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推理将棋第135回解答(3)

[2021年2月21日最終更新]
推理将棋第135回出題の135-3の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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  (4) (5) (6) (7) (8)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


135-3 中級  ミニベロ 作  2021年 新年指導対局 10手

「さっき先生に、新年指導対局を飛車落ちで教わったんだ」
「初手は3筋だったね。この場合は、34歩か32金か32銀だね」
「1段目の着手は僕の3回だけだったけど、あっさり10手目の初王手で詰ましちゃった」
「不成りで取った駒を次の手で打った手があったね」
「丑年だから、勝ったご褒美は牛丼らしいんだけど、ステーキのほうがいいな」
「丑年ってそういうことなの? 2021年は牛にとって受難の年になりそう!」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件) 
手合割:飛車落ち

  • 10手目の初王手で詰み
  • 1段目着手は下手の3回のみ
  • 不成で取った駒を次の手で打った
  • 初手は3筋

※ 飛車落ちですので、上手(平手の後手番側)から指し始めます

TETSU注)図面では「先手」「後手」となっていますが、「下手」「上手」と読み替えてください


出題のことば(担当 Pontamon)

 手合割は飛車落ち。飛があると詰まない詰み形になるのか?

作者ヒント

 どうして平手じゃないの(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 最終手は31の馬を21へ動かし、51の角とで後手玉を詰める。合い駒に注意。

出題間違いのお詫び

 結果稿の解説を書いている時、出題原稿に「初王手」が抜けているのに気付きました。
 担当の不手際、申し訳ありませんでした。


推理将棋135-3 解答  担当 Pontamon

34歩、▲76歩、△52玉、▲22角不成、△44歩、▲51角
△43玉、▲31角成、△52金左、▲21馬 まで10手


(条件)
手合割:飛車落ち
・10手目の初王手で詰み
・1段目着手は下手の3回のみ(6手目▲51角、8手目▲31角成、10手目▲21馬)
・不成で取った駒を次の手で打った(4手目▲22角不成、6手目▲51角)
・初手は3筋(初手△34歩)

Suiri1353

初手は上手の3筋とのことですが、下手の角を受け入れる準備として角道を開く△34歩で決まりでしょう。
下手だけが1段目の着手を3回指すとなると、2手目の▲76歩、4手目の▲22角不成はほぼ確定しているので残り3手全てが1段目着手になります。
不成で取った駒を次の手で打つという条件があるので、6手目に1段目へ取った角を打てるように上手は3手目か5手目に1段目の駒を動かして、角打ちの場所を作る必要があります。
8手目は4手目で22へ不成で動いた角を1段目へ動かすしかありません。行けるのは11か31になります。
最終手の10手目は8手目で取った駒を1段目へ打つか、8手目が1段目への角成であれば馬を寄る手も1段目着手になります。10手目に1段目へは香を打てないので、駒打ちであれば8手目は▲31角として取った銀を1段目へ打つことになります。銀を打つ地点が空いている必要があります。
10手目が駒打ちで無い場合は、8手目に11か31で角を成った馬を一筋寄る手になるので、▲21馬か▲41馬のどちかになります。

Suiri1353aまとめると、

  1. 3手目か5手目に上手は1段目の駒を動かし、その駒があった地点へ下手は4手目で取った角を6手目に打ちます。上手の協力手が1手だと21と81地点は無理ですが、3手目と5手目の2手を掛けることができるので、たとえば3手目△74歩、5手目△73桂とすれば6手目に▲81角も可能。つまり6手目の可能性としては9筋全ての1段目への角打ちが可能。
  2. 8手目は▲11角成か▲31角成のどちらか。(10手目が駒打ちなら31角で成・不成は不明。上手の玉位置によって決まるのか?)
  3. 10手目は8手目に取った銀を1段目へ打つか、▲21馬か▲41馬の3択。
    下手の着手だけを考えると①の9通りと③の3通りの積の27通りになるので総当たりで解図することができそうに思える。

参考1図は、8手目に▲31角成で取った銀を31の馬の支えで▲41銀と打つ手順ですが、王手を掛けられた52の玉の退路として51が空いているので詰みません。

参考1図:(手合割:飛車落ち)△34歩、▲76歩、△12香、▲22角不成、△52玉、▲11角打、△51金左、▲31角成、△62金左、▲41銀 まで10手

Suiri1353b参考1図では▲11角と打った角が何も仕事をしていないので、この▲11角を使うため、10手目を銀打ちではなく、8手目に31角成で成った馬を▲21馬として43の玉へ王手する手順にしてみたのが参考2図です。これだと11へ打った角が33へ利いているので△33玉で王手をかわすことはできませんが42や52の退路が残ったままなので失敗です。

