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推理将棋第136回解答(3)

[2021年3月25日最終更新]
推理将棋第136回出題の136-3の解答、第136回出題の当選者(ミニベロさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第136回出題  推理将棋第136回解答(1) (2) (3)
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136-3 上級  Pontamon 作  誰が何処へ     11手

「あっちの将棋は11手で詰んだってね」
「うん、棋譜をチラッと見たけど"金打"の手があったよ」
「何処へ金を打ってた?」
「よく見なかったけど8筋だったみたい」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件) 

  • 11手で詰み
  • 棋譜に8筋への"金打"があった

出題のことば(担当 Pontamon)

 11手だと8筋への"金打"はどちらも可能。9手目に先手の"金打"も可能です。

作者ヒント

 玉は動いたのかな(Pontamon)

締め切り前ヒント

 後手は、金の手で72地点の金を取って82へ打つために先に飛を動かします。


推理将棋136-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△34歩、▲22角成、△32金、▲同馬、△62飛、
▲72金、△同金、▲52角、△82金打、▲41馬 まで11手


(条件)
・11手で詰み
・棋譜に8筋への"金打"があった(10手目△82金打)

Suiri1363

Suiri1363a棋譜で「金打」となるには着手地点へ移動できる別の金が盤上に居る必要があります。参考1図の順では、先手が後手の金2枚を取って、2枚の金を打ち、最終手で8筋の金打をした手順になりますが、後手の協力手の△62銀が間に合っていないので詰んでいません。▲83金打までの手順 ▲76歩、△62玉、▲33角不成、△42金、▲同角不成、△51金、▲同角成、△72玉、▲74金、△84歩、▲83金打 だと△92飛が出来ていないので、これも詰んでいません。

参考1図:▲76歩、△32飛、▲33角不成、△42金、▲同角不成、△62玉、▲92金、△51金、▲同角成、△72玉、▲82金打 まで11手

Suiri1363b先手が後手の金を取れるのは最速で5手目なので、2枚の金を取って2枚の金を打つだけで11手になってしまいます。そこで今度は先手は1枚の金だけを取って自陣への「金打」で条件をクリアする手順を考えてみます。それが参考2図になります。折角取った金ですが▲88金打の無駄手で持ち駒を使ってしまうので、馬での単騎詰めを目指しましたが、54地点と62地点が埋まっていないので詰んでいません。62地点は△62銀の協力手、54地点は▲55金などで抑えることができますが、「8筋の金打」の条件クリアのために▲78金と▲88金打の2手を指して金を使ってしまっているので▲55金ができず失敗です。▲55金の代わりに▲56歩、▲55歩で54地点を抑え、後手は△42金で金を捨てる手の代わりに△62銀を指すことができて、馬単騎詰めの完成なのですが「8筋の金打」の条件があるのでこの順は無理でした。

参考2図:▲76歩、△64歩、▲33角不成、△42金、▲同角成、△62玉、▲78金、△63玉、▲88金打、△72金、▲41馬 まで11手

どうやら、「8筋への金打」の手は先手では無さそうです。後手が「8筋への金打」をするために先手陣の金を入手するのは難しそうなので、先手が取った後手の金を打って、後手に取らせて8筋への金打ちをさせる手順になりそうです。「金打」の棋譜になるためには後手の△72金の着手が必須になります。また、盤上の1枚の金が72地点なら、8筋で「金打」になる地点は82か83のどちらかです。82なら飛を動かしておく必要があり、83なら△84歩と突いておく必要があります。

一方、先手は最速で金を取れる5手目に金を取って、7手目に持ち駒の金を打つ必要があります。5手目に金を取るには後手は左金を32か42へ移動して差し出すか、玉移動後に△51金左とする手が必要になります。

ここで後手に必要な手を整理してみます。
①左金を32か42へ移動する手
②飛の移動か△84歩
③先手の金を取る手
④72金
⑤8筋への金打

この5手で後手の指し手を使い切ってしまいそうなので、先手へ金を差し出す①の手の代
わりに、△52玉、△51金左の2手だと手数オーバーになりそうです。

しかし、③と④は7手目に▲72金と打てば金を取る手と72金を兼用することができ、後手に1手の余裕ができます。

先手は取った金を後手へ渡してしまうので、5手目に51地点で金を取った生の角1枚では詰みがありません。詰ますにはもう1枚何か駒を補充する必要があるので、後手が動かした飛を取るか、2手目△34歩としてもらい3手目で22の角を取るかになりそうです。

初手から▲76歩、△34歩、▲22角成だと5手目に金を取るためには4手目の△32金を▲同馬、△何か、▲72金、△同金、▲何か、△82金打、▲最終手 になるはずです。先手の9手目は持ち駒になった角を打つ手のはずで、32に居る馬とで詰めることになります。後手玉は居玉のままで、金が動いた後の61地点が空いていて、41地点も同様に空いていますがここは32の馬が利いています。42にも駒はありませんが、32の馬が利いています。52と62も空いていますが、9手目に▲52角と指せば、残るのは62地点です。52の角を支えるとともに王手する最終手は▲41馬になります。残る62地点は確定していない6手目で△62飛で埋めると詰みになります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

