推理将棋第146回解答(8)
[2022年2月27日最終更新]
推理将棋第146回出題の146-8の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
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推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
146-8 上級 はなさかしろう 作 2022寅年の指し初め 20手
「あけましておめでとう! 指し初めの予行演習してきたよ」
「謹賀新年、待ってたぞ! それでどんな将棋にするつもり?」
「20手目の2二角引不成で1一の玉を詰ませたい」
「なるほど。でもそれだけでは決まらないね」
「西暦年を12で割って6余るのが寅年だから、
1二への着手に対して本局唯一の6筋への着手で応じたことがある、というのはいかが?」
「……これはまた、こじつけたね。でも解きやすいからそれで投稿しよう」
「「というわけで、本年もよろしくお願いします!!」」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 20手目の2二角引不成(棋譜表記)で1一の玉が詰んだ
- 1二への着手に対して本局唯一の6筋への着手で応じたことがあった
出題のことば(担当 Pontamon)
年賀詰みらしく11の玉が2022(20手目の22着手)で詰みになります。
作者ヒント
最終手条件から手割がそこそこ導けそう。残る手で最後の王手を躱されないようにします。(はなさかしろう)
締め切り前ヒント
最終手に「引」が付くので31にも角が居ます。22への角引での王手は22の先手の駒を取ることになります。31と22の角2枚では利きがない地点を他の駒で抑える必要があります。
余詰修正
会話と条件で「1二への着手に対して6筋への着手」の「6筋」の前に「本局唯一の」を追加
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推理将棋146-8 解答 担当 Pontamon ▲56歩、△12香、▲68玉、△34歩、▲57玉、△77角不成、 (条件) |
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条件から、先手玉は11地点に居て、最終手は△22角引不成がわかっています。本問の解図では詰み上がりや途中図を作成して解図してみます。
参考1図は終盤近くの途中図になります。11地点へ先手玉が行くためには△34歩と23の歩を取り、角道の22経由や金銀飛が利いている32経由から11へ向かうことはできません。となると▲12玉から▲11玉になるはずですが初期配置のままでは12地点へ行けないので後手の△12香があったはずです。
この後手の△12香に対して6筋の着手で応じたのですから、それは▲68玉のはずです。玉が中段へ出ていくにはどこかの歩突きの手が必要です。△12香の直後に▲68玉なので初手はこの歩突きの▲56歩のはずです。参考1図に配置されている「と金」の地点を先手玉が通って23まで行くことになります。何故なら、後手の最終手は△22角引不成なので、先手角を取る必要があり、△34歩が指されているはずなので先手の玉は▲35玉経由にはできず、▲45玉、▲34玉、▲23玉の経路で歩を2枚取ります。9段目の玉が11へ行くには8手が必要なので歩突きと合わせて9手なのであと1手があるはずです。11に先手の玉が居るのに最終手が22角引不成の手を指せるということは22には先手の駒があって、22へ引いて来る角の直射を避けているはずです。先手が22へ駒を配置できる方法は、参考1図のあとに▲12玉で取った香を▲22香の着手で打つことになります。
参考1図のままでは▲12玉ができないので、飛の横利きを止める必要があります。最終手の棋譜に「引」が付いているということは1段目に後手の角が配置されていなければいけないのでそれは▲31角です。ところが31には初期配置の銀が居るので、この銀を移動ざせてからでないと▲31角はできません。飛の横利きを遮るのは銀のようです。▲31角と最終手の▲22角引不成で11の先手玉に王手を掛けた状態では21の桂を取る手や▲12玉と戻る手で逃げることができそうです。したがって、▲31角を打てるように31地点を空けることと21の桂を守るための一石二鳥の手の△32銀が参考1図の直後の手になります。参考1図からは、△32銀、▲12玉、△31角。▲22香で後手角の利きを止めてから▲11玉が可能になります。
