推理将棋第178回解答(2)
[2024年10月25日最終更新]
推理将棋第178回出題の178-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
関連情報: 推理将棋第178回出題 推理将棋第178回解答(1) (2) (3)
推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
178-2 中級 けいたん 作 同角まで 9手
「同角まで9手で詰みか」
「4手目は飛の着手だったね」
「王手が2回あったな」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 同角まで9手で詰み
- 4手目は飛の着手
- 王手2回
出題のことば(担当 Pontamon)
前回は飛不成まででしたが今回は成も不成も付いていない同角までです。
作者ヒント
端の手あり(けいたん)
締め切り前ヒント
最終手は、最初の王手に対する合い駒を同角で取る手。成も不成もついていないので後手陣の手ではありません。
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推理将棋178-2 解答 担当 Pontamon ▲76歩、△34歩、▲22角成、△52飛、▲21馬、△42玉、 (条件) |
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最終手の角は先手の初期配置の角が動いて行ったものでしょうか?4手目が飛なので、その飛を取って両王手にする手順の▲76歩、△54歩、▲44角、△62飛、▲同角不成、△42玉、▲72飛、△51金右、▲同角不成の両王手だと△同玉で角を取ることもできますし△53玉と逃げることもできるので詰んでいません。また、角と飛での両王手でも王手回数は1回にしかならないので条件をクリアできていません。どうも先手の初期配置の角を最終手で同角と指すのは難しいようです。となると、最終手の角の手は後手の角を取って、盤上へ打ってから同角と動かすのでしょう。その角の支えるのは後手の角を取った時に成った馬になるはずです。盤上の馬と持ち駒の角で詰める形で思い出されるのは馬と角を横並びにする二枚角の形です。二枚角の詰み形の時、玉腹の退路を埋める必要がありますが、4手目飛の条件があるので△52飛と指すのがピッタリのはずです。この方針で詰めた手順が参考図の手順になります。条件を確認してみると王手は2回とのことですが、参考図の手順では王手は最終手の1回だけになっていましたので、角の打ち場所を22ではなく、角打ちが王手になる▲24角なら△33桂に▲同角不成で王手2回にすることができます。この手順変更で解けたと思ったのですが、最終手は同角成ではないので不成にすれば良いと思い込んていましたが「同角まで」だと同角不成では条件をクリアできていませんでした。
参考図:▲76歩、△34歩、▲22角成、△52飛、▲23馬、△42玉、▲22角、△33桂、▲同角不成 まで9手
角打ち王手に合い駒をして、その合い駒を同角で取って詰める手順は替えようが無さそうなので、角打ち王手は後手陣ではなく、同角も後手陣ではない必要がありますが、参考図の形では同角で取る駒は後手の△33桂しかありませんでした。二枚角の形にするために22で成った馬を▲23馬と動かしましたが、23の後手の歩を取らなければ▲15角の角打ち王手に△24歩の合い駒が可能になります。この歩を▲同角で取って詰めば良いのですが、参考図の手順のように△33桂の合い駒が可能ですし、後手玉はまだ居玉のままなので△42玉を指す必要があります。これらを一挙に解決する手が▲21馬で後手の桂を取ってしまう手です。桂がなければ△33桂の合い駒ができないですし、21地点へ22の馬が動いても、32地点に馬が利いたままなので玉の退路はありません。初手から▲76歩、△34歩、▲22角成、△52飛、▲21馬とすれば△42玉を指せます。続けて7手目▲15角の角打ち王手に△24歩の合い駒をして▲同角で合い駒の歩を取って詰みとなりました。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
NAOさん「6手詰の筋の応用ですね。」
■推理将棋では最短7手詰ですが、詰将棋ルールだと無駄合い無しなので、▲76歩、△34歩、▲58飛、△88角成、▲68玉、△95角の6手で詰みの判定。そのまま推理将棋のルールで続けると▲86歩、△同角、▲77桂、△同角不成までの10手詰になってしまいます。先後を逆にして、▲21馬で桂を取ると△33桂の合い駒の手ができなくなって9手詰になりました。
はなさかしろうさん「手順はストレートですが第一感を空振り。チェンジアップという感じでした。」
■空振りした第一感の手順はどんな手順だったのだろう....
原岡望さん「同角で詰める工夫」
■取った角は中段だけで使う工夫が必要になりました。
るかなんさん「王手2回が単に無駄合対応というのは珍しいような。」
■推理将棋は無駄合いも指さないといけないルールですが、あまり見掛けないですね。
ミニベロさん「これも、64桂で52をふさぐ順のアレンジだが、条件が巧みです。
8手も9手も、新手順はあまり無いけど、条件の工夫はできますね。」
■▲76歩、△34歩、▲22角成、△42玉、▲21馬、△24歩、▲64桂、△25歩、▲24角などの9手詰手順のことですね。
諏訪冬葉さん「最終手は敵陣に入れない。でも玉は最大2回しか動かせない・・・」
■後手は角を取らせるための2手目の協力手の△34歩と4手目の飛の手が決まっているので、玉の手は残り2手が最大で可能ということですね。その場合は、最初の王手の応手は玉が逃げる手になるので最終手で同の手は指せなくなるため、玉の手1回と合い駒の手1回が確定しますね。
ほっとさん「5手目23馬だと最終手に成か不成が付いてしまう。」
■△24歩を指せなくなり、残っている合い駒の手が△33桂なので、成か不成が付いてしまいますね。
飯山修さん「過去問116-1の逆バージョンということか」
■王手される前に△24歩を突くか、▲15角の王手に△24歩とするのかの違いですね。
RINTAROさん「ヒントなしで解けたのはこれだけでした。」
■王手2回を中段の角ですることになるので解き易かったかも。
御原真尋さん「「同角で詰み」という条件を考えると意外とすんなり解けました。」
■最終手の棋譜が分かっていると大きなヒントになりますね
正解:11名
piyoさん NAOさん はなさかしろうさん 原岡望さん
るかなんさん ミニベロさん 諏訪冬葉さん ほっとさん
飯山修さん RINTAROさん 御原真尋さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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