推理将棋第145回解答(2)
[2021年12月21日最終更新]
推理将棋第145回出題の145-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第145回出題 推理将棋第145回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
145-2 中級 ミニベロ 作 93問題 9手
93問題は、「〇手目は、〇〇」の書式の条件を3つ提示した9手詰問題です。
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 初手は、2手目と同筋同種駒
- 3手目は、4手目と同筋同種駒
- 5手目は駒を取る手で、6手目と同種駒
出題のことば(担当 Pontamon)
初級と同じく9手詰ですが、駒種や地点情報が無い悪魔系条件なので中級としました。
作者ヒント
ヒントに頼らず、145-1から順に解いてください。(ミニベロ)
締め切り前ヒント
使用駒は4種で8手目と9手目は異種の駒
|
推理将棋145-2 解答 担当 Pontamon ▲26歩、△24歩、▲25歩、△同歩、▲同飛、△62飛、 (条件) |
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4手目までが同筋同種の着手になっているので、どうやら無駄手がありそうな気がします。7手詰の形に無駄手を入れてみるとどうでしょう?たとえば、▲48銀、△42銀、▲96歩、△94歩の後に▲97角から42の銀を▲42角不成で取って▲53銀までの手順などです。しかし、これだと1,2手目と3,4手目の組の手順前後が可能なので。詰むのであれば余詰みななってしまいます。1,2手目と3,4手目の手順先後が許されない場合としては、7筋の歩を突いてからの桂跳ねなら手順前後がありません。5,6手目が同筋であれば5手目▲65桂に△62玉と指して、桂の利きがある73地点への角成で62の玉を詰めることができます。参考1図はこの手順で9手で詰めたものですが、条件を確認すると5手目と6手目は同筋ではなく同種の駒なので失敗でした。
参考1図:▲76歩、△74歩、▲77桂、△73桂、▲65桂、△62玉、▲55角、△52金左、▲73角成 まで9手
5手目と6手目が同種の駒であることに気を付けて指してみたのが参考2図です。5手目と6手目は飛で、後手の△42飛は玉の退路を塞ぐ協力手で、はてるま手筋の応用の▲71飛成までの1間龍での詰みです。5手目と6手目は同種の駒にできましたが、5手目は駒を取る手でなければいけなかったのでこの手順は失敗でした。
参考2図:▲76歩、△74歩、▲75歩、△同歩、▲78飛、△42飛、▲75飛、△52金右、▲71飛成 まで9手
初手から、▲26歩、△24歩、▲25歩、△同歩、▲同飛になりますが、6手目は5手目と同種の駒とのことなので後手は飛を振ることになります。参考2図の▲71飛成までの1間龍では玉の退路封鎖のために△42飛と指しましたが、2筋の龍では51玉を1間龍で仕留めることはできません。1間龍となるのは31の龍ですが、5手目で25に居る飛は7手目に▲22飛成をすれば9手目に▲31龍を指すことができます。となると6手目の後手の飛の行先は△62飛で続いて▲22飛成で、9手目に▲31龍です。8手目は1間龍で詰むようにする後手の協力手の△52金左で無事条件をクリアすることができました。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
ミニベロさん(作者)「訂正です。まだ使う人いました。
145-1を解けば、これはすぐにバレそう。
まあ9手ですから、難しくはないのですが。
しかし粋な選題ですね。」
■気付いた方も居れば、素直に解いてから同一手順だと気付いた方もおられたようです。
はなさかしろうさん「裏推理をすると手は極めて狭い…のですが、まさかの同一回同一解。5手目の「駒を取る手」は外しても▲7六歩△7四歩▲7五歩△同歩▲7八飛△4二飛▲7五飛△5二金右▲7一飛成までぐらいしかなさそうで、この形に至る手順が特異なんだろうと思います。」
■単に5手目の駒取りだとか5手目と6手目が同種の駒という条件であれば沢山あるのですが...。
NAOさん「まさかまさかの同一手順とは。悪魔の条件だと見える景色も違って見える。」
■まさに見える景色が違いますね。詰み上がり同一なのは第13-2(リーグ戦ファン作)と第13-3(魚熊作)が同じ回に出題されていました
ほっとさん「まさかの同一手順。これは新手筋。」
■第30-2と第30-3では渡辺秀行作の同一詰み上がりツイン問題が出題されましたが、同一手順となるとこれまでは同一回での出題は無かったと思います。忘れた頃にやって来る飛先の歩の手筋なら間があいた別の回ですし。
RINTAROさん「1の後にすぐ2を解けば、瞬殺できます。」
■ミニベロさんからの作者ヒント通りでした。瞬殺なら145-2を先に解いた方が有利かと。
諏訪冬葉さん「中間ヒントから145-1と近い手順なのは予想していましたが、同一とは予想外でした。」
■145-2から先に解かれると145-1が簡単になってしまうと考えての作者ヒントだったのかもしれません。
テイエムガンバさん「145-1を解き終わってひょっとしてこれ、この問題と同手順では?と気づく。」
■それに気付けば難問の上級問題に専念する時間ができます。
べべ&ぺぺさん「まさか、同じ手順ですか? 驚きました。」
■条件が違えば別作品なのが推理将棋ですが、偶然にも投稿時期が近かったので同時出題にしました。(片方を出題すると結構間をあける必要があるので)
中村丈志さん「もしかして145-1と答は同じですか?」
■はい、145-1と145-2は同手順でした。
飯山修さん「作意が同一の問題が同じ回に2題続けて出題されるのは史上初かしら」
■おもちゃ箱の推理将棋史上で初のようです。
ましろんさん「さっきのもそういう将棋だったけど、、」
■推理将棋の場合、条件が異なれば別作品となります。
原岡望さん「高飛車君と同じとは」
■解いてから気付いた口ですか?
占魚亭さん「最初に解けたのが本作。「5手目駒取り・6手目同種駒」の条件が最大のヒントでした。」
■初手~4手目の条件があるからのことですね。▲76歩、△42銀、▲33角不成、△52玉、▲42角不成、△31角から▲53銀までの詰み手順もありますし。
緑衾さん「こっちを先に解きました。
面白い意図ですが,1手目と3手目は交換不可のはずでさらに5手目駒取り可だとかなり手が限定されます。裏読みでほぼ解けてしまいます。」
■5手目の駒取り条件があるので、手順前後が発生しない参考1図の手順は読みませんね。
正解:14名
ミニベロさん はなさかしろうさん NAOさん ほっとさん
RINTAROさん 諏訪冬葉さん テイエムガンバさん
べべ&ぺぺさん 中村丈志さん 飯山修さん ましろんさん
原岡望さん 占魚亭さん 緑衾さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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