NAOさん「希少な11手1条件作品。82金打とは凄い(変な?)悪手だが、5手目で取った金を8手目に金で取らせる組立が巧い。」

■▲52角と▲41馬での詰みなら9手で、後手の必要手は△34歩と62を埋める手の2手。9手でも後手には余裕手が2手あるので詰み手順は多数。2手増やすと更に手順が増えそうだけど、2手増やすことによってようやく指すことができた変な手の△82金打でした。

はなさかしろうさん「好条件。金打の第一感は88でしたが…この攻方角馬の詰み形は初級の紛れと思っていたのですが、上級だったんですね。」

■「先入観を利用したミスディレクションには引っ掛からないぞ」と疑っての▲88金打の検討ですね。

ジェシーさん「これだけで全部限定できるとは!すべてを可能にする6二飛が絶妙の一着ですね。」

■後手の余裕手2手をどのように消化するのかということに連動している隠れた好手。

ほっとさん「たったこれだけで限定できているとは。佳作。」

■詰み上がりの形で評価すると、9手でできる形なのに2手増えているとなる。

RINTAROさん「後手の82金打を考えたら、すぐ解けました。」

■8筋への「金打」の条件クリアの筋書きは分かっていても、攻め筋を解決する必要があったはず。

小山邦明さん「後手が8筋の金打ちをする方が効率的な事は、検討している内にわかったのですが後手の飛の移動処理に悩まされました。」

■攻めに使えるように飛を差し出す手順とかを考えられたのでしょうね。

飯山修さん「84歩を突いて83金打が実現する為後手の着手なんて頭がいかない。直前ヒントが「金打の為飛車を動かす」くらいだったら多分お手上げだったかも」

■「金打の為飛車を動かす」だと、▲92金からの▲82金打でドツボに。

べべ&ぺぺさん「解けてしまえば容易ですが、角を取るのが盲点でした。」

■攻め駒補充を考えると3手目で角を取る手は見えそうなのですが、強豪解答者にも盲点だったようです。

諏訪冬葉さん「3手目は▲33角とばかり思っていたので△34歩に気づきませんでした」

■後手が金を取る手と72へ金が上がる手を共有すると、1手余裕ができて△34歩を突けます。

占魚亭さん「52角が入ることが予想できたので、打った局面から組み立てて解きました。」

■角を取った場合、筋違いの2枚角の筋もありますが、▲52角の方が有力でしたか。

山下誠さん「これでは、後手は2手パスが可能ですね。正解は分かりません。」

■はい、△72金が無いと8筋の金打はできないので2手パスです。攻め筋の方のが見えなかったのでしょうか。

ミニベロさん「1条件のいい問題ですが解けません。ヒント見てもまだ解けない。やけくそで角を取ったらやっと見えました。難問なのか、解図力が落ちたのか。」

■攻め筋のヒントが皆無でした。角を取らない手順だと、5手目で金を取り、7手目に▲72金で捨てて、9手目に銀を取って、最終手の銀打ちで詰みという筋書きはできても玉の退路が埋まりません。

原岡望さん「密集形が敗因か?」

■5~8筋の2段目全てが埋まっていて、玉周りの空きは2箇所だけなので攻めやすい?

緑衾さん「これで限定されているのが不思議です。」

■「成」や「不成」に比べ、「打」「直」「寄」などの手は少なく、これらに「同」や「右」とかが付くと更に稀な指し手になり、手順が限定されるケースが出て来ます。「右寄」なんてのは一体何手でできるのだろう。15手では可能だけど手数を短縮できれば作品化できるかな。


正解:14

  NAOさん  はなさかしろうさん  ジェシーさん  ほっとさん
  RINTAROさん  小山邦明さん  飯山修さん  べべ&ぺぺさん
  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  ミニベロさん  原岡望さん
  テイエムガンバさん  緑衾さん


総評

NAOさん「今回ぐらいの易しい出題を隔月でするのはいかがでしょうか。」

■余詰を出さないようにしようとして、腕が少し縮こまりました。

ジェシーさん「今月のテーマは「無駄手の美学」でしょうか。」

■金条件の特集だったのですが、結果的には「無駄手の美学」が言い得て妙。

RINTAROさん「今回は易しいながらも、ちょっとした考えどころがあり、楽しめました。」

■上級をあっさり解かれたようですので少し物足りなかったのではないかと思います。

べべ&ぺぺさん「全問、解けました。とても嬉しいです。」

■全問正解、おめでとうございます。この調子で行きましょう。

占魚亭さん「久々の全問解答。復調の兆しだといいのだけど……。」

■春と共に復調の兆しで心が躍れば良いですね。

ミニベロさん「上級には苦戦しました。皆さん簡単に解けたのかな?」

■今回は易しかったとのコメントがあったり、解けなかった方も居てバラけました。作品との相性があるのでしょうか。

原岡望さん「今月もヒントのお世話になりました。」

■条件をクリアするヒントばかりで攻め筋のヒントは無かったので、ヒントのおかげでなく実力でしょう。


推理将棋第136回出題全解答者: 17名

  NAOさん  はなさかしろうさん  ジェシーさん  ほっとさん
  RINTAROさん  小山邦明さん  飯山修さん  べべ&ぺぺさん
  諏訪冬葉さん  中村丈志さん  占魚亭さん  山下誠さん
  ミニベロさん  原岡望さん  テイエムガンバさん  神在月生さん
  緑衾さん

当選: ミニベロさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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