カテゴリー「推理将棋」の記事

推理将棋第128回解答(3)

[2020年6月27日最終更新]
推理将棋第128回出題の128-3の解答、第128回出題の当選者(諏訪冬葉さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第128回出題  推理将棋第128回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


128-3 上級 ミニベロ 作   11手目の初王手の両王手  11手

「両手でとどめとか、8本の手で尻を掻くとか、恐ろしい話だな」
「違うよ。とどめは両王手、8手目は打った角の尻という意味だよ」
「それなんの話?」
「11手目の初王手の両王手で詰んだ推理将棋の話」

(条件) 

  • 11手目の初王手の両王手で詰んだ
  • 8手目は打った角の尻

出題のことば(担当 Pontamon)

 8手目の角尻までの手順を考えるか詰み形を考えるか。手掛かりが少ない難問です。

締め切り前ヒント

 ▲32角と打った角尻に△33玉と指した玉をそのまま33で詰めます。

余詰修正

 会話、条件とも「8手目は角の尻」を「8手目は打った角の尻」に修正


推理将棋128-3 解答 担当 Pontamon

▲46歩、△34歩、▲45歩、△44角、▲同歩、△42玉、
32角、△33玉、▲76歩、△24歩、▲43歩成 まで11手


(条件)
・11手目の初王手の両王手で詰んだ(11手目▲43歩成)
・8手目は打った角の尻(7手目▲32角、8手目△33玉)

Suiri1283

詰み上がりは両王手という以外には8手目に角尻の着手の情報しかありません。実現が難しそうな条件の場合は攻める側ではなく、詰まされる側の余裕手を使って実現することが多いのですが、この「8手目に角尻への着手」は難題です。後手が△34歩、△33桂、△32銀、△21銀で自分の居角の尻へ着手するには4手かかります。△55角、△54歩で▲53銀を打っての詰みとか、△34歩、△33角、△32金の壁作りなら9筋側からの攻めへの協力はできますが、両王手にはなりそうにありません。解図を角尻着手から攻めるのではなく、両王手の形から角尻着手が可能なものを探すのが良いかもしれません。

推理将棋のトップページに掲載されている推理将棋講座にミニベロ講師の「6 開き王手・両王手」があるので両王手の形を見てみましょう。

両王手最短手数の9手の形なら、▲76歩、△74歩、▲55角、△84歩、▲82角不成、△72銀、▲92飛、△83銀 の順によって8手目に角尻の着手が可能ですが、後手だけで余分な3手を使っているので手数が足りません。

Suiri1283a5筋の飛角による11手の両王手の原理図の場合は、手順次第では▲55角に対して角尻への△56歩が可能で、先手は△56飛の1手を追加すればよいのですが、後手の余裕手2手を先後へ1手ずつ振り分けることはできません。

解図が進まず困っていた時におもちゃ箱を見て、条件が修正されていることに気付かれた方も居るでしょう。角尻着手は、打った角の角尻着手だと情報が追加されていたのでグッと取り組み易くなりました。

角を打って両王手となると思い浮かぶのは、端の5段目へ角を打ち、角筋を止めていた3段目(7段目)の飛を5筋へ横移動して成る形です。▲95角だと後手が96の着手は難しいですが、▲84角だと△85桂がピッタシの配置になります。参考1図はこの方針で手を進めてみたものです。

参考1図:▲78飛、△34歩、▲68銀、△77角不成、▲同飛、△94歩、▲84角、△93桂、▲73飛不成、△64歩、▲53飛成 まで11手

7手目の▲84角と打った角の角尻への△85桂が出来れば条件クリアなのですが、間に合いませんし△64歩も指す必要があるので手数が足りていませんでした。

Suiri1283b講座に戻ってみると、中段玉を両王手で詰める10手の原理図がありました。後手は△86角と打って75地点を抑えていますが、75地点は△74歩で抑えるこも可能です。そうなると△78角の1手を増やして玉移動が角尻を通るようにすることができそうです。この角打ち追加で11手になるので先後を入れ替えた手順が参考2図です。

参考2図:▲78飛、△34歩、▲36歩、△77角不成、▲同飛、△42玉、▲32角、△33玉、▲46歩、△44玉、▲74飛 まで11手

7手目に▲32角と打ち、8手目は角尻の△33玉で条件クリアしての両王手で詰みになっているのですが、4手目の△77角不成が先手玉に対する王手になっているため、「初王手」の両王手になっていませんでした。

ここまでの両王手は両王手の主流の飛角によるものでしたが、講座に戻って再度見てみると、飛び道具同士だけでなく、片方が歩や桂馬の場合もあるとの解説で、43歩成までの11手の手順が示されています。この手順を並べてみてください。最終手の▲43歩成のと金を支えているのは初手の▲48飛ですが、他の方法を考えてみます。後手は角を2手動かして24地点の退路を塞いでいますが、退路封鎖は△24歩にして、先手へ角を渡すことができれば、先手は▲32角と打って、△33玉が角尻着手になるのは参考2図と同じになりますし、最終手の43歩成のと金の支えにもなります。

先手は5手目までに角を入手して、7手目に▲32角と打つ必要があります。最終手の43歩成が両王手になるためには先手角を使って後手の角を取ることはできないので、初手の▲46歩から歩を進めて行く途中で角を取る必要があります。初手から▲46歩、△34歩、▲45歩、△44角、▲同歩で4手目の44角を同歩で取ることができます。7手目は▲32角で8手目は△33玉を指すために6手目は△42玉と上がります。先手の残り着手は▲76歩と角筋を開けてからの最終手の▲43歩成ですが、後手は△24歩で玉の退路を塞ぎます。23地点が空いたようですが、ここは▲32角が抑えています。

はなさかしろうさんから指摘があった元条件での余詰は、11の香を角で取って56香へ打ち、55角からの両王手の筋で、角尻着手は12飛とする手順でした。
▲76歩、△34歩、▲22角不成、△54歩、▲11角不成、△55歩、▲56香、△12飛、▲55角不成、△62飛、▲33角不成

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「充分時間をかけて検討した作品なのですが、だめでした。担当先生ならびに解答者の皆様に深くお詫び申し上げます。一応テーマとしては、<飛香を使わない両王手>だったのですが、力不足でした。」

■8手目での角尻着手は数多くて検討に時間が掛かったのに、11角生に12飛がまったく見えてませんでした。担当の力不足、申し訳ありません。

はなさかしろうさん(双方解)「(余詰手順解答時)両王手の詰みは最短9手だけに11手だといろいろありそう。本手順は8手目まで一意ですが、その後は成生や左右など選択肢が広いので、余詰かな、と思います。
(作意順解答時)この両王手は頭の片隅にはあったのですが、どういうわけか角+もう一枚を取りに行く順にすっかり嵌ってしまいました。手順の限定が簡潔で素晴らしいです。」

■9手詰では「両王手」を条件にしませんが、11手だと「両王手」を明かしても支障がないくらい沢山の形がありそうです。条件が簡素になる利点があるので「両王手」条件は有りですね。11手での両王手の詰み形って一体どのくらいの種類があるのでしょうね?

RINTAROさん「76歩34歩22角成32飛同馬の筋が詰まないので、別の詰上図を考える。76歩34歩22角成同飛44角55角22角成54歩12飛62玉44馬のような筋も考えました(笑)。本詰上図に気付いてからは早かったです。」

■後手の△55角に△54歩で、9手の両王手反転パターンの▲44馬までは担当も考えました。△51金左が間に合いませんでした。

NAOさん「歩の遅早。角尻が玉とは意表。」

■投稿があった際に即思い浮かんだのが解説の参考2図の手順。その後、角尻の着手条件に翻弄されました。

ほっとさん「飛+角の両王手を考えてハマる。43歩成が間に合うとは。」

■両王手の主流は「飛+角」で間違いないですね。

リーグ戦ファンさん「両王手系は大好きで過去いろいろ分類したことがあったので自信を持って取り組んだところ、そのルートでは解に行き当たらず、別掲の余詰候補が発見できたのみ。その手順をヒントに「32角に33玉」にこだわったら私の知らない形の両王手詰がありました。歩の両王手詰めで11手があったとは。 知ってみればほぼ同じパターンでもう一種できますねメモメモ。」

■担当は過去作の条件と手順を書き出してあるのですが、作品の特徴を書いていないので、両王手等での検索ができない状況です。列を追加して作品の整理をやり直そうかな。

飯山修さん「120-3の変形かと思ったが全然違いました。歩の行進は結構強力で侮れないですね」

■角と歩の連携という意味では120-3と同系ですね。

けいたんさん「76歩を遅らせる効果か、なるほど」

■44歩を配置した後なら76歩を突くことができて、両王手へ持って行けます。

山下誠さん「両王手と聞くとどうしても飛角の組み合わせを考えてしまう。歩が主役とは予想外。」

■両王手の片方は必ず飛び道具になります。すぐ思い浮かぶのは飛角でしょう。香と歩のコンビはあり得無いので、弱い駒での両王手としては香と桂のコンビ。(16手は幾つかあるけど、短くなるかな)

原岡望さん「前回に続く歩の活躍」

■前回とは、ミニベロさん作の120-3の12手目の両王手のことですね。

波多野賢太郎さん「これは難しくてヒントが出るまで全然わかりませんでした。ずっと考えたのは3手目に角を取る筋で、その後飛車を取ってみたりしてもうまくいきませんでした。11手でこの条件の少なさはなかなかすごいですね。」

■両王手を隠そうとすると条件が一気に増えますが、両王手を明かす英断でシンプルな条件に。と言っても追加された条件は「打った角尻への着手」なのであまり解図の参考にならない難問でした。

S.Kimuraさん「ヒントを見て,32角33玉の局面から両王手になる手段を考えましたが,答えは見つかりませんでした.」

■33の玉を両王手で詰めるという目標が定まったはずですが、44歩で角道を止めておくという構造が見え難かったようですね。

諏訪冬葉さん「前2題から「初手66歩」と読んで失敗しました」

■上級も初手66歩にしたかったのですが在庫がありませんでした。出題コメント「今回の選題のテーマは…。」が初手66歩を匂わせたかな。

緑衾さん「何故か居玉だと決めつけてしまいヒント待ちになりました。暗算だと24歩の一手で詰み形だと分かりづらかったです。」

■絶妙な協力手△24歩! 23と22がスカスカになるので「これで詰んでいるの?」となります。


正解:12名

  はなさかしろうさん  RINTAROさん  ミニベロさん
  NAOさん  ほっとさん  飯山修さん  けいたんさん
  山下誠さん  原岡望さん  波多野賢太郎さん  諏訪冬葉さん
  緑衾さん


総評

RINTAROさん「今回の出題は親切設計で楽しめました。」

■担当としては、いつも同じ調子でやっているつもりなのですが...。

リーグ戦ファンさん「128-2、「8手で負けない」的メタパズルは大好きです。論理パズルとして手が決まるのは楽しいフュージョンと思いました。
128-3、会話はこれでよいとして、条件のところでも「初王手」で済ませてしまったのは私には疑問の残る表現でした。
「初王手」という言葉は、主語が「対局」でなく「攻め手側」である、という感覚が強いのは私だけでしょうか?
先に話題になった「二回目の王手」に比べてもさらに読む側の認識が分かれそうな表現だと思います。
しかも、今回の問題についていえば「初王手」を「この対局最初の(唯一の)王手」等、より厳密に解説したとして、余詰候補解がはっきりと余詰と認識できるだけで、なんら解題の楽しさを失わないですから、その旨記載すべきだったと思います。
(余詰候補解)▲36歩▽34歩▲78飛▽77角成▲同飛▽42玉▲32角▽33玉▲37桂▽44玉▲74飛 まで(手順前後等非限定多数)。 」

■推理将棋の用語集を本結果稿の末尾に掲載しました。

飯山修さん「直前ヒントが出てからすぐ解答が出せる時はヒントが大甘だった証拠かな」

■上級はヒントが出ても解けないくらいがいいですかね。1週間でギリギリ解けるようにするのは至難の業。

原岡望さん「久々の期日前解答でほっとしています。」

■募集中の9手特集の回では、ヒント投入前での解答を期待します。

波多野賢太郎さん「今回もなかなか手強かったです。次回こそはノーヒントで解けるといいなあと思います。」

■この結果稿を読まれている時点でヒント投入まで1週間を切っているはずです。解けたかどうか。

変寝夢さん「気づいたら締め切りでした。」

■月日の流れを速く感じる今日この頃。3日前くらいに「今日は週末」と思ってた感じ。倍速モードです。

占魚亭さん「相変わらず、低調です……(汗)」

■マイペースでどうぞ。

緑衾さん「送り忘れてました。よろしければコメントだけでも載せてください。」

■セーフでした。寝てる間に届いていたメールは前日扱い!?


