が出てきた」

■共生ができるかもしれないという解説が難しかった(笑)

NAOさん「嘘吐きとは珍問。解くのも難しいが、創作と検討が大変でしょうね。
.3手目33角生とc.6手目42玉は相性が悪そうなのでb抜きacdとc抜きabdを考えたらあっさり解決。」

■嘘吐き問題の二の矢を放つのは誰?

RINTAROさん「素直にab条件を採用し、42金と指したら収束まで見えました。」

■▲33角不成の王手に△42金か△42銀の合いをするのが普通。4手目△42飛、▲42同角、△42同玉にして、飛打ちから飛成までの詰み筋を検討された方はいないのかなぁ?(dが嘘の前提で)

ほっとさん「条件a.b.d. 以外は不詰?解が4つあるのかと思って延々と考えていたのだが。」

■a.b.d.以外の3条件の組み合わせは全て不詰でした。

ミニベロさん「94問題で9手詰の世界を大きく広げた渡辺さんの「嘘つき94問題」がおもちゃ箱で見られるとは、嬉しい限りです。
しかし94問題に比べてこの「嘘つき問題」は、氏以外は誰も作りません。なぜなら余詰の危険が膨大で作者の負担が大きいからです。勿論私も怖くて手が出せません。
それでも本作は比較的易しい古典手順からの出題でした。」

■創作に食指が動くけど....。難しいだろうなぁ。

ジェシーさん「3三角と4二玉は相性が悪そうだったので、このどちらかが嘘と推測し、試しに4二玉を抜いたら、ほぼ偶然にあっさり解けてしまいました。」

■3手目▲33角不成と6手目△42玉の相性を糸口にされた方が多いようですね。

小山邦明さん「「c.6手目42玉」ともっともありそうな着手が嘘でした。3手目までが確定する「a.2手目62飛」と「b.3手目33角生」が正しいという仮定で始めて良かった。」

■クイズなら、最初から嘘は言わないだろうし最後の嘘もない可能性が大。嘘は中間の2つ目か3つ目と予想することもあるけど、条件の順番は94問題同様に手番の順なので予想できない。と思いきややはり3つ目でした。

はなさかしろうさん「じわっと解きました。他の3通りの組み合わせでは詰みがないことは作者の側が証明しなければならないので、作るのも結構大変そう。これで4解とか作れたら…3条件3解でも凄いと思います。」

■4解?全部の条件を満たす手順は無くて、4つの条件から3つの条件を選んだ4組とか3つの条件から2つの条件を選んだ3組が全て1解ずつになるという問題ですね。
「同の着手あり」と「同の着手なし」の相反する条件にはできないけど、「不成なし」と「駒成なし」なら両方採用されても大丈夫そう。この場合、最低でももう一つ条件が必要になるから4解問題になってしまう。

諏訪冬葉さん「ヒントを見てしまえば先手の手順はかなり絞られました」

■嘘の条件を明かしても通常の9手詰問題に戻るだけなので、「6手目は玉」のヒントで94問題。

原岡望さん「ヒントがあると手が限定されて易しくなりますが、何もなしだとつらいです。余詰検討も大変そうです。」

■3条件で解けない時、不詰みの条件を選んだせいなのか単に解図に失敗しているだけなのかの判断がつかないので大変です。自分を信じるところから始めるしかありません。

山下誠さん「見慣れた詰み形のせいか、これが最初に解けました。」

■2手目の62飛がそのまま動かないと決め打ちすると1筋側からの攻め方は限られます。

占魚亭さん「解くのに苦労したけど、面白い出題方法だと思いました。」

■慣れていない出題方法だと、何か感覚が狂います。

神在月生さん「新趣向 四題分を 解けと言い」

■締切りに 解答届き ありがたや


正解:15名

  飯山修さん  NAOさん  RINTAROさん  渡辺さん
  ほっとさん  ミニベロさん  ジェシーさん  小山邦明さん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  テイエムガンバさん
  原岡望さん   山下誠さん  占魚亭さん  神在月生さん


総評

飯山修さん「6番難しいと思って先送りしようとしたら解答らしき順が出てきたので送ってみます。直前ヒントをみて送り直すかもしれませんが。」

■全問正解で再解答は不要でした。

NAOさん「たかが9手詰、されど9手詰。多様な作品で溢れた短編集を楽しめました。」

■易問になるだろうから6題出題という間違った判断が間違い。結果稿作成が大変になりました。
年賀推理は何題集まるだろうか?2020年は3題ギリギリだった。

RINTAROさん「今回は短時間で解けました。唯一、悩んだのは4です。
出題日に解けた方もいらっしゃいますし、解答者増えるといいですね。」

■6問もあったので解答者数は微増。大幅に減らなくて良かったです。

ほっとさん「叙述トリックは、他の条件がすっきりしている方が効果的だと感じた。」

■叙述トリックに限らず、条件は簡素なものが良いですね。でも叙述トリックの作品はあったかなぁ?
先入観や思い込みにつけ入るのが叙述トリックで、例えば、「22角成があった」で後手の角が引いて成るのであれば、先手の角が22で成るという先入観を突くものなので叙述トリックですが、「88の角が22へ動いて詰んだ」や「金頭にいたことがある角が、最終手で不成りと動いた」は先手着手が明確です。「34金があった」、「5段目の飛の手」、「6筋の駒」は騙しではなく、先手の着手なのか後手の着手なのか明言されていないだけでトリックでは無いですね。

ミニベロさん「9手特集はいいですね。まだまだ未知の手筋がありますよ。9手詰は推理将棋の花です。」

■来年の9月にも9手特集を組ます。ただし3題かな?今回は出し過ぎました。担当になった頃は出題する作品が無くなって6月で休載になるかと心配してたのが嘘のようです。

ジェシーさん「今回は簡素な条件が多かったので、出先などでも十分時間を使って考えられました。」

■作者の方々は簡素条件を念頭に入れているのの、状況設定のために条件が多くなったり、まとめた表現にすると簡素でなくなったりします。

諏訪冬葉さん「ヒントが出る前に最終問題以外は回答したいと思っていたら4問目だけ解けなかった」

■見た目、4題相当の最終問題が残りそうな気がします。

原岡望さん「今回2と3以外はヒント頼み。4に大苦戦したのは想定外でした。全部できてほっとしました。詰パラも何とか解けてめでたし。」

■担当の難度設定で中級にしていた132-4が最難問だったようです。出題時に予め言っておいてよかった。


推理将棋第132回出題全解答者: 16名

  飯山修さん  NAOさん  RINTAROさん  渡辺さん
  ほっとさん  ミニベロさん  ジェシーさん  小山邦明さん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  べべ&ぺぺさん
  テイエムガンバさん  原岡望さん   山下誠さん
  占魚亭さん  神在月生さん

当選: はなさかしろうさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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