推理将棋第198回解答(3)
[2026年6月24日最終更新]
推理将棋第198回出題の198-3の解答、第198回出題の当選者(Miyaさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。
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推理将棋(おもちゃ箱) 推理将棋(隣の将棋) どんな将棋だったの? - 推理将棋入門
198-3 上級 るかなん 作 夢見人 12手
「12手目に54香で詰んだんだ。」
「また何か予言めいたことでもされた?」
「いや全然。こちらの手と直前の手で同じ駒も筋も一度もなかったし、全然合って…ああいや、1文字だけ一致してるか。」
「全部外してたら逆に気色悪い話になるところだったね。」
「あと成る手はなかったし、先手は同じ駒を連続して指すこともなかったね。」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
(条件)
- 12手で詰み
- 最終手は54香
- 後手の手とその直前の手で、駒種または筋が同じ着手はなし
- 後手の手とその直前の手で同じ文字の組み合わせは、棋譜全体で1文字だけ
※筋・段両方算用数字で記載すること- 先手は同じ駒を連続して動かす手なし
- 成る手なし
出題のことば(担当 Pontamon)
後手の着手は直前の先手の着手と駒種も筋も違っているのに1文字だけ一致があるということは...
作者ヒント
王手に逃げる手で応じた(るかなん
締め切り前ヒント
先手玉は連続ではない3手をかけて56へ。
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推理将棋198-3 解答 担当 Pontamon ▲58玉、△34歩、▲46歩、△77角不成、▲47玉、△88角不成、 |
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後手が着手した駒種や着手筋が直前の先手の手と同じものが無いけど全局で1つだけ一致している文字があるのであれば、それは、着手した段が同じ段である場合とどちらかの手の段の数字が他方の筋の数字と一致している場合だけでしょう。それを踏まえて、後手が指す駒が直前の先手の手の駒種と別の駒で、かつ、筋も違うような手順を考えたのが参考図の手順になります。後手の手が直前の先手の手と棋譜上で一致している1文字は、初手▲48飛の筋の数字の4と2手目の△34歩の段の数字の4が一致している1文字であるという見解です。しかし、8手目の△同角不成の棋譜表記が△55同角不成になっていなくてもどちらも5筋の着手であることは明白なので条件を満たしてはいないはず。それに5手目の▲56歩と7手目の▲55歩が「先手は同じ駒を連続して動かす手なし」に反しているので正解手順ではありませんでした。
参考図:▲48飛、△34歩、▲76歩、△88角不成、▲56歩、△99角不成、▲55歩、△同角不成、▲58玉、△77角不成、▲16歩、△54香 まで12手
参考図の△54香での詰み上がりは香単騎であった前作とは少し違っていて、玉の退路を△77角不成で抑えている点です。参考図の手順を考えた時の留意点を含め、先手と後手でやらなければいけないタスクを整理してみます。まず、後手は最終手の△54香を打つために香の入手が必要です。香を取りに行く駒は角で、目標は99地点の香なります。前作では香単騎にするに先手玉の両脇を飛と香で塞ぐために先手も後手の11の香を角で取りに生きましたが、本作では後手は直前の先手の着手の同じ駒種を指せないので、先手の角は使い難く、もしかすると先手の角の手は無いかもしれない。先手玉の脇に香を配置することができないので、先手玉の退路を抑えるために△77角不成を指しました。△54香で詰ますには先手の5筋の歩が邪魔になるけれどその歩の除去が無理そうでした。△54香の香単騎や角で玉の退路を抑えての香の王手の合効かずの形でないとすると、先手玉は何処で詰まされるのでしょうか?