《128回のおまけの解答》

コロナに負けるな

条件:
・9手詰
・5手目5筋、6手目6筋、7手目7筋と着手
・後手の手順だけを拾っても、5・6・7筋に連続で着手
・大駒3回、不成りなし

作意順:
▲76歩、△74歩、▲75歩、△52飛、▲55角、△62玉、▲74歩、△73桂、▲同角成 まで9手詰

7手目と最終手の両方とも7筋なのが詰形が見えない原因かも。詰形が見えていないと指し難い3手目▲75歩がキーポイント。

5手目の5筋、7手目の7筋が先手の着手なので、5手目▲51角で金を取って、6手目△61玉、7手目▲73角のあと頭金で仕留める筋が気になりますが、不成なしの条件なので成立しない筋でした。


推理将棋第128回出題全解答者: 18名

  はなさかしろうさん  RINTAROさん  ミニベロさん  NAOさん
  ほっとさん  リーグ戦ファンさん  飯山修さん  べべ&ぺぺさん
  けいたんさん  山下誠さん  原岡望さん  波多野賢太郎さん
  S.Kimuraさん  諏訪冬葉さん  変寝夢さん  占魚亭さん
  神在月生さん  緑衾さん

当選: 諏訪冬葉さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。


《推理将棋のルール》

推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズルです。実戦初形から指し始め、与えられた条件を満たす手順を見つけてください。

《推理将棋用語》

誤解が起きやすい用語について簡単に説明しておきます。

成について

駒を成る手を指した場合、その着手は成る前の駒種になります。つまり、棋譜に記載される駒種になります。
「33への角の着手で王手を掛けた」では、着手したのは角だと明記されていますが角成したのか角不成だったのかは限定されませんので思い込みは失敗のもとになります。不成・成の回数条件との組み合わせやその後の手順によって不成・成が限定されることになります。

回数・個数等について

王手、駒成、不成、駒取りなどの回数に関して手番が示されていない場合はその対局を通して実行された回数になります。
大は小を兼ねません。「2回だった」の解釈で「3回なら2回が含まれる」との解釈は間違いです。ちょうどの数になります。また、「初」は対局開始から1回目の意味です。対局者にとっての「初」の場合は手番を指定する必要があります。初王手ではなく対局を通して2回目の王手だけど先手にとっての初めて王手で詰ませたのであれば、「先手の初めての王手で詰んだ」や「2回目の王手で詰んだ」の表現になります。後者の文章の先頭に「先手の」を付けると修飾は「先手の⇒2回目の⇒王手」になるので意味が違ってしまいます。詰みまでの手数で先手が詰めたのかは分かりますので、丁寧に説明しようとして間違いを起こさないように作家の方は気を付けましょう。

一枚の駒

一枚の歩を5連続で指したという条件の場合、4手目に歩成をして5手目が成った「と金」の着手も可能です。つまり、駒成があっても物理的に一枚の駒であれば、駒の表裏は不問になります。
通常は駒が取られた時点で「一枚の駒」の効力は失われることが多いですが、状況によっては駒を取られても一枚の駒であることが論理的に成立する場合はあります。
たとえば、「一枚の角で不成・成・打の付く着手があった」では取った相手の角を「打」「不成」「成」の順で指すことができます。

空き王手と開き王手について

ウィキペディア(Wikipedia)での「王手」の説明では、「空き王手・開き王手(あきおうて)」の項目の記載があります。ネットで調べても「あきおうて」の漢字はどちらが正しいというものではなく両方が使われているようです。
担当(Pontamon)は、「開き」だと「ひらき」と読んでしまうので、「空き王手」に統一して使っています。出題は作者の原文のまま出題していますが、結果稿では「空き王手」になっているのはこのような理由からでした。

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推理将棋第128回解答(2)

[2020年6月25日最終更新]
推理将棋第128回出題の128-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第128回出題  推理将棋第128回解答(1) (2) (3)
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128-2 中級 Pontamon 作  8手で負けない初手  10手

「8手で負けてばかりで悔しくて、研究したら8手では負けない初手を発見したよ」
「8手では負けない初手?初手で何を指しても7手詰め手順で詰むと思うけど…」
「その初手を指しても59地点の駒成りの10手で負けちゃった」

(条件) 

  • 10手目に59への駒成で詰んだ
  • 初手は8手では負けない手

出題のことば(担当 Pontamon)

 連立条件の初手を解くことから始めるか、詰み形を考えるのが先なのか。

締め切り前ヒント

 初手は▲66歩。△59角成で詰めるためにサポートする駒が必要です。


推理将棋128-2 解答 担当 Pontamon

66歩、△34歩、▲65歩、△77角不成、▲68金、△同角不成、
▲48玉、△69金、▲38金、△59角成 まで10手


(条件)
・10手目に59への駒成で詰んだ(10手目△59角成)
・初手は8手では負けない手(初手▲66歩)

Suiri1282

本作では初手の条件はあるものの、駒種や地点などの明確な情報はなく、他の将棋パズルを解かないと初手がわからないという連立条件になっています。将棋に関する会話をもとに手順を再現するのが推理将棋の基本で、本作では8手で負けない初手を発見したという先手の会話が連立条件になっています。

会話のように初手に何を指しても7手詰手順を2手目から指せば詰む手順がありそうな気がしますが、実はこの初手が邪魔をして7手詰手順を実施できなかったり、玉の逃げ道になる初手があるのです。

7手詰の全29手順の初手は26歩、76歩、96歩の3つ。26歩の場合は最終手は23歩成の1通り。96歩から始まる4手順では最終手は53銀になります。残りの24手順は76歩からで3手目が22、33、44への角の手で最終手は53銀の他にも2段目の金打ちまでや31馬や31角成までの手順があります。もし、44歩が突かれていると、23歩成の時に32の玉は43へ逃げることができ、53銀と打たれても52の玉は43へ逃げることができます。最初から44歩が突かれていると、先手の3手目で33や22への角移動ができません。44の歩を取る44角からの詰みは53銀までなので、96歩からの53銀までと同様に玉は43へ逃げることができます。したがって、8手で負けない初手とは先後を入れ替えた66歩になります。

Suiri1282a初手は66歩だと分かりましたが、最終手が59地点への駒成で詰ますことができる駒や手順は何でしょう?

駒成可能で10手で行けそうなのは、飛、角、銀、桂くらいでしょう。

参考1図は一番強い59飛成までで詰めた局面です。

参考1図:▲66歩、△34歩、▲65歩、△77角不成、▲68飛、△同角不成、▲58玉、△77角成、▲78金、△69飛、▲59金、△同飛成 まで12手

67へ脱出されないように、飛を取った後に△77角成する必要があるため、△59飛成までの手順は12手になってしまって失敗です。

最初から77角成で駒を入手して打った後59で駒成する手順はどうでしょう。桂であれば ▲66歩、△34歩、▲76歩、△66角、▲77桂、△同角成、▲58玉、△67桂、▲48金 で次の10手目に59桂成ができますが、▲78金が間に合っていません。68で銀を取る場合は飛の手順と同様に△77角成の手が入り、結局、飛でも桂でも銀でも12手掛かってしまいます。

Suiri1282bでは、△59角成の最終手はどうでしょう。参考2図は2枚の角の連携で△59角成を目指した手順の9手目までの局面ですが、69の金が居座ったままなので次の10手目の△59角成では詰んでいません。

参考2図:▲66歩、△34歩、▲76歩、△66角、▲77角、△同角成、▲58玉、△68角、▲48金 まで9手目局面

これまでのところ、先手玉は58の位置に居るため67への脱出を阻止する必要があったのでうまく行かなかったのかもしれません。67へ玉が移動できない48や49地点の玉を詰める手順を検討してみます。49の金が居る状態なので▲49玉とはできないので、▲58玉以外だと▲48玉になりそうです。

初手から▲66歩、△34歩、▲65歩、△77角不成の後、飛を68地点で角不成や角成で取って▲48玉とすると、飛をすぐに打つことができず詰みまでは12手掛かってしまいます。68で銀を角で取って▲48玉に△58銀と打って▲38金に△59銀成としても王手にはなりませんが、銀を68角不成で取った場合には△59銀成ではなく△59角成がいい線行っていることに気付きます。69に居座っている金が邪魔なので、△68角不成で取るのを銀ではなく金にすれば△69金と打つことができるのでうまく行きそうです。5手目から▲68金、△同角不成、▲48玉、△69金、▲38金、△59角成 までの詰みになりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

はなさかしろうさん「8手で負けないためには後手角の動きを制し、8筋歩突きにも逃げ道を用意する66歩が大本命ですが、確かに他の29の初手では全て詰みがあるんですね。その後10手目の条件だけで一意に決まるのも素晴らしいです。」

■出題翌日の解答にもかかわらず、初手30種中の大本命の66歩以外の残り29種を確認されたようですね。

RINTAROさん「初手66歩の確定に10分。3手目65歩に1分。以下10秒。」

■初手からの高速の寄せ。

ミニベロさん「この「8手では負けない初手」は、過去に渡辺さんから聞いたことがあり、作家として一応知ってはいたが、これが作品になるとは驚いた。7手詰の基本をおさらいしましょう!」

■初手30種の全てを7手詰手順で検討してみると、変なところの駒が動いているのが理由で7手詰手順を実行できない場合がありますが、それでも詰む形があればその初手は除外されます。

NAOさん「7手詰手順のお復習い。87歩成と57銀の双方の詰筋を防ぐ66歩。」

■詰み上がりの玉位置から考えると逃げ道を作っておく▲66歩に到達できますね。

ほっとさん「初手だけの出題で良かったのでは?初手30通り中、残りの29通りに8手で先手玉が詰む順があることを確認するのが大変だった。」

■論理で行けば初手確定は10分だったようです。初手30通りを厳密に検証すると時間が掛かります。

リーグ戦ファンさん「「8手で負けない」が俄然パズル心をくすぐって、即刻考えたくなった楽しい問題。初手絞り込みのため7手詰手順の構成をいろいろ考えたおかげで、この受け側66歩!という初手の優秀さが強ぉく認識でき、「3手目▲65歩として無効化するしかなさそう」との第一感であっさり解けました。」

■先手は、初手▲66歩なのだけを覚えていたようで3手目▲65歩を指しては研究が台無し。

飯山修さん「『8手で詰まない初手は』という初級問題を出せば1問のみ解答者が増えたのでは?」

■客寄せ用の1手作品ですか。

けいたんさん「角道を止め空間をあけるのか、なるほど」

■解答に誤記だと思われる手がありましたが正解扱いとさせていただきました。皆さん、「誤記あるある」の左右筋反転や先後の段反転にご注意。

山下誠さん「初手の発見というより、8手では詰まないという証明が難しい。」

■「初手〇〇の時に8手で詰む手順はない」と言う仮説の時に、詰む手順をひとつでも提示すればこの仮説が間違っていたという証明になります。8手で詰む3420手順を求めよという問題ではないので、例外をひとつ提示すればいいので、初手30種を順に検討すれば確実です。おすすめは△84歩から△87歩成での詰み手順です。初手▲68銀だと78への玉移動ができないので別の手筋(57銀まで)を検討します。

原岡望さん「せっかくの守りの66歩を動かしたのが悪かった。」

■せっかく初手を研究したのに3手目で御破算に。

波多野賢太郎さん「これは思わず7手詰29手順を探して復習してしまいました。それでも8手で詰まない初手が何かを考えるのは難しかったです。」

■7手詰29手順の復習をしていただくのも目的のひとつ。

S.Kimuraさん「初手66歩とした局面から,7手詰の手順で詰まないようですが,初手66歩とする8手詰の手順がないことは確認していません.」

■▲66歩と突いてあるからこそ到達できる▲67玉、▲56玉、▲76玉の3地点の玉を後手の4手だけで詰ませる形が無いことを確認すれば検証終了です。

諏訪冬葉さん「2手目から△14歩▲56歩△13角 以下解答と同じ順で失敗したのでこの回答を読むのが遅れました。」

■解説では取り上げませんでしたが、△13角からの攻めは最終手△59角成とした時に57への脱出が可能な紛れ筋になります。

神在月生さん「8手詰防止の初手が10手詰には邪魔駒になるというわけですね。」

■はい、そうとは知らず先手は研究成果をふいにする3手目▲65歩を指して邪魔駒を排除してしまいました。

緑衾さん「66歩は分かったのですが、詰み形が分からなくて、別の初手があるのではないかと心配しました。」

■1分10秒で見える場合もあるし、数時間必要だったりもします。寝不足などのその日の体調とか頭の冴えの違いで調子は変わります。


正解:13名

  はなさかしろうさん  RINTAROさん  ミニベロさん  NAOさん
  ほっとさん  リーグ戦ファンさん  けいたんさん  山下誠さん
  原岡望さん  波多野賢太郎さん  S.Kimuraさん  神在月生さん
  緑衾さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第128回解答(1)

[2020年6月23日最終更新]
推理将棋第128回出題の128-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第128回出題  推理将棋第128回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第128回解説  担当 Pontamon

初級のけいたんさんの投稿コメントからテーマのヒントを貰い、初手76歩・26歩・96歩以外の作品を特集してみました。
今回は、自作への回答も含めて棋譜の誤記が多く見られました。


128-1 初級 けいたん 作  9筋に打った駒を動かして詰み 9手

「9筋に打った駒を動かして9手で詰みか」
「3手目と5手目は生の同じ駒の着手だったな」
「後手は2回玉を動かしたね」

(条件) 

  • 9手で詰み
  • 最終手は9筋に打った駒を動かした
  • 3手目と5手目は生の同じ駒の着手だった
  • 後手は2回玉を動かした

出題のことば(担当 Pontamon)

 5手目までに入手した駒を9筋へ打ちますが、詰みに効果的な駒と取り場所は?

