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推理将棋第167回解答(3)

[2023年11月28日最終更新]
推理将棋第167回出題の167-3の解答、第167回出題の当選者(原岡望さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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167-3 上級  けいたん 作  王手された銀をすぐ取る   11手

「11手で詰みか」
「不成はないな」
「先手は同じ筋に連続で小駒の王手をした。王手はこれだけだね」
「後手は玉頭に王手された銀をすぐ取ったな」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 11手で詰み
  • 不成なし
  • 先手は同じ筋に連続で小駒の王手をした。王手はこれだけ
  • 後手は玉頭に王手された銀をすぐ取った

出題のことば(担当 Pontamon)

 小駒での連続王手のひとつは銀。さて最終手用にどの駒を取るのか?

作者ヒント

 端の手あり(けいたん)

締め切り前ヒント

 後手は、9手目に玉頭で王手された銀を同玉で取ります。先手は、5手目に取った駒を打って詰めます。

余詰修正

 会話と条件の最後の文中の「王手された」の前に「玉頭に」を追加


推理将棋167-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△94歩、▲66角、△93香、▲同角、△42飛、
▲71馬、△54歩、▲52銀、△同玉、▲53香 まで11手

(条件)
・11手で詰み
・不成なし(5手目▲93同角成)
・先手は同じ筋に連続で小駒の王手をした。王手はこれだけ(9手目▲52銀、11手目▲53香)
・後手は玉頭に王手された銀をすぐ取った(9手目▲52銀、10手目△同玉)

Suiri1673

本問では余詰を出してしまい、大変申し訳ございません。余詰指摘後の再検証では、余詰手順が出るわ出るわの盛況ぶりには参りました。見つけた余詰は7種類で、解説の最後に紹介させていたたきます。

王手2回はどちらも小駒での王手で、連続王手ということは最初の王手は9手目であり、9手目の王手は銀の手という情報が条件から読み取れます。5筋の歩を突き進めて53地点の金を取って頭金で詰ます9手の手筋を参考にして、53地点で銀を入手して52の玉頭への銀打ちから▲52とで詰ます手順が浮かびましたが、指してみるとと金を支える▲58飛の手が必要なので手数オーバーの13手でした。桂が跳ねて行き、▲53桂成で銀を取る手ではどうでしょう。これも、▲76歩、△54歩、▲77桂、△62銀、▲65桂、△53銀、▲同桂成、△32飛、▲44角、△42銀、▲62銀、△同金、▲同成桂 までの13手が精一杯ですし、銀の王手が玉頭での王手になっていません。

Suiri1673a自陣の小駒が参加するのは手数が足りなくなるようです。そこで、▲97角から▲31角成で銀を取って、△51金左に▲53銀までの7手の詰み形を参考に、△51金左の代わりに△52金左で玉頭へ配置し、先手は取った銀を53へ打ってから▲52銀成で玉頭への銀の手で王手しつつとどめの金を取る手順を試したのが参考図の手順になります。後手の着手5回は△54歩、△52金左、△52同玉の他、51地点を埋めるための△62銀、△51銀の合計5手で丁度いいはずでしたが、△51銀を指すタイミングがずれてしまい別の手の△92香を指しているため11手では詰んでいません。

参考図:▲96歩、△54歩、▲97角、△52金左、▲31角成、△62銀、▲53銀、△92香、▲52銀成、△同玉、▲53金 まで11手

自陣の小駒を参加させるのも玉頭の銀の手で王手する際に2枚目の小駒を入手する手筋も失敗となると、5手目と7手目に銀を含む後手の小駒2つを取って、9手目に銀を玉頭へ打って王手し、最終手はもう一枚の小駒の持ち駒を打って詰める手順しか無さそうです。小駒を取り集める際、王手回数の条件があるので角や馬で王手を掛けることはできません。つまり、42地点や62地点で銀を取るのなら事前に玉を移動しておく必要があります。初期配置の31や71の銀を角成や馬で取ったあとに2枚目の小駒を取る場合は初期配置で隣に居る金か桂を取ることになるでしょう。桂の場合は9手目の玉頭での銀の王手と同じ筋で桂の王手をするには7手目に隣の筋へ桂を打っておいて桂成するくらいですが、5手目と7手目は小駒を取る手で9手目と11手目は持ち駒の小駒を打つ手だと役割分担が確定しているので、初期配置の銀を取った後に隣の桂を取っても詰みにはなりません。では馬の反対側の金を取った場合はどうでしょうか?41や61の金を馬で取ると王手になるので事前に玉は移動する必要があります。例えば、▲76歩、△34歩、▲22角成、△62玉、▲31馬、△64歩、▲41馬と進めると、△72金、▲63銀を△同金で取ることができますが、銀の王手と同じ6筋への金打ちで王手をするには▲61金しかなく、馬は61へ利いていないし玉の退路として72地点が空いている状態なので上手くいきません。

