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推理将棋第147回解答(3)

[2022年3月25日最終更新]
推理将棋第147回出題の147-3の解答、第147回出題の当選者(桝彰介さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第147回出題  推理将棋第147回解答(1) (2) (3)
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147-3 上級  Pontamon 作 5段目玉を詰める      10手

「あっちの対局で、歩突きは尻に駒がある歩だけだったよ」
「それで、どうなった?」
「10手目に5段目の玉を詰めたよ」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 10手目に5段目の玉を詰めた
  • 歩突きは尻に駒がある歩だけ

出題のことば(担当 Pontamon)

 玉はどの筋の5段目なのか、詰み形を考えましょう。

作者ヒント

 歩突きは2筋でも8筋でもありません(Pontamon)

締め切り前ヒント

 歩突きは玉頭の歩と△32金後の△34歩



推理将棋147-3 解答 担当 Pontamon

58玉、△32金、▲56歩、△34歩、▲57玉、△33金、
▲46玉、△24金、▲45玉、△35金まで10手

(条件)
・10手目に5段目の玉を詰めた(9手目▲45玉-10手目△35金)
・歩突きは尻に駒がある歩だけ(初手▲58玉-3手目▲56歩、2手目△32金-4手目△34歩)

Suiri1473

Suiri1473a駒尻に駒がある歩を突いたとのことなので、初期配置の駒を考えると2筋や8筋の歩はすぐに突くことができます。8筋の飛先の歩を突いて行く手筋が怪しそうです。参考1図では後手は8筋の歩を突いたのですが手数が余っているので、△85歩を指す時も歩の駒尻に駒があるように4手目は△83飛を指してみました。先手は歩を突く必要はないのですが、初期配置で突くことができる87の歩を突いてみました。この7手詰の手筋であれば、10手もあれば詰む形を作ることはできましたが、先手玉は5段目で詰んだとのことなので参考1図の手順は失敗でした。

参考1図:▲68玉、△84歩、▲78玉、△83飛、▲68銀、△85歩、▲86歩、△同歩、▲79角、△87歩成 まで10手

Suiri1473b先手玉は5段目まで出て行く必要があるのですが、そのためにはどこかの筋の歩を突いて、そこから玉が中段へ出る必要があります。駒尻に駒がある歩を突くという条件は、初期配置の2筋や8筋の歩を突くことではなく、初手と3手目の手順前後や5段目へ向かう先手玉の経路を限定するためのものだったのが分かります。では、どの筋の5段目へ行くのが良さそうなのかを考えてみると、後手の攻めで角を使うとすれば55に先手玉を配置するのはまずそうなので、参考2図では45地点へ玉を配置するために、初手▲48玉として、3手目に▲46歩を突いて▲45玉へ行き、後手は取った角で玉の退路を塞いでから△44角成と玉頭へ成る手で詰ましたのですが、後手の△34歩が駒尻に駒がある状態の歩ではなかったので条件をクリアできていませんでした。

参考2図:▲48玉、△34歩、▲46歩、△77角不成、▲47玉、△88角不成、▲36玉、△47角、▲45玉、△44角成 まで10手

後手が△34歩を突けるようにするには32へ駒を移動させてから△34歩を指す必要があります。そこで思い付くのは△32飛です。△34歩の後で△33飛と指して角の利きを遮断してから最後の△35飛での両王手の手筋を使えそうな気がしましたが、▲48玉、△32飛、▲46歩、△34歩、▲47玉、△33飛、▲56玉、△35歩、▲55玉、△36歩、▲56歩、△35飛 の手順だと手数オーバーの12手です。▲46歩・△34歩・△35歩は駒尻に駒がある状態での歩突きでしたが、▲56歩や△36歩は駒尻が空いている状態での歩突きなので条件をクリアできていません。歩突きは先手も後手も1回だけにしないと手数が足りないようです。

