推理将棋第166回解答(2)
[2023年10月24日最終更新]
推理将棋第166回出題の166-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第166回出題 推理将棋第166回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
166-2 中級 けいたん 作 引成では詰まない 9手
「9手で詰みか」
「最終手は同角上成だったね」
「最終手で同角引成では詰まないからな」
「4手目は銀の着手だったね」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 9手で詰み
- 最終手は同角上成
- 最終手で同角引成では詰まない
- 4手目は銀の着手
出題のことば(担当 Pontamon)
タイトルには同の文字はありませんが最終手は同の手ですのでご注意ください。
作者ヒント
不成2回(けいたん)
締め切り前ヒント
1段目の角は打った角です。その角が最終手で同の手で動くと同角引成になるので最終手は3段目以上の段にある角です。
推理将棋166-2 解答 担当 Pontamon ▲76歩、△34歩、▲22角不成、△32銀、▲33角不成、△52玉、 (条件) |
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着手地点の段に対して、2枚の角が居る段が上と下の段に分かれている時、着手地点への動き方によって「上」か「引」が棋譜に付きます。先手き後手の角を取り、最終手の角成をする段を挟むような段に2枚の角を配置することになります。3手目に▲22角不成で後手の角を取った角を44地点へ引いて、△52玉を33地点での角成で詰ますように▲62角と打ち、▲53角上成で詰ませたのが参考図の手順です。4手目の銀の手は最終手を△同銀で取れないように8手目に△31銀で元の位置へ戻します。9手で詰んだのですが、条件をよく見てみると最終手は「同」が付く手でなければいけませんでした。参考図の手順で△54歩を突いて、△53銀とすれば▲53同角上成で詰んで▲53同角引成の手では△51玉と逃げることができるので条件に一致しますが手数オーバーの11手になるので失敗です。
参考図:▲76歩、△34歩、▲22角不成、△42銀、▲44角不成、△52玉、▲62角、△31銀、▲53角上成 まで9手
参考図の手順では4段目と2段目の角配置で最終手は3段目での角成でしたので最終手で「同」の手を指すのが難しかったので、2枚の角を3段目と1段目への配置すれば8手目の2段目への着手を同の手で角成することが可能になります。22の角を▲11角不成とした場合は持ち駒を打つ地点が4~8段目のゾロ目地点が可能になるので、1段目と3段目への角配置と言っても片方の角はゾロ目地点以外である必要があります。
初手から▲76歩、△34歩、▲22角不成までは確定でしょう。先手角は後手の角を取った22地点のままでは2段目の最終手を指せないので移動する必要があります。▲31角不成で1段目へ移動させると持ち駒の角を打つ場所は△14歩を突いて貰っての▲13角や△54歩を突いて貰っての▲53角がありそうです。4手目から△54歩、▲31角不成、△52玉、▲53角、△42金では最終手▲同角引成では詰んで▲同角上成では詰まないので上と引が逆になっていますし、4手目が銀の手ではないので失敗手順です。正解の4手目は△32銀としておいて、8手目の△42金を▲同角上成で取って詰み、▲同角引成では詰まない形を考えると良さそうです。51の角を42へ引いてしまうと62地点の逃げ場ができてしまう仕掛けです。これは7手の手順、▲76歩、△52玉、▲33角不成、△51金左、▲同角不成、△32銀、▲42金に通じるところです。ということで▲22角不成で後手角を取ったあとの4手目からは△32銀、▲33角不成、△52玉、▲51角打として33地点と51地点へ角を配置します。31の銀は4手目に△32銀としてあるので8手目の△42金を▲同角上成で取れば△同銀はできないので詰みとなります。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
けいたんさん(作者)「これは自力で作れたといえるかな。余詰検討では担当先生のお世話になりっぱなしです。」
■この作品は、一旦、「余詰はないようなので在庫させていただきます」としたのに、別作品の余詰検討の際に本問の余詰になる手順を発見して修正していただいた作品でした。
NAOさん「同角引成に退路を用意する。51に打つのは珍しいかも。」
■51角打の手は珍しいですね。打が付かない51への角打ちや、玉尻への51角不成はよく見ますが。
はなさかしろうさん「一段目と三段目に角を配して二段目の玉に迫るのは本命ですが…具体的な形を探し当てるのが案外難しくて楽しかったです。」
■玉尻の角がカギでした。
ミニベロさん「誤答してました。これが正解ですね。」
■53地点だと「同」が入らないので失敗です。タイトルには「同」のことが記載されていないので、タイトルに合わせて条件の思い込みがあったのでしょう。
るかなんさん「引ける角は1段目を睨むための2段目と錯覚してました。」
■勘違い、思い込みは解図を邪魔します。
RINTAROさん「詰め上がり形の予想はつくが、最後53だと同の手は不可能。62か42しかないので51角を打つ形を探せば、5手目33角不成に辿り着く。「4手目は銀の着手」条件が上手いです。」
■△32銀だと手順前後があるので4手目を指定する必要があります。銀の着手地点を指定して手順を限定する方法もありました。
ほっとさん「上成と引成を逆にして「最終手同角引成。同角上成だと詰まなかった」でも一作できそう?」
■確か、在庫にあったような...。
飯山修さん「4手目72銀、31角生からの引成でないと詰まないほうはすぐみつかったがこっちは難しかった。両方解答を求める形にしなかったのは別解があるのでしょうね」
■4手目72銀の手順だと、角右不成という手も指せますね。72銀を指さなくても引成でないと詰まない手順があります。
桝彰介さん「3手目に角を取り、4手目に銀が動いたスペースに角を打って詰ますイメージで考えてましたが、そこから先が分かりませんでした。」
■▲76歩、△34歩、▲22角不成、△32銀、▲31角打、△52玉、▲33角不成、△42金、▲同角上成だと同角引成でも△62玉の逃げ場があるので失敗。71への角打だと▲44角不成との組み合わせで53地点で成ることになり、同の手が指せませんね。
諏訪冬葉さん「「角上成」の第一感は33だけど、4手目の銀で無理そう。「下の角(最後に動かす方)の打つ場所の限定は難しそうだから上の角を打つ」と裏読み。」
■先手から見て上の角と下の角ですね。2手目△34歩なら33地点が空いているので、8手目に33の手の△33桂で丁度いい感じがします。
原岡望さん「角打の場所がポイント」
■玉を左右に行かせない玉尻が絶好ポイント。
占魚亭さん「素直に?左銀の方を上げるんですね。」
■42地点で同角で取らせる駒を金と銀を入れ替えると△同金が可能なので不詰み。右の銀を上げる(△62銀)と同角引成でも同角上成でも詰んでしまいます。
正解:12名
NAOさん はなさかしろうさん ミニベロさん るかなんさん
けいたんさん RINTAROさん ほっとさん テイエムガンバさん
飯山修さん 諏訪冬葉さん 原岡望さん 占魚亭さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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