居玉のままにするには、▲31馬で銀を取って、△32金、▲同馬の手順にすれば玉は51地点のままなので、9手目に▲52銀の玉頭への銀打ち王手をするところまでは上手く行きますが、この銀を△同金で取られると5筋への金打ちで王手ができません。ならば、10手目を△同玉で52の銀を取って貰い、5筋への金打ちで52の玉に王手を掛ける▲51金と▲53金がありそうですが、馬は32地点に居る状態なので、5筋で王手する金を支えることができません。

最終手が歩打ちだと打ち歩詰の反則になるし、桂や金では上手くいかないので万策尽きたと思ったのですが、小駒に香が残っていました。5手目に31や71の銀を取ってから7手目に香を取ることはできないので、先に5手目で香を取ってから7手目に銀を取る手順を考えることになります。▲76歩、△34歩、▲22角成、△何か、▲11馬、△22銀、▲同馬の順で11の香と22の銀を取る手順や▲76歩、△74歩、▲55角、△飛移動、▲91角成、△82銀、▲同馬で91の香と82の銀を取る手順があります。居玉であれば9手目に▲52銀の王手ができますが△同金や△同飛で銀を取られると香を打っての王手ができません。かと言って△同玉で銀を取っても53の歩が居るままなので香打ちでの王手ができません。11の香を取る手順だと4手目に余裕手があるので、△42玉や△62玉での玉移動が可能ですが、これらの場合は9手目の銀打ち王手を実現できるように8手目は△44歩や△64歩の歩突きになり、玉頭の銀の王手を△同玉で取ると5筋同様に玉頭には歩がある状態になるので香打ち王手ができません。(4手目△52玉、8手目△54歩も同様)

銀と香を取る手順も失敗なのかと思いましたが、5手目に香を取る手順がまだありました。すなわち、初手から▲76歩、△94歩、▲66角、△93香、▲同角成の手順です。7手目に銀を取るには82の飛が邪魔なので、6手目は飛に動いてもらいます。6手目から△飛移動、▲71馬で銀を入手できました。あとは9手目に玉頭へ銀を打って王手をして、その銀は後手に取られてしまい、11手目の香打ちで詰ますことになります。後手玉は居玉のままなので9手目は▲52銀になりそうです。この銀を△同金で取られると香打ちの王手ができないのは前述と同様です。なので、10手目は△同玉で銀を取ることになりますが、53の歩が居ては5筋の中段や玉尻の51へ香を打って王手することができません。そこで6手目は最終手で▲53香の手を指せるように△54歩で、続けて▲52銀、△同玉、▲53香となります。この香打ちで詰ますには玉腹の逃げ場所になっている42地点を後手の駒で埋める必要があるので6手目の飛移動は△42飛で決まります。反対側の玉腹の62地点については53の香の支えにもなっている71の馬の利きがある地点なのでこの状態で詰みとなっています。

元条件での余詰手順を紹介しておきます。

  1. ▲76歩、△62玉、▲33角成、△32銀、▲同馬、△72金、▲41馬、△33角、▲51銀、△同角、▲52金 まで11手(NAOさん、ほっとさん指摘)
  2. ▲96歩、△62玉、▲97角、△54歩、▲31角成、△72金、▲41馬、△31角、▲53銀、△同角、▲52金 まで11手(NAOさん指摘)
  3. ▲76歩、△54歩、▲44角、△42銀、▲71角成、△52玉、▲62銀、△51金右、▲同銀成、△同銀、▲53金 まで11手(ミニベロさん指摘)
  4. ▲76歩、△54歩、▲44角、△42銀、▲71角成、△52玉、▲62銀、△51銀、▲同銀成、△同金右、▲53銀 まで11手
  5. ▲76歩、△44歩、▲同角、△54歩、▲71角成、△42玉、▲61馬、△53玉、▲42銀、△同玉、▲43金 まで11手
  6. ▲96歩、△62玉、▲97角、△54歩、▲31角成、△64歩、▲41馬、△53玉、▲62銀、△同玉、▲63金 まで11手(ほっとさん指摘)
  7. ▲76歩、△52金右、▲44角、△54歩、▲71角成、△53金、▲同馬、△61玉、▲72銀、△同玉、▲71金 まで11手(はなさかしろうさん指摘)

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

NAOさん(双方解)「玉頭に連打とは意表を突かれました。」

■玉頭への銀打ちでの王手を玉以外の駒で△同〇として更に▲同金などで詰めると玉頭の位置は変わらないので玉尻が退路として空かない。でも小駒の入手と駒打ちのタイミングを考えると最終手は駒打ちしかないので同の手にはならない。

はなさかしろうさん(双方解)「修正条件で易しくなったので作意が見えましたが、元条件の別解はそこから改めて考え方を整理してようやく出てきました。機構を考えるのが面白く、ツインか2解に統合できそうな別解の存在も含めて、素晴らしい設問だったと思います。」