締め切り前ヒント

 飛車で角を取り、96へ打った角を後手陣で成ります。


推理将棋128-1 解答

▲66歩、△34歩、▲68飛 、△66角、▲同飛 、△62玉
96角 、△72玉、▲63角成 まで9手


(条件)
・9手で詰み
・最終手は9筋に打った駒を動かした(7手目▲96角、9手目▲63角成)
・3手目と5手目は生の同じ駒の着手だった(3手目▲68飛、5手目▲66同飛)
・後手は2回玉を動かした(6手目△62玉、8手目△72玉)

Suiri1281

Suiri1281a玉着手が2回だけだと7筋へ行くのがいっぱいなので、9筋に打った駒が最終手で動いての詰みとなると9筋に打つのは飛か角のどちらかしかない。つまり、先手は5手目までに大駒を取って7手目に9筋へ打ち、最終手の9手目にその駒を動かすことになります。

先手が飛を取って9筋に打つ手順を考えてみたのが参考1図です。

参考1図:▲76歩、△74歩、▲55角、△52金右、▲82角不成、△61玉、▲92飛、△42金寄、▲71角不成、△51玉、▲62飛成 まで11手

3手目と5手目は角を動かして、5手目に82の飛を取り、7手目に▲92飛と打ちます。後手玉は△61玉、△51玉と2回動いて、▲62飛成までの詰みですが、62の龍の支えのために82で飛を取った角を71へ移動する手が入るために手数は11手になってしまい失敗です。

本命の大駒はやはり角のようです。3手目と5手目の駒が同じで、5手目までに後手の角を取る手順は幾つかあります。初手については何も言及されていないので3手目や5手目と同じ駒であっても良い条件なので、▲46歩、△34歩、▲45歩、△44角、▲同歩 で角を取ることも可能ですが、7手目に9筋へ角打ちして9手目に移動してもその駒を支える駒がありません。▲56歩、▲55歩で55の角を取るのも同様です。

Suiri1281b先手が角を動かして後手の角を取る手順だと、2枚の角で左右からの挟殺の筋がありそうです。参考2図は先手の角で後手角を取ったあとに▲23馬として41地点に利かせて、▲96角からの▲41角成を支える手順で先手玉を9手で詰ませていますが、3手目と5手目は同じ駒ではあるものの駒成した後の▲23馬なので条件を満たしていません。

参考2図:▲76歩、△34歩、▲22角成、△52玉、▲23馬、△42玉、▲96角、△64歩、▲41角成 まで9手

となると、何処でどの駒で後手角を取るのが正解でしょうか?9筋への角打ちは96が最有力です。95だと9手目が桂が利いている73になるし、94からだと飛が利いている83への移動になり、どちらにしても角あるいは角成した馬を支えることができません。▲96角と打つ場合は参考2図のように41地点を支え目には馬の着手が必要になるため、最終手は▲63角成が有望で、この駒を支える必要があります。初手から6筋の歩を進めて行き、△55角、△64角とした角を64地点で取れるのであればこの64の歩が63地点の支えになります。しかし、初手から▲66歩、△34歩、▲65歩、△55角 では次の▲64歩の着手前に64へ角を持っていけません。(先後を変えた10手なら25-2の作品の手順になるのですが...。)

正解は、飛で後手角を66地点で取る手順になります。初手から▲66歩、△34歩、▲68飛、△66角、▲同飛 です。66の飛が63地点を支えているので、6手目から△62玉、▲96角、△72玉、▲63角成 で詰みとなります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

けいたんさん(作者)「これは完全なら喉から手が出るほど欲しい、初手76歩以外の9手詰と思います。」

はなさかしろうさん「96角が大本命ですが、63にどうやってひもをつけるか考えているうちに92飛に惹かれて寄り道しました。「生の」という条件がなければ…など、案外易しくなかったです。」

■解説の手順も検討されていたようです。

RINTAROさん「最初、生を不成と勘違いしていました。」

■生の手なら不成の手ですが、生の駒なら成る前の駒のことですね。

ミニベロさん「飛車を世に出す基本手筋だが、通常は後手飛車が多い。後手の形(51金左)や角の打ち場所など、限定の仕方が作者の腕の見せ所。」

■▲76歩、△44歩、▲同角、△42飛は鉄板手順ですが、先後逆は思いの外少ないようです。

NAOさん「第一感は合い効かずの角の筋だったけど外れ。俗に角成か。」

■9手だとあまり凝った詰み上がりは難しいようです。

ほっとさん「複数の解釈ができる条件が多くて難儀した。」

■どの辺りのことだろう?「玉を動かしたのは後手の2回だけ」とはなっていないので先手も玉を動かせる。後手が9筋へ駒を打つのも禁止されていない。諸々の行間を解釈すると検討しなければいけない手の範囲は拡大しますね。

リーグ戦ファンさん「今回この問題に一番時間がかかりました。「生の手」がうまくて、当然に先手角の成・不成を縛る目的と思い込むじゃないですか。主目的は手順前後の限定だったとは。これは巧みな叙述トリック。」

■「初手(3手目)は飛」では手順前後回避がバレバレ。桂の二段跳ねの可能性もあるけど、角や桂の着手ならわざわざ3手目と5手目と言う必要はないとの裏読みもありそうです。でもその裏読みも正しくはなく、5手目と7手目の桂・角の連続着手を除外する目的の可能性もあります。

飯山修さん「5手目同○ では余詰があるのかな」

■作意順の初手と3手目を入れ替えると3手目から▲66歩、△同角、▲同飛になるので、「3手目と5手目は生の同じ駒の着手」の代わりに「5手目は同の手」では余詰みます。

べべ&ぺぺさん「6筋に飛車を持ってきて、66角という手順はたまにありますね。」

■解図の時には考える手筋かもしれませんが、6筋に飛を振って4手目の△66角の作品は少なく、殆どは後手が先手玉を詰める偶数手の作品です。最近の作品だと緑衾さん作122-3上級です。唯一先手が後手玉を詰める作品は、奥野眞さん作の詰パラ#71(2010/4)の11手詰だけのようです。

山下誠さん「角を取る駒が飛車と気づかなければ超難問。」

■上記コメントのように、過去作での経験が無い手順なので気付き難かったでしょう。

原岡望さん「ヒント前は角を角で取ると思いこんでいました。」

■3手目で角を取って、5手目は取った角を打つのは同じ駒ではない(同種の駒ではあるが)ので、▲22角不成としておいてから5手目はこの22の角が連続で動く。そう考えるのは正常な論理的思考です。

波多野賢太郎さん「かなり悩みました。というのも、3手目、5手目が生なのでやはり角が後手陣で駒取りをすると思ったからです。4二で飛車を取る順はずいぶん考えてしまいました。」

■攻め駒として強い飛を取りたい気持ちは分かります。その後9筋に打って最終手で動かし飛成で詰めれそうな気がするのですが

S.Kimuraさん「「生=不成」と思っていたので,ヒントを見るまで唖然としました.コメントに気付かなかったのが悪いのでしょうが,がっかりしました.」

■「生の着手」と誤解されたのですね。「生の」が掛かっているのは「同じ駒」で、「生の同じ駒の」が掛かっているのが「着手」です。助詞の「の」はその次に来る名詞(体言)に掛かります。漢の委の奴の国王印も然り。しかし、「綺麗なお姉さんの服」だと「奇麗」なのは「お姉さん」なのか「服」なのかが確定していません。こちらは複数の解釈が可能な表現になるので、一意にするには読点を付けたり括弧が必要になります。

諏訪冬葉さん「角を角で取るのは連携が難しそうなので、飛車を取る手を先に考えていました」

■なんせ9筋へ打たないといけないので後手陣で取る角や飛では連携が難しいです。

変寝夢さん「3、5手目は角しかないと思っていたのだが。飛車を活用する筋は、これっぽっちも考えなかった」

■滅多にない序の順なので仕方なかったと思います。

占魚亭さん「普通に考えれば9筋に打つ駒は角しかないので、詰み形の予想は容易でした。」

■角を取ってからの▲31角不成に最終手▲42角成で玉を詰めようとしても97へ角を打てないのでNG。となると角成の場所と支えになる駒が何になるかを考えると角を取る場所が浮かんできます。

神在月生さん「角を使おうとすると迷宮入り。」

■9筋ではなく「端」だったら1筋へ角を打つ手順が一杯あるので、序で角で角を取る手順はありそうな気がするのです。

緑衾さん「ほぼ同じ筋の問題を送っていた(余詰修正中)のですがこっちの方がいいですね。」

■条件が違えば別作品というのが推理将棋ですので同じ詰み上がりや似た図は問題ありません。


正解:18名

  はなさかしろうさん  RINTAROさん  ミニベロさん  NAOさん
  ほっとさん  リーグ戦ファンさん  飯山修さん  べべ&ぺぺさん
  けいたんさん  山下誠さん  原岡望さん  波多野賢太郎さん
  S.Kimuraさん  諏訪冬葉さん  変寝夢さん  占魚亭さん
  神在月生さん  緑衾さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第129回出題(7月10日まで)

[2020年7月3日最終更新] 締め切り前ヒント

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第129回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2020年7月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第129回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第129回出題  担当 Pontamon

初級は諏訪冬葉さんの8手、中級はNAOさんの10手、上級はミニベロさんの11手です。
今月は担当作はありません。作品投稿、ありがとうございます。

《作品募集》
以前は9月辺りで94問題が出題されていました。9月出題では9手詰特集を組みたいと思います。2桁手数の問題よりは難易度が下がると思いますので5~6題を出題できればと考えています。
作品をふるって投稿していただければ幸いです。
(94問題、93問題、92問題でも通常の9手詰問題でも結構です。)


■本出題


■締め切り前ヒント (7月3日 Pontamon)

126-1初級:推理将棋では王手した駒が相手の飛にも当たっていれば王手飛車。
126-2中級:後手が銀を19へ打ちます。他条件から、それは何手目なのかは判明します。
126-3上級:端の手5回に1筋は無く全て9筋。そのうちの4回は不成の手でもあります。


129-1 初級  諏訪冬葉 作  王手飛車は珍しい? 8手

「8手で勝ったんだって?」
「うん。最終手は△39龍」
「龍でとどめってかっこいいよね」
「ちなみに玉は一歩も動かなかった」
「8手ならそういうこともあるよね」
「さらに珍しいことに王手飛車取りの手がなかった」
「・・・それって珍しいの?」
(条件)
  • 8手で詰んだ
  • 最終手は△39龍
  • 玉は動かなかった
  • 王手飛車取りの手はなかった

129-2 中級  NAO 作   隅と端の攻防   10手

「さっきの将棋、10手目の初王手で詰んだって?」
「19地点の手より後に、1筋の手を指したよ」
「なるほど。隅と端の攻防で勝負が決した訳か」

(条件)

  • 10手目の初王手で詰んだ
  • 19地点への着手より後に1筋に着手した

129-3 上級  ミニベロ 作   誤解?      11手

「誤解したんだって?」
「そう、全部で5回ずつ、端の手と不成りがあったの」
「11手目の開き王手で詰んだやつだろ」
「そう、難しかったね」
「大丈夫。不正解でもおもちゃ箱の推理将棋は景品当るから」
「何か誤解しているみたい」
「ええっ、不正解だともらえないの」
「それも誤解だよ。そもそも僕は正解してるし」

