推理将棋第154回解答(1)
[2022年10月21日最終更新]
推理将棋第154回出題の154-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第154回出題 推理将棋第154回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
推理将棋第154回解説 担当 Pontamon
154-1 初級 ミニベロ 作 初手以外全部ナナメ 14手
「さっきの14手で詰んだ隣の将棋、初手以外はすべてナナメに動く手だったよ」
「それは心が曲がっているからじゃ」
「ホントに? じゃあ成る手は最終手だけだったのは?」
「ケチだから、成る手を最後だけにしたんじゃろ」
「じゃあ、最終手が2回目の王手というのは?」
「それが謎じゃ」
「いいかげんな爺さんだな。テキトーなこと言ってるよ!」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 14手詰
- 初手以外全部ナナメに動いた※
- 最終手は唯一の成る手で、2回目の王手
※桂馬は不可
出題のことば(担当 Pontamon)
初手は想像できますが、ナナメに進める駒と進める方向を再チェックしましょう。
作者ヒント
後手の着手は1枚の駒だけ(ミニベロ)
締め切り前ヒント
初手以外の駒種は2種類だけで、後手にナナメ後ろの手はありません。
|
推理将棋154-1 解答 ▲76歩、△42銀、▲33角不成、△同銀、▲68玉、△44銀、 (条件) ・14手詰 ※桂馬は不可 |
![]() |
初手以外は全て斜めへ動くことしかできないという条件になっています。初手は横か縦に動くはずですが、初期配置で横に動ける駒は飛しかありません。飛を初手で動かしたとしても、その後、先手の駒も後手の駒もぶつかり合うことは永遠にありません。つまり初手は駒が縦に動くことになりますが、初期配置から駒を縦に動かす手は全部で16個あります。後手は最初から斜めに駒を動かすことしか許されないので、先手の玉を詰ましに行こうと思っても歩を突くことができないので攻める駒を自力で中段へ出すことができません。先手に後手の歩を取って貰って、中段への駒の出口を作ってもらう必要があります。となると、先手の角の出番になるので、初手は3手目以降で角の手が指せるようにする▲76歩か▲96歩になります。後手の攻め駒を考えてみると、先手に歩を取ってもらう地点は33、53、73地点になります。93地点の歩を先手角に取って貰うことができても93地点経由で斜めに動いて中段へ出て行くことができる駒がないからです。また、駒を動かすことができるのは角筋だけで、筋違いの地点へ駒を動かすことはできないので、33、53、73地点へ斜めに動くだけで行ける駒は銀、玉、角の3種4枚だけであることが分かります。
いくら、駒の動きは斜めだけだと言っても、王手された時には筋違いの地点へ逃げるので、後手が銀2枚で攻めて、1枚の銀は6段目への退路を塞ぐために5段目に配置しても銀の弱みの銀腹へ逃げられるかもしれないので、筋違い地点を抑えるために後手が玉と銀で攻めたのが参考1図です。先手玉は▲76歩で空いた77地点を経由して中段へ詰まされに行きます。(初手▲96歩だと斜め移動だけで玉は97地点へ行くことができないので初手は▲76歩になります)
参考1図では先手の角で53地点の歩を取ってもらい、後手玉を35地点に配置して55の先手玉の退路となりそうな45地点と46地点を抑えておいてからの△64銀で王手しましたが、銀腹の54地点へ▲54玉と逃げることができてしまいます。後手玉を15地点に配置して、35地点の先手玉に王手をすれば▲34玉と逃げることはできませんが手数オーバーの18手ですし、参考1図でも同様だったのですが先手玉の真後ろと左後ろの地点が退路として残っているので失敗でした。(参考1図の12手目から△24玉、▲55玉、△15玉、▲46玉、△53銀、▲35玉、△44銀 まで18手)王手は先手と後手が1回ずつで良かったのですが最終手は駒成ではありませんでした。
参考1図:▲76歩、△42銀、▲44角、△62玉、▲53角不成、△同玉、▲68玉、△44玉、▲77玉、△35玉、▲66玉、△53銀、▲55玉、△64銀 まで14手
参考1図では王手を掛ける銀の支えとして初期配置の歩を利用したので先手玉には中段へ出て来てもらう必要がありました。そこで今度は居玉の先手玉を詰めるために後手の銀が先手陣まで行き、その支えと1回目の王手のために22の後手角で△77角不成の王手をしたのが参考2図です。77の角の支えで△68銀までの詰ます構想なのですが、手数オーバーの16手になっていますし、詰まされるために指した協力手の▲88金は斜めに動く手ではなく横移動の手でしたので、参考2図の手順はもちろん失敗です。
参考2図:▲76歩、△42銀、▲33角不成、△同銀、▲48銀、△24銀、▲78金、△77角不成、▲68銀、△35銀、▲39銀、△46銀、▲48銀、△57銀不成、▲88金、△68銀成 まで16手
