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推理将棋第143回解答(3)

[2021年10月29日最終更新]
推理将棋第143回出題の143-3の解答、第143回出題の当選者(RINTAROさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


143-3 上級  ミニベロ 作  94問題        9手

94問題

(条件)

  • 初手は、2手目と同筋同種駒
  • 3手目は、4手目と同種駒
  • 5手目は、6手目と同筋同種駒
  • 9手目は、駒を取らない手

出題のことば(担当 Pontamon)

 どの筋なのか?どの駒種なのか?という具体的なヒントがありません。

作者ヒント

 7手詰+2手無駄手(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 「7手目は、8手目と同段」。全着手のヒントが出ましたが、駒種や地点は分からず仕舞い。


推理将棋143-3 解答 担当 Pontamon

48銀、△42銀、▲76歩、△54歩、▲33角不成、△31角
▲42角不成、△52玉、▲53銀 まで9手

(条件)
・初手は、2手目と同筋同種駒(初手▲48銀、2手目△42銀)
・3手目は、4手目と同種駒(3手目▲76歩、4手目△54歩)
・5手目は、6手目と同筋同種駒(5手目▲33角不成、6手目△31角)
・9手目は、駒を取らない手(4手目△54歩、9手目▲53銀)

Suiri1433

駒種や着手地点といった具体的な情報が無い作品を悪魔系と言うそうです。4条件では7手目と8手目に関する情報はありませんが、他の着手については一応情報があります。と言っても具体的なものではなく、同種の駒だとか同じ筋だというものが多く、最終手だけは駒を取らない手とのことです。

Suiri1433a同筋同種駒の条件が2つと同種駒の条件が1つあります。将棋対局での初手は▲26歩か▲76歩になるのが普通ですが、2手目は初手と同じ筋の同じ駒種となると、▲26歩、△24歩とか▲76歩、△74歩の出だしでしょうか。まずは▲26歩、△24歩から始めてみます。詰み上がり予想としては▲23歩成が想定されます。2手目に△24歩を指しているので最終手の▲23歩成は駒を取る手にはならないので4つ目の条件も満たしそうです。

3手目から、▲48玉、△42玉、▲38玉、△32玉で後手玉を移動して詰まされる地点へ配置します。条件が付いていない7手目と8手目は別の筋で異なる駒種の手になる▲25歩、△42飛です。9手目に▲23歩成としたいところですが先手の2筋の歩はまだ25地点なので▲23歩成は11手目になってしまい、失敗でした。

参考1図:▲26歩、△24歩、▲48玉、△42玉、▲38玉、△32玉、▲25歩、△42飛、▲24歩、△12香、▲23歩成 まで11手

Suiri1433b参考1図の手順は失敗しましたので、今度は▲76歩、△74歩での開始です。この序で始まる手順で多いのは3手目に▲55角として、次に▲82角不成で後手飛を取るような手順にですが、条件は3手目と4手目は同種の駒でなければいけないので4手目に後手の角を動かすことができません。となると、飛を振って、はてるま手筋で詰める手順が思い浮かびます。参考2図はこの方針で指し進めて9手目の▲71飛成で詰めたものです。3手目は▲78飛で4手目は同種駒の後手飛の着手で玉の退路を塞ぐ△42飛です。5手目と6手目は初手と2手目の条件と同じで同種駒の同筋着手なので、初手と2手目に突いた歩をそれぞれ突く▲75歩、△同歩です。しかし、9手目で後手玉を詰ました手は後手の銀を取っているので条件をクリアできず失敗です。