(条件)

  • 11手目の開き王手で詰んだ
  • 端の手と不成りが5回ずつあった ※

※端の手と不成りは、一つの手で重複している場合があります


このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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推理将棋第127回解答(3)

[2020年5月26日最終更新]
推理将棋第127回出題の127-3の解答、第127回出題の当選者(飯山修さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第127回出題  推理将棋第127回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


127-3 上級 三日京 作  4手前のアリバイ 12手

「8手目にいた地点に12手目に戻って詰ませることができるのだろうか」
「できるね。レアケースだけど可能だよ。最後に成ればいい」
「いや、成る手はないんだ。同一駒が同一地点に戻って初王手詰」
「それだとちょっとやっかいかな」
「金と銀の間に着手があったらしいけど、これは縛り条件かもしれない」
「ヒントになるとも言えるね」
「先手に駒を取る手はなかったね。また、先手は同じ筋に3連続で着手したね」

(条件) 

  • 12手目の初王手で詰み
  • 8手目と12手目は、同一駒を同一地点に着手
  • 金と銀の間に着手があった ※
  • 成る手なし
  • 先手に駒を取る手はなかった
  • 先手は、同じ筋に3連続で着手した

※「2筋と7筋の間」や「22の角と88の角の間」のように場所が指定されていなくて、単に二つの駒の「間」なら、縦・横・斜めのいずれかの一直線の配置で、間に1マスだけがある配置になります。
したがって、金と銀の間へ着手した駒は両方の駒に接していることになります。


出題のことば(担当 Pontamon)

 4手前は最終手と同じ地点の同じ駒なのに詰んでいなかったことになります。

締め切り前ヒント

 金銀の間への着手は▲58金上なので、3枚の金気が無い9段目の飛で仕留めます。

余詰修正

 会話と条件に「先手に駒を取る手はなかった」と「先手は、同じ筋に3連続で着手した」を追加。


推理将棋127-3 解答 担当 Pontamon

▲26歩、△34歩、▲25歩、△44角、▲26飛、△同角、
▲48銀、△39飛、▲68金、△37飛不成、▲58金上、△39飛不成 まで12手


(条件)
・12手目の初王手で詰み(12手目△39飛不成)
・8手目と12手目は、同一駒を同一地点に着手(8手目△39飛、12手目△39飛不成)
・金と銀の間に着手があった (11手目▲58金上)
・成る手なし

Suiri1273

Suiri1273a8手目と12手目が同じ地点での同じ駒の着手なのに8手目には詰んでいないとなると、合い駒利かずの形だけど8手目時点では玉への直射がない手順が思い浮かびます。参考1図は2枚角による詰み上がりで、8手目と12手目は同じ駒による△85角ですが、8手目時点では76に歩が居たので王手にはなっていませんでした。

参考1図:▲76歩、△34歩、▲66角、△同角、▲58玉、△77角不成、▲66歩、△85角、▲48金、△74角、▲75歩、△85角 まで12手

駒成もなく初王手で詰めたのですが、「金と銀の間に着手があった」の条件をクリアできていませんでした。(実は、金と銀の間に着手がある2枚角での詰みが余詰手順3にありました)

では、▲76歩、△34歩、▲58玉、△88角不成、▲59金右、△77角不成、▲66歩、△85角、▲48飛、△74角、▲75歩、△85角 の手順にした場合、5手目の▲59金右は、49の金と79の銀の間にある地点の59への着手なので「金と銀の間に着手があった」の条件をクリアしているでしょうか?AとBの間の解釈としてはAとBに挟まれた地点、つまりAとBの両方に接触しているひとつのマスが「間」だと解釈するのが普通でしょう。もちろん条件で「初期配置の右金と左銀の間」のように範囲が限定されている場合なら5手目の▲59金右は条件を満たしていることになります。

Suiri1273bということで、「金と銀の間に着手があった」をクリアするには、たとえば▲48玉、▲59金右としてからの▲49玉の手順になります。しかし、このように9段目の駒を入れ替えていては詰みに貢献しているとは言い難いです。参考2図では▲68銀と▲48金の金銀の間の58地点へ11手目に▲58金上と上がって「金と銀の間に着手があった」の条件をクリアしたもので、▲68銀は角でピンされているので8手目の△79飛の駒打ちと12手目の△79飛不成で詰ましたものです。

参考2図:▲76歩、△34歩、▲78飛、△88角不成、▲77飛、△同角不成、▲68銀、△79飛、▲48金、△78飛不成、▲58金上、△79飛不成 まで12手

しかし、この手順では飛を入手した6手目の77同角不成が王手になっているため、初王手での詰みにはなっていませんでした。

▲78銀、▲58金左の間の68へ▲68玉として条件をクリアしても玉周りを固めるだけなので、詰み形の基本は参考2図のように銀を角でピンして、9段目の飛で詰める形のはずです。
発想の転換で今度は1筋側から攻めてみます。左右を逆にした、▲36歩、△34歩、▲38飛、△55角、▲37飛、△同角不成では6手目の37同角不成が王手になっています。

9段目で飛で詰めるには後手は飛の入手が必須なのですが、どうしても6手目の飛取りが王手になってしまいます。もう一段階の発想の転換が必要なようです。飛を取った後の着手があるので、後手は6手目に飛を取る必要があります。37や77以外で6手目に飛を取るとすれば、48地点や68地点もありますが、これらの地点は金銀が上がる必要があるので使えません。あとは17地点で6手目に飛を取る手順がありますが48の銀を角でピンすることができません。つまり、角で飛を取る位置は、59と15を結ぶ線上の地点でなければいけません。残っている地点は26です。

初手から、▲26歩、△34歩、▲25歩、△44角、▲26飛、△同角 の6手目で26地点で飛を入手することができました。7手目は飛の打ち場所を空けるための▲48銀に8手目は△39飛、続いて▲68金に△37飛不成で歩を取るのが角で48の銀をピンするのに必要な一手。11手目に金銀に挟まれた地点への着手の▲58金上で9段目の障害物がなくなり△39飛不成で詰みとなります。

ほっとさんから余詰手順の1と2の指摘があり、「先手の駒取りなし」の条件を追加しましたが、さらに3の余詰指摘があって「先手は、同じ筋に3連続で着手した」の再修正になりました。

1.▲76歩、△44歩、▲同角、△42飛、▲48玉、△44飛、▲59金左、△69角、▲38飛、△47角不成、▲43歩、△69角不成
2.▲76歩、△44歩、▲同角、△42飛、▲38飛、△44飛、▲48玉、△14角、▲59金右、△47角不成、▲49歩、△14角不成
3.▲76歩、△34歩、▲48玉、△88角不成、▲59金左、△69角、▲66歩、△同角不成、▲38飛、△55角、▲56歩、△66角

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

三日京さん(作者)「再三の余詰、申し訳ありません。すでに解答もいただいているようですので、今更撤去もできず、見苦しく再修正いたしました。
ご指摘くださいましたほっとさんには感謝し、また降参いたします。」

■担当の力不足を深くお詫び申し上げます。

ミニベロさん「懐かしい寡作作家ですね。3手で飛車を取って3手でミッションを遂行する。もう動けない駒なので、どこで飛車を取るかは重要。忙しい後手に比べて、のんびりとした先手の出だし3手は読みにくい。26角と玉をさらにさえぎる48銀。幸いこの銀をピンする作品を持っていたので見えたが、難問だと思う。このアイデアはいただきます!」

■このアイデアの作品をお待ちします。銀をピンする作品はあるとのことなので、同一駒を同一地点に着手というアイデアのことかな?

ほっとさん(双方解)「(余詰解答時)「同一駒を同一地点に着手」ということは、棋譜表記が異なっていてもOKと判断。
(作意解答時)結局ヒント待ちになってしまった。飛を26で取るパターンは初めて見た気がする。」

■成は他の条件で規制されていますが、どちらの手の棋譜に不成や同が付いていてもOKです。

はなさかしろうさん(双方解)「両王手の匂いのする条件。そこで、6手目26同角と飛を取り、以下28銀、39飛、68金、37飛不成、58金上、39飛不成で実現ですが…7手目が48銀でも詰み、というのは目先が違っていただけに目から鱗でした。」

■担当は「金銀の間」の条件をキーにして解図したので悩まされました。両王手を疑っても形は多種多様なので簡単には解けないはず。さすがの解図力ですね。

NAOさん「「同一駒の同一地点着手」は面白い条件。96角や56飛の順に陥ったが「金と銀の間に着手」条件が厳しく12手では間に合わない。8手目39飛では全然詰みそうにないところ4手で収束。」

■48の銀をピンする形が諸問題を解決しています。

緑衾さん「10手目の位置が限定されているはずだから両王手かそれに近い形なのかなと考えました。この類の手の検討が必要な問題を偶然考えていたのですぐ解けました。11手目に玉が動けばいいのではと思ったのですが直前にいたマスへ逃げられるんですね。」

■ひょっこりはんのように玉が顔を出して王手を掛けられても戻れますね。

RINTAROさん「1段目の飛不成での詰上りがこんな手順でも実現できるんだな。金と銀の間の着手条件がちょっと苦しいですか。」

■一間龍なら玉の媚びんはカバーできますが、生の飛だと玉の媚びんを抑えるにはもう一枚必要になります。直接カバーするか敵駒をピンして動けなくするかですね。

S.Kimuraさん「ヒントを見ても,詰み形が分かっているはずなのに,手順を見つけるまでに相当に時間がかかりました.飛車先の歩を2回突き出すとは意表を突かれました.」

■6手目に飛を取らせなければいけませんが、飛を横移動させない分、悠長な序が可能になっています。

たくぼんさん「37で飛を取らす順はあまり見かけないような気がします。全く無駄が無い手順で完成度の高さを感じます。」

■37の飛を取る手が王手になってしまうので条件をクリアできていませんでした。正解はさらに見たことが無い26の飛を取る手順でした。

波多野賢太郎さん「これもヒントを見ないとお手上げでした。ヒントを見てからも、飛車を3七で取らせることばかり考えてしまい悩みました。」

■2回目の余詰修正でも、36歩、38飛、37飛の3筋の3連続着手が残っていました。でも36歩と38飛は手順前後可能なので裏読みすると2筋が見えます。

山下誠さん「後手角の最終位置は7七か3七しかないと思い込んで苦労しました。」

■飛取りが37や77でも似た手順での詰みになりますが、その角着手が王手になってしまいます。

飯山修さん「1、3、5、7筋の飛車はすぐ気がついたが何故かもっとも自然な2筋の飛車が最後になった」

■7段目での飛渡しならそれら4つ、58玉の形なら56歩と突いて48や68でも飛を6手目に渡すことが可能。気付き難い26での飛渡しでした。

DJカートンさん「「▲37飛△同角生が王手にならない方法」をメインで考えてしまう。飛車で37歩を取ればいいのかー。」

■37での飛取りを1手遅くすると、8手目の飛打ちからの12手目での戻り着手に間に合いません。かと言って、48や68で飛を取らせると最終手は成になってしまうし、金と銀の間の条件をクリアできません。
▲68飛、△14歩、▲58玉、△13角、▲56歩、△68角不成、▲38金、△59飛、▲48玉、△69飛不成、▲58玉、△59飛成

諏訪冬葉さん「37で飛車を取ろうとして王手になり失敗。37は飛車で開けるのか。」

■角で銀を直接ピンするのではなく、飛車で37の歩を取って銀をピンするという捻った手順。

原岡望さん「これは分かりやすい。条件に無理があるような」

■2回の条件修正の代わりに「金と銀の間へ駒移動」にすれば良いのかと思ったのですが、1回目は駒打ちでの△69角でも4手後に△69角不成で戻る最終手が修正条件を満たしてしまうので失敗になるところでした。


正解:13名

  ミニベロさん  ほっとさん  はなさかしろうさん  NAOさん
  緑衾さん  RINTAROさん  S.Kimuraさん  波多野賢太郎さん
  山下誠さん  飯山修さん  DJカートンさん  諏訪冬葉さん
  原岡望さん


総評

緑衾さん「3問目がたまたま解けたので今回は簡単でした。新人の登場はうれしいです。」

■担当も三日京さんは初登場だと思っていたのですが、ミニベロさんの解答の短評を読んで、16回と21回に登場されていたことに気付き、出題文をこっそり変更していただきました。

