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推理将棋第144回解答(3)

[2021年11月27日最終更新]
推理将棋第144回出題の144-3の解答、第144回出題の当選者(原岡望さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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144-3 上級  ミニベロ 作 三捨利警部の推理 乏しい証拠 12手

「警部、12手詰の事件が発生しました」
「役に立つ証拠が少ないね」
「5手目は同歩、9手目は金右。そして、不成は最終手だけで、成る手なし。侵入経路ですが、3階の廊下は通っていないようです」
「危ない証拠は残さない。犯人は相当悪知恵が働く奴だな」
難事件のようです。一緒に手順を推理してください。

犯人より
「悪知恵が働く奴」じゃなくて「知能犯」と言ってもらいたいね。
さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 12手詰
  • 5手目は「同歩」
  • 9手目は「金右」
  • 不成は最終手だけで、成る手なし
  • 3筋の着手なし

出題のことば(担当 Pontamon)

 先手陣への後手着手は1手だけ? 駒打ち可能だし中段玉もあり得る証拠だ。

作者ヒント

 「右」は、「左」じゃ詰まないので、左右を指定しているわけではないのです(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 「金右」はもちろん49に居た金が動く手。「同歩」は2筋。

余詰修正

会話の「こんなところです」を「侵入経路ですが、3階の廊下は通っていないようです」に変更
条件に「3筋の着手なし」を追加


推理将棋144-3 解答 担当 Pontamon

▲26歩、△14歩、▲25歩、△24歩、▲同歩、△13角、
▲68玉、△22飛、▲59金右、△24飛、▲56歩、△28飛不成 まで12手

(条件)
・12手詰
・5手目は「同歩」(5手目▲24同歩)
・9手目は「金右」(9手目▲59金右)
・不成は最終手だけで、成る手なし(12手目△28飛不成)
・3筋の着手なし

Suiri1443

Suiri1443a成る手なしで最終手にだけ不成が付くとのことなので、先手陣内での着手は最後の不成の手だけか、あったとしても駒を打つ手しかありません。最終手が中段で不成が付くのであれば、先手陣内へ打った駒を中段に引いての「不成」の可能性もあります。または中段玉の可能性もあります。しかし、中段玉を詰める形としては成駒の着手が必要な手順や、△33飛が中段へ移動しての22の角による空き王手や両王手の形が多く、この場合は飛の手に不成は付きません。

困った時には空き王手や両王手を検討してみるという助言は作者のミニベロさんの「覚えておきたい推理将棋の基礎知識」講座での言葉です。担当が約2年前の亥年の年賀詰でWFPへ投稿した作品が67歩不成までの空き王手作でした。参考1図は手順は違いますが、詰み上がりが同じになる手順です。確かに、成る手はなくて、最終手だけに不成が付いていますが、5手目が同歩や9手目が右の着手ではないので作意順ではありません。

参考1図:▲76歩、△64歩、▲77角、△65歩、▲86角、△66歩、▲68玉、△34歩、▲77玉、△62飛、▲78飛、△67歩不成 まで12手

Suiri1443b次は5手目の同歩と9手目の右の手に留意して指してみます。5手目の同歩なら初手から▲46歩、△34歩、▲45歩、△44角、▲同歩で角を取る手があります。攻めの要の角を差し出した後手は4筋へ飛を振って、飛先の歩を進める手筋くらいしか無さそうです。参考2図は、5手目の同歩と9手目を金右で条件をクリアした手順ですが手数オーバーの14手なので失敗です。

参考2図:▲46歩、△34歩、▲45歩、△44角、▲同歩、△同歩、▲48玉、△42飛、▲59金右、△45歩、▲49角、△46歩、▲16歩、△47歩成 まで14手

余詰修正によって3筋の着手が禁じられたので、後手は角を使わずに6筋の歩と飛だけで指す、▲66歩、△62飛、▲65歩、△64歩、▲同歩、△同飛、▲58玉、△65歩、▲59金右、△66歩、▲68玉、△67歩成であれば12手で詰ますことができますが、参考2図もこの手順も最終手は不成ではなく成でなければ詰まないので失敗でした。