参考2図:(手合割:飛車落ち)△34歩、▲76歩、△12香、▲22角不成、△42玉、▲11角打、△44歩、▲31角成、△43玉、▲21馬 まで10手

参考2図では、42と52の退路の他に△32金での合いも可能です。もし41の金が△52金左で52へ動いていたら、玉の退路の52地点が減り、△32金の合いもできなくなります。玉の退路としては42地点が残っていますが、眺めていると11の角でカバーしている33地点と玉の退路として残っている42地点の両方をカバーできる▲51角の手が見えきます。

つまり、3手目は△12香ではなく51の玉を動かす手であれば6手目に▲51角を打つことができます。初手か△34歩、▲76歩、△52玉、▲22角不成、△44歩、▲51角。この時に王手にならないように3手目は△42玉ではなく△52玉です。先に3手目に△44歩をすると4手目の▲22角不成ができないので、51地点を空ける△52玉は3手目に限定されます。7手目から△43玉、▲31角成、△52金左で△32金の合いができないように協力すれば最終手▲21馬で合い利かずの詰みになります。

なお、手合が飛車落ちではなく109-4のような香落ちだと、下記のような△52飛を使う手順があります。上手の1段目着手条件があるので、本問では余詰みにはなりませんが。

(手合割:香落ち)△34歩、▲76歩、△42銀、▲22角不成、△52飛、▲31角打、△同金、▲同角成、△62銀、▲41金

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニペロさん(作者)「10手詰なので、本来は89なのですが、飛車落ちにして無理やり21に。
勿論、担当先生の入れ知恵です!」

■4年前のDD++さんの年賀作109-4の『三羽のトリ 11手(香落ち)』で盤面を反転して数字を合わせた前例がありました。

NAOさん「▲21馬と指すための駒落ですね。」

■お察しの通りでした。

諏訪冬葉さん「平手でないのは最終手を21にするためでしょうか?」

■無駄手を入れて11手にするのもイマイチなので手合を駒落ちに。

飯山修さん「52で詰まそうとすると51がカバー出来ない事が判ったので、やむなく3段目で仕留める順に切り替えたら あっさり解決。香落ちでは余詰があるのかしら」

■角落ちと二枚落ち以上でなければ成立します。

小山邦明さん「駒落ちの推理将棋出題とは斬新なアイデアだと思いました。」

■4年前の年賀特集の時にも駒落ち手合がありました。

べべ&ぺぺさん「ヒントを見て、なんとか解けました。」

■51角と21馬とでは互いに支えになっていないので、後手玉は離れた3段目地点以遠なのが判明します。

ほっとさん「21の着手にするために飛車落ちにしているのが強引。」

■109-4の左香落ち手合のように、駒落ちに意味がないことを断わった方が良かったかな?

占魚亭さん「手成りで解けました。」

■下手の1段目着手3回が決め手になったと思います。

ジェシーさん「3段目玉に1段目2枚角かなあ・・・という予想は一応できたのですが、両側から挟撃というのが盲点でした。解けそうで解けない難問でした。」

■▲22角不成で取った角を▲51角と打って条件はクリア。▲31角成を▲31馬としたのは誤記だと判断して正解にしました。(結果稿を書き終わった後に誤記の連絡もありましたし)

原岡望さん「香落でも成立?」

■左香落ちで下手が取った飛を11へ打ち込む手順、△32飛、▲76歩、△52金左、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△41玉、▲11飛、△44角、▲21飛成、△51金寄、▲31角成 がありますが手数オーバーの12手。香落でも成立します。

RINTAROさん「飛車落ちとは・・・。可能性が広がってしまった。」

■駒落ちの手合だと、例えば飛車落ちだと飛先の歩を突いて行く筋を余詰から外し易くなったり、逆に下手が大駒を捨てる手順が重要になったりする可能性がありそうですね。

山下誠さん「飛車落ちということに拘ると余計なことを考えてしまいます。」

■二枚飛車で追われる余詰みがあるのかと考えたり....?

はなさかしろうさん「なぜ駒落ち…と思ったら、最終手21でした。」

■はい、今回も109-4と同様に盤面反転が目的でした


正解:14名

  NAOさん  ミニベロさん  諏訪冬葉さん  飯山修さん
  小山邦明さん  べべ&ぺぺさん  ほっとさん  占魚亭さん
  ジェシーさん  神在月生さん  原岡望さん  RINTAROさん
  山下誠さん  はなさかしろうさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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