RINTAROさん「今回は3問とも好作でした。ヒントも優秀で何とか全問解けました。余詰が残念でしたね。前回私が126-3で指摘したのは、「2度目の王手」と言うときに先手後手含めて言うことに違和感を感じたからです。しかしながら、今改めて問題文を読むと「詰ませてたよ」と第3者が発言しているのですね。それなら、多少は理解できますが、通常は先手後手それぞれの王手回数を言うと思うので、第3者でも先手後手含めて言うのかなという疑問はあります。おっしゃるように「推理将棋の世界では先手後手という指定がなければ全ての手が対象になっている」ということですので、先入観をなくしていけるよう努力します。」

■「推理将棋では先手や後手の指定がなければ、成や不成の回数とか王手回数、着手する駒(大駒とか駒種の指定)など全てはその対局中の手が対象になっています。」と担当コメントを書いておきながら、出題文は「2度目の王手」でしたので、「度目」から受ける感じは、同じ対局者(この場合は後手)が2回王手したという意味に感じられる方もおられるでしょうね。
担当が気付くべき表現でした。申し訳ありません、今後「回」で統一できるように気を付けます。

S.Kimuraさん「展示室に時間がかかったため,ヒントが出るまで全問解けませんでした.」

■展示室の締め切りは月末なのですね。慌てて解答したのか、初級の2手目はうっかりミスだったようです。

たくぼんさん「ヒントなしでは、かなりの難問でした。ヒントありで程よい良問で楽しめました。」

■難問が解けたと思った一瞬の心の緩みがケアレスミスを招いたようです。

波多野賢太郎さん「今回の特集、やっぱり難しかったです。○手前という条件はぼんやりとした緩い条件なので、詰み形がパッと浮かびづらかったです。」

■○手前のぼんやりとした条件って作者としては使い易いかも。たとえば「4手前も王手だった」の条件だと、最終手とその4手前が王手だったと思い込む可能性が大。実は王手は3回で1回目と2回目の王手の間が4手だったというオチ。2回目の王手の手番に王手とそうでない手があって限定する必要がある場合などで使えそう。と変なことを書くと、以前のように後で本気で作図に取り組んだりして。今回はオチをばらしているから駄目か(笑)

飯山修さん「前回の126-3の叙述トリックの件は最初は人それぞれの感覚の問題と思ってましたが改めて考えてみると嫌煙権やアレルギーの問題などは一部の苦痛を発している人の声にもっと早く耳を傾けるべき事柄であったでしょう。
ばか詰が世に出始めてからスカシ詰を無効にしたのは20年以上後でしたがそれまでのモヤモヤが一気にスッキリしました。
推理将棋も10数年たちましたのでこれを機会に早めのルール整備をするのに越したことはないと思います。」

■担当は、「ひとつの駒」と言われると、成ったら別の駒だと思ってしまいますが、物理的にひとつの駒の表裏は無視するというのが推理将棋での使われ方のようです。その駒が取られたとしても同種の駒が持駒に無くて区別できる場合は相手がその駒を打っても「ひとつの駒」の継続状態と見做す場合もあった記憶があります。
詰パラでは時々ルール説明に誌面を割いていることがありますので、おもちゃ箱の推理将棋でも機会があればルール掲載が必要かもしれませんね。現担当だけの独断ではまずいので過去の担当者の意見も聞く必要がありそうです。

べべ&ぺぺさん「☆さっぱり、わかりません。解説が楽しみです。」

■これまでの担当者の解説に比べて、私の場合はクドクド長いので読みにくいかもしれません。

諏訪冬葉さん「結論:今月はすべて予想が外れた」

■初級は予想通りにならないと客寄せにはなりませんよね。正解者数が一番少なかったのが初級とは驚きでした。


推理将棋第127回出題全解答者: 15名

  ミニベロさん  ほっとさん  はなさかしろうさん  NAOさん
  緑衾さん  RINTAROさん  S.Kimuraさん  たくぼんさん
  波多野賢太郎さん  山下誠さん  飯山修さん  DJカートンさん
  べべ&ぺぺさん  諏訪冬葉さん  原岡望さん

当選: 飯山修さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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推理将棋第127回解答(2)

[2020年5月24日最終更新]
推理将棋第127回出題の127-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第127回出題  推理将棋第127回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


127-2 中級 緑衾 作   国 11手

「9、11手目の連続王手で詰みだね」
「詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があったよ」
「6手前と同じ筋への手はなくて、4手目は金駒ではなかったね」

(条件) 

  • 9、11手目の連続王手で詰み
  • 詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があった
  • 6手前と同じ筋への手はなかった
  • 4手目は金駒ではなかった

出題のことば(担当 Pontamon)

 6手前と同じ筋の着手にならないように手順をやり繰りしてください。

締め切り前ヒント

 玉の隣の金を桂成で取ります。どちらの金をどちらの桂で取るのかで10経路あります。


推理将棋127-2 解答 担当 Pontamon

▲96歩、△32銀、▲97桂、△62、▲85桂、△42金、
▲73桂不成、△41銀、▲61桂成、△52玉、▲51金 まで11手


(条件)
・9、11手目の連続王手で詰み(9手目▲61桂成、11手目▲51金)
・詰上がり図で後手玉の周囲8マスすべてに駒があった
・6手前と同じ筋への手はなかった
・4手目は金駒ではなかった(4手目△62飛)

Suiri1272

Suiri1272a詰み形はタイトルにもなっている「国」の形、すなわち玉の周り8マスが駒で埋め尽くされている強固な砦を攻めるには壁の外側から角と桂の連携による吊るし桂が思い浮かびます。参考1図のように、11手で吊るし桂で仕留めることはできましたが、王手は2回なものの最後の連続王手にはなっていません。

参考1図:▲76歩、△92飛、▲33角不成、△62玉、▲22角成、△72玉、▲21馬、△82玉、▲46角、△72金、▲74桂 まで11手

9手目と11手目を連続王手にしてこの詰み形にするのであれば、玉の媚びんが空いている状態で9手目の角打ちの王手、玉の媚びんを埋める手の後に桂打ちで仕留めるという筋書きがありそうです。参考1図では玉は82まで遠征しているので、初期配置の近くの52とかだと手数を減らせるので実現できそうですが、実際には手数が足りなくて失敗します。(角での王手に合駒で国囲いを完成させて、外からの桂打ちではなく合駒を取ってしまうという余詰手順がNAOさんから指摘がありました。)

 

Suiri1272b条件やタイトルから、玉の周り8マスは全て後手の駒だと勘違いしてたようです。「国」の壁の位置に居る玉に9手目に王手を掛けて、玉が国の中心へ動いたところを、玉が居た壁の位置への最終手で詰ます手順がありそうです。参考2図はこの方針で詰めてみたものですが、13手掛かってしまいました。

参考2図:▲76歩、△34歩、▲22角不成、△42銀、▲31角成、△72金、▲41馬、△61玉、▲75歩、△51銀、▲52角、△62玉、▲61金 まで13手

手数オーバーになった原因は何でしょう?先手は手待ちの▲75歩を指していますがトドメの金打ちをするための金取りが強すぎる馬だったために後手の「国」作りを1筋ずらす必要が出たためです。つまり、初形の51の玉の隣の金を大駒の成駒ではなく、小駒の成駒もしくは小駒の駒成で取っての王手が9手目であれば、玉は1マス直進して、先手は玉尻へ取ったばかりの金を打ちこんで詰みにすることができます。

玉腹の金を小駒で取るとなるとちょうど良いのは桂成で取る手です。成桂が41か61に出来て、玉が52へ上がり、▲51金で詰ますには成桂を作った反対側の金の初形位置に金があっては駄目なので、そこは横に利きが無い銀か角が居ることになります。41や61は角筋ではないので、ここは銀になりそうです。金は直で上がっておく必要があります。この金銀で片側の縦の壁はできます。反対側の縦の壁の2段目は何でしょう?金は先手が取るので51への利きが無いものと言えば飛になります。

桂を跳ねて行って、「国」を構成する53の歩を取るわけには行かないので、▲33桂不成か▲73桂不成からの金取りになりますが、初手が▲36歩や▲76歩では6手後が▲33桂不成や▲73桂不成になるので条件をクリアできません。つまり、桂は端から出て行くことになります。1段目の銀と2段目の金の縦の壁を作るには、金銀がそれぞれ直進してから銀を引くことになります。反対側の2段目は飛ですが、△42飛にすると右金と右銀の直進は飛の着手の後にすることになり、4手目は金駒ではないという条件に違反します。つまり、飛は△62飛であり4手目に指す必要があります。

着手を整理すると初手から▲96歩、△左の金か銀、▲97桂、△62飛、▲85桂、△左の金か銀、▲73桂不成、△41銀、▲61桂成、△52玉、▲51金 までの11手になります。左の金と銀が直進する手は何手目でしょう?8手目が△41銀ですのでその6手前となる2手目は4筋ではなく3筋の△32銀になり、6手目が△42金です。

指摘があった余詰手順は以下の通りです。

ほっとさん:
▲76歩、△52玉、▲44角、△54歩、▲71角成、△44歩、▲42銀、△43玉、▲61馬、△32玉、▲43金

はなさかしろうさん:
▲76歩、△34歩、▲22角成、△14歩、▲31馬、△52金右、▲53馬、△61玉、▲62銀、△72玉、▲61角

NAOさん:
▲76歩、△34歩、▲22角成、△52飛、▲11馬、△42玉、▲32香、△51金右、▲15角、△33桂、▲同馬

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

緑衾さん(作者)「連続王手の条件はPontamon様の案です。125-2がヒントになってないといいのですが。」

■締切前ヒントが出た後だと先々月の手順を思い出すかもしれませんね。多々ある「国」の中で連続王手の条件だと作意順を限定できそうだと思ったのですが、担当の力不足でした。

ミニベロさん「危ない順が相当あるが、どれも際どく逃れている。紛れを読ませる作風なんですね。連続王手が保険になって、限定できているようです。」

■国の詰み上がりは7手詰の23歩成までを筆頭に沢山あります。

ほっとさん(双方解)「端から桂を活用すると「6手前と同じ筋への手」を回避できる。なるほど。」

■初手76歩だと7手目の73桂不成ができません。

はなさかしろうさん(双方解)「(余詰解答時)国、というと玉は味方に囲われている印象ですが、連続王手との相性を考えると敵が紛れ込んでいる方がやりやすい。というわけで、先手3枚で攻めてみました。作意解はまだ見つかりません。
(作意解答時)一段目に飛か金を並べるの玉方も玉脇に飛か金を2枚使うので駒不足、成銀づくりは手が足りないと思っていましたが、桂で行くんですね。技巧的な手順限定の2条件も解いてから見ると、なるほどと思いました。」

■後手が1手余す余詰手順に脱帽です。

NAOさん(双方解)「(余詰解答時)周囲8箇所の"国"囲いとなると、2段目の32~72のいずれかだが絞りきれず苦戦。形だけの32香を打って解決。
(作意解)詰形は32~72のどこか探索したが、作意順は本命の52玉形。端桂が間に合うとは驚き」

■最奥まで連続桂跳ねが意外な手順。

RINTAROさん「条件より角を使いたくなりますが、桂を使うとは思いませんでした。このような作品は、詰上図の推察が肝なのですが、本詰上図にはなかなか至りませんでした。気付けば「なーんだ」ですが、6手前条件での限定が上手いですね。」

■76歩の初手と7手目の他にも2手目と8手目の4筋の両方を消して手順を限定する条件でした。

S.Kimuraさん「8マス埋めるのに手数が足りないと思っていたら,先手が2枚埋めれば良かったのですね.」

■後手駒で国囲いをガチガチに固めた外からの桂での姿焼きにしたいところですが手が足りません。

たくぼんさん「割と分りやすく桂のルートが特定できたので楽しめました。」

■もうひとつの金が1段目に残っていると駄目なので、早々と2手目に上がると6手前条件をクリアできません。桂のルート以外にも課題はあったはずですが気にならなかったかな。

波多野賢太郎さん「これはヒントを見ました。詰み形が、角打、合駒、桂打しか浮かばなかったです。それにしても、これで余詰が次々と出てくるのもなんか凄いですね。」

■角打、合駒、桂打は解説で採用した形で、これが無理だから余詰は無さそうだと思った担当の力不足。余詰解答者解図力が凄い。

山下誠さん「初手1六歩ならば2手目は4二飛。よって初手9六歩に決まりました。」

■初手が16歩や36歩だと、4手目が金駒になってしまいます。76歩は一目でNG判定でしたでしょうか。

飯山修さん「○手前と同じ筋ではないという条件は新手筋?手順前後のある余詰解消に結構使えるのでは」

■2手前や4手前だとまだ解き易い感触です。

DJカートンさん「周りを埋めて角&桂で詰ます形」をメインで考えてしまう。全然違うじゃないかー。」

■余詰の検討はもちろんその筋からでした。

諏訪冬葉さん「72玉を詰まそうとするも6手前の制限を破れず。尻金が正しかったのか。」

■その72玉を詰ます余詰手順が2つ。(ほっとさん指摘手順の左右反転とはなさかしろうさん指摘手順)