5手目の同歩の手では、同歩で後手の角を取る(66、55、44地点)か、4段目の同歩で歩を取る手しかないようです。後手が角を差し出さなくて4手目に歩を付いての5手目同歩なら、後手に1手の余裕ができます。何か有効な手を指して、なおかつ、6手目以降で後手の駒を働かせるにはどの筋が良さそうでしょうか?8筋なら後手の飛を活用して、6手目△85同飛の後、△88飛成で角を取って、角と龍で攻めたいところですが、先手陣へ入り込むのは不成での最終手しか許されません。

他の筋だと2筋くらいでしょうか。5手目の▲24同歩までに後手には1手の余裕があるので、△14歩を突いておけば、後半で△13角を指せますし、角が移動すれば△22飛と2筋から飛が出て行くこともできそうです。初手から、▲26歩、△14歩、▲25歩、△24歩、▲同歩、△13角と指した後、△22飛から△24飛で後手の歩を取るのが10手目になってしまい、後手に残された手は1手しかないので、詰みそうな気がしません。先手の7手目、9手目、11手目で詰み形への協力手が可能だと言っても、後手の駒配置は△13角と△24飛だけです。残された最終手は不成の手を指さないといけないので、△27飛不成か△28飛不成か△29飛不成の3手のうちのどれかです。

5手目に取った歩を▲27歩と打って、▲48玉、▲38玉で移動しても△27飛不成では王手になりません。かと言って、▲48玉、▲38玉、▲28玉で飛の利きへ飛び出して行くのは王手放置の反則です。それにこの手順では9手目の右の着手ができていません。7手目▲48玉で9手目に▲58金右にして11手目に▲28銀で最終手△28同飛不成の王手をしても59や39の退路があります。

△13角と△24飛の配置を見ていると突然、両王手の形が見えてくることでしょう。つまり、7手目から▲68玉、△22飛、▲59金右、△24飛、▲56歩、△28飛不成で両王手の完成です。

NAOさんと緑衾さんからいただいた余詰手順は△15角で▲48銀をピンしての△39飛不成までの手順でした。粗検、大変申し訳ありませんでした。

余詰手順例
▲36歩、△32飛、▲35歩、△34歩、▲同歩、△同飛、▲68銀、△33角、▲58金右、△15角、▲48銀、△39飛不成 まで12手

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「レアな条件なので難解だと思ったのですが、あっさり潰されました。ご迷惑をおかけしました。」

■粗検、申し訳ありません。担当の力不足です。

NAOさん(双方解)「向かい飛車がぴったり間に合うとは痺れました。
修正で3筋を封じられて全く詰む気がしなかった。中間ヒントは参考にならず、作者名が両王手のヒント。」

■作風がヒントになりましたか。解説の参考1図も作者の作風から推理した失敗手順でした。

緑衾さん(双方解)「7筋の歩を突いていくのだとばかり思っていました。両王手だろうとは予想していたのですが2筋は盲点でした。」

■先手なら▲15角と▲24飛が▲22飛成での両王手があったような...。△13角と△24飛が△28飛不成のスケールの大きさに感嘆。

ほっとさん「両王手の筋を偶然発見。」

■閃きやツキも実力のうち。

RINTAROさん「「同歩は2筋」のヒントが大きかったです。」

■9手目の右の手を▲58金右だと決め込むと危うかったかも。

はなさかしろうさん「綺麗な詰め上り。締め切り前ヒントで同歩は2筋と教えてもらわないと思いつかない筋です。」

■綺麗な両王手の詰み上がりですね。

べべ&ぺぺさん「5手目の2筋での同歩で、かなり限定されていると思うのですが解けません。残念です。」

■困った時は、両王手や空き王手を疑えと言われても景色が見えないと中々...。

飯山修さん「桂で飛をとる手順しか思いつかないが届かない。難しい。」

■余詰修正で3筋着手が禁止されたので、▲26歩、△14歩,▲25歩、△24歩、▲同歩、△13桂、▲25飛、△同桂の後に飛を打ってから最終手で8段目へ飛不成としても詰みの形を作れません。