■解説で紹介した余詰の3番と4番をツインにすると面白そうな会話を作れそうです。

諏訪冬葉さん「(修正後)最終手は香車しかなさそうなので銀と香車を取るのだが、右側で取ろうとするとうまくいかなかった。」

■玉を吊り上げてからの香打ちが見事。11の香を入手すると打った香の支えがないので失敗します。

ミニベロさん(双方解)「なぜか、93で香を取る順が全く見えず、ヒント待ちでした。銀、香の順しかないことは明らかなのに、情けない。」

■93で桂や香を取る手順は忘れがち。

原岡望さん「参考にならないヒントだとぼやいていたら突然閃きました。9筋は全く考えていませんでした。反省しています。」

■5手目に取る駒は香だと分かっていたのですね。11や91の香を5手目に取ってからだと7手目に銀を取れるのは22地点か82地点になるので銀打ちと香打ちで詰ますことができません。

ほっとさん(双方解)「銀を捨てて金で詰める修正前の余詰筋が幻影となり、修正後も金銀を取る筋ばかり追ってしまった。」

■銀を捨てて、同じ筋への金打ちで詰ます手順の検討が不十分だったので余詰を出してしまいました。粗検、申し訳ありません。

るかなんさん「降参。7手目31馬とできれば62飛 52銀 同玉 53香で詰むはず…だけど肝心の香を拾いに行けない。」

■目指された形の左右反転タイプが正解でした。

占魚亭さん「端から侵入するとは思わなかったです。」

■端から侵入したのに5筋で詰める駒の支えになっているのは意外な展開。

飯山修さん「5手目に香をとれる手順は多分3通りだと思うがどれもうまくいかない。わかりません。」

■▲76歩、△34歩、▲22角成/22角不成から▲11角成/11角不成/11馬の11の香の取り方3通りのことではありませんよね。
11の香以外に、91の香を取る▲76歩、△74歩、▲55角、△92飛、▲91角成/91角不成、93の香を取る▲76歩、△94歩、▲66角、△93香、▲同角成/同角不成があるので、3箇所の香を5手目に取ることができます。93の香を取る手順が見えていても△42飛が見え難かったのかな。

RINTAROさん「11香を取りに行くと全く詰まないし、91でも同じ。諦めかけたときに94歩93香が見えた。」

■香で仕留めることが分かっているのに都合よく香を取ることができないとイライラしてきます。しかし、解けたときの解後感は最高だったことでしょう。

桝彰介さん「玉頭の銀をすぐ取られて詰ましにくくなった状況を打破する方法が分かりませんでした。」

■銀を玉以外の駒で取られた場合は▲同金で取れは頭金の形にはなりそう。後手の玉頭の守り駒を取るという単純に詰め手順ですが、手数の関係で玉頭から離れた地点へ事前に金を打っておく手が回ってきません。玉を吊り上げて、玉尻へ逃げられないように飛や香で仕留める手筋を使うのが正解でした。


正解:9名

  NAOさん  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  ミニベロさん
  原岡望さん  ほっとさん  占魚亭さん  RINTAROさん
  テイエムガンバさん


(総評)

諏訪冬葉さん「久しぶりの中間ヒント前全回答です。」

■おめでとうございます。

原岡望さん「今月は久々の余裕解答です。11月4日午前9時半。」

■今月は詰パラより先に片付けたのですね。

ほっとさん「今回は比較的易しかった?」

■今月は易しかったような感想がチラホラありますね。

るかなんさん「167-3は直前ヒントまで粘りましたが、無念。」

■易しかったのかと思いきや、時間切れの解答者も。

占魚亭さん「なんとか全作解答できました。」

■全問正解のはずでしたが...勘違いがあったようです。

飯山修さん「今年もあと2回。月日がたつのが早い。」

■次の担当者を探さないといけないのかと思ってから早一年。3年半交代というルールがあるわけでもないのでこのまま惰性で行くかな。
月交代ならやってみたいとか、初級担当ならいいとか、担当を代わっても良いという方がおられましたらTETSUさん経由でお知らせください。(担当のメールアドレスを書いてもいいんだけど...)

RINTAROさん「1のような面倒な条件は勘弁(笑)。」

■将棋の指し手よりもパズル寄りの問題は苦手なのかな。

桝彰介さん「久しぶりに2問解けました。7手の問題は、どうしても他の問題が解けないときでも解答出来るので、解答を送るのに役立ってます。出尽くした手順でも新しい条件がいくらでもあって問題に出来ることに推理将棋の面白さを感じます。」

■7手の在庫は無くなり、今出題中の168-1が今年最後の7手作品です。締め切り前ヒントを活用して解答いただければ幸いです。


推理将棋第167回出題全解答者: 13名

  NAOさん  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  ミニベロさん
  原岡望さん  ほっとさん  るかなんさん  中村丈志さん
  占魚亭さん  飯山修さん  RINTAROさん  テイエムガンバさん
  桝彰介さん

当選: 原岡望さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください

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