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推理将棋第135回解答(7)

[2021年2月26日最終更新]
推理将棋第135回出題の135-7の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第135回出題  推理将棋第135回解答(1) (2) (3)
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  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


135-7 上級  ミニベロ 作  令和三年 年賀詰     13手

「はい、13手目の初王手で詰み。僕は偶数筋には着手しないで勝ったよ」
「駒を取ってすぐに駒を取ったその筋に打つ手が3回あったね」
「金の手は4手目だけか。変な将棋だったね、成る手もなかったし。」
「ところで、令和三年の年賀状は書いた?」
「書いたよ。今年は丑年だから、レバーとかミノとか、牛の部位のイラストにしたよ」
「・・・・・・・・・。」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件) 

  • 13手目の初王手で詰み
  • 先手は、偶数筋には着手しなかった
  • 駒を取ってすぐに駒を取ったその筋に打つ手が3回あった
  • 金の手は4手目だけ
  • 成る手なし

出題のことば(担当 Pontamon)

 年賀条件らしいのは年賀状の牛の部位のイラストという会話?

作者ヒント

 17-3を見てね!(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 国会の牛歩は遅いが、歩みは速く老婆は追いつけない。肉の部位はミスジ。

余詰修正

 会話と条件の「打つ手が3回」の前に「駒を取ったその筋に」を追加

余詰修正2

 会話:「変な将棋だったね」の後に「、成る手もなかったし」を追加
 条件:・成る手なし を追加


推理将棋135-7 解答  担当 Pontamon

▲36歩、△42玉、▲35歩、△51金右、▲34歩、△52飛、
33歩不成、△同桂、▲34歩、△32歩、▲33歩不成、△同角、
34桂 まで13手


(条件)
・13手目の初王手で詰み(13手目▲34桂)
・先手は、偶数筋には着手しなかった(初手▲36歩、3手目▲35歩、5手目▲34歩、7手目▲33歩不成、9手目▲34歩、11手目▲33歩不成、13手目▲34桂)
・駒を取ってすぐに打つ手が3回あった(7手目▲33歩不成-9手目▲34歩、8手目△33同桂-10手目△32歩、11手目▲33歩不成-13手目▲34桂)
・金の手は4手目だけ(4手目△51金右)

Suiri1357

Suiri1357a先手の着手が奇数筋だけとなるとどんな詰み形が思い浮かびますか?派手なものには▲58飛と▲55角から▲33角不成の両王手がありますが、第一回で出題された同じ作者の1-3「とどめは香」9手の詰み形も有力です。手数が増えているので▲22角不成で偶数筋の着手をしないで済むように、▲33角不成で後手の角を取れるように後手の協力も期待でき、取った角は▲51角と打ち、▲11角不成で取った香で仕留める筋書きです。

参考1図の手順だと、41地点が空いているので詰みではありません。しかし、4手目に金の着手をしないといけませんし、金の手は1手だけなので△41金と戻ることもできません。2手目△42飛は3手目の▲33角不成の王手を避けるためだけではなく、金移動で空いた41を△41飛で埋める予定でしたが、その手を入れると手数オーバーになります。

参考1図:▲76歩、△42飛、▲33角不成、△32金、▲77角不成、△55角、▲同角、△52玉、▲51角、△54歩、▲11角不成、△55歩、▲54香 まで13手

※余詰修正により、駒を取った筋と同じ筋へ打たないといけないので、11で取った香を5筋に打つことはできなくなっています。

Suiri1357b余詰検証や解図の際には必ず検討されていると思われる形として、1間龍(飛)の形があります。居玉に対しては▲31飛や▲71飛が最終手になる形です。本問では成る手ができないので、▲31/71龍や▲31/71飛成はできないので玉の媚びんは別の方法で抑える必要があります。具体的には▲54桂や▲53角などがあるでしょう。

先手は奇数筋にしか着手でなくて駒成もできないので、△32飛を▲33角成かの▲32馬で取ることはできません。53地点で飛を取るには4手目金の条件があるのでうまくいきません。参考2図は、玉の媚びんを▲53角で抑え、▲71飛で詰ませた図になります。しかし、▲53角不成で取った歩を打つ手はありませんし、▲71同角不成で取った飛を次の手で打ってもいないので失敗です。

