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推理将棋第145回解答(3)

[2021年12月30日最終更新]
推理将棋第145回出題の145-3の解答、第145回出題の当選者(緑衾さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


145-3 上級 はなさかしろう 作 攻方連続両王手詰 その1 19手

「隣の将棋が終わったみたいだけど、どんな将棋だったの?」
「19手で詰んだよ。11、13、15、17、19手目は互いに異なる局面での両王手だったな」
「へぇ、先手の5手連続両王手で詰みだったんだね。ほかに目を引く手はなかった?」
「そうだねぇ…2筋の手に対して2筋に成る手で応じたことがあったよ」
「なるほど。まぁ、手数は長いけれど、結局10手目までの準備が肝だね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 19手で詰んだ
  • 11、13、15、17、19手目は互いに異なる局面での両王手
  • 2筋の手に対して2筋に成る手で応じたことがあった

出題のことば(担当 Pontamon)

 5種類の両王手局面を作れるように10手で準備しなければいけないのが課題です。

作者ヒント

 飛の活用が肝。11、13手目に連続両王手がかかる形を見つければ解けたも同然です。(はなさかしろう)

締め切り前ヒント

 9手目の22への駒打ちに24への駒成で応じます


推理将棋145-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△42飛、▲33角不成、△62玉、▲42角不成、△66角、
58飛、△57角不成、▲22飛、△24角成、▲53角不成、△51玉、
42角不成、△62玉、▲53角成、△51玉、▲42馬、△62玉、
51馬 まで19手

(条件)
・19手で詰んだ
・11、13、15、17、19手目は互いに異なる局面での両王手(7手目▲58飛、9手目▲22飛、11手目▲53角不成、13手目▲42角不成、15手目▲53角成、17手目▲42馬、19手目▲51馬)
・2筋の手に対して2筋に成る手で応じたことがあった(9手目▲22飛、10手目△24角成)

Suiri1453

両王手を先手が連続で掛けることができる配置にはどのようなものがあるかを考えてみます。両王手は香・角・飛などの長距離砲の利きを遮っていた駒自身が移動して王手するとともに遮っていた長距離砲の駒の利きを玉に通すことになります。連続の両王手をするなら、たとえば、11の香と28の飛の初期配置を利用して、初手から▲38金、△34歩、▲26歩、△42玉、▲27金、△33玉、▲25歩、△24歩、▲同歩、△同玉、▲16歩、△14歩、▲15歩、△25玉、▲14歩、△33角の16手の局面からだと両王手の扉となる金を斜めに進めて行く▲16金、△14玉、▲25金、△23玉、▲14金、△12玉、▲23金で4連続の両王手をすることができますが、両王手では空き王手の扉の駒の金自身の手も王手する必要があるため、この順のように金移動で相手玉を押して行くことになります。したがって、盤上を押して行くには限界があるため両王手を続けることが難しくなります。原因は扉となっている金が元の位置へ戻れないからです。

Suiri1453aそこで、2つの両王手の形のそれぞれの扉の位置を行き来することができる駒を考えて作ってみた局面が参考1図です。この参考1図の手順では、角2枚の利きを遮る扉の位置に飛を配置して、飛の横移動で2つの両王手を切り替えて行く仕掛けになっています。飛は不成で2地点を往復して両王手をした後、最後の19手目は飛成して後手玉を詰めています。しかし参考1図の手順では、13手目から19手目までの4回しか両王手を掛けていないので条件をクリアしていません。また両王手の局面も3種類しかないので失敗手順になります。

参考1図:▲76歩、△34歩、▲22角成、△24歩、▲44角、△32飛、▲同馬、△52玉、▲14馬、△42玉、▲23飛、△32玉、▲33飛不成、△22玉、▲23飛不成、△32玉、▲33飛不成、△22玉、▲23飛成 まで19手

Suiri1453b両王手の最短手数である9手の両王手では、飛車の利きを角で遮る形式になっています。この9手の両王手の駒配置を改良してみるとどうでしょう?

