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推理将棋第155回解答(1)

[2022年11月21日最終更新]
推理将棋第155回出題の155-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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推理将棋第155回解説  担当 Pontamon

推理将棋第155回は16名の方々からの解答をいただきました。解答、ありがとうございます。
先月の初解答者登場に続き、今月も初解答者の出現がありました。


155-1 初級  Pontamon 作 後手龍がある終局図       9手

「2017年7月に9手目の初王手で詰めた終局図が出て来たよ」
「どんな図?」
「後手の龍がある図だよ」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 9手目の初王手で詰んだ
  • 終局図には後手の龍がある

出題のことば(担当 Pontamon)

 5年前に投稿した作品ですが、近年、この詰み上がり図を見てることでしょう。

作者ヒント

 龍を作ることができる地点は2つ(Pontamon)。

締め切り前ヒント

 ▲33角成が王手にならず後手が龍を作れるのは2手目△42飛。先手は61の金を狙います。


推理将棋155-1 解答

▲76歩、△42飛、▲33角成、△32金、▲43馬、△41玉、
▲61馬、△47飛成 、▲52金 まで9手

(条件)
・9手目の初王手で詰んだ(9手目▲52金)
・終局図には後手の龍がある(8手目△47飛成)


Suiri1551

Suiri1551a後手が龍を作るのであれば、3筋か4筋の歩を先手に取ってもらって、6手目に△37飛成か△47飛成とするのが最短だと聞いたことがあると思います。そこで、最初は6手目の△47飛成を目指した手順が参考1図の手順です。後手の2手目と4手目に手順前後は無く、先手も3手目に歩を取った次の5手目は飛の進行の邪魔になっている角をよける必要があります。と言っても▲33角不成では後手は飛が△47飛成と動くと33の角で玉を取られてしまうので、先手の5手目は▲53角不成です。後手は無事に龍を作ることができますが先手は53に角が居る状態から詰みに持っていく必要があり、参考1図の手順で詰めてみたところ手数オーバーの11手になったので失敗でした。

参考1図:▲76歩、△44歩、▲同角、△42飛、▲53角不成、△47飛成、▲71角成、△52金右、▲72銀、△42龍、▲61馬 まで11手

Suiri1551b参考1図では4筋での飛成手順で失敗したので今度は3筋を考えてみたのが参考2図です。参考1図では先手は詰み形を作るのに苦労したので、今回は6手目の△37飛成を目指さずに先手の協力手を早めに指して貰いました。その結果、9手で詰ますことができ、後手も8手目に△37飛成ができたのですが、王手回数を確認してみると3回も王手をしていたので失敗でした。

参考2図:▲76歩、△32飛、▲33角不成、△42金、▲同角不成、△41玉、▲31角不成、△37飛成、▲42金 まで9手

3筋も4筋も失敗しましたが、参考1図の4筋での飛成の手順では6手目の飛成を急いだ感じもあります。参考2図のように後手は詰まされるための協力手を6手目までに指して、飛成は8手目にすればうまく行くかもしれません。

参考1図の手順だと、先手角の動きは解説通り5手目の▲53角不成までがほぼ確定しているので、後手の協力を期待できません。しかし、△47飛成を目指すのであれば△42飛は必須なので、参考1図では4手目だった△42飛を2手目にしてみます。42に駒があるので参考2図の手順で王手になってしまった3手目の▲33角を今度は指すことができます。33に角が居座っていると42の飛は動けないので、予め玉移動をしておくか33の角を王手筋から外す必要があります。先手が攻めるためには33の角以外にタッグを組む攻め駒が必要なので駒を取る手で33の角を動かすのが一石二鳥になりますが、▲22角で後手の角を取っても43の歩は初期配置のままなのでまだ△47飛成は指せません。角を持ってからの攻め手順としては▲32角と打って、▲31角成からの▲41角成が見え、後手の協力手は玉の退路を塞ぐ△42銀です。しかし、この手順だと相変わらず△47飛成を指せませんし、仮に指せたのであれば▲41角成に△同龍が可能になってしまいます。参考1図では玉の退路を△42龍で塞ぎました。角2枚で攻めるとしても9筋側からの攻撃にする必要がありそうです。手を戻すと、33の角で角以外の駒を取るとしたら42の飛しかないのですが、飛を取ってしまうと△47飛成は不可能です。しかし、角1枚では攻めることができないので駒を取る必要はあります、となると3手目は▲33角不成ではなく▲33角成としておけば、43の歩を▲43馬で取ってあげることができ、43の馬を移動すれば△47飛成ができます。

初手から、▲76歩、△42飛、▲33角成、△何か、▲43馬になります。43の馬は当たっている41の金を次の手で取ることができますが、居玉のままで▲61馬を指すと王手になってしまうので、4手目か6手目に玉を動かしておく必要があります。動く先は61の馬の利きが届かない地点になるので5筋や6筋ではいけません。4筋の42には飛があるので玉が動くとすれば41地点なので、4手目には41の金を先に移動させて41地点を空ける必要があります、4手目に△52金左としてしまうと7手目の▲61馬を指せないので4手目は△32金で5手目の▲43馬になります。続けて6手目から△41玉、▲61馬とすれば8手目の△47飛成を指すことができました。32地点は4手目の△32金で埋まっているので9手目の▲52金で詰みとなりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

チャンプさん「新規の解答者もおられるようなので、解図に至るまでの思考の流れを書き記してみます。
初王手で詰み(先手勝ち)条件の場合、かなりの確率で序の3手は▲76歩△42〇▲33角(成or不成)となり、終局時に後手に龍が居ることを踏まえると2手目は飛、3手目は角成となり、5手目も▲43馬、8手目△47飛成まで確定。ここまで数秒、あとはそこからの詰め上がり図をイメージして、4手目、6手目、7手目、9手目を埋める感じでゴールになります。」