正解:14名

  ミニベロさん  ほっとさん  はなさかしろうさん  NAOさん
  緑衾さん  RINTAROさん  S.Kimuraさん  たくぼんさん
  波多野賢太郎さん  山下誠さん  飯山修さん  DJカートンさん
  諏訪冬葉さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第127回解答(1)

[2020年5月22日最終更新]
推理将棋第127回出題の127-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第127回出題  推理将棋第127回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第127回解説  担当 Pontamon

第127回は、2問で2回ずつの余詰というボロボロな状態でトップページの初画面は真っ赤っか。担当の力不足が露見しました。毎月だろうという声も聞こえて来そう(苦笑)

今回は問題が難し目だったためか解答は15名と少な目でした。正解が少なかったが初級という大波乱の回でした。


127-1 初級 Pontamon 作 2手前と同じ棋譜  9手

「棋譜で駒種の後ろに付く「不成」とかは補助記号って言うのかな」
「何て言うのかな、で、どうしたの?」
「9手で詰めた棋譜で「不成」がひとつだけで他の補助記号は無かったんだ」
「特に珍しくは無いね」
「でも、補助記号を無視すると2手前と同じ棋譜になる手があったのは珍しいと思うよ」

(条件) 

  • 9手で詰み
  • 棋譜で、駒種の後ろに付く補助記号は「不成」がひとつだけで他には無かった
  • 「不成」を無視すると、2手前と同じ棋譜になる手があった

出題のことば(担当 Pontamon)

 2手前と同じ棋譜の手は可能なのでしょうか?カラクリを解明しましょう。

締め切り前ヒント

 地点表記が不要な同の着手が2手前と同じ棋譜になりますが角ではうまくいきません。


推理将棋127-1 解答

▲56歩、△42金、▲55歩、△54歩、▲同歩、△53金、
同歩不成、△72金、▲52金 まで9手


(条件)
・9手で詰み
・棋譜で、駒種の後ろに付く補助記号は「不成」がひとつだけで他には無かった(7手目▲同歩不成)
・「不成」を無視すると、2手前と同じ棋譜になる手があった(5手目▲同歩、7手目▲同歩不成)

Suiri1271

Suiri1271a条件から、同じ棋譜の片方は不成の着手なのがわかるので、すぐに思いつくのは22地点の角着手。▲22角不成で取った角を▲22角と打てば片方は不成が付き、もう片方は付かないので条件をクリアできそうです。しかし、▲22角不成を△同銀で取って貰ったとしても22地点には銀が居るので次の手番で▲22角を打つことができません。22の角が移動してから22へ戻ってくるのであれば4手目になってしまいます。

しかし、ここで気付くことがあるはず。△同銀の棋譜は"同"の表記によって着手地点の表記が不要になっています。つまり、同の着手であれば着手地点に囚われることなく同じ棋譜になる着手を実行することができるのです。そこで、手早く指すことができる▲同角と▲同角不成を含む9手詰手順を考えたのが参考1図です。

参考1図:▲76歩、△44歩、▲同角、△72飛、▲53角不成、△42金、▲同角不成、△62玉、▲53金 まで9手

確かに9手で詰んでいるのですが、▲同角の後の▲同角不成は2手後ではなく4手後になっているし、不成の着手が2回になっているので失敗です。

 

Suiri1271b参考2図は先の失敗を念頭に入れて、▲同角と▲同角不成が連続するように9手指した図ですが、72の退路があるために詰んでいません。

参考2図:▲96歩、△54歩、▲97角、△64歩、▲同角、△42金、▲同角不成、△62玉、▲53金 9手

これらの他にも、▲76歩、△52玉、▲33角不成、△44歩、▲同角不成、△33角、▲同角不成、△62金、▲34角 の2枚角による詰みもありますが、不成が2回になってしまいます。

どうやら角では駄目なようです。では同の連続着手ができて詰みへ持っていける駒種は何でしょう?香だと玉から遠いので条件クリアができそうにありません。桂は駒成がないと吊るし桂の形に持っていけません。銀は敵陣まで遠いので駄目ですし金は不成がないので除外される駒です。飛は▲66歩、△34歩、▲68飛、△66角、▲同飛、△64歩、▲同飛 の7手目までで不成なしの連続同飛ができますが残り2手での詰みはありません。

となると、残るのは歩です。歩の遅早とは言ったもので、7段目に居る歩は9段目の銀よりも早く敵陣へ到達することができ、それは7手目です。つまり、先手には残り1手があるので、5手目と7手目の同歩で金を入手できれば、歩の頭へ金を打っての詰みの形が見えてきます。筋はもちろん頭金にできる5筋です。

初手から、▲56歩、△〇金、▲55歩、△54歩、▲同歩、△53金、▲同歩不成、△何か、▲52金 までの9手になるはずです。8手目は、飛の横利きを遮りつつ、最終手の▲52金を同で取れないようにする必要があるので△72金になります。となると53地点で取らせるため2手目に上がる金の手は左金の手になりますが、52へ上がると△52金左の棋譜になってしまうので正解は△42金になります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

Pontamon(作者)「「6手前」と「4手前」の作品の投稿があったので「2手前」の作品をつくりました。詰み上がりはミニベロさんの「36-3 上級 急所は駒頭」やDD++さんの「第60回の練習問題」と同じなので新作ではないですが、年数が経っているので角で迷っていただければ大成功」

ミニベロさん「これ、94問題で私が使った順だ。36-3  10年前だ!
問題を読み違えてました。途中のどこでもいいんですね。やられました。いい問題です。何がいいって、金の軌道が限定されていることです。左も付かない!この順をこういう条件で表現できるとは!深いです。」

■最終手での不成を考えてしまうと、9手で使える駒は角くらいなのではまってしまいます。

ほっとさん「2手前と同じ棋譜、ということは同〇のパターンしかない。2手目金を52に動かすのは補助記号が付いてしまう。」

■不成からの成を規制しているみたいな条件だけど金の動きを限定。

はなさかしろうさん「うまい条件ですね。歩突きからの頭金は、どういうわけか忘れてしまいがちで、同角―同角不成を結構探してしまいました。」

■初級から楽しまれたようですね。

NAOさん「"同"で棋譜表記が同じとしておこう。」

■"同"は御明算。謎をひとつ解明したところがスタート地点。2手目の△52金左は「左」が付いているので条件をクリアできませんでした。

緑衾さん「同の手を連続で指すのはすぐ分かったのですが、しばらくの間角を使う筋を考えてしまいました。」

■作者としては狙い通りの短評で嬉しいです。

RINTAROさん「5筋に気付けば簡単だが、補助記号条件が2手目限定にも役立っており、好作。」

■複数の強豪解答者も見逃す2手目限定。

S.Kimuraさん「歩では詰まないと勘違いして,まんまと嵌められました.」

■忘れた頃の歩の作品は効果抜群のようです。

たくぼんさん「2手目42金も成立しているけど余詰順だろうか?」

■2手目42金を解答に書いていただければ正解だったのですが、52金では右なのか左なのかが限定されていません。8手目が72金なので「52金左」が2手目だと解釈することになり「左」の補助記号が付くので条件を満たしていませんでした。

波多野賢太郎さん「けっこう悩みました。同の着手でも同角、同角不成にこだわってしまいました。2手目もきっちり限定されているのはうまいです。」

■初手76歩から角が出て行く手順が圧倒的に多いので、どうしても角の手を考えてしまいます。

山下誠さん「なるほど、同歩という手がありましたか。」

■9手詰で同の着手が可能なのは、香以外の生の駒と玉と馬。小駒で一番多いのが同歩です。

飯山修さん「これは最後迄判らなかった。『行き詰まったら過去問見直し』を実践したら36-3に行きついた。」

■9手詰の過去問を順に見て行ったのかな?条件や棋譜の一部で探してもヒットしないはずなんだけど...。

DJカートンさん「127-1は詰み形が全く見えない上に「着手地点が異なる同x」を同じ符号とするのはイカサマだろう、と思ってしまった。」

■日本将棋連盟の「棋譜の表記方法」に従っているのでイカサマではありません。(笑)

諏訪冬葉さん「「同」を使うのはすぐわかりましたが、ヒントを見るまでは角だと思っていました。」

■思い込みは危険です。視点の変更が必要です。⇒余詰を見逃す担当自身への戒め。

原岡望さん「ヒントあってもお手上げです。同は気づいていましたが同一地点と即断していました。 」

■同一地点は上級の条件でした。先手と後手での連続の同だと同一地点ですが2手前にはなりません。


正解:9名

  ミニベロさん  ほっとさん  はなさかしろうさん  緑衾さん
 
 RINTAROさん  波多野賢太郎さん  山下誠さん  飯山修さん
  諏訪冬葉さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第128回出題(6月10日まで)

[2020年6月27日最終更新] 128-3解答、第128回出題当選者

128-3余詰修正

はなさかしろうさんから余詰指摘がありました。粗検深くお詫び申し上げます。
会話、条件とも「8手目は角の尻」を「8手目は打った角の尻」に修正させていただきます。
なお、解答につきましては元の条件を満たしていれば正解とさせていただきます。

(5月14日 Pontamon)


将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第128回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2020年6月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第128回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第128回出題  担当 Pontamon

前回は余詰出題2問でした。第128回は余詰なしで行きます。(行きたい)
解答者増のために127回よりは難度を下げたつもりです。今回の選題のテーマは…。

初級は、けいたんさんからの9手詰。駒を取って、打って、動かす、忙しい作品。
中級は、担当からの10手詰。7手詰29手順のおさらいが必要かも。
上級は、ミニベロさんからの11手詰。両王手を明かしているのはサービス?


■本出題


■締め切り前ヒント (6月3日 Pontamon)

128-1初級:飛車で角を取り、96へ打った角を後手陣で成ります。
128-2中級:初手は▲66歩。△59角成で詰めるためにサポートする駒が必要です。
128-3上級:▲32角と打った角尻に△33玉と指した玉をそのまま33で詰めます。

ヒント投入前のおまけ(解答不要)
ミニベロさんから応援の9手詰が届いていますのでご紹介します。
コロナ(567)をやっつけましょう。

コロナに負けるな
条件:
・9手詰
・5手目5筋、6手目6筋、7手目7筋と着手
・後手の手順だけを拾っても、5・6・7筋に連続で着手
・大駒3回、不成りなし


128-1 初級 けいたん 作  9筋に打った駒を動かして詰み 9手

「9筋に打った駒を動かして9手で詰みか」
「3手目と5手目は生の同じ駒の着手だったな」
「後手は2回玉を動かしたね」
(条件)
  • 9手で詰み
  • 最終手は9筋に打った駒を動かした
  • 3手目と5手目は生の同じ駒の着手だった
  • 後手は2回玉を動かした

128-2 中級 Pontamon 作  8手で負けない初手     10手

「8手で負けてばかりで悔しくて、研究したら8手では負けない初手を発見したよ」
「8手では負けない初手?初手で何を指しても7手詰め手順で詰むと思うけど…」
「その初手を指しても59地点の駒成りの10手で負けちゃった」

(条件)

  • 10手目に59への駒成で詰んだ
  • 初手は8手では負けない手

128-3 上級 ミニベロ 作  11手目の初王手の両王手  11手

「両手でとどめとか、8本の手で尻を掻くとか、恐ろしい話だな」
「違うよ。とどめは両王手、8手目は打った角の尻という意味だよ」
「それなんの話?」
「11手目の初王手の両王手で詰んだ推理将棋の話」

(条件)

  • 11手目の初王手の両王手で詰んだ
  • 8手目は打った角の尻

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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推理将棋第126回解答(3)

[2020年4月29日最終更新]
推理将棋第126回出題の126-3の解答、第126回出題の当選者(DJカートンさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第126回出題  推理将棋第126回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


126-3 上級 緑陰 作   ゾロ目のマス   12手×2

「2局とも12手目に持ち駒の角を打たず、盤上の駒移動で駒を取る2度目の王手で詰ませてたよ」
「どんな将棋だったの?」
「共通点はやっぱり後手が最初と最後の手以外をゾロ目のマスへ指してた点だね。
 それと11手目が6筋の手で駒成と金の手がなかった点かな」
「ゾロ目のマスって1一や8八のような筋と段の数が同じマスのことだね。じゃあ違う点は?」
「1局目は初手に5八飛と指してたけど2局目は3手目に指してたよ。詰めあがりも違ってた」

