推理将棋第182回解答(4)
[2025年2月25日最終更新]
推理将棋第182回出題の182-4の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
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推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
182-4 中級 けいたん 作 24飛まで 12手
「24飛まで12手で詰みか」
「初手は玉の着手だったね」
「成る手はないな」
「王手3回は玉に接触する王手で、初王手は6手目」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 24飛まで12手で詰み
- 初手は玉の着手
- 成る手なし
- 王手3回は玉に接触する王手で、初王手は6手目
出題のことば(担当 Pontamon)
年賀条件らしいものは明示されていないようですが何か裏がありそう。
作者ヒント
端の手あり(けいたん)
締め切り前ヒント
最終手△24飛の飛打ちで25地点の先手玉を詰めます。6手目の初王手のあと8手目に飛を取ります。
推理将棋182-4 解答 担当 Pontamon ▲48玉 、△14歩、▲36歩、△13角、▲37玉、△46角 、 |
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主条件は最終手が△24飛までの12手詰です。12手になると先手は6手を指せるので最終手△24飛の利きが通っている4段目まで先手玉は行くことができます。先手玉が34地点まで行き、12手目の△24飛の王手ができる手順を考えてみたのが参考図の手順です。45地点は44の歩で抑えているので玉は逃げれないし、その44の歩を取ることもできないので詰んでいるかと思ったのですが、▲35玉の逃げ場があったので失敗でした。△44歩の代わりに△46角成をすれば35地点と45地点を抑えることができて詰むのですが、駒成なしの条件をクリアできません。
参考図:▲48玉、△34歩、▲36歩、△42飛、▲37玉、△55角、▲26玉、△28角不成、▲25玉、△44歩、▲34玉、△24飛 まで12手
最終手の△24飛では、この飛の媚びんへ玉が逃げれないようにする必要があります。12手だと先手玉は4段目まで行けますが先手が詰まされるには何か協力手が必要なようで、4段目玉でないのであれば玉位置は25地点で決まりでしょう。玉の退避地点は飛の媚びんだけではなく、玉の斜め後ろも逃げ場所の候補になります。先手玉が25地点へ行くときの経路としては▲48玉、▲37玉、▲26玉、▲25玉が最短手数の素直な経路になります。玉の斜め後ろの36地点は玉の通り道を開けるために突いた▲36歩が居るので逃げ場所がひとつ塞がっています。ならば、もうひとつの玉の斜め後ろの16地点も▲16歩とすれば玉は斜め後ろへ逃げることができなくなります。残る逃げ場所は玉腹の15地点と35地点です。28の飛を取った角が△46角不成で戻れば35地点を抑えることができ、参考図の変化手順では▲46角成の駒成が必要でしたが、今回は不成で大丈夫です。最後の15地点は後手の角が13から出て行くようにすれば△14歩を突いているので15地点を抑えることができ、14の歩には香の紐が付いているので大丈夫です。さて、後手は3回王手しなければいけませんが、最終手の△24飛のためには飛を入手する必要があります。28の飛を取るには△34歩、△55角の後、先手が▲36歩を指していれば次の6手目に28の飛を角で取ることができます。先手玉が25地点へ行くために▲36歩は突かれているのは検討済みでした。後手は8手目、10手目、12手目に王手3回を実現すれば良さそうですが、双方が予定している手順を進めてみると初手からの4手は▲48玉、△34歩、▲36歩、△55角になり、次の▲37玉は後手の角の利きへ玉が行く王手放置の反則になるので駄目です。後手が何か別の手は指して先手の▲37玉を△55角より先に指せるようにしても、37の玉を55の角で王手するのは玉に接する王手ではないので失敗になります。となると、角の経路を変えて、△13角から△46角で37の玉に王手する手順が見えてきます。
初手から、▲48玉、△14歩、▲36歩、△13角、▲37玉、△46角が最初の王手になります。続けて7手目からは▲26玉、△28角不成で飛を取ります。続けて、▲25玉、△46角不成で35地点を抑え、▲16歩、△24飛で詰みとなります。ここで条件を再確認してみると、王手は3回とのことですが、6手目の初王手の他は最終手の△24飛しかないので3回王手を実現できていませんでした。それに、▲16歩と▲25玉の手順前後が可能な手順になっていました。手順を見直してみると、玉の逃げ場となる35地点を抑えるために△46角不成を指しましたが、先手が▲16歩を▲25玉より先に指せば35地点を抑えるための手を△46角不利ではなく△17角不成を指すことができ、この△16角が2回目の王手になり、▲16歩と▲25玉の手順前後も無くなる一石三鳥の手順修正になります。9手目からの手順修正は、▲16歩、△17角不成、▲25玉、△24飛となり、無事、詰みになりました。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
飯山修さん「24飛の王手に接触可能位置は4箇所だが効率を考えれば25に決まり」
■馬で玉の後ろ3地点を抑えるのは効率が良いのですが、成る手なしの条件なので角成で飛を取ってから△27馬を指すことはできませんでした。
NAOさん「接触王手なら端角から46へ。」
■33の玉を△46角で王手するか、48の玉を△53角不成で王手するくらいですかね。どちらも13の端角からの王手なので早目に実現できる手順になります。
はなさかしろうさん「11手目25玉ですね。「玉に接触する王手」が好条件で▲1六歩からの△1七角不成が意表の順でした。」
■25地点の玉が詰むというところが年賀条件だったようです。
占魚亭さん「角のルート取りさえ分かれば簡単。」
■玉に接する王手を角で実現する際のルートですね。
るかなんさん「条件に書かれていない八面六臂の角が最後までピッタリ睨みあげる」
■角の右フックからダッキング後の左アッパーの活躍後に飛のストレートで仕留めました。
桝彰介さん「わかりませんでした。何か1つひらめけばいけたと思いますが、ダメでした。」
■閃きが必要だったのは端角ですかね。
ほっとさん「年賀要素は「25玉を詰める」?」
■はい、そのようです。
RINTAROさん「こちらもある程度詰め上がり図の予測がつくので解きやすかったです。後手角の使い方がいいですね。」
■後手角の活躍が目立ってましたね。
原岡望さん「角の使い方」
■隠れた好手の▲16歩も忘れずに。
御原真尋さん「接触王手のための角のユニークな動きが楽しかったです。」
■玉の媚びんや後方にまとわりつく角の動きでした。
正解:9名
NAOさん piyoさん はなさかしろうさん 占魚亭さん
るかなんさん ほっとさん RINTAROさん 原岡望さん
御原真尋さん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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