▲55玉を△54香で詰ます場合は、玉脇の45地点と65地点の玉の退路を抑える必要があります。また、先手玉がどの筋の7段目を経由して▲55玉とするかによって異なりますが、玉の後方地点も玉の退路として残りそうです。たとえば、▲46歩を突いて▲47玉経由で△55玉とした場合は66地点が玉の退路になる可能性があります。▲55玉とするには歩突きと玉移動を合わせて最短5手で行くことができますが、本問の条件で先手は同じ駒を連続では指せないので、▲55玉までに4回の移動が必要な玉の手は、初手が玉の場合は次は5手目、その次は9手目なので▲55玉をさせるのは手数オーバーの13手目になるので、玉位置は▲55玉ではないことが分かります。つまり、先手玉は▲56玉で△54香で詰まされることになります。▲56玉は▲47玉経由と▲67玉経由の2通りがありそうですが、▲66歩を突いていると後手角で99の香を取りに行くための邪魔になりそうです。となると先手の歩突きは4筋の▲46歩に決まりです。先手の着手を玉から始めると9手目に▲56玉を指せるはずです。2手目は△34歩でほぼ決まっているので、初手で3筋や4筋の手を指すことはできず、もちろん初手で歩の着手はできないので▲47玉経由の玉の経路になる初手の玉の手は▲58玉になります。初手から▲58玉、△34歩、▲46歩、△77角不成、▲47玉、△88角不成と進みます。後手は77の歩、88の角をひとつずつ取って、次の手でようやく△99角不成で香を入手することができます。さて次の7手目が困りました。5手目に▲47玉を指しているので7手目に▲56玉を指すことができません。ここで▲56玉で詰まされる際の詰み形を考えてみると、玉の退路としてありそうなのは、45地点、47地点、65地点、66地点の4地点です。後手は角を入手しているので▲36角を打てば45地点と47地点を同時に抑えることができます。また、99地点の香を取った角が99地点に居るので、66地点はその角の利きが残っているかもしれません。後手が抑えることができない地点は残る65地点です。65地点は先手の駒で塞いでもらうのが一番なのですが、▲66歩と▲65歩では連続着手になってしまいます。それならば初手の玉の手の次の3手目に▲66歩を突いて▲67玉、▲65歩、▲56玉の順に指せば6筋の歩を連続で指さなくて済みます。しかし、3手目に▲66歩を指していると後手の角が思うように動けないので失敗です。65地点を先手の駒で塞ぐのに丁度良い駒がありました。それは▲77桂からの▲65桂です。もちろん桂の連続着手はできないので、7手目を▲77桂として8手目は予定通りの△99角不成として続けて▲56玉、△36角、▲65桂、△54香とすれば解けたと思ったのですが、この手順ですと9手目の▲56玉と10手目の△36角の段の数字の6が同じなのと11手目の▲65桂の段の数字の5と12手目の△54香の筋の数字の5が同じであるため、棋譜上で同じになるのが2文字になっていました。手順を再検討すると7手目からは▲77桂、△36角、▲56玉、△99角不成、▲65桂、△54香の手順が正解になっていました。
この手順だと1文字同じなのは11手目の▲65桂の段の数字の5と12手目の△54香の筋の数字の5です。
それではみなさんの短評をどうぞ。
(短評)
るかなんさん(作者)「前作の不自然な背景描写はこちらとの連作として作っていたためです。
1文字の被りを雑味と見るか伏線と見るか。」
■連作の出題が終わったので、3作者での出題はしばらくは無さそうです。
NAOさん「謎解きを存分に楽しめる1局。前作197-3と同様の58玉型をまず考えたが、設問条件下では57歩と香の双方の駒取りを両立できず、その点に気づくまでかなり迷走した。結果的には56玉の詰型を目指せばよかったが、歩の手が先後それぞれ1手ずつという構成は思いもよらぬ展開で、見事に意表を突かれた。」
■2手目が△34歩なので初手で歩を突けませんでしたが、途中に他の筋の歩の手があってもいいけど2回続けてはダメなのが痛かった。結局、先手も後手も歩の手は1回ずつでしたね。
piyoさん「この問題だけは全然わからず締め切り前ヒント頼みでした」