(条件) 

  • 2局どちらも12手目に持ち駒の角を打たず、盤上の駒移動で駒を取る2度目の王手で詰んだ
  • どちらも後手は最初と最後の手以外を筋と段の数が同じマスへ指した
  • どちらも11手目が6筋の手で駒成と金の手がなかった
  • 1局目は初手に2局目は3手目に5八飛と指して詰めあがりも違った

出題のことば(担当 Pontamon)

 最終手はゾロ目マスにある駒をゾロ目マス以外へ動かして駒を取ることになりますが、打てる駒を持っている必要があります。

締め切り前ヒント

 1局目:△67桂不成の桂単騎の詰み上がりなので11手目は▲68角です。
 2局目:最終手は△47桂不成ですが、桂を取った角がそのまま玉の退路をカバーします。

下記の余詰修正をおこないましたが、実際には余詰んでいませんでした。
画面を汚してしまい、作者の緑衾さんには申し訳ないことをしました。申し訳ありませんでした。

会話
修正前 「2局とも12手目の駒打ちをせず駒取りにする2度目の王手で詰ませてたよ」
修正後 「2局とも12手目に持ち駒の角を打たず、盤上の駒移動で駒を取る2度目の王手で詰ませてたよ」

条件
修正前 ・2局どちらも12手目の駒打ちをせず駒取りにする2度目の王手で詰んだ
修正後 ・2局どちらも12手目に持ち駒の角を打たず、盤上の駒移動で駒を取る2度目の王手で詰んだ


推理将棋126-3 解答 担当 Pontamon

1局目
58飛、△34歩、▲48銀、△77角不成、▲68銀、△88角不成
▲77桂、△同角不成、▲同銀、△55桂、▲68角、△67桂不成

2局目
▲76歩、△34歩、▲58飛、△33桂、▲同角不成、△同角
▲66桂、△同角、▲56歩、△55桂、▲68銀、△47桂不成

(条件)
・2局どちらも12手目の駒打ちをせず駒取りにする2度目の王手で詰んだ
(1局目:4手目△77角不成、12手目△67桂不成、2局目:5手目▲33同角不成、12手目△47桂不成)
・どちらも後手は最初と最後の手以外を筋と段の数が同じマスへ指した
(1局目:△77角不成、△88角不成、△77同角不成、△55桂、2局目:△33桂、△33同角、△66同角、△55桂)
・どちらも11手目が6筋の手で駒成と金の手がなかった
(1局目▲68角、2局目▲68銀)
・1局目は初手に2局目は3手目に5八飛と指して詰めあがりも違った
(1局目:初手▲58飛、2局目:3手目▲58飛)

Suiri12631

Suiri12632

Suiri1263a攻め方の後手着手がゾロ目マスばかりなら、主役は角で、先手の角を取って2枚の角で仕留める手順が浮かんできます。参考1図がその例になりますが、最終手の△88角引不成が駒取りではないし、ゾロ目マスになっているので条件をクリアできていません。

参考1図の手順:▲76歩、△34歩、▲55角、△同角、▲78銀、△99角不成、▲68玉、△22角打、▲79玉、△77角上不成、▲66歩、△88角引不成

Suiri1263b後手はゾロ目マスへの角着手が多くなるはずですが、角以外だと△22銀や△22飛も可能だが詰みには貢献できそうにありません。△33桂の後最終手を△45桂にするのはどうだろうか。参考2図で11手目が▲68銀ではなく▲48銀なら△45桂で詰んでいるのですが、この手順でも最終手は駒取りになっていないので失敗。

参考2図の手順:▲58飛、△34歩、▲76歩、△88角不成、▲48玉、△77角不成、▲56歩、△55角打、▲57玉、△33桂、▲68銀、△45桂

Suiri1263c後手の自陣の駒を活用することが出来ず、角2枚で詰めることができないのであれば、先手の駒を取って利用するしかありません。参考3図では、99の香を取って55へ打ち、最終手では56の歩を取って詰める手順です。

参考3図の手順:▲58飛、△34歩、▲76歩、△88角不成、▲78飛、△99角不成、▲58玉、△66角不成、▲56歩、△55香、▲68飛、△56香

この手順だと、初手が58飛の1局目の手順に見えますが初手の3手目の手順前後が可能なので、もしかするとこの手順は3手目が58飛の2局目なのかもしれません。その場合は初手が58飛にしかならない1局目の手順が存在するはずです。参考3図の手順の初手と3手目を入れ替えた手順を確認してみると、王手は最終手の1回だけでした。つまり、この手順は1局目でも2局目でもなかったのです。

香が駄目なので次は桂を取って使う手順を考えます。銀や金を取ってゾロ目マスへ打った場合、その金銀がゾロ目以外へ動いたり角が不成で動いても最終手を支えることができません。その点、桂だと吊るし桂の筋があって、支えの駒が不要な場合もあるので有力な候補になります。

桂を打って、その利きのマスへ角を動かすことはできませんので、桂を打った場合は最終手は桂移動の手になります。桂を6段目のゾロ目マスの66へ打つと最終手は桂成になるので条件をクリアできません。

4段目の44へ桂を打った場合、6段目の歩を取ることになるので、△56桂の場合は57地点を抑えるための△66角が必要になるので玉は角が当たっていない68に居ることになります。同様に△36桂の場合は37地点を抑える△55角が居て玉は48です。どちらの場合も玉の退路を塞ぐ手が足りません。

消去法により、桂を打つ場所は△55桂に確定されます。

△55桂からは△67桂不成と△47桂不成が可能ですが、どちらも居玉を吊るし桂の手筋で詰める形が手数が足りそうです。

したがって、それぞれの桂不成で詰む形を考えれば自ずと手順が見えてくるはずです。
59に玉、58に飛が居るので、48や68に頭の丸い桂か角があれば、その筋の7段目への桂不成が吊るし桂の形になるはずです。反対側の8段目は銀を上がることになりそうです。

頭の丸い駒と言っても先手が桂を手に入れるのは難しそうですので角になりますが、48も68も筋違いなので先手の角移動ではなく後手の角を取る必要があります。後手は角で桂を取る必要があるので、早い時点で後手の角を取ることは避ける必要がありそうです。また、先手の11手目は6筋着手の条件があるので、角を入手した先手が11手目に▲68角と打つ展開になりそうです。

初手から、▲58飛、△34歩の後、先手は▲48銀で玉の退路を塞ぎ、次の△77角不成で1回目の王手をさせます。3手目から▲48銀、△77角不成、▲68銀。後手は桂を取る必要がありますが先手の協力手▲77桂が必要なので、77地点を空けますが、最終手で駒を打てる状況にする必要があるので、ここで88の角を取ります。▲77桂に△同角不成で後手は桂を入手し、先手は11手目に▲68角を指せるように▲77同銀で角を取ります。6手目から△88角不成、▲77桂、△同角不成、▲同銀、△55桂、▲68角、△67桂不成 で詰みになります。
この手順は手順前後が無く初手58飛ですので1局目の手順になります。

Suiri1263d参考4図は1局目と同様に▲77桂の協力手を△同角不成で取って最初の王手をした10手目までの展開です。後手は次の△47桂不成で詰ますことができますが、11手目の先手の6筋着手が問題になります。▲66歩で後手の角を取ってしまうと48に玉の退路が出来てしまいます。

参考4図の手順:▲76歩、△34歩、▲58飛、△88角不成、▲77桂、△同角不成、▲68銀、△66角不成、▲56歩、△55桂

11手目に▲68銀ができるように▲48角を指しておくと下記手順で最終手△47桂不成で詰めることができますが、最終手の時点で後手には打てるような持ち駒がないので条件を満たせません。(持ち駒の歩は打てる筋がありません)

▲76歩、△34歩、▲58飛、△33角、▲77桂、△同角不成、▲同角、△55桂、▲48角、△22銀、▲68銀、△47桂不成

参考4図の手順では77で桂を取った角を66へ移動させる手が必要でしたが、桂を取る手が王手になっていなければ▲68銀を11手目に指すことができます。そうすると王手回数が足りなくなるのですが、王手回数の条件のときに出てくる手筋として、▲33角不成で後手の玉に王手を掛ける手がありました。初手から▲76歩、△34歩、▲58飛、△33桂、▲同角不成、△同角 として、王手1回を達成すれば△77角不成で王手をする必要がなくなります。しかし、後手は桂が必要なのにその時点で桂を持ち駒にしているのは先手です。そこで7手目から、▲66桂、△同角、▲56歩、△55桂 とすれば11手目に▲68銀が可能となり、最終手△47桂不成で詰みとなります。(後手には角の持ち駒があるので最終手で駒打ちが可能)

斧間徳子さんから指摘があった手順は下記の通りです。33で取った桂を66で後手に渡すのではなく▲78桂と打って最終手の77での角成を可能にしています。99の角を引いても詰みです。
【指摘手順】:▲76歩、△34歩、▲58飛、△33桂、▲同角不成、△同角、▲78桂、△99角不成、▲77桂、△55角、▲68玉、△77角上不成 まで12手
▲78桂の好手に眩暈を起こして、最終手の△77角上不成が条件をクリアしていないことに気付きませんでした。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

緑衾さん(作者)「プルーフゲームから着想を得ました。単騎詰の手順はPontamonさんに指摘されたものです。」

■連立ツインではなく姉妹にされましたが、条件が別々になるので元々の作意の2局目だけでの出題でも良かったという感想も届いていました。
余詰でなかったのに、後手が角を持っていることを明かすことになり、本当に申し訳ありませんでした。

NAOさん「(初回解答時)吊し桂を目指したら詰形が三つ以上。
(再解答時)2局目の初手と3手目入れ替えると1局目条件が成立。両局の詰上がりが異なることから、各々手順が確定する仕掛けが作意と思われる。元々余詰の1局目を救済した感があり、ツインとしては後味が悪い。2局目単独で十分楽しめると思う。」

■2局目の解答が3つあり、初王手での詰みと後手の持ち駒なしの詰みは条件をクリアできていませんが作意順の解答を取って正解としました。(作意順だけの再解答が担当宛てへ届いていました)

斧間徳子さん「1局目は、後手77角が居座ったままだと先手の11手目が指せないのがミソ。2局目は、7手目と9手目の手順前後が効き、また10手目の角打ち場所も非限定なので余詰め手順でしょうか?」

■余詰みでは無かったのですが、「余詰みでした」と連絡させていただいた責任上、正解扱いといたしました。

RINTAROさん「1は容易。2に悩まされた。どれもきわどく詰まない。4手目が88角不成しかないように見えるからだ。先入観を捨て、33桂の時間差攻撃に気付いたが、どうもすっきりしない。なぜなら、条件が非常に分かりにくいからだ。仮にこれが正解だとするならば、1回目は先手の王手も可というのが、条件からは読み取れない。広義ではそうなのかもしれないが、私自身は、これは叙述トリックではなく、条件の瑕疵だと思っている。ときどき、陳腐な叙述トリックによるミステリーを見かけるが、こんなところで遭遇するとは思わなかった。1回目も後手の王手で成立してほしかった。解後感は最悪でした。」

■推理将棋では先手や後手の指定がなければ、成や不成の回数とか王手回数、着手する駒(大駒とか駒種の指定)など全てはその対局中の手が対象になっています。

ミニベロさん「1解目に初手58飛を使ってしまい、2解目が行方不明。際どい紛れが満載で、余詰つぶしが大変だったと思う。おかげでたっぷり楽しめたが、条件はやや煩雑。」

■3手目58飛の条件の2局目の単品で良かったのかもしれません。

ほっとさん「11手目6筋、という条件がいろいろな余詰筋を消している。2解の対比も綺麗で見事。それだけに会話文はもっと推敲してほしい。
「盤上の駒移動で駒を取る」は単に「駒を取る」でいいし、
「駒成と金の手がなかった」のような、「と」「金」が続くのは避けるべき。」

■11手目6筋だけだと、▲68金、▲78銀、▲69銀の筋があるので金着手なしになりました。

S.Kimuraさん「(1局目)67桂成の収束は考えたのですが,77角が必要と思い込んでいました.
桂馬なので単騎詰を思いつくべきでした.(2局目)後手の桂馬で詰ますという発想が全く思いつきませんでした.」