参考2図の手順では両王手を開始する準備に14手掛かってしまいますが、この形からだと、73地点と82地点の駒が角の場合と馬の場合の両王手4種の後、最終手は5種目の▲71馬の両王手で、5連続両王手を実現することはできています。

参考2図:▲76歩、△74歩、▲55角、△62銀、▲82角不成、△73銀、▲78飛、△75歩、▲92飛、△76歩、▲同飛、△62玉、▲26歩、△51金左、▲73角不成、△71玉、▲82角不成、△62玉、▲73角成、△71玉、▲82馬、△62玉、▲71馬 まで23手

準備に14手も掛かっている要因は7筋の歩の処理と▲78飛だけではなく▲76同飛が必要なことにあります。でも、飛2枚を縦と横に使って、角や馬が行き来する構造は良さそうです。7筋以外で先手の飛を縦に使い易い筋はどの筋でしょうか。飛を縦に使うには先手の歩が邪魔をしていますが、先手自ら歩を進めて行くのでは参考2図と同様に手数がかかります。ここは後手の協力で先手の歩を取って貰うのが良いでしょう。△66角から△57角不成だと5筋の歩を2手で取れるので早そうです。この場合だと先手の飛は▲58飛と振れば良いのですが、2段目で使う飛は後手の飛を取る必要があります。後手の飛を何処で取るのが効率的なのかを考えると、42地点が良さそうです。後手の協力は△42飛の1手で済み、先手は▲33角不成から▲42角不成で飛を取れば、後手角が△66角へ出て行くために必要な△34歩の手を省略することができます。

初手から、▲76歩、△42飛、▲33角不成、△何か、▲42角不成、△66角、▲58飛、△57角不成 のあと、9手目に▲22飛で2段目へ飛を打てば、22の飛と58の飛の配置が完了し、2筋の着手に2筋に成る手の条件をクリアする10手目の△24角成を指すことができます。先の▲98飛と▲78飛の配置では飛の交差地点の隣の地点の62玉でしたが、この手順では同様に4手目は62へ玉を移動することによって11手目の▲53角不成が両王手になります。続いて△51玉に▲42角不成の両王手、△62玉の逃げに▲53角成で馬になっての両王手が3つ目。続いて△51玉には▲42馬で4つ目の両王手に最後は△62玉に▲51馬で詰みとなります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

はなさかしろうさん(作者)「両王手の最短は9手(準備8手)…4-3や143-2の手順で、詰みまで持って行けてしまうのは驚きですね。では連続両王手の最短は…本作意解の準備10手が最短ではないかと。本問は最短手数探索でもありますので、準備手数10手以下の手順があれば是非見たいです。」

■普段は詰みまでの手順を考えるので、呪縛から解放されて最短手数を探索するのもいいですね。詰まなくていいので「8手目に両王手ができるのかどうか」を考えてみるとか。

ミニベロさん「連続両王手の原理図ですね。素晴らしいです。
詰将棋の原理図として見たことがある気もするが、これを推理将棋に応用するとは、完全にやられました。
35手まで手数は延ばせるが、シンプルにこれでいいのかもしれない。」

■5種類の両王手の形を作ろうとして、香や飛を4~5枚並べる発想からの脱却で、シンプルな配置が浮かべば解図に成功します。

NAOさん「異なる両王手局面が連続5回もできるとは。なるほど。」

■13回連続両王手の35手詰みの順も解答いただきました。

ほっとさん「同一局面3回までを利用すると35手まで伸ばせる。なるほど。」

■千日手の成立ギリギリまで粘ると35手。

RINTAROさん「ヒントなしでは解けなかったです。「24への駒成」のヒントが、57角不成から24角成を暗示しているので、58飛、22飛の形を思い浮かべ、正解に辿り着くことができました。35手は両王手を3回×2繰り返すんですね。面白い作品でした。」