後手の手数は7手ですが、3手目の▲33角不成を△同銀で取るためには2手目の△42銀が必須です。22の角を紐にして斜め一直線で先手陣へ行く△77銀不成までには4手かかるので残る後手の手数はたった1手です。77の銀を角の支えなしで△68銀成としても▲同銀で詰みません。しかも王手はその最終手だけになるので3手目の▲33角成を王手にするには2手目に△62銀を指して、3手目の▲33角不成の王手に△42銀で合駒するとなると1手遅くなって△77銀成が最終手になってしまいます。桂の手は指さないと言っても王手の応手として▲77同桂は許されるので詰んでいません。このように論理的に考えてみると、12手目となる△77銀不成が王手で13手目は玉が逃げる手、そして22の角を支えにして△88銀成が最終手となり、この△88銀成で先手玉を詰める必要があります。先手の駒も後手の駒も角筋地点しか行けないので、△88銀成で詰むということは先手玉は79地点で詰まされるはずです。12手目の△77銀不成も王手で、13手目は玉は79地点へ逃げて来たのですから、△77銀不成で王手された時の玉位置は68か88です。△88銀成で79の玉が詰まされているのであれば、飛の横利きが88へ届いていなくて、玉の退路となりえる68地点には先手の駒があることになり、79へ玉が行くには初期配置79の銀が動いている必要があるので、68地点の駒は銀で間違いないでしょう。となると△77銀不成で王手される時の玉位置は88になります。
▲68銀が早く指されると▲68玉ができないので、▲68銀は玉が7筋より右へ行ってからになります。玉が7筋へ行くには△68玉、△77玉の順になります。斜めしか動けないし79には銀が居る状態なので玉の経路は77地点経由になります。▲68銀は、▲77玉か▲88玉のあとになります。初手から進めてみましょう。▲76歩、△42銀、▲33角不成、△同銀、▲68玉、△44銀、▲77玉、△55銀まで進めたので▲68銀を指すタイミングを確認してみます。次の後手の手は△66銀なので、それが王手にならないように9手目は▲88玉にして、そこで△77銀不成の時に最初の王手を掛けられます。9手目から、▲88玉、△66義、▲68銀、△77銀不成の初王手に13手目▲79玉に△88銀成で詰みとなりました。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
ミニベロさん(作者)「初級が易しくてよかった!」
■初級で14手だと手数を見ただけで嫌厭される可能性がありましたが、初解答者も現れたので客寄せ効果もある初級問題でした。
NAOさん「77経由の玉の回転がちょっと意外で楽しい作品。」
■斜めにしか進めない条件でしたが初手の▲76歩のおかげで展回できました。
RINTAROさん「盤上の駒を動かすしかないので分かりやすかったです。」
■斜めと言われると角で駒を取って打つ手順が真っ先に思い浮かびますが、駒打ちは斜めの手ではないので盤上での駒移動だけですね。
チャンプさん「大昔に似たような問題があったような、はたまた創作しようと考えたような、そんな懐かしい感じさえする作品でした。
推理将棋の場合、詰将棋と違って作品の難度は手数の長さに比例しません。
解く際に初級なのに14手?みたいな入り方だと本当の意味での楽しみは味わえないので、まずは先入観を捨てて条件をフワッと眺めてみることをオススメします。」
■推理将棋に先入観や固定概念は禁物です。ミスディレクションの罠にかからないように頭を柔らかく使いましょう。
諏訪冬葉さん「条件から駒が打てないので角が突入すると戦力不足と考えました。」
■先後反対での▲68銀、△77角不成、▲79玉、△88角打の形を思い出すと▲33銀の支えに気付き難い。
飯山修さん「14手で初級にもってくるのはよほど易しくなければありえないとふんだら確かに簡単だった。3回王手にならないよう 注意するだけ」
■▲77玉の次に▲68銀を指すと3回王手になってしまいますね。
ほっとさん「わかってしまえば確かに初級。」
■初手以外は斜めの手なので、33の歩を取って貰う協力手の▲33角不成を42に上がった銀で取るというところをクリアすれば後手の手は銀を進めて行くだけですね。
原岡望さん「これで銀がまにあうとは意外」
■銀が9段目まで行かずに済んだので14手で間に合いました。「△88銀不成でも▲78玉は斜めの手ではないから詰み」とはなりません。最終手の王手から逃れる手には条件は適用されません。本問では最終手が唯一の成る手という条件なので△88銀成のところを△88銀不成ならどうなのかを考える人は居ないと思いますが、良い機会なので補足させていただきました。
桝彰介さん「気づけば「なあんだ」と、言う手順でした。」
■「なあんだ」には色々悩んだ挙句、飛先の歩成だった時と「これかな?」で指し進めてみたら詰んでしまった時の2種類がありそうです。
はなさかしろうさん「これしかない一直線の手順。明快でした。」
■これだけ一直線の手順だと、失敗例を作るのが大変でした。
正解:11名
NAOさん RINTAROさん ミニベロさん チャンプさん
諏訪冬葉さん さつきさん 飯山修さん ほっとさん
原岡望さん 桝彰介さん はなさかしろうさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
| 固定リンク
「推理将棋」カテゴリの記事
- 推理将棋第193回出題(1月10日まで)(2025.12.13)
- 推理将棋第191回解答(3)(2025.11.28)
- 推理将棋第191回解答(2)(2025.11.25)
- 推理将棋第191回解答(1)(2025.11.23)
- 推理将棋第192回出題(12月10日まで)(2025.11.13)


コメント