参考2図は、▲22香を打った局面で、この後は△何か、▲11玉、△22角引不成で詰むはずです。18手目になる「△何か」は何でしょう? それは▲11玉、△22角引不成の後に▲12玉ができないようにすることです。12地点を後手の駒で埋めても、先手玉で取られるだけなので、他の駒と連携したうえで12地点をカバーする必要があります。それができるのは△23銀打になります。この△23銀打ができるように後手は先手の79の銀を入手しておく必要があります。また、角は22へ引ける地点に居る必要があるので、後手は△88角不成で先手角を取った後に△79角不成で銀を取り、再度△88角不成で戻れば良いはずです。
後手の着手は2手目の△12香の後、△34歩、△77角不成、△88角不成、△79角不成、△88角不成と進めれば、参考1図の後手の持ち駒に銀が追加された状態になり、18手目に△23銀打を指すことができます。
なお、余詰手順は、△77角不成のあと88ではなく△68角不成としてから△79角不成で銀を取る手順でした。
余詰手順:▲56歩、△12香、▲68玉、△34歩、▲57玉、△77角不成、▲46玉、△68角不成、▲45玉、△79角不成、▲34玉、△88角不成、▲23玉、△32銀、▲12玉、△31角、▲22香、△23銀打、▲11玉、△22角引不成 まで20手
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
はなさかしろうさん(作者)「粗検申し訳ありませんでした。角のルート、野暮ったいとは思っていたのですが、このタイミングだと2通りあるんですね。気付いていれば68経由を採用してもうちょっとスマートにしたかったところです。」
■担当も気付かず、申し訳ありませんでした。
諏訪冬葉さん「最終手を成と勘違いしていたら別解が大量で焦った。」
■最初、担当も△23銀が非限定だと勘違いしました。
斧間徳子さん「20手を2条件でまとめた傑作。銀を取るために角を悠長に往復させる動きが正月らしくていい。」
■その取った銀で△23銀打が可能になりました。
NAOさん(双方解)「31角を置いての角引不成とは見事な2022年詰。」
■前後左右に利かない角2枚で詰める構想が光ります。
飯山修さん「歩突きと22香打確定の為玉の寄り道は許されない。6筋条件を満たすのはこれしかないのか。」
■唯一の6筋着手の条件にしないと余詰手順がありました。
べべ&ぺぺさん「逆算で解こうとしました。論理的な問題だと思います。解けなくて残念です。」
■解説のように途中図や詰み形から逆算は可能でした。
RINTAROさん「12への着手に対しての6筋条件で序奏が分かりました。」
■香が居るままでは▲12玉を指せないので、いつかのタイミングで△12香が必要だと思っていたら会話の後半で△12香の条件が出てきたので玉の経路と最初の玉移動の非限定が氷解しました。
緑衾さん「余詰らしきものを見つける→詰み判定機能で確認→余詰めでなかった というムーブをやらかしてしまったのですが正解扱いになりますか。手順が限定されてるのがかっこいいですね」
■再回答OKですのでもちろん正解です。余詰と思われる手順の連絡は遠慮せずに送ってください。
ミニベロさん「たったこれだけの条件で本当に限定されているのか!
詰め上がりの構想も凄いが、さりげなく玉の脱出路を限定する条件がおしゃれ。
久々の名作誕生ですね。」
■12の着手に6筋着手で応じるという条件で後手の手順前後や先手の経路の非限定が解除されています。
原岡望さん「6筋の着手が鍵
31角は成れないので棋譜としては 22角生でいいのではないかと思います。」
■「不成」があれば「引」は不要という意見ですね。連盟の棋譜表記ルールでは「引」が必要なようです。
正解:10名
諏訪冬葉さん 斧間徳子さん NAOさん 飯山修さん
RINTAROさん テイエムガンバさん 緑衾さん
ミニベロさん 原岡望さん はなさかしろうさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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コメント
棋譜に関して
連盟のルールが少しおかしい。
柿木もそれに準じているので、現状では仕方ないが、
そのおかしい部分とは。
146-2の短評でも触れたが、
本局の原岡望さんのご意見は理解できる。
例えば、盤上の駒を移動する「55銀」。
同じ局面でも、駒を打つ場合は「打」が必要。
しかし、打つ以外に「55銀」が指せない場合は、
ただの「55銀」でいいという。
これは矛盾。同じやりかたなら「打」を付けるべき。
担当先生の、
「成や不成を書き忘れた誤記との区別がつかない」は、
答えになっていない。
「連盟の棋譜表記ルールでは「引」が必要なようです」
まあこの答えがすべてなのだが。
投稿: ミニベロ | 2022.02.27 13:03