参考2図:▲96歩、△72飛、▲97角、△52金右、▲53角不成、△82銀、▲35角不成、△71飛、▲同角不成、△84歩、▲53角不成、△83銀、▲71飛 まで13手

参考2図で53の歩を取らないで済むように、▲76歩、△72飛、▲55角、△52金右、▲16歩、△74歩、▲15歩、△73飛、▲同角不成、△62銀、▲72飛、△42銀、▲71飛不成の手順で詰みますが、取った駒を次に打つ手が1回しかありません。

▲71飛での詰みは無いと思っていましたが、「成る手なし」の条件追加をする前の条件で、飯山さんから指摘があった手順を取り入れた順が下記の▲71飛で詰みになる手順でした。粗検、申し訳ありせん。

▲96歩、△54歩、▲97角、△52金右、▲53角成、△42銀、▲71馬、△74歩、▲72銀、△同飛、▲同馬、△73銀、▲71飛 まで13手

なお、最初の条件でNAOさんか指摘があった下記の余詰手順では、取った駒を取った筋とは別の筋へ打つ手順でした。

▲96歩、△54歩、▲97角、△32金、▲31角成、△52玉、▲72銀、△34歩、▲76歩、△99角不成、▲71銀不成、△51香、▲53銀 まで13手

また、修正1後の成る手が許されている条件での余詰手順もいただいています。

▲36歩、△52玉、▲35歩、△51金右、▲34歩、△62銀、▲33歩不成、△同角、▲34歩、△38歩、▲33歩成、△44歩、▲34角 まで13手

13手もあるといろんな手段が可能になるようです。粗検、大変申し訳ありませんでした。

さて、作意順ですが、奇数筋だけと言われると2つの筋を行き来して駒を入手して次の手で打つような流れを想像しそうです。しかし、そのような手が3回あるとのことですので、攻める先手の7手のだけでは無理なのが分かります。初手▲76歩なら、残りの6手は、駒を取って次に打つという手を3回繰り返すことになりますが、3手目に取れるのは33の歩だけなので5手目に歩を打てる筋がないからです。となると、後手も先手の駒を取っ次の手で打つ必要があります。後手陣近くで先手の駒を取るのであれば、先手が着手している奇数筋の駒を取ることになります。最初に先手の駒を取られてしまっては攻めの継続が難しくなるので、後手が先手の駒を取るタイミングは、先手が後手の駒を取る手を指したその駒を同で取るか、先手が取った駒を打った時に同で取るかになるでしょう。また、余詰修正によって、取った駒はその筋へ次の手で打たなければいけないので、同じ筋の着手が増えることになります。3回目の駒を取って打つのは先手でしょうし、それまで手が進んでいる筋は2回の駒取りがあった筋なので、結局、先手の着手はひとつの筋である可能性が高いはずです。

では、その筋は何処でしょう?取って取られてを繰り返すには、先後の駒が多数利いて地点を探してみるのが良さそうです。13地点は、後手の香、桂、角が利いているし、先手が1筋の歩を伸ばしていけば、先手の香も利くし、▲18飛の1手を入れれば飛も利いてきます。しかし、1筋は玉から遠いので手数が足り無さそうです。9筋も同様に遠いので外します。5筋の2段目なら左右の金が利いていますが、初王手での詰みの条件をクリアするのが難しそうです。残る奇数筋の3筋と7筋を比較すると3段目への利きが角の分だけ多い3筋の可能性が高いでしょう。