■最終手が明かされているのに自力で解けないと落ち込んでしまいそうです。
RINTAROさん「56玉で詰む形も限られているので理詰めで解けるが、同じ文字の組み合わせというのが6「5」桂と「5」4香ということですか。
条件整理がもう少し何とかならなかったのかといったところです。」
■いちおう、将棋連盟と同様に棋譜表記は算用数字で記載するとなっているので、筋と段の数字の5が同じ文字ということです。手順が違うと1文字ではなくなる紛れ手順もある作品でした。
原岡望さん「二枚角の威力。前回と全く違うとは。」
■本問は交差型(?)の二枚角でした。
飯山修さん「直前ヒントから56玉を54香で詰ます事が判り王の経路は47が最も効率的で36角と64歩で押さえれば先手が1手余る事が判明。ところが手を進めると46歩と76歩の両方を指す余裕がなく77歩を取ってもらうしかない。すると先手が2手余り後手が64歩が指せない。よって先手2手で65を塞ぐとなれば桂の出番となり解決。」
■後手の手数が足らないので△64歩ができないのですね。
ほっとさん「条件を満たしているかの確認が大変。」
■後手の手とその直前の先手の手の比較なので、余分に神経を使いますね。
桝彰介さん「6五地点を△6四歩で防ぐと思い込んで解けず、締切直前に▲6五桂で塞げばピッタリ間に合うことに気づきました。」
■解答の最終手の香の手が54ではなく56となっていましたが、大目に見て正解扱いとしました。
はなさかしろうさん「単独で強い条件がないのに11手を限定できて、しかも綺麗な詰み上がりでした。」
■銀腹着手の条件がかなり効いています。これが無いと、2手目玉で8筋への飛打ちで詰む地点は、81以外に82、83、85、86地点がありますね。
占魚亭さん「時間切れ。降参です。」
■今回は難問が複数題あったので仕方なかったのかも。
正解:8名
NAOさん piyoさん RINTAROさん るかなんさん
原岡望さん 飯山修さん ほっとさん 桝彰介さん
(総評)
NAOさん「難問が2題あり、どちらも発想の転換というか、頭の切り替えが必要でした。特に初見の第一感に引きずられると、なかなかそこから抜け出せず、1週間では解けないタイプの問題だと感じました。ですが、解けた瞬間には一気に視界が開けるような感覚があり、とてもすっきりしました。楽しませていただきました。」
■解後感が抜群な問題だったようですね。
RINTAROさん「締め切り前ヒントさまさまです。」
■今回は難問揃いだったのでヒントも大甘でした。
るかなんさん「久し振りにノーヒントで解けそうな感触はあったのですが、うまくいかないものですね。」
■出題中の題199回はノーヒントで解けると思っています。
原岡望さん「今回はパラに勘違いがあり7日夜解答。
こちらはヒント頼みで9日解答です。やれやれ。」
■勘違いがあったと言われると自分は大丈夫だったのか心配になりますが、もう既に時は遅し。6月号も勘違いがあったような感じかな。
飯山修さん「今月は上級問題が多く参りました。出題された日に1題は解けるような構成にしないとパラの締切日後から参戦される方も大変だと思います。」
■出題中の第199回の初級は出題当日に解けるのではないかと思います。
ほっとさん「いつものことながら、3が鬼門です。」
■鬼門が上級問題でも、11手までなら大丈夫かな。12手や13手となると担当の検討も大変です。
桝彰介さん「最後まで諦めずに考え、久しぶりに3問全て解けました。また解答します。」
■今後もよろしくお願いします。
占魚亭さん「久々の解答。解いてはいたのですが、気がついたら締切りが過ぎていた――というのを繰り返していました……(今回も忘れる所だった)。」
■担当がXで解答送付忘れを呟くほどのことも無いかな。
推理将棋第198回出題全解答者: 13名
NAOさん はまちさん piyoさん RINTAROさん
中村丈志さん るかなんさん 原岡望さん 飯山修さん
Miyaさん ほっとさん 桝彰介さん はなさかしろうさん
占魚亭さん
当選: Miyaさん
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