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推理将棋第182回解答(3)

[2025年2月23日最終更新]
推理将棋第182回出題の182-3の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第182回出題  推理将棋第182回解答(1) (2) (3)
  (4) (5) (6) (7) (8) (9)
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182-3 中級  けいたん 作  25金まで         11手

「明けましておめでとう。これが指し初めだね」
「25金まで11手で詰みか」
「初手と2手目は偶数筋の着手だったな」
「2筋の手が5回、3筋の手が5回あったね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 25金まで11手で詰み
  • 初手と2手は偶数筋の着手
  • 2筋の手が5回、3筋の手が5回あった

出題のことば(担当 Pontamon)

 西暦2025年の指し初めの最終手は25地点。2筋着手が5回も条件にあります。

作者ヒント

 角の着手あり(けいたん)

締め切り前ヒント

 最終手の▲25金の金は初期配置では49に居た金です。


推理将棋182-3 解答

26歩、△42玉、▲38金、△34歩、▲27金、△33玉、
36金、△24玉、▲27飛、△33角、▲25金 まで11手


(条件)
・25金まで11手で詰み(11手目▲25金)
・初手と2手は偶数筋の着手(初手▲26歩、2手目△42玉)
・2筋の手が5回、3筋の手が5回あった(2筋:初手▲26歩、5手目▲27金、8手目△24玉、9手目▲27飛、11手目▲25金、3筋:3手目▲38金、4手目△34歩、6手目△33玉、7手目▲36金、10手目△33角)

Suiri1823

本問では最終手が▲25金であることが分かっていますので、後手玉は25の金が利いている地点に居るわけです。候補としては、14、15、24、34、35の5地点のうちの何れかのはずです。可能性としてあるのは▲25金が空き王手の手になっていて、たとえば13の玉が香や飛で詰まされる配置があるかもしれません。しかし、他の条件を見ると、2筋と3筋の手が大半なのでこの空き王手は無いでしょう。

Suiri1823a2筋と3筋の手が多いので、後手玉が24地点で詰むように指してみたのが参考図の手順になります。後手玉は△42玉、△33玉、△24玉の順で斜め一直線で24地点へ行き、▲25金の王手で逃げ場がないように△33角で自ら退路を遮断しています。この33地点を塞ぐ手を△33桂にすると、▲25金の王手を△同桂で取ることができてしまうので△33角が確定します。先手は▲25金を支える駒として▲37桂としていて、49地点の金が▲38金、▲37金、▲26金、▲25金の順で2筋と3筋の着手で25地点へ行っています。2筋と3筋の手数を確認してみると、2筋と3筋は5回ずつにならないといけないところを2筋が3回で3筋が7回になっていたので失敗でした。それに初手が奇数筋の着手でした。

参考図:▲38金、△42玉、▲36歩、△34歩、▲37金、△33玉、▲26金、△24玉、▲37桂、△33角、▲25金 まで11手

参考図の手順では、後手玉が24地点へ行くために通った△42玉が唯一の4筋の着手だったのでこの手を省くことはできず、2筋の手数を2回増やすには3筋の手を2回減らす必要があります。おそらく、後手の着手は変更する余裕が無さそうです。詰まされる後手玉は14地点でも良くて、24地点を通って行けば2筋の着手を減らすことなく詰まされる位置へ移動できて、△33角が不要になるので減らすことができるので一石二鳥かと思ったのですが、3筋の着手を減らす代わりに2筋の手を増やす必要があり、1筋の手を指していてはいけません。でも後手はこれ以上2筋の着手を増やすことはできそうにないので、先手の3筋の手を2手減らして、2筋の手を増やす必要があります。

参考図の手順では25地点の金を支えるために△36歩と△37桂の2手を使っていましたが、25地点の金を支えるために2筋の手を利用するにはどうしたらよいでしょうか。▲25金を支える2筋の手は▲26歩で決まりでしょう。先に▲26歩としておいて、49の金を▲38金、▲27金、▲36金、▲25金の経路で進めば良さそうです。初手と2手目は偶数筋の条件があるので、初手から、▲26歩、△42玉、▲38金、△34歩、▲27金、△33玉、▲36金、△24玉と進めます。この後、後手の手は△33角の1手だけで、先手は最終手の▲25金で詰めることができますが、次の9手目が決まっていませんが11手目に▲25金を指せば詰むので、9手目は何を指しても良さそうな気がしましたが、8手目までと残りの2手の着手筋の数を数えてみると、3筋は5回になりますが2筋の手は4回しか決まっていないので、9手目は2筋の手を指す必要があります。9手目に指せる2筋の手は▲27飛だけになっていました。9手目からは▲27飛、△33角、▲25金で詰みとなりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

飯山修さん「パラ288番10手詰に27飛を足した作品」

■▲27飛は無駄手なので先後反転すれば10手詰ですね。

NAOさん「5回目の3筋は角がぴったり。」

■△33飛まで持って行くと▲27飛の次に▲28銀を指して、13手目の2筋駒柱で詰むのですが、5回目の3筋は大駒の条件を使うのにはちょっと無理がありそう。(△33飛は6回目の3筋になるし)

諏訪冬葉さん「2筋と3筋以外の手は1手だからそれは42玉しかないと判断しました。」

■空き王手でない限り、25金で後手玉が詰むのなら玉が向かっていかなければならないので、42玉は的を射た推理ですね。

はなさかしろうさん「金昇りの筋って10手じゃなかったっけ…と思いきや、▲2七飛がぴったりですね。」

■その時点で唯一指せる2筋の手が残っていました。

占魚亭さん「中級になっているけど、初級並みの易しさ。」

■難易度は手数での振り分けなので...。

るかなんさん「逃げ道封鎖っぽいだけの飛浮きと詰みに直接絡む角上がりの応酬がユーモラス。」

■逃げ道封鎖っぽいけど無駄手の▲27飛でした。

桝彰介さん「最終手前にお互い大駒に一働きしてもらうのが、絶妙な間合い。」

■条件クリアのための▲27飛と玉の退路を塞ぐ△33角の大駒着手の対比が面白い。

ほっとさん「無駄手の27飛がぴったり。」

■27の金が移動したこの時にしか指せない27飛でした。

RINTAROさん「自動で指し手が決まり、27飛でクスッと微笑む。」

■3筋の着手回数指定で▲16金を排除している点が隠された技でした。

Miyaさん「25金の初期配置は49だというヒントが無ければ全然わからなかった。」

■先手が2筋の歩を突いて行って、41の後手の金が上がって来たところを取ると手数が足りません。

原岡望さん「間合いを計る飛車浮き」

■この時の間合いは距離ではなく時間ですね。

御原真尋さん「最終手が分かっていると方針が立てやすく、解きやすかったです。」

■最終手の棋譜表記の問題は解き易いものが多い気がします。でも「同銀右引不成で詰み」のように長手数になりそうなものがあるかも。


正解:14名

  飯山修さん  NAOさん  諏訪冬葉さん  piyoさん
  はなさかしろうさん  占魚亭さん  るかなんさん
  桝彰介さん  ほっとさん  RINTAROさん  Miyaさん
  原岡望さん  御原真尋さん  テイエムガンバさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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