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推理将棋第161回解答(2)

[2023年5月23日最終更新]
推理将棋第161回出題の161-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第161回出題  推理将棋第161回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


161-2 中級  ミニベロ 作  コンプライアンス?      9手

「最近の将棋はコンプライアンスにうるさいね」
「最近も何も、将棋なんだからルールは守らなくちゃ」
「ウン、そのルール上指せる手が6手しかない局面が2回もあったんだ」
「今流行りの合法手戦法だな」
「9手で詰んだけど、端の手が2回あったね」
「まさか、大駒の隣に着手したとか、成る手がなかったとか・・・」
「その通り。どうして知ってるの?!」
「それはさっきの私の将棋!」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 9手詰
  • 合法手が6手しかない局面が2回あった
  • 大駒の隣に着手があった
  • 端の手が2回
  • 成る手無し

出題のことば(担当 Pontamon)

 今回の合法手問題は合法手の数が少ないケースです。合法手を少なくするには...

作者ヒント

 とりあえず合法手は無視して、端に2手のよくある9手詰順といえば(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 応手が合法手6手になる王手はどちらも角不成の手で先手と後手が指し、トドメは端角です。


推理将棋161-2 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△62飛、▲33角不成、△52玉、▲15角不成、△77角不成
▲同桂、△44歩、▲16角 まで9手

(条件)
・9手詰
・合法手が6手しかない局面が2回あった(3手目▲33角不成:△同桂/△同角/△42銀/△42金/△42飛/△52玉、6手目△77角不成:▲同桂/▲68銀/▲68金/▲68飛/▲58玉/▲48玉)
・大駒の隣に着手があった(2手目△62飛-4手目△52玉)
・端の手が2回(5手目▲15角不成、9手目▲16角)
・成る手無し(3手目▲33角不成、5手目▲15角不成、6手目△77角不成)

Suiri1612

「57-1 5枚の焦点」「57-2 5枚の焦点II」では、利きがある5枚の駒に加え玉の退路2つで合法手は7手、「153-3 上級 少年の将棋は?(令和Ver)」では、玉の退路が馬で抑えられていたので合法手は4手でした。前回の160-3では合法手が1手だけ、つまり王手の手に同玉の手しかありませんでしたが、これら全てに共通しているのは王手です。王手の場合、玉が逃げるか王手している相手の駒を取るか合駒するかの三択になります。本問ではその王手の時に応手が6手になっている局面が必要です。しかもこれまでは合法手の数が条件になっていたのは手順の中の1手でしたが、今回はこの6手しか合法手がない手が2回あったということなので、王手は少なくとも3回あったことになります。最短の王手は3手目の▲33角不成なので、その時の後手の合法手を確認してみると、同の手で角を取る手が△同桂と△同角の2手、42地点で合駒する手が△42銀、△42金、△42飛の3手、玉が逃げる手が△52玉と△62玉の2手で合計7手でした。3手目の▲33角不成の王手時点で後手の合法手が6手になるように2手目の手で調整することができるでしょうか?△42銀の合駒ができないように2手目に△32銀と上がっておくと△42銀はできませんが△同銀で王手している33の角を取ることができるので合法手の数に変わりはありません。2手目は玉の退路を減らす手が良さそうです。△62銀で玉の退路を塞ぐと△42飛の合駒の手が指せなくなるので合法手は2手減って5手になるので、2手目は玉の逃げ場所を塞ぐ△62飛が良さそうです。3手目の王手の後に一旦角を移動させて、7手目に逆サイドへの▲73角不成を考えてみると、▲76歩、△62飛、▲33角不成、△42金、▲55角不成、△82飛、▲73角不成 で合法手6手の局面を2回作ることはできますが、先手は歩しか取っていないので次の手番の9手で詰ますことはできません。4手目の△42金の代わりに△42飛で合いをして▲同角での連続王手の場合は後手の応手が△同銀、△同金、△同玉、△52玉、△62玉の5手しかないので、連続王手では失敗するようです。一旦、角を動かしてから△41金、▲33角不成で2回目の王手をしても王手の千日手になりそうでいけません。逆サイドからの王手も連続王手も失敗するのであれば、合法手が6手になる王手を後手にも指してもらう必要がありそうです。

Suiri1612a端の手が2回とのことなので、すぐに思い浮かぶのが▲96歩からの▲97角の手筋です。先手がこれらの2手を指している時後手が△34歩、△77角不成で王手を掛けると先手の角は97へ上がっているので▲同角を指せないので合法手は1手減った6手になっています。その4手目への応手を▲同桂として角を入手すれば、後手陣での合法手が6手になる王手と最終手の9手目に詰ます王手ができるかもしれません。この方向で進めてみたのが参考図の手順です。6手目△62飛に▲42角だと、合法手は5手なので、△72飛に▲62角とすれば、大駒の隣への着手の条件も満たしていて合法手の数は6手になり、△52玉に▲53角上成で詰ましたのですが「成る手無し」の条件があったので失敗でした。