■初王手と序の手の関係を調べたみたので記載しておきます。9手詰だと初王手で詰む手順の70%が初手▲76歩で、その中で2手目が一番多いのはやはり△34歩で50%越え。
序の3手で一番多いのは▲76歩△34歩▲22角(成or不成)が全体の3分の1の33.5%で次に▲76歩△42〇▲33角(成or不成)の5.6%、▲76歩△52玉▲33角(成or不成)の5.2%と続きます。
しかし、初王手で詰む過去作768作品だと(9手以外も全て含む手持ちの過去作データ:飯山さんに習って作品情報を追加しました。王手回数とか駒取りや駒打ちの回数など)、序の3手が▲76歩△34歩▲22角(成or不成)の1位は不動ですが出現率は16.7%に下がり、2位は順位を上げた▲76歩△42〇▲33角(成or不成)が7.9%。▲76歩△52玉▲33角(成or不成)は3位になって4.8%です。

NAOさん「はじめ初王手を見落としていて2手目32飛からいろいろ詰ませ方がありそうと勘違い。2手目42飛なら一本道だった。」

■初王手条件が良く効いています。

ほっとさん「このシンプルな条件で限定できているとは素晴らしい。」

■終局図を見ただけでは初王手だとは見抜けないはずですが、きっと棋譜も一緒にあったのでしょう(笑)

はなさかしろうさん「9手で後手が龍を作るというとまず3筋ですが、初王手との組み合わせでこの4筋の1手順に絞られるのが素晴らしいですね。」

■▲76歩、△44歩、▲同角、△42飛、▲53角成、△47飛成の紛れ筋で悩んで欲しかったのですが誰も騙されなかったようです。

ミニベロさん「飛車の出動に、普通は44歩を取らせるものだが、43の歩を取っても9手で間に合っているとは。高飛車君でもあったような。」

■雰囲気が似ている高飛車くんシリーズでは「143-1 高飛車くん(その5)」でしょうか。8手目の△35飛と参考2図の8手目の△37飛成の違いだけなので。

RINTAROさん「意外と時間かかりました。」

■△37飛成や△47飛成で後手龍を作る手順で初王手は唯一なので、手順を絞る際に頭が混乱したのかも。

諏訪冬葉さん「「初王手」の条件を見落として▲41金までの解答を送ろうとしていました。」

■▲41金までの手順で後手龍が残っている手順は無いはずなので、4筋の金着手までだとすると参考2図の手順ですかね。

けいたんさん「この手順は私の新発見と思っていたのだが。」

■担当が知っている直近の出題だと、詰パラの#505番(2022/6)の渡辺秀行さん作になりますが、ここでは2020年9月のけいたんさん作「131-2 飛成があった」が世に出た最初のようです。自作品のほとんどは忘れてしまうので、けいたんさんから投稿があった時には気付きませんでしたが、短手数作の枯渇に気付いて過去作を漁っていたら2017年7月の投稿作を6作ほど見つけました。

飯山修さん「高飛車くんシリーズにあってもよさそうな手順」

■同じ詰み上がりなら、「成駒の着手の前後の手は同じ駒だった/5段目への飛の着手があった」でどうか?詰みそう。「同じ駒」ではなく「飛」だと限定されると思う。知らんけど。(←流行語大賞は無理かな?)

中村丈志さん「中間ヒントの意味はいまだに理解できていません。」

■「龍を作ることができる地点は2つ」は正確には「9手詰では後手が龍を作ることができる地点は2つ」ですね。条件に「後手の龍」が明示されているので端折りました。

川石隆志さん「初めて推理将棋にトライ。ヒントの「推理将棋114-2」を見に行って、なんとか解答にたどり着きました。」

■今回の初解答を期に、今後の解答もよろしくお願いします。
「推理将棋114-2」のヒントは無かったと思ったら、「推理将棋114-2」は偶然にも2017年7月に出題された拙作ですね。本作の投稿メールによるとこの114-2の手順や鉄板手順(▲76歩△44歩▲同角△42飛▲何か角の手△47飛成の手順のこと)が紛れ筋になると書いてありました。これらの紛れ筋に惑わされずに正解に辿り着けたようですね。

占魚亭さん「これはスラスラ解ける易作。」

■客寄せ用の初級問題の任務達成。

山下誠さん「最終手が初王手という条件で3筋に龍を作ることは諦めました。」

■3筋を諦めて、飛車を振らずに8筋での飛成を目指すと、▲76歩、△84歩、▲66角、△62銀、▲84角、△52玉、▲73角不成、△87飛成、▲62角不成、△54歩、▲53銀では手数オーバーの11手。

原岡望さん「飛車の成場所が分かって解決」

■△37飛成が23手順、△47飛成が3手順なので、成場所が分かれば断然考え易くなります。

桝彰介さん「シンプルな条件で考えやすく、初級問題として最適でした。」

■あれは無くて、これがあって、不成が3回で王手が2回なら頭が混乱しますが、「初王手で後手の龍が残っている」の一文なら覚え易い。


正解:16

  チャンプさん  NAOさん  ほっとさん  はなさかしろうさん
  ミニベロさん  RINTAROさん  諏訪冬葉さん  けいたんさん
  飯山修さん  中村丈志さん  川石隆志さん  占魚亭さん
  山下誠さん  原岡望さん  テイエムガンバさん  桝彰介さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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