参考2図:▲76歩、△74歩、▲78飛、△42飛、▲75歩、△同歩、▲同飛、△52金右、▲71飛成 まで9手

参考1図の手順も参考2図の手順も飛が関係する着手になってしまいましたが、9手詰手順で多いのは、やはり攻めの主役である角を使う手順になります。しかし、初手から▲76歩、△34歩は条件に合わず角が出ていく準備をすることができません。そこで一捻り、2手目に△34歩を指せるように初手を条件に合うように▲36歩と指して、3手目と4手目は同種だけど同じ筋である必要がないので3手目に▲76歩として4手目は△54歩。5手目と6手目は同種同筋なので▲58玉、△52玉として、指定のない7手目と8手目は▲33角不成に△42銀にして、▲同角で入手した銀を▲53銀と打って詰ます形を目指すと手数オーバーの11手になり失敗です。この形は7手詰の詰み上がりですし一番多い詰み上がりなので有力だと思ったのですが...。詰み上がりの形から手順を見直してみると、初手と2手目の▲36歩、△34歩が全くの無駄になっていることに気付きました。どうせ▲33角不成の手を指すのであれば、△34歩を指しておくのは意味がありません。かと言って、初手から▲76歩、△74歩、▲33角不成とすると4手目は角の手を指さなければいけないのに後手角は動くことができません。後手角が動くには11の香か13の歩か31の銀が先に動いておく必要があります。先の手順では△42銀を8手目に指していましたが、△31角を指せるように先に△42銀を指せれば問題が解決しそうです。

△53銀までの7手詰の形にするために必要な手と順番を考えなおしてみると、▲33角不成に△31角は同種同筋の着手になるので5手目と6手目のはず。それよりも早い段階で△42銀を指す必要がありますが、条件は同種同筋か同種の着手です。また、先手角が出て行くためには▲76歩が必要ですし、最終手を打てるように△54歩の着手も必要です。先後の歩の着手は同種ですが同筋にはならないので3手目と4手目の条件で実現することになり、残っている条件と手順は初手と2手目は同種同筋の着手なので、▲48銀、△42銀に決まります。

初手から並べ直してみると、▲48銀、△42銀、▲76歩、△54歩、▲33角不成、△31角、▲42角不成、△52玉、▲53銀までの9手で詰みになりました。初手から無駄手を指すことになっているので、通常、歩突きから開始するという固定概念が邪魔をすると解くのは一筋縄では行かなかったことでしょう。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「7手ベースなので、「31角」が見えれば一番易しいはず。短編に若干の難解さを求めて、あえて「悪魔の条件」に。」

■▲22角不成で後手角を取ってしまうと同種駒での着手ができないし、▲33角不成の次の手で後手角を動かせないように思えるので△31角の発見が鍵になりますね。

斧間徳子さん「角が使いにくいので苦労しましたが、31角を発見したらすぐに解決。」

■作者コメントそのもので、31角の発見で解図できたようです。

NAOさん(+番外)「6手目迄の条件で角を封じられそうだったが、初手銀の協力手があった。なるほど。」

■角を使えそうにないので飛の活用をすると逆に失敗します。

ほっとさん「風変わりな条件。これで限定できているとすれば凄い。」

■この風変わりな条件が悪魔系条件!

RINTAROさん「仮に5手目が角成だと31角は同種駒にはならないのでしょうか?」

■5手目が▲33角成であっても「5手目は、6手目と同筋同種駒」の条件はクリアです。しかし、角成してしまうと他の条件を満たす解がありません。

はなさかしろうさん(+番外)「ヒントを見て、一旦あきらめた角に再チャレンジ。42銀は7手の基本にしてこの条件にぴったりでした。最終条件は本譜の限定に絡まないと思ったのですが、▲7六歩△7四歩▲7八飛△4二飛▲7五歩△同歩▲同飛△5二金右▲7一飛成までがありますね。他に候補がなければ、3条件の2解にもなるかも。」

■最終手時要件がなければ、3条件2解のようですね。

緑衾さん「角は使えないなと思ったのですが無駄手を指したら使えました。手順を限定させる理屈がきれいですね。」

■後手の角を動かせるようにするために先に△42銀を指して場所を空ける。そのための初手の無駄手▲48銀でした。

飯山修さん「難しい問題が作者ヒントが出たとたんに初心向け作品になった」

■7手詰手順が原型なら、検討する形がぐっと少なくなりますから。

ジェシーさん「初手が無駄手という盲点と、3三角に3一角が可能であることの美しさ。」

■いきなり初手から無駄手だとは考えにくいですね。

諏訪冬葉さん「5手目までに先手角を動かしたいからそこで後手角も動かす。まさかこんなところに動けるとは。」

■△31角は無駄手になりますが、同種同筋の条件で▲33角不成、△同角は即座に捨てる手順なので角の手を除外するとこの無駄手が見えなくなります。

占魚亭さん「金か銀を取って打つのは条件から分かるものの、手順の構築に難儀しました。」

■まさかの初手からの無駄手!!

