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推理将棋第156回出題(12月10日まで)

[2022年12月25日最終更新] 156-3解答、第156回出題当選者

156-1余詰修正

諏訪冬葉さんから156-1の余詰のご指摘がありました。
粗検、大変申し訳ありませんでした。下記のように会話と条件を修正させていただきます。

会話と条件での「端の手」を「1筋の手」に修正いたします。

なお、元の条件を満たしていれば正解とさせていただきます。

(11月28日 Pontamon)

156-2の修正

152-2で記載されている「9手詰」は詰将棋の用語なので条件文が意味を成していなくて理解不能とのご指摘がありました。担当が将棋用語を知らないことが再度露呈しました。()

会話と条件文にある「9手詰」を「9手で詰む手順」に修正させていただきます。

なお、推理将棋は、将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズルです。初期配置からの手順を求めるパズルですので、「9手で詰む手順」とは平手の初期配置からのことになります。
9手で詰む手順を全て洗い出すことでも正解を得ることはできますが、出題のことばの記載の通り、後手の合法手最多の局面は推理できるはずです。本問のパズルを解くのに必要な知識は、駒の動かし方と棋譜表記の基本的なことだけです。
合法手の数が分からないと見つけた手順に自信を持てないかもしれません。その手順に手順前後や非限定があるのなら、もっと多くの合法手がある手順を考える必要があります。(着手できる手を増やすにはどのような駒の配置が有効なのかを考え直してみてください)

(11月21日 Pontamon)

156-1の補足

棋譜表記の「右」と「打」について補足します。
棋譜表記の基本は、着手地点の筋と段をこの順で数字2文字(将棋連盟では筋も段も算用数字で表記する。将棋連盟の「棋譜の表記方法」の頁を参照ください)で表記し、続いて駒種を記載するのが基本です。1手前と同じ地点への着手は地点をあらわす数字の代わりに「同」の一文字にします。
着手地点へ指すことができる同種の駒が盤上にある場合には、配置によって、右、左、上、引、直、寄などを付けて区別します。また、その着手地点へ盤上を動ける駒がある時に同種の持ち駒を打つ場合には「打」を付けます。棋譜表記の最後は、駒成が可能な場合、駒を成る場合は「成」を、駒を成らない場合は「不成」を付けます。
「打」の付く手は駒打ちなので「成」や「不成」が付くことは絶対にありません。「右」が付く、初手の▲58金右でも「成」や「不成」は付きませんが、後手陣で先手の複数の銀などが同一地点へ移動可能な場合には、「銀右」のあとに「成」や「不成」が付く場合もあります。

156-1では「打」と「右」が付く着手を問われているので、将棋連盟の棋譜表記にしたがった表記でなければ正解にはなりません。以下に「打」や「右」が付く例や、「右」が付くと勘違いしやすい例を記載しておきます。

先手の銀が16地点と36地点にある時:
16の銀が25地点へ動くと▲25銀右
36の銀が25地点へ動くと▲25銀左
25地点へ持ち駒の銀を打つと▲25銀打
26地点へ持ち駒の銀を打つと▲26銀

先手の銀が16地点と34地点にある時:
16の銀が25地点へ動くと▲25銀上 ⇒ ▲25銀右ではありません
34の銀が25地点へ動くと▲25銀引 ⇒ ▲25銀左ではありません
25地点へ持ち駒の銀を打つと▲25銀打
35地点へ持ち駒の銀を打つと▲35銀

先手の銀が14地点と16地点と34地点にある時:
14の銀が25地点へ動くと▲25銀引 ⇒ 引ける銀は14地点の銀しかないので▲25銀右引にはならない
16の銀が25地点へ動くと▲25銀右上 ⇒ 25地点へ上がれる駒が2つあるので「右」を付けて「右上」

先手の銀が16地点と34地点と36地点にある時:
16の銀が25地点へ動くと▲25銀右 ⇒ 「右」を付けて区別する駒は1つだけなので「上」は不要

ちなみに、16、26、36に銀が3枚横並びの時に26の銀が25へ動くと▲25銀直です。16の銀や36の銀が動いた場合の「右」や「左」と区別できます。
2枚しか存在しない馬が16と26に居るとき、16の馬が25へ動くと▲25馬右、26の馬が25へ動くと▲25馬左です。(▲25馬直ではありません)