初手から、▲76歩、△42金、▲33角不成で歩を取っても5手目に歩を打つことができないので、角の出番があるとしてもそれは後半になるでしょう。とすると、初手は▲36歩しかありません。先手は3筋の歩を突き進めるしかないので、▲33歩不成で歩を取れるのが7手目で、9手目には取った歩を打たなければいけないので、後手は8手目に33の先手の歩を△33同〇の手で取る必要があります。これで先手は9手目に▲34歩と打って、11手目には後手が8手目に指した33の駒を取ることができますが、残りの手は最終手で11手目に取った駒を打って詰める必要があります。後手は8手目に33で取った歩を10手目に3筋へ打つことになります。7手目以降を整理してみると、7手目から▲33歩不成、△同〇、▲34歩、△3〇歩、▲33歩不成で8手目着手の駒を取って、10手目の△何かの次に9手目に取った駒を3筋へ打って詰める。9手目に▲33歩不成で駒を取った歩がそのまま33に居る場合はそれを支えにして駒を打てるのは32地点になります。最終手を支えている33の歩を32へ打った駒で支える必要もあるのでその駒種は金になるはずです。ところが金の着手は4手目の1回だけなので、33の歩と協力して2枚の駒での詰みではないことになります。となると、11手目に打つ駒ひとつだけで詰める単騎詰めになります。11手目に3筋へ打つ駒が取られないためには、9手目に取る駒は桂で10手目は△33同角であれば頭の丸い角頭の34地点への桂打ちで詰む形を作れます。7手目からの手順を再確認すると、▲33歩不成、△同桂、▲34歩、△32歩、▲33歩不成、△同角、▲34桂になります。

先手が7手目まで歩を進めているうちに後手は△42玉へ玉移動したり、退路になる51や52地点を埋める手が必要になります。初手から、▲36歩、△42玉、▲35歩、△51金右、▲34歩、△52飛 の6手になり、7手目以降の手順で桂単騎の詰みになります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「正月用に条件をいじったのが間違い。新年早々申し訳ありませんでした。
第17回は、私がタラパパさんの代打ちを務めた回ですが、はなさかしろうさんが解答デビューした回でもありましたね。
令和三年・先手3筋のみ、歩の前進・牛歩ということで、一応年賀でよろしく。」

NAOさん「先手が描いたのは3筋(ミスジ)。美味しい牛をごちそうさま。」

■ミスジは肩甲骨辺りの肉で、1頭から数百グラムしか取れない希少部位らしいですね。(3kgとの情報もあり)

諏訪冬葉さん「中間ヒントで桂吊るしは見えましたが歩の打ち直しに気づくまで時間がかかりました。」

■成る手なしなので後手の歩を取った自分の歩が盤上にあるので次の手で歩は打てないと思い込むと後手の△33同桂が見える前に▲33歩不成は駄目だと判断してしまいがち。

飯山修さん(双方解)「作者のヒントで吊し桂は判ったが角で入ると王手になってしまいお手上げでした。歩なら確かに王手がかからない。
歩の行進で間に合う為の13手は長すぎて余詰潰しが難しいですね」


■余詰手順の御指摘、ありがとうございました。

小山邦明さん(余詰解)「修正前の条件で考えていたので、最終手は31飛打で合駒無しを収束形として考えました。」

■▲53角成で取った歩を次の手で打っていないですが、「取った駒は"必ず"次の手で打った」という条件ではないので解答いただいた手順(取った銀をすぐ打つのが2回と取った飛をすぐ打つのが1回の計3回)も正解になります。
▲96歩、△32飛、▲97角、△52金左、▲53角成、△62銀、▲31馬、△34歩、▲33銀、△同角、▲32馬、△35銀、▲31飛 まで13手

ほっとさん「先手はまさかの3筋のみ。」

■奇数筋のみと言われると、最終的には2つの奇数筋の駒での協力を想定してしまいます。

ジェシーさん「17-3を見なければ、絶対に解けない問題でした。」

■作者ヒントが甘過ぎましたか。

原岡望さん「素っ気なく見え、実は親切なヒント」

■作者ヒントで詰み形がほぼ見えてました。

RINTAROさん「17-3と牛歩戦術を参考に解けました。」

■ヒントが解図の参考になったようですね。

山下誠さん「なるほど3筋で牛歩戦術でしたか。まじめにヒントを読むべきでした。」

■考えなくてもわかるようにミスジ(3筋)の方が良かったですね。

はなさかしろうさん「ぴったりで楽しい手順でした。」

■解図を楽しんでいただけたようで幸いです。


正解:11名

  NAOさん  ミニベロさん  諏訪冬葉さん  飯山修さん
  小山邦明さん  ほっとさん  ジェシーさん  原岡望さん
  RINTAROさん  山下誠さん  はなさかしろうさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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コメント

一ヶ所ミニペロになっていますがミニベロのまちがいですよね。

投稿: けいたん | 2021.02.26 14:15

けいたんさん、ご指摘ありがとうございます。修正しました。

投稿: TETSU | 2021.02.26 15:57

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