原岡望さん「頼みのヒント力にならず。眠れないまままだ暗い4時過ぎ、後手角の動きを考えようやく解決」

■「全着手のヒントが出ましたが、駒種や地点は分からず仕舞い。」の通り、期待外れで申し訳ありません。

べべ&ぺぺさん「71飛成までの手順が先に見えました。作意は、42銀の発見が鍵でした。」

■△31角ができるようにする△42銀を2手目に早々と用意するのが鍵。

山下誠さん「この条件下では、とにかく知っている筋を試してみる以外にありません。」

■悪魔の条件が炸裂!

【番外】

142-3の結果稿で作者のミニベロさんの作者短評にあった「おまけバージョン」の解答を番外として2名からいただきました。
作意順は下記になります。

作意順
▲86歩、△92飛、▲68玉、△82飛、▲85歩、△92飛、
▲78玉、△82飛、▲84歩、△92飛、▲87玉、△82飛、
▲83歩成、△92飛、▲96玉、△82飛、▲93と、△同香 まで18手

条件
・18手詰
・後手は、自陣内の二つの筋を交互に着手
・先手は、一手おきに玉の手」
・後手の使用駒は2枚


正解:15名

  斧間徳子さん  NAOさん  ミニベロさん  ほっとさん
  RINTAROさん  はなさかしろうさん  緑衾さん  飯山修さん
  ジェシーさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  原岡望さん
  べべ&ぺぺさん  山下誠さん  テイエムガンバさん


総評

斧間徳子さん「短編特集ですが、9手詰にしては難し目の問題が多い印象でした。」

NAOさん「先月とは大違いで今月は9手の3題。メリハリがあっていいと思います。
易問特集と思ったらそうではなかった。」

ミニベロさん「場所も駒種も明かさない条件を「悪魔の条件」と呼んでいます。
9手詰は、ほとんどの順が知られていて、初級にしか使えない状況ですが、94問題にこれを使うと、9手がそこそこ難問になります。」

■昔、94問題は9月出題が恒例でしたが、今後は9月出題にこだわらずに出題しようと思います。(会話は「隣の将棋はどうだった?」「こんな感じだったよ(条件参照)」とでもしようかな)
タイトルは出題回を入れて「94問題143-3」などで区別できるようにする。

ほっとさん「9手でも目新しい条件はまだまだ眠っているもの。」

RINTAROさん「解きにくい問題が多い印象でした。」

緑衾さん「私には3が簡単で1が難しかったです。初級と上級は逆だとよかったかなと思います。」

飯山修さん「9手詰も条件を変える事で何度も使えるので主流の座をキープ。これくらいの難度が丁度いいです。」

諏訪冬葉さん「最終ヒントでやっと解けた・・・
2問目の条件が「成駒の手」じゃなくて「不成の手」だったら今月は不成祭りでしょうか?」

占魚亭さん「すんなりとはいきませんでしたが、今回は全問解答。楽しませていただきました。」

原岡望さん「久々の8日解答ほっとしています」

べべ&ぺぺさん「解けると嬉しいので毎月、頑張っています。今回も全問は解けませんでした。」


推理将棋第143回出題全解答者: 16名

  斧間徳子さん  NAOさん  ミニベロさん  ほっとさん
  RINTAROさん  はなさかしろうさん  緑衾さん  飯山修さん
  ジェシーさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  原岡望さん
  中村丈志さん  べべ&ぺぺさん  山下誠さん  テイエムガンバさん

当選: RINTAROさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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