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推理将棋第165回解答(1)

[2023年9月23日最終更新]
推理将棋第165回出題の165-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第165回出題  推理将棋第165回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第165回解説  担当 Pontamon


165-1 初級  Pontamon 作  大駒の手は1回        7手

「7手で詰んだ将棋だけど、大駒の手は1回だったよ」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 7手で詰み
  • 大駒の手は1回

出題のことば(担当 Pontamon)

 駒自体は大きいですが、玉は大駒ではありません。

作者ヒント

 大駒は先手の角ではありません。

締め切り前ヒント

 唯一の大駒着手は6手目の後手の飛です。


推理将棋165-1 解答

▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲24歩、△42飛
▲23歩成 まで7手

(条件)
・7手で詰み
・大駒の手は1回(6手目△42飛)

Suiri1651

Suiri1651a7手詰の詰み上がりでは最終手▲53銀の銀打ちで詰ませる手順が多いですが、▲33角不成から▲42角不成で銀を取る手順や、▲22角成から▲31馬で銀を取る手順、あるいは敵陣直前の44地点で90度方向を変えて▲62角不成で銀を取る手順などがあり、これらは敵陣やその近くで角の進行方向を変える手が入るので大駒着手は複数回になってしまいます。

それならということで先手陣から42の銀を直接角で取ってしまう手順にしたのが参考図の手順になります。気分的には一回の角移動で42の銀を直接取ったつもりになるのですが、実際には▲97角の手が入るので大駒着手は2回になってしまい失敗でした。

参考図:▲96歩、△54歩、▲97角、△42銀、▲同角不成、△52玉、▲53銀 まで7手

角の手が1回だけの7手詰手順は無さそうです。となると大駒着手が1回という条件に合う大駒は飛車になるはずですが、攻め方である先手の着手に飛の手が入る手順を思い出そうとしても思い出せません。先手の飛を横に振ることは簡単ですが、後手を詰めに行くには飛を縦に動かす必要があり、それには2筋の歩が邪魔なので歩を突いて行くことになり、飛で後手陣を攻める手を指すには手数が足りません。しかし、2筋の歩を突いて行って7手目に▲23歩成で後手玉を詰ます手順があったのを思い出しました。後手玉は32地点まで移動して、玉の退路になる42地点を後手の駒で埋める手が△42飛でした。初手から▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲24歩、△42飛と進めば次の7手目の▲23歩成で詰みとなり、大駒着手は△42飛の1回だけになりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

けいたんさん「これは小駒の手しかないと思いこんでました。」

■大駒を指した気分にならない手順に感じますね。

るかなんさん「つい最近「はじめての人はまずここから」を読んでいたのでサービス問題でした。」

■タイミングが良かったようですね。忘れた頃に出題される7手の代表手順でした。

はなさかしろうさん「この手順に付く条件はバリエーション豊かですね。」

■この手順の7手の場合、棋譜のひとつを取り上げて「〇〇の手があった」の1条件で成立しますね。駒種を隠して地点情報だけで成立する1条件もありますし、先手の着手筋の数とか、先手が着手する駒の数でも限定されます。今回は大駒の着手回数でした。

NAOさん「基本手順のお復習い。角1回の順はなかった。」

■解はすぐ分かっても、念のため確認が必要です。

RINTAROさん「大駒1回はこの手順だけでしたか。」

■大駒の着手がない手順は無いのです。

中村丈志さん「そういえばと、5分後くらい思い出しました。」

■7手だと「そろそろ出題される例の手順か?」も推理のひとつ。

ミニベロさん「推理将棋作家は、おそらく皆「全7手1条件」を持っていると思う。」

■斬新な切り口の1条件作品がありそうですね。

ほっとさん「7手ならまずこれを疑え、という手順。」

■7手に限らず、どこかの筋の歩を突き進める手順は余詰検証で欠かせない手順なんです。

変寝夢さん「この使い古された手順、今までな~ん回出てきたと思ってんの!。
マジ、いい加減にしてくんない!。
・・・・で・も・、次は誰がどんな条件で、挑んでくるのかなぁぁ・・・。
き、期待してるわけじゃないんだからね、プイッ(ツンデレしてみました)」

■1~2年に1回くらいのペースかと思ったのですが、おもちゃ箱の過去作では「107-1 7322」「158-2 年賀状没問題2」の2回だけ?(検索漏れがあったらすみません)これをベースにした8手以上の作品が多いようです。

飯山修さん「多分登場回数最多の詰上がり」

■7手作は2回だけだったようですが、詰上がりの主要部の駒配置は最多かもしれませんね。

原岡望さん「サービス問題」

■今回の7手は簡単に解けるサービス問題でした。一筋縄ではいかない7手があるのか乞うご期待。

べべ&ぺぺさん「すぐに解けました。いい条件ですね。」

■「飛車の手があった」の1条件でも限定されます。

諏訪冬葉さん「逆に大駒を動かす回数が多い7手は22角を取るパターンでしょうか」

■大駒の角と飛の手がある7手はありませんが、角と馬の2種の大駒着手で計3回は▲22角成で角を取るパターンですね。

桝彰介さん「私が初めて知った推理将棋7手の手順。盤上この一手の6手目を初めて知った時の衝撃は忘れることはありません。」

■担当も、推理将棋に出会って過去作を見たり、投稿作の余詰指摘での手順に驚かされ続けました。

テイエムガンバさん「もはや定番の7手詰み手順ですが、言われてみれば確かに、と思ってしまう1条件。」

■解説の参考図の手順はちょっと厳しかったか...。

占魚亭さん「「基本のキ」の手順ですね。」

■歩で始まって、歩成で終わる基本形。


正解:16名

  けいたんさん  るかなんさん  はなさかしろうさん  NAOさん
  RINTAROさん  中村丈志さん  ミニベロさん  ほっとさん
  変寝夢さん  飯山修さん  原岡望さん  べべ&ぺぺさん
  諏訪冬葉さん  桝彰介さん  テイエムガンバさん  占魚亭さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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