玉の退路封鎖には22の角を利用したいところなので、▲45玉を配置して詰み形を考えてみます。22の角で44と55はカバーできますし43の歩や53の歩で4段目はカバーできています。問題となるのは△34歩を守ることと6段目の3地点です。6段目のひとつは先手玉が中段へ出て来るために突いた歩があるはずですが、それは▲36歩ではないはずです。▲48玉、▲38玉、▲36歩、▲37玉の次に6段目へ出るのがやっとだからです。詰み形に都合が良いのは56の歩です。これだと玉の退路としては36と46の隣合った2地点になるので35地点の駒1枚でカバーすることができそうで、35の駒は△34の歩守りつつ、45の先手玉に王手を掛け、36地点と46地点を抑えることができる駒種である金で決定です。

▲56歩を指すには初手は▲58玉。後手は金を35へ進めるために△34歩が必要なので2手目は△32金。続けて、▲56歩、△34歩、▲57玉、△33金と進み、7手目は45へ向かうために▲46玉になります。33の後手の金が44金に居座っていては9手目の▲45玉ができないので、8手目からの△24金、▲45玉、△35金で詰みとなりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

けいたんさん「当初2手目32飛と思って難儀した。この詰上がりは見た記憶があります。」

■けいたんさんも解答されている2008年3月出題の9-2でした。

飯山修さん「過去問9-2ですね。この条件のほうが作意が隠れて良さそう。」

■初手3通り、2手目2通りを隠せることができました。

斧間徳子さん「考えやすい問題。24金と逆方向に出るのが面白い。」

■フェイントを掛けて▲45玉を誘う。

小山邦明さん「五段目の玉の詰みそうな場所を考えて決まれば逆算できますね。」

■10手で先手の5段目玉が詰む筋は3つです。

NAOさん「歩突き条件で玉と金の手順と経路を巧く限定。」

■「歩突きは駒頭の歩のみ」の方が分かり易かったかな?

RINTAROさん「詰め上がり図の予想が立てやすかったので、早く解けました。」

■詰み上がり図の予想で玉を何筋に持って来るかによっては不詰み多数。

ミニベロさん「金で5段目の玉を詰める順はいろいろあるが、条件の工夫で作品の価値が決まる。この限定方は初めてか。」

■駒種が指定されていないので「玉頭の歩を突いた」の条件よりは広くなりました。

諏訪冬葉さん「金を使う手に気付かず35馬までと54馬までの順を中心に読んでました。」

■▲58玉、△34歩、▲56歩、△77角不成、▲57玉、△88角不成、▲46玉、△57角、▲45玉、△35角成 は参考2図同様に△34歩の手が条件をクリアできていませんね。

べべ&ぺぺさん「金の大活躍に驚きました。難しかったです。」

■攻めの主役の角が外れになると難しくなりますね。

ジェシーさん「ほかにもいろいろありそうな気はするのですが、これしかないんですね~」

■金の代わりに35で駒成する手順もありますが、歩突き条件をクリアできません。

占魚亭さん「詰み形がひと目で見えました。」

■金のトドメが見えれば瞬殺のはずが、△24金が意外な味付け。

エレーンさん「3手目の歩突きが命取りになるとは……。」

■歩を突いてあったので玉の退路が無くなりました。

はなさかしろうさん「金を繰り出すしかないとわかっていてももう一押し考えどころがあって、易しくも楽しかったです。条件は簡素、手順はシンプルで美しく、10手の代表例のひとつになりそうですね。」