諏訪冬葉さん「5手目の同歩は2筋なら24歩しかありえないのでそこから考えました。」

■5手目に同歩で後手角を取ってしまうと後手の攻めが止まってしまいそう。

原岡望さん「降参です
 5手目は25同歩 か 24同歩 しかなく 
 前者は 26歩 24歩 27飛 25歩 同歩 以下絶望 
 後者は 26歩 14歩 25歩 24歩 同歩 13桂 25飛 同桂 58金右  で 3筋に打てないのでは絶望
 参りました」

■13桂のところで13角が正解。と言ってもその先の形も見え難いですね。


正解:7名

  NAOさん  緑衾さん  ほっとさん  RINTAROさん
  ミニベロさん  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん


総評

緑衾さん「今回は3問とも苦労しました。」

■さて、145回は如何に?

ほっとさん「今回は難しかった……。」

■難問だった中、ヒント投入前の全問正解は流石です。

RINTAROさん「144-1のおかげで、解くのが遅くなりました。」

■初級で完全に嵌まってしまったようですね。

ミニベロさん「最近は、条件を見ても景色がすぐに浮かんでこない。私は理屈で解くわけではないので、見えないとまるでダメ。巧妙な条件の幻惑されています。」

■悪魔系条件の作品だと、条件を見ても景色が見えないと他の解答者から言われそう。(笑)

はなさかしろうさん「今回はどれも難しかったので、素直に締め切り前ヒントを待ちました。今、Web Fairy Paradiseで一乗谷酔象さん作の煙詰の最小手数探索が出題されていて(WFP作品展136-4「盤上の駒が3枚だけ」と第2回おばかな作品展⑥「おばかな将棋教室」の2問)かなり嵌りました。」

■「嵌りました。」の過去形、解けたのですね。担当は7手目で嵌まってます。(今朝(11/11)の寝床で7手目が見えた気がするけど勘違いかも)

べべ&ぺぺさん「今月はあまり時間を費やせませんでした。」

■コロナ禍も下火になり、行動制限が緩められて、することが増えたのでしょうね。

飯山修さん「今年も直前ヒント頼りで何とか2題が多いまま過ぎた。来年はどうなる事やら」

■2021年最後の第145回は3題正解を目指しましょう。

中村丈志さん「詰め将棋同様、絶対に駒を動かさずに解くことにしているので、私の実力ではなかなか全部解けません。」

■暗算で解くのは大変ですね。担当の棋力では到底無理です。(^^;

諏訪冬葉さん「144-2は時間切れでした。」

■144-3の方が正解者数は少なかったのですが、今回は人それぞれで難問が分散していたようです。

原岡望さん「今月もヒント頼みです」

■今回は難しかったようです。

神在月生さん「故あって全く時間が取れない状況で、当面は解答を休ませていただいております。
今回は解答者が極少とのことなので、一問だけですが急遽解答いたします。」

■担当がTwitterで呟いたせいで急遽解答していただいたのですね。無理なさらずに都合がつくときの解答で結構ですよ。

占魚亭さん「参った……全く見えない……。
ということで、今回は白紙解答です(すみません)。」

■白紙解答も解答者数にカウントさせていただきます。感想だけでも結構ですのでよろしくお願いします。

担当から:
2022年は元旦の年賀特集からの開始です。まだ年賀詰めの投稿を募集中ですので、是非、作者としての参加をお願いします。
日付や干支と関連していなくても、「2022年の指し初めはこんな将棋だった」を会話の最初に入れれば通常作品も年賀推理に早変わり!!


推理将棋第144回出題全解答者: 13名

  NAOさん  緑衾さん  ほっとさん  RINTAROさん
  ミニベロさん  はなさかしろうさん  べべ&ぺぺさん
  飯山修さん  中村丈志さん  諏訪冬葉さん  原岡望さん
  神在月生さん  占魚亭さん

当選: 原岡望さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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