■最終手はゾロ目マス以外なので桂跳ねができました。

原岡望さん「(1局目)またもトーチカ(2局目)桂の取引とはトリッキー
条件修正の意味がいまいちよく分かりません。駒取りならば動かすに決まっているのでは?
また初手58飛で2解 の方がすっきりするのでは?
2と3とはまたもヒントさまさま」

■作者からは2解の希望がありましたが、おもちゃ箱では姉妹ツインと連立ツインの出題しかないらしいのでツインにしていただきました。紹介した連立ではなく姉妹ツインになったので2局目の単品だけで良かったですね。
条件修正は不要で、担当の失策でした。申し訳ありません。

神在月生さん「一つだけの条件違いでうまくツインにしましたね。二局目は、後手の桂を活用するところと、王手が後手へのものがあるということ、がポイントでした。」

■先手の桂を取って使うのではなく、後手の桂を取ってから渡すやり取りがあっても12手でおさまっています。

占魚亭さん「詰み形の予想は容易で、角と桂を手持ちにする手段が考え所。なかなか上手いツインでした。」

■駒成なしの条件でゾロ目マスの着手指定があるので、玉に迫るのが難しいので吊るし桂が浮かびます。

諏訪冬葉さん「(1局目)ヒントを見るまで角を取らせる手は見てませんでした。(2局目)角でふさげる退路は48だけだとすると桂馬を66で取らせる・・・」

■後手は最終手の時点で駒打ちできる駒を持っている必要がありますが、1局目は11手目の6筋着手のために頭の丸い角を取っておく必要がありました。

飯山修さん「頭が固くて桂は77で取る事から抜け出せず、今回は余詰順で解答しようと考えた。ところが66角56香で詰ます筋がうまくいかない。4手目で1手パスの順を考えていると突然33桂が出てきた。イヤー情けない。結局余詰順わからず」

■すみません、余詰ではなかったので余詰手順探索に時間を使わせてしまったようですね。

波多野賢太郎さん「(1局目)こちらの方が先にわかりました。ただ、7七の角に6七の桂での詰みだと思ったので少し悩みました。(2局目)こちらは相当悩みました。2度目の王手で詰み、というのは先手の初王手後の後手の初王手でも良いんだと思うのですが…。この詰上がりももちろん見えてはいたのですが、7七桂を後手角で取る筋ばかりを考えてしまいました。」

■桂を33で取って66で渡すというやり取りが気付き難い。

リーグ戦ファンさん「(1局目)「11手目が6筋、12手目は駒取り」 これだけで相当沢山の余詰を消してます。サスガ。(2局目)2局目、たしかに「王手2回」ですね…大好きな叙述トリックに、見事に返り討ちにあいました。」

■最終手の駒取り条件では△55香からの最終手△56香で歩を取る筋がありますが王手は1回。王手回数の条件が必要でした。

DJカートンさん(1局目のみ)「3-2は5分で(11手目6筋の手が)見えなかったのでリタイヤ。」

■後手が2回王手する筋で考えると11手目6筋の着手が困難になります。△77角に▲68銀を指していることになるので。

はなさかしろうさん「本問はいろいろたいへんそうだったので素直にヒント待ちしました。」

■余詰手順も探ってたのでしょうか。

津久井康雄さん(1局目のみ)「(2局目)ギブアップです」

■2局目は皆さん苦労されたようです。


両問正解:15名

  緑衾さん  NAOさん  斧間徳子さん  RINTAROさん
  ミニベロさん  ほっとさん  S.Kimuraさん  原岡望さん
  神在月生さん  占魚亭さん  諏訪冬葉さん   飯山修さん
  波多野賢太郎さん  リーグ戦ファンさん  はなさかしろうさん

1問正解: 2名

  DJカートンさん  津久井康雄さん


総評

緑衾さん「今回はすぐ解けました。前回とはかかった時間が確実に2桁以上違っているはずです。」

■難問だったとの感想が多かった上級の作者なので、初級と中級だけなら解図に必要な時間は前回とは雲泥の差だったことでしょう。

斧間徳子さん「今月は類作や余詰作があり、ちょっとすっきりしない印象でした。」

■短手数のおいしい手順は殆どが既出なので条件違いの作になりがちです。

RINTAROさん「以前、条件が複雑で理解不能な問題がありましたが(99-2)、その問題を思い出しました。私は、詰将棋と同じように推理将棋も数学的に考えているので、条件の曖昧さは排除していただきたいと思っています。条件の曖昧さで勝負する作品は嫌いです。詰将棋にも無駄合等の曖昧な部分はありますが、それは出題時に明示されます。それどころか、その曖昧さを作者はできる限り排除しようと努めます。曖昧さが残る作品は、作品として認められなくなってきています。その部分も含めて、推理将棋なのかもしれませんが、感嘆できる叙述トリックばかりではないということをお伝えしたいです。」

■誤解釈されないような表現を心掛けて行きたいと思います。

S.Kimuraさん「初級と中級は自力で解けましたが,上級は直球のヒントに助けられました.」

■考え処は残してあるのですが甘過ぎましたか。出題中の127回は予定しているヒントを変更して辛目にしようかな。

原岡望さん「詰パラ苦戦中」

■担当は、詰パラを通勤時間に解いていたのに在宅勤務になって解くのも解答送付も忘れてました。

神在月生さん「振り返って見れば、3作共に桂が主役だった。」

■投稿が少し増えて来たので、担当作を補填して裏テーマの選題ができる時もありそうです。

占魚亭さん「久しぶりの全解。復調の兆しだといいのだけど……。」

■出題中の127回も全解を期待しています。

諏訪冬葉さん「上級は完全にヒント待ちでした。」

■上級のヒント待ちで初級と中級は解答送付済みと勘違いされたのでしょうか。上級の解答しか無かったようです。

※TETSUの見落としで、初級と中級の解答も届いていました。すみません。

飯山修さん「外に出歩けない環境だからこそ詰将棋を解くには絶好なのになぜか推理将棋に時間を使う日々です」

■在宅勤務で推理将棋に時間を使えると思ったのですが、起床即仕事のパターンになってしまってます。

変寝夢さん「2問解けてホッとしました。締め切り前ヒントに感謝。」

■ヒントを活用してください。ヒント投入後は初級程度になるように心がけています。

波多野賢太郎さん「今回は初級、中級はスイスイ解けたのですが、最後で大いにハマりました。上級はちょっと条件がややこしかったですが、ゾロ目の手というのはなかなか面白かったです。」

■条件数が多くなっても簡潔表現が良いですね。ゾロ目着手は余詰が出易い印象があります。

リーグ戦ファンさん「今回桂跳ね・叙述トリック・意外なトドメ、実に私好みでした。」

■意外なトドメには、詰上がりの形も含まれているかと思います。多くの作者の最大の関心事は意外性でしょうね。


推理将棋第126回出題全解答者: 19名

  緑衾さん  NAOさん  斧間徳子さん  RINTAROさん
  ミニベロさん  ほっとさん  S.Kimuraさん  原岡望さん
  べべ&ぺぺさん  神在月生さん  占魚亭さん  諏訪冬葉さん
  飯山修さん  変寝夢さん  波多野賢太郎さん  リーグ戦ファンさん
  DJカートンさん  はなさかしろうさん  津久井康雄さん

当選: DJカートンさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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推理将棋第126回解答(2)

[2020年4月27日最終更新]
推理将棋第126回出題の126-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第126回出題  推理将棋第126回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


126-2 上級 ミニベロ 作 三捨利警部の推理・桂にまつわる10手詰  10手

「警部、10手詰の事件が発生しました。害者は最初から逃げようとしたようです」
「凶器は何かね?」
「とどめは桂のようです。4手目・6手目にも使われていますね」
「久々なんだから、もっと証拠集めてよ」
「8手目は、桂の頭に痕跡がありますね」
「成る手もなしか。これは難事件だな。久々なんだから、もう少し簡単な事件にしてほしいよ」

(条件) 

  • 10手詰
  • 初手は玉
  • 4手目も6手目も10手目も桂
  • 8手目は桂頭
  • 成る手なし

出題のことば(担当 Pontamon)

 桂成での詰みは多いですが、成る手なしの桂着手で詰む形を推理しましょう。

締め切り前ヒント

 4手目は73地点へ、6手目は33地点へ桂を跳ねます。10手目は桂を打つ手ではありません。


推理将棋126-2 解答 担当 Pontamon

▲68、△74歩、▲76歩、△73、▲33角不成、△同
▲77玉、△34角、▲66玉、△25 まで10手


(条件)
・10手詰
・初手は玉(初手▲68玉)
・4手目も6手目も10手目も桂(4手目△73桂、6手目△33同桂、10手目△25桂)
・8手目は桂頭(6手目△33同桂、8手目△34角)
・成る手なし

Suiri1262

Suiri1262a成る手が無い条件で最終手が桂となると、思い浮かぶのは吊るし桂の形ではないでしょうか。桂の着手条件は4手目、6手目と最終手ですが、この3回だけという条件ではないので、先手の桂も3手目と5手目で跳んで、6手目の後手の桂着手で桂を取り、10手目の桂打ちでの吊るし桂ができるでしょうか?

桂の着手中心で考えて、参考1図は▲36歩、△34歩、▲37桂、△33桂、▲45桂、△同桂、▲46歩、△57桂成、▲16歩、△47桂 の手順の吊るし桂で詰ませたのですが、8手目は△57桂成なので"成る手なし"をクリアできていません。それに桂頭の手は7手目でした。8手目で桂頭の手を指すなら△46桂しかありません。この△46桂で49の玉のこびんを抑えれば△37桂不成での詰み形が見えますが、7手目に▲48玉、9手目に▲59金右としても49玉と48飛の2手が間に合いません。

 

Suiri1262b4手目も6手目も桂の着手指定なので桂の2段跳ねで良さそうな手順を考えてみましたが、その手順では8手目の桂頭の着手が難関でした。初期配置の先手の桂頭への着手として△88角不成が手っ取り早そうです。参考2図はこの方針で指していき△57桂不成の吊るし桂で詰めた局面なのですが、実は12手目の局面なのでこれも手数オーバーです。

参考2図の手順:▲68玉、△34歩、▲76歩、△33桂、▲59金左、△45桂、▲69玉、△88角不成、▲66歩、△67角、▲68飛、△57桂不成 まで12手

桂頭への桂打ちも△88角不成での桂頭着手もうまく行かないので、他の手順を考える必要があります。▲76歩、△何か、▲33角不成を△同桂で取れば、取った角を8手目に桂頭へ打つことができます。地点は88、34の他に33の桂が6手目に跳ねれば、26、46の可能性もあります。しかし、6手目に△25桂や△45桂としてその桂頭の6段目に角を打っても最終手が桂跳ねであれば角の利きを生かしていません。4手目の△33同桂で8手目に△88角と打つ場合、6手目の桂着手は何でしょう?やはり△25桂や△45桂であれば△88角の手が無駄になりそうです。となると6手目の桂着手は81の桂が跳ねる手しかありません。幸い、2手目が決まっていないので、2手目に△74歩か△94歩を突いていれば81の桂を跳ねることができます。この場合は8手目に△34角と打つこともできます。もし、2手目が△74歩で6手目が△73桂なら、左右の桂が中央へ向けて跳ねて来ていて、これに△34角が加われば5段目のかなりの部分をカバーしていますし、33の桂の後ろには角が控えているので33の桂跳ねによる空き王手が見えてきます。手順を整理すると初手から▲76歩、△74歩、▲33角不成、△同桂、▲何か、△73桂、▲何か、△34角、▲何か、△25桂または△45桂 です。先手の3手は玉が空き王手で詰まされる地点へ移動する協力手になるので、▲68玉、▲77玉、▲66玉の3手です。最終手△45桂では8手目に打った角の利きを遮るために56地点が玉の退路となるので最終手は△25桂で詰みとなります。

なお、本問の類作となるのはチャンプ作の「66-2 中級 大駒を越えて」です。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「昔流行った居角で4段目の玉を仕留める形のバリエーションの一つ。56をにらむ角は3箇所打てるが、65は最終手が非限定。45は最終手が25だけ。34なら両方飛べて片方は不詰という仕掛け。」

緑衾さん「すぐに解けましたが統一感のある条件が面白いです。出題用というより鑑賞用の問題なんでしょうね。」

■桂使いが得意だと手順が見えやすいのですかね。

NAOさん「詰パラ425で最近見た詰形で解きやすかった。そっぽに跳ねる桂が秀逸。」

■共通しているのは、先手の玉形と後手の居角での空き王手ですが最終手は異なります。桂の条件でこの詰形が思い浮かぶとは!

斧間徳子さん「おもちゃ箱2013年の#66-2(チャンプ氏作)と同一手順かつ類似