■はなさかしろうさんの初参加は2008年11月の第17回からだったようなので、3月出題の先行作9-2は解いていなかったのかな。

原岡望さん「金の動き巧妙。」

■6段目の退路が封鎖されていれば△44金の頭金で行けそうなんですが。

山下誠さん「大駒を使おうとして泥沼にはまりました。金と気付けば容易。」

■解説の失敗例のように、角2枚や両王手を駆使しても大駒では力不足。

ほっとさん「条件が覚えやすくてよい。暗算だと24金が見えなくて苦労。」

■逆回りは感覚が狂いますね。

桝彰介さん「金を使う手がなかなか思いつかず、締め切り日の午後10時に閃きました。ちょうど、先手が突いた歩が退路を塞いでいるんですね。」

■金に気付いたら、締め切り直前ということもあり、爽快な解後感だったことでしょう。

緑衾さん「金が出ていくのはすぐ分かったので一番解きやすかったです。」

■この上級が最易問だったというコメント多数でした。


正解:17名

  けいたんさん  飯山修さん  斧間徳子さん  小山邦明さん
  NAOさん  RINTAROさん  ミニベロさん  諏訪冬葉さん
  べべ&ぺぺさん  占魚亭さん  エレーンさん  はなさかしろうさん
  原岡望さん  山下誠さん  ほっとさん  桝彰介さん  緑衾さん


(総評)

飯山修さん「今回のようにサクッと解ける月をもっと増やして下さい。」

■出題中の第148回は出題から2日で4名からの解答が届いているようです。3月もサクッと解ける月になっているようです。

斧間徳子さん「今月は確かに易しめの選題でしたが、8手詰には苦戦しました。」

■8手作の結果稿を書いていてこの作品の真骨頂を理解しました。自分が解いた感じで難易度を付けると失敗しますね。(基本的には手数順ですが)

NAOさん「難易度は初級と上級が逆転しているように感じました。」

■難易度設定の基準を考えないといけないかな。DD++さんはミスディレクションがあると1段階上げていたようですが、今回の8手詰は違っているし...

RINTAROさん「親切設計。解図時間は、2<3<1で、2、3が初級、1が中級って感じでした。」

■やはり初級が最難問でしたか。

ミニベロさん「短編特集はいいですね。」

■珍しく今回は11手以上がありませんでした。4月出題では16手作を出題予定です。

べべ&ぺぺさん「かなり難しく感じました。」

■理詰め派、直観派、過去問研究派など相性もあるでしょう。

占魚亭さん「前回は解けていたのに解答を送り忘れるという凡ミスをしてしまいました……。」

■年賀推理の9作の解答は送付忘れでしたか。

エレーンさん「ヒントのおかげで結構解けたような気がします。」

■無事、全問正解でした。

原岡望さん「今回もヒント頼みです。パラが解けず落ち込んでいたのですが、締切前解答で少し気分が晴れました。」

■パラはヒントが無いので難しい作品もありますね。昨年の誤答や未回答は会話の誤解釈が原因でした。(送付忘れも1回)3月号のパッと見だと拙作以外の2作とも不詰みに思えてしまうので会話の誤解釈なのでしょう。この結果稿を書き終わってからゆっくり解こうと思います。

ほっとさん「今回は解きやすくてよかったです。」

■解答期間が短いので易しめの選題をしたつもりでしたが、手数では易問のはずの8手作に裏切られました。

桝彰介さん「出題はずっと見てましたが、解答を送るのは約4年ぶりくらいだと思います。推理将棋は昔から好きなので、無理の無い範囲で解答に応募したいと思います。」

■隠れ推理将棋ファンの再登場ですね。4年ぶりだと担当とはお初かと思いきや、代打ちで結果稿を書いた2018年の1月出題の第118回が最後のようです。解答送付は確かに4年ぶりですが、今後とも無理のない範囲で結構ですので解答送付をお願いします。


推理将棋第147回出題全解答者: 19名

  けいたんさん  飯山修さん  斧間徳子さん  小山邦明さん
  NAOさん  RINTAROさん  ミニベロさん  諏訪冬葉さん
  べべ&ぺぺさん  ジェシーさん  占魚亭さん  エレーンさん
  はなさかしろうさん  中村丈志さん  原岡望さん  山下誠さん
  ほっとさん  桝彰介さん  緑衾さん

当選: 桝彰介さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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