26と36に銀があるとき、左側の36の銀が25地点へ動く時は25銀左ですが、右側の26の銀が25へ動く時は▲25銀右ではなく▲25銀直です。同様に、右の銀が35地点へ動くときは▲35銀右で、左の銀が35へ直進するときは▲35銀左ではなく▲35銀直になります。「直」の表記は金銀や小駒の成駒が2枚以上並んでいる時に、直進する駒の棋譜表記にだけ「使われるものになっています。前述の馬の場合は2枚しかないので「左」と「右」で区別できるので「直」は付かないのです。

(11月16日 Pontamon)


将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第156回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2022年12月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第156回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第156回出題  担当 Pontamon

初級は、けいたんさんからの9手作です。簡単そうに見えるのですが、果たしてどうか?
中級は、担当からの9手。好き嫌いが出そうな異質作品。解いても自信を持てないかも。
上級は、ミニベロさんの三捨利警部の推理です。謎の11手を解き明かしてください。

【年賀推理作品募集】
2023年元旦の年賀詰の出題を予定していますので、2023年、令和5年、ウサギ、う、卯などに因んだ年賀詰作品を募集いたします。(こじつけ可。複数の作品投稿も可)
投稿締め切りは12月15日といたします。奮っての投稿をよろしくお願いします。


■本出題


■中間ヒント (11月26日 作者)

156-1初級:同じ段に先手角が2枚ある局面あり(けいたん)
156-2中級:後手が取る駒種と取り方によって8手目の合法手は88手(Pontamon)
156-3上級:先手の使った駒は3枚だけ(ミニベロ)

■締め切り前ヒント (12月3日 Pontamon)

156-1初級:「打」はもちろん角の手で「右」は金ではなく同じ段に居る右の角を引いて成ります。
156-2中級:飛が8手、角が14手、駒打ち45手が合法手にあり、飛の横利きを遮る5筋の手が悪手。
156-3上級:33の後手玉を空き王手で仕留めるので、後手の着手筋は3筋と4筋ですね。


156-1 初級  けいたん 作  打と右が棋譜にある     9手

「9手で詰みか」
「打と右が棋譜にあったな」
端の手1筋の手が2回あったね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 9手で詰み
  • 打と右が棋譜にあり
  • 端の手1筋の手2回あり

156-2 中級  Pontamon 作  後手の最多合法手      9手

「あ~あ、残念無念、9手で詰まされてしまったよ」
「どんな将棋だった?」
「僕は手が広くなるように指してたんだ」
「それで?」
「感想戦によると、9手詰9手で詰む手順では後手の合法手が最多になる局面で5筋の手を指したのがまずかったみたい」
「後手の最多の合法手の数っていくつなの?」
「気が静まったらあとで教えてあげるよ」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
  • 9手で詰み
  • 9手詰9手で詰む手順では後手の合法手が最多な局面で5筋の手を指した

156-3 上級 ミニベロ 作  三捨利警部の推理 謎の11手 11手

「今度の事件は11手詰のようです」
「被害者(後手)は、8手目の金を含めて、二つの筋を交互に指したようです」
「成る手はなく、不成りが一度だけあったようです」
「駒を取る手が一度だけありましたが、使ってはいません」
「ごくろうさん。それだけ分かれば充分だよ」
三捨利警部は、もう手口を見抜いたのでしょうか。

(条件)

  • 11手詰
  • 後手は8手目の金を含めて二つの筋の手を交互に指した
  • 成る手はなく、不成りが1回だけ
  • 駒取りは一度だけあったが打つ手は無い

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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コメント

作者からの中間ヒントです。
156-1初級:同じ段に先手角が2枚ある局面あり(けいたん)
156-2中級:後手が取る駒種と取り方によって8手目の合法手は88手(Pontamon)
156-3上級:先手の使った駒は3枚だけ(ミニベロ)

投稿: Pontamon | 2022.11.26 00:04

締め切り前ヒントです。
156-1初級:「打」はもちろん角の手で「右」は金ではなく同じ段に居る右の角を引いて成ります。
156-2中級:飛が8手、角が14手、駒打ち45手が合法手にあり、飛の横利きを遮る5筋の手が悪手。
156-3上級:33の後手玉を空き王手で仕留めるので、後手の着手筋は3筋と4筋ですね。

投稿: Pontamon | 2022.12.03 00:02

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