推理将棋第182回解答(8)
[2025年3月6日最終更新]
推理将棋第182回出題の182-8の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
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推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
182-8 上級 NAO 作 2025年の指し初め 25手
「指し初めの将棋、25手目に25地点の玉を詰ませて勝ったよ」
「3手目以降王手を掛け続けての圧勝だね。王手を掛けた成駒の着手地点は1段目を含む7か所、中段玉の着手地点も7か所か。駒を取る手はなかったね」
さて、指し初めの一局とはどんな将棋だったのだろうか。
そして2025年、貴方の勝負手は?(条件)
- 25手目に25地点の玉が詰んだ
- 先手は3手目以降王手を掛け続けた
- 成駒(成る手を含む)の着手地点は1段目を含む7か所
- 中段(4~6段目)玉の着手地点は7か所
- 駒を取る手はなかった
出題のことば(担当 Pontamon)
成駒の条件は成る手を含みます。つまり成駒が居る地点と居た地点合わせて7地点です。
作者ヒント
11手目は1段目への着手(NAO)
締め切り前ヒント
駒成地点を含め7回目の成駒着手は19手目の▲46馬の王手。25地点の後手玉を突き歩で詰めます。
推理将棋182-8 解答 担当 Pontamon ▲76歩、△34歩、▲33角不成、△62玉、▲51角不成、△52玉、 |
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2024年のトリの問題では11連続王手中に9連続の駒取り王手の条件がありましたが、年が明けると今度は3手目からの駒取り無しの12連続王手です。
3手目からの連続王手とのことですが、駒取りなしの条件があるので序の3手は▲76歩、△34歩、▲33角不成しかありません。5手目に王手が掛かるように4手目は△62玉と逃げて▲51角不成の王手に△52玉と戻り、33地点を経由して中段への脱出を図ります。7手目の王手は▲62角成で馬での王手になり、△42玉に▲52馬と追って、△33玉に▲42馬とします。玉の逃げ場は△44玉だけなので▲33馬で玉を追います。その後も馬で王手を掛けて25手目で詰ましたのが参考図の手順となります。途中、千日手にならないように▲33馬、△35玉、▲44馬、△24玉の部分は2回繰り返すことによって25手で詰ましたのですが、後手玉が詰んだのは25地点ではなく14地点なので失敗でした。
参考図:▲76歩、△34歩、▲33角不成、△62玉、▲51角不成、△52玉、▲62角成、△42玉、▲52馬、△33玉、▲42馬、△44玉、▲33馬、△35玉、▲44馬、△24玉、▲33馬、△35玉、▲44馬、△24玉、▲35馬、△15玉、▲16歩、△14玉、▲15歩 まで25手
△24玉には▲33馬で王手するしかないのですが、後手玉は△35玉以外に△45玉と逃げることもできるので、14手目を△45玉としてみると、次の王手の手は玉の逃げ道を残すために▲55馬になります。唯一玉が逃げることができる△35玉と指します。17手目の王手は▲45馬と▲46馬の2つがありますが、▲46馬とすると△25玉しか指せず、その後は▲36馬、△15玉、▲16歩、△24玉、▲46馬、△14玉、▲15歩、△25玉、▲26歩 までの27手詰となり手数オーバーです。なので17手目は▲45馬の王手になります。続けて、△24玉、▲46馬、△15玉、▲16歩、△14玉、▲15歩、△25玉、▲26歩 までの25手で詰みとなりました。
念のため他の条件も確認してみると、成る手を含む成駒の着手地点は1段目を含む7か所とのことですが、7手目▲62角成、9手目▲52馬、11手目▲51馬、13手目▲33馬、15手目▲55馬、17手目▲45馬、19手目▲46馬の計7か所でした。次に、中段の玉の着手地点7か所は、12手目△44玉、14手目△45玉、16手目△35玉、18手目△24玉、20手目△15玉、22手目△14玉、24手目△25玉になっていて条件をクリアしています。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
NAOさん(作者)「13手目33馬までは駒取りなし連続王手の定跡。」
■その後25手で詰むまでの手順には▲95歩までの手順などもあるけど、25の玉が詰む条件設定が7絡みなのが見事でした。
飯山修さん「これは大サービス問題。初級と入れておけば1番のあとここから解こうとする解答者もいたと思う。
2023年に23手問題で出そうとしたが25馬で詰むので2年待ったのかも。」
■今年が午年ならもっと良かったのですが、残念ながら巳年。23手だと▲15歩で詰む2手順もありますね。
はなさかしろうさん「駒取りなしの連続王手で中段に追い出せる手順があるとは! 後半は一転、年賀条件を揃えて玉の軌道を描くのも楽しく、易しくて解後感も抜群の年賀問題でした。」
■駒取りなしの連続王手の定跡とのこと。担当は、推理将棋の手順の定跡化は考えもしてませんでした。
るかなんさん「この手数の知恵の輪をわずか2行で制御できるとは。」
■13手目までは定跡とのことで、駒取りなしの連続王手の条件で決まっているので後半の条件設定だけとは言え年賀条件を取り入れての設定は見事ですよね。
桝彰介さん「手順は易しいので、条件に合った着手になってるかの確認だけ気をつけました。」
■中段の玉位置の数、成駒着手地点の数の確認が必要でした。
ほっとさん「駒を取らずに王手をかけ続けるには10手目までは必然なので、手数の割には易しい。」
■前半は必然の手とのことで、最後は25地点で玉が詰むことが分かっていると解図は比較的簡単になりますね。
RINTAROさん「こちらもスラスラと解けました。」
■手数の割には簡単な問題だったようです。
原岡望さん「馬の細かい動きが見どころ」
■一段目の手の指定があるので▲51馬からの▲33馬と次の▲55馬が2マス移動でしたが、あとは3手目以外の王手は1マス移動の連続の細かな移動でした。
正解:10名
飯山修さん NAOさん piyoさん はなさかしろうさん
るかなんさん 桝彰介さん ほっとさん RINTAROさん
原岡望さん テイエムガンバさん
(当選者は全題の解答発表後に発表)
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