推理将棋第140回解答(1)
[2021年7月22日最終更新]
推理将棋第140回出題の140-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第140回出題 推理将棋第140回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
推理将棋第140回解説 担当 Pontamon
推理将棋第140回は19名の方々から解答をいただきました。
解答、ありがとうございます。20台へもう一歩。
140-1 初級 Pontamon 作 都の桂 8手
「大駒着手は1回なのに8手で詰めたよ」
「どんな将棋だった?」
「55桂の着手があったよ」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 大駒着手が1回の8手で詰んだ
- 55桂の着手があった
出題のことば(担当 Pontamon)
先手でも後手でも、桂を入手しないと55桂の手は指せません。
作者ヒント
とどめは67桂成です(Pontamon)
締め切り前ヒント
後手が77で取った桂を55へ打ちます。
推理将棋140-1 解答 ▲76歩、△34歩、▲77桂、△同角成、▲58玉、△55桂、 (条件) |
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55地点は桂跳びの地点ではないので、桂を取って打つしかありません。先手が桂を入手できるのは5手目なので先手着手の最後になる7手目に▲55桂を指すことも可能な感じがしますが、先手が桂を入手するには後手の協力も必要なので、4手ずつの着手しかない8手詰ではそれは無さそうです。つまり、55桂は攻め方の後手の着手になります。
△55桂の目的は何でしょう?詰み形が吊るし桂だとして、先手が協力手として桂打ちする7段目地点を空けるための歩突きをする暇が無いので、後手は控えた△55桂として最終手で桂を跳ねる手である可能性があります。跳ねる先は、桂取りで盤上に残っている77の角との連携が利く△67桂でしょう。参考1図は、桂を取った4手目の△77同角成が王手なので▲68銀の合いをしたのですが、馬でピンされているので王手の△67桂不成を▲同銀で取ることができません。うまく行ったように思ったのですが、玉の退路の48を塞ぐ手が間に合っていませんでした。
△67桂不成ではなく△47桂不成で詰めた参考2図では、無駄手は無いのですが手数が10手になっているし大駒着手が3回なので失敗です。
参考2図の手順:▲76歩、△34歩、▲77桂、△同角成、▲68銀、△55桂、▲56歩、△66馬、▲58飛、△47桂不成 まで10手
どうやら、桂不成での吊るし桂では無さそうです。となると、桂を取った後の馬を支えにして最終手△67桂成で詰めるのでしょうか。その場合は、△77同角成で桂を取った手の王手の応手として68へ金や銀が上がっていては△67桂成を同で取られてしまいますし、第一、△67桂成が王手になっていません。なので、5手目は▲58玉のような玉が王手から逃げる手のはずです。6手目の△55桂の次の7手目は玉の退路を塞ぐための協力手▲48銀を指せば△67桂成で詰みとなります。
先行作としてミニベロ作「1-2 とどめは桂」の4解作があります。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
Pontamon(作者)「7手や8手の短手数作は創作してもほぼ先行作があります。条件が同じであれば出題はできませんが、本作では推理将棋の初回に出題された作品の条件限定作になっていました。条件が異なれば別作品とみなされます。」
渡辺さん「条件に従えばそのままですね。」
■超易問の条件でした。
けいたんさん「大駒着手1回の条件が新しいかな。」
■「大駒着手1回」の条件は過去作に無いことはないですが非常に少ないようです。「92-1 七の段の九九(7×5=35)」はそのものの条件、「95-3 美野樫9兄妹の一局(その9)」は後手着手に限定した大駒1回でした。
小山邦明さん「大駒着手が1回という条件で、7手目の48銀が限定できました。」
■7手目▲48飛が唯一の落とし穴。
NAOさん「1回だけの大駒着手で桂を取りスラスラと。」
■4手しかないので、成り生も限定されています。
山下誠さん「桂馬を後手が打つと素直に考えたら解けました。」
■うっかりだと思いますが、7手目▲48飛は大駒着手1回の条件をクリアしていませんでした。
ほっとさん「55桂は後手と決め打ち。」
■先手が▲55桂を指せるのは7手目。後手の協力も必要なので、詰みがありません。
RINTAROさん「後手の指し手はこれしかなく、先手の指し手もこれしかない。」
■手順前後や非限定が残っている場合は条件追加が必要になります。
ミニベロさん「まあ、推理将棋初期のレトロ感はありますが。桂は隠して、55だけなら何かあるのかな。」
■8手で詰み/大駒着手1回/55の着手あり で限定されていますね。これだとグッと難度が上がります。
はなさかしろうさん「するする解けます。こういうのもまた、なかなか貴重ですね。」
■少しだけ難度が上がる8手がありますので今年中には出題できればと思っています。
諏訪冬葉さん「最終手55桂馬はないと判断すれば4手目まで確定」
■6手目に55桂を打つためには4手目で桂をとる必要があるので先手の協力手▲77桂が見えてきます。
ジェシーさん「最後にうっかり6七馬としない、ということですね。」
■馬が動くと折角抑えていた59地点が退路になってしまいます。
占魚亭さん「7手目飛車を動かす所だった……危ないあぶない。」
■自作なのに出題前のチェックで「あっ余詰んでる」と思った担当でした。(笑)
飯山修さん「記念すべき第1回の今では考えられない非限定が2つある作品と同じ詰形。14年も前なんですね」
■担当がこちらへお邪魔したのが7年前。ようやく、居住時間の方が長くなります。
原岡望さん「さりげない大駒の条件」
■48の埋め方が2通りあるもんで。
中村丈志さん「今までで一番速く解けました。」
■中級問題にもチャレンジしてみてください。
べべ&ぺぺさん「3分で解けました。嬉しいです。」
■客寄せの超易問でした。
緑衾さん「2手で桂を取って2手で成ればいいので、素直で解きやすかったです。」
■手割りを実現するだけで解けたはずです。
正解:18名
渡辺さん けいたんさん のくせにさん 小山邦明さん
NAOさん ほっとさん RINTAROさん ミニベロさん
はなさかしろうさん 諏訪冬葉さん ジェシーさん 占魚亭さん
飯山修さん 原岡望さん 中村丈志さん べべ&ぺぺさん
神在月生さん 緑衾さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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