推理将棋第166回解答(1)
[2023年10月22日最終更新]
推理将棋第166回出題の166-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第166回出題 推理将棋第166回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
推理将棋第166回解説 担当 Pontamon
第166回は14名の方々から解答をいただきました。解答、ありがとうございます。
上級の飛車落ちの問題が難しかったようで、正解者は半数に満たない6名とまりでした。
166-1 初級 Pontamon 作 左の手2回だと詰まなかった 7手
「7手で詰んだ将棋で左の手があったよ」※
「どんな将棋だったの?」
「最終手で左の手の王手をすると詰まないから別の手を指したよ」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 7手で詰み
- 左の手があった ※
- 最終手を左の手で王手すると詰まないので別の手で詰めた
※左の手:棋譜に左の文字が付く着手
出題のことば(担当 Pontamon)
▲58金左は王手ではないので、その手の代わりに詰める手を指すことはできません。
作者ヒント
実際に着手された左の手は後手の着手(Pontamon)
締め切り前ヒント
最終手は棋譜に右が付く手です。途中で右が付く3通りの詰手順は後手の手ですが最終手での右の手は駒種が異なります。
推理将棋166-1 解答 ▲76歩、△34歩、▲22角不成、△52金左、▲42角、△41玉、 (条件) |
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同種の駒2枚が着手地点の段よりも同じ側(上側か下側)の段にあってどちらの駒も着手地点への移動が可能な場合、どちらの駒を動かしたのかを区別するために棋譜では駒種に続けて「右」か「左」を付けることになっています。初期配置からすぐに「左」が付く手を指すことができ、後手なら41の金を52地点へ動かす△52金左です。先手なら▲58金左ですね。
参考図の手順は、最終手の金の手を▲58金左ではなく▲42金なら詰むという7手の手順です。4手目に△51金左の手があるし、最終手で左が付く手では詰まないので別の金の手を指しているので条件をクリアしたつもりでしたが、最終手の左の手は王手の手でなければいけないので条件をクリアしていませんでした。「詰まない」とは、王手をしたけれども詰まなかったという状況ですので、王手以外の手では詰まないのは当たり前のことなので論外になります。「〇〇では詰まない」はその王手では詰まないという意味であることをご承知おき下さい。
参考図:▲76歩、△52玉、▲33角不成、△51金左、▲同角不成、△32銀、▲42金 まで7手
7手目の最終手で左の手を指しても王手にできる駒種はあるのでしょうか?金や銀を2枚取って打っていては手数が足りません。となると飛び道具の角で後手の角を取り、その角を打って右の角でも左の角でも同じ地点への着手ができるようにすれば良さそうです。初手から▲76歩、△34歩、▲22角不成の3手で後手の角を取ることができました。取った角を打つのが5手目で最後は右の角を動かして詰ます必要があります。3手目を指した時点で22に角が居るので5手目に角を打つ場所は同じ2段目にして、どちらの角も同じ地点への移動が可能な角の打ち場所は42地点になります。そうすれば31地点か33地点への角移動の手では右か左が付く手になります。まだ玉は居玉のままなので最終手の地点近くへ玉を移動させないと王手にはなりません。△41玉としておけば最終手△31角右成で王手になります。玉が41へ移動するには41地点の金がどく必要があるので4手目は△52金左になり、5手目から▲42角、△41玉、▲31角右成で詰みとなりました。最終手が▲31角左成だと△51玉で逃げられるので▲31角左成は不詰みの王手になり、条件をクリアしています。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
NAOさん「今回も基本手順のお復習い。左がダメなら右成。」
■「成」とは言ってないけど、7手で右の最終手と言えば31角右成ですね。
はなさかしろうさん「7手のなかでもユニークなこの形、ぴったりで面白い条件でした。」
■7手で最終手が「成」なのは23歩成と31角右成の2つだけ。
ミニベロさん「一分ほど考えてしまいました。こういうやり方もあるのか!」
■手順にある内容を条件にするのではなく、無いものを条件にしてみました
中村丈志さん「2二で不成をすることにより、7手目に右の手が出るのですね。」
■生の角を残しておくことで、打った角との位置関係で「右」や「左」が付く手を指せるようになります。
るかなんさん「角右からか、金左からか。筋としては最終手から考えた方が上達しそう。」
■「左」が付く手がある手順を洗い出すよりも、最終手が「右」の手になっている詰み上がりを検討するのが早いですね。
けいたんさん「7手なら解けるという安心感があります。152-1は異様な難しさがありましたが。」
■7手なら、全29手順を書き出せば必ず解けるはず。
RINTAROさん「7手に画期的な条件はあるのか。」
■10月出題中の初級の7手「計算ドリル」は画期的な条件と言えると思います。
ほっとさん「7手では2番目に有名な手順。」
■1番はもちろん23歩成までの手順ですよね?
飯山修さん「パラの推理将棋が始った頃ウォーミングアップ問題というコーナーがありその例題29で「表記上右と左が付く手有」という問題が出ている。本作の条件は「右」の文字を隠している分難しくなっているかな。」
■「左が付く手の王手では詰まないから別の手を指した」という騙し文句で別の駒種を考えた方は居るのかなぁ?
桝彰介さん「成、不成をさりげなく右左の表記で限定している点が良かったです。」
■詰むのは右成なので成を隠したことによって金右での詰みを考えた方が居れば大成功。
諏訪冬葉さん「左がだめなら右」
■左がだめなら右で、右だけでは詰まなかったので右成が正解でした。
原岡望さん「こんな手順もあったんですね」
■初めて見た時、右が付いた手で詰めている!!と驚きました。
占魚亭さん「後手の手に「左」が入るのは2パターン(51と52)でしたっけ?」
■はい、その通り、51金左と52金左ですね。角右はあるけど角左は無い。
正解:14名
NAOさん はなさかしろうさん ミニベロさん 中村丈志さん
るかなんさん けいたんさん RINTAROさん ほっとさん
テイエムガンバさん 飯山修さん 桝彰介さん 諏訪冬葉さん
原岡望さん 占魚亭さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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