参考図
▲96歩、△34歩、▲97角、△77角不成、▲同桂、△72飛、▲62角、△52玉、▲53角上成 まで9手
5手目:合法手は、▲同桂、▲48玉、▲58玉、▲68金、▲68銀、▲68飛の6手
8手目:合法手は、△同飛、△同銀、△同金、△同玉、△52玉、△42玉の6手

参考図のように盤上の角と持ち駒の角を後手陣へ打って角2枚で詰ますにはどうしても駒成が必要になりそうです。しかし、得たものもあります。△62飛で玉の退路を減らしての▲33角不成の王手や、先手角が初期配置から移動して77地点への利きがなくなった状態での△77角不成での王手も合法手が6手になる王手だということが分かりました。合法手が6手になる場面をこれらの先手と後手の王手にすることができるか考えてみます。最初の王手はもちろん3手目の▲33角不成になるはずなので、初手から▲76歩、△62飛、▲33角不成で王手して、後手は玉を逃げる手の△52玉を指すと「大駒の隣に着手」の条件もクリアできます。参考図の手順とは異なり、まだ1手も端の手を指していないので、▲15角不成を指して1回目の端の手を実現すると、先手角は77地点への利きが無くなるので6手目の△77角不成の王手が合法手が6手になる2回目の王手になります。7手目は王手の応手として▲77同桂で角を取る手ですが、残り2手で52の後手玉を詰ます必要があります。まだクリアできていない条件は端の手がもう1回必要です。盤上をよく見ると、△44歩を指すと玉の媚びんが開くので▲16角の端への角打ちで合い利かずの詰みになりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「手順は例のヤツ。怪しい条件に惑わされなければ簡単。」

■例のヤツとは筋違い2枚角のことですね。余詰検討でも数多く出てくる常連の手筋です。

NAOさん「作者を信じて、端の手2回は角に決め打ち。」

■作者をヒントにすると、担当は両王手を疑ってしまいます。

諏訪冬葉さん「2手目は62金の方が角が働くので好き」

■本問では「大駒の隣に着手があった」は2手目と4手目の手順前後を限定するための条件になっていますが、「金の隣への着手あり」でも「合法手が6手の局面が2回」の条件が効いているので、金横の手がある余詰は無いようです。

飯山修さん「96歩97角の筋が端2手消化に丁度いいとふんで失敗。最終ヒントで最終手端の手と判り16角打から考えればアラ簡単。初の詰み形というふれこみにダマされた。8-343-359-3があります」

■すみません、出題順を勘違いして5月出題用のコメントでした。なお16角で詰む形は2010年7月号の詰パラの推理将棋81番や「124-3 2020年の指し初め」(こちらは11手)くらいですね。筋違い2枚角という点では仲間になります。

ほっとさん「9手なのに難解。端の2手をこう使うとは。」

■端の2手と言われると参考手順のように▲96歩、▲97角が思い浮かび易いですよね。

はなさかしろうさん「解図の柱になりそうなのが合法手条件と端条件の連立で難しそうだったのでヒント待ちしました。4手目-6手目で合法手条件を満たすのは案外難しいですね。76歩-33角生で7手ある合法手を一手減らす手段2通りの対比でした。」

■合法手が6手と少ないので王手が掛かっている状態。王手で追っても合法手が6手の局面がもう一度出てきそうですが手数内てせ詰まないでしょうね。

RINTAROさん「トドメは端角が大ヒントでした。」

■ヒントが易し過ぎましたね。端角のトドメで年賀推理なら▲11角、通常問題なら合い利かずの形に気付きます。

べべ&ぺぺさん「これで、いいのでしょうか。やや不安です。」

■はい、正解手順でした。

原岡望さん「手の数え方に苦心」

■初期配置の状態での合法手は30通り。極端に合法手が少ないのは王手が掛かっているからなんです。

桝彰介さん「直接の手がかりが無い合法手問題は難しくて分かりませんでした。」

■合法手の多さ、少なさから駒の配置を推理することになります。「底歩を打つ」だと駒種と着手段の他に歩を打てる条件が手掛かりになります。


正解:8名

  ミニベロさん  NAOさん  諏訪冬葉さん  飯山修さん
  ほっとさん  はなさかしろうさん  RINTAROさん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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