■ヒント投入の意図通りになったようで担当としても嬉しく思います。

諏訪冬葉さん「条件を満たしているはずですが、角と馬の違いだけで「違う局面」としているので何かもやっとしています。」

■13手目▲42角不成を▲42角成として17手目▲42馬だと棋譜は違いますが両王手の局面が同じになってしまいます。

テイエムガンバさん「これが「攻方連続両王手詰 その1」ということで、この問題でかなり手こずっただけに、その2以降ではかなり苦戦しそうです。」

■まだ投稿されていない(ここへ投稿いただけるのかどうかも不明)のですが、投稿作に記載されていたタイトルのままで出題させていただきました。

べべ&ぺぺさん「手数が長くて、更に苦手な両王手ということで解けませんでした。」

■2022年の年賀推理にもちょっと長めの手数作がありますが出題期間が通常より2週間ほど長いので是非解図してみてください。

飯山修さん「直前ヒントの24に成る駒が角とは到底思えず飛車を本線にしたため苦戦。52玉なら11手で詰んでるのに62玉にして19手に伸ばすんですね」

■ヒントが功を奏したようですね。

ましろんさん「ヒントがなければ思いつきませんでした。それにしてもずるい感じのする異局面両王手でした。」

■「5つの両王手の着手」の条件だと限定できないので「局面」となっています。局面は「盤上の駒」「持ち駒」「手番」の全てを含んだものになります。

原岡望さん「二枚飛車の縦横配置に気付かず大苦戦。締切日18時、ようやく解決。何とか有終の美を飾れて一安心。」

■締め切り日、棋力3倍の法則!?

占魚亭さん「全く見えません。降参。」

■歩成、香成、桂成での両王手は1回限りなので、連続両王手なら大駒を活用するという筋書きでした。

緑衾さん「自陣の飛車を使うことを思いつけずヒント待ちになりました。先手が2筋へ成るのは無理そうなんだから後手のケースを考えないといけませんよね。」

■後手角の生・成と行先の限定と先手の飛の打ち場所を限定するための条件でした。


正解:11名

  ミニベロさん  はなさかしろうさん  NAOさん  ほっとさん
  RINTAROさん  諏訪冬葉さん  テイエムガンバさん
  飯山修さん  ましろんさん  原岡望さん  緑衾さん


総評

ミニベロさん「今年は、創作も解答もさんざんでした。来年は無事故を目指してがんばります」

■担当もさんざんな年だったので、気を引き締め直して2022年は無事故を目指します。

ほっとさん「2022年もよろしくお願いします。」

■こちらこそよろしくお願いします。

RINTAROさん「同手順でも別作品。偶然のバッティングだったのでしょうか?」

■同時出題は意図的でしたが、作品投稿は偶然でした。担当には何か記憶があって、最近、解説で使った参考手順かなと思いました。

べべ&ぺぺさん「今月は、2問の解答です。」

■解けた問題の解答で結構です。解けなくても感想をどうぞよろしくお願いします。

飯山修さん「ヒントなしで全問解答は無理と割り切り3番は手をつけてなかったがここまで親切なヒントが出ても難しい。」

■今回は上級のヒントが少し足りなかったかも。でも、「9手目の22への飛打ちに24への角成で応じて58の飛を使えるようにします」だとやり過ぎかな。

原岡望さん「来年はお手柔らかに。よいお年を!」

■2021年の後半は難しめな出題だったかもしれません。2022年は客寄せの易問を初級で出題できるように選題したいと思います。

占魚亭さん「年内ラストは何とか2作解答。来年もよろしくお願いします。」

■来年も推理将棋をご愛好お願いします。

緑衾さん「こんなのもありなんですね。作者が違うので偶然なのでしょうか。」

■9手の2作のことですよね。同手順作の投稿は偶然でした。

担当から:

今年は、作者からの中間ヒントを締め切り2週間前に投入する試みを定着化してみました。締め切り前ヒントよりは、解図の難度を残すヒントになっていたかと思います。解図が易しくなり過ぎないような中間ヒントを提供していただいた作者の皆様のご協力に感謝いたします。

担当として3年目に突入してから余詰を連発してしまい、2021年の後半はご迷惑をおかけしっぱなしでした。2021年の推理将棋を盛り上げていただいた、作者ならびに解答者の皆さんに感謝を申し上げます。それでは、皆さん、良いお年をお迎えください。


推理将棋第145回出題全解答者: 14名

  ミニベロさん  はなさかしろうさん  NAOさん  ほっとさん
  RINTAROさん  諏訪冬葉さん  テイエムガンバさん
  べべ&ぺぺさん  中村丈志さん  飯山修さん  ましろんさん
  原岡望さん  占魚亭さん  緑衾さん

当選: 緑衾さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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