推理将棋第182回解答(1)
[2025年2月21日最終更新]
推理将棋第182回出題の182-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
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推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
推理将棋第182回解説 担当 Pontamon
2025年の年賀推理出題だった第182回には15名の皆さんから解答をいただきました。
解答、ありがとうございます。
182-1 初級 諏訪冬葉 作 3452=2025? 7手
「年賀問題どうしよう」
「25の手がある7手じゃダメなの?」
「多分多数ネタだから回避する。でも7手にしたい」
「あとはどうやって25年らしさを出しながら一意解にするかか」
「よし、『34と52の着手があった』にしよう」
「たしかに3+4も5+2も7だけど弱くないか?」
「あと『ならない』より『なる』の方が縁起よさそうだから『ならずはなかった』にしよう」
「(34と52の意味は・・・)」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 7手で詰んだ
- 34の手と52の手があった
- 成らずの手はなかった
出題のことば(担当 Pontamon)
3452=2025の謎解きは作者ヒントで。自力で謎解きするなら先に問題を解きましょう。
作者ヒント
7手詰めのうち28通りが52の手を含みます。ちなみに 34と52の意味は 3^4*5^2=2025 です(諏訪冬葉)
締め切り前ヒント
34の手は△34歩、52の手は△52金左です。
推理将棋182-1 解答 ▲76歩、△34歩、▲22角成、△52金左、▲42角、△41玉、 |
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7手詰と聞くとすぐに思い当たる詰み形は△52玉を▲53銀で詰める形でしょう。でも銀を42や62で取ると角不成にしなければいけません。成らずの手が無いとのことなので、角成で銀を取って▲53銀までの手順の中で後手が△34歩を指した場合を考えてみました。参考図の手順が後手に△34歩を指させて、先手は▲44角から▲71角成で銀を取って、△52玉に▲53銀と打って詰める予定でしたが、1段目への角成で▲53銀までの詰み手順では玉が51地点へ戻れないようにするために、角成した地点の隣の金が△51金右のように寄る必要がありました。つまり、△34歩などという無駄手を指す余裕は無かったのでした。
参考図:▲76歩、△34歩、▲44角、△54歩、▲71角成、△52玉、▲53銀 まで7手
7手詰の全29手順のおさらいが必要なようですが、52地点の手が無いのは▲23歩成までのあの歩突きの手順だけで残りの28手順には全て52地点の着手が入っていました。ということは、52地点の着手がある手順を軸にして解図したら酷い仕打ちにあうのでした。では、34地点の着手がある手順は何通りあるのでしょうか?おさらいしてみると、たった2通りしかありませんでした。その2通りの違いは、角成と角不成の違いなので、本問での「成らず」の手なしで限定されているのでした。
具体的な手順は、初手から▲76歩、△34歩、▲22角成で角を取り、最終手の▲31馬を支えるために5手目は▲42角と打ちます。この▲42角は王手になるので△41玉と逃げてから▲31馬で仕留めるのでした。52地点の手は4手目の△52金左です。41の金が動くことにより6手目の△41玉が可能となります。41の金が動いて△41玉を指せるスペースを空けると言っても、△42金では▲42角を打てないですし、△32金なら7手目の▲31馬を△同金で取ることができるので、詰むための唯一の協力手は△52金左になるわけです。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
諏訪冬葉さん(作者)「33の歩は角で取られることが多いので34の手があるのはこの2通りです。
(7手詰めは多いと思ったのにこれだけだったとは・・・)」
■2手目△34歩は角を取らせるための協力手の定番と思っていたけど、7手では△34歩を突く手順は僅かなんですね。
中村丈志さん「5二玉しか浮かばなかったので時間がかかった。」
■△52玉を▲53銀で詰める手順が多いので52の手と言われると△52が思い浮かびます。
飯山修さん「肩ならしに最適」
■何と言っても7手なので解図強豪にとってはウォーミングアップですね。
NAOさん「34歩が入るのは2通りだけだった」
■△34歩なんて当たり前過ぎる手なのに7手だと意外なことに...。
piyoさん「すんなりと解けましたが、34と52の意味は中間ヒントを見なければわかりませんでした^^」
■3452=2025の謎解きは難しいですね。
はなさかしろうさん「3の4乗×5の2乗=2025、素因数分解ですね! 手順は7手最難候補(?)ですぐに思い出せず慌てました。」
■詰み上がりは歩以外の駒成までの7手と同じになりますが、△34歩があるのはこれら2手順しかないのですよね。
占魚亭さん「第一感の手順でした。」
■34の手があるとの条件でとりあえず△34歩を突いてみると、第一感の▲22角成から▲31馬が見えるのかな。
るかなんさん「45^2までは考えていましたが、さらに分解する手があったか。」
■3452=2025の謎解きが出来ても本問では解図に直接関係していないので裏切られた感じ
桝彰介さん「取りかかりやすい7手詰のおかげで、年賀詰めに取り組めました。」
■7手や8手があると取り組み易いですね。
ほっとさん「2025の素因数分解ネタ。やさしさがうれしい。」
■タイトルネタでした。
RINTAROさん「条件次第でいくらでも新作になるということですね。」
■はい、条件が違えば別問題になります。
Miyaさん「42角打、31馬っていう形、すごいですね。」
■同じ詰み上がりになる▲31角右成までの作品だと、「1-1 とどめは角成」、「44-1 実際には指さなかった手」、「166-1 左の手2回だと詰まなかった」の3つの過去作がありますが、▲31馬までの手順だと「168-1 大駒の棋譜」の1作だけが先行作のようです。
原岡望さん「条件の見つけ方がうまいですね」
■成らずの手が無い7手詰は全29手順中12手順もあるので絞りにくい。実は34の着手がある手順が少なかったのでした。
御原真尋さん「182-7を考えてから振り返ると、「3452」は2025の素因数分解(3の4乗×5の2乗)なのかと気づくことができました。」
■2025の素因数分解が偶然にも2作ありました。
正解:15名
中村丈志さん 飯山修さん NAOさん 諏訪冬葉さん
piyoさん はなさかしろうさん 占魚亭さん るかなんさん
桝彰介さん ほっとさん RINTAROさん Miyaさん
原岡望さん 御原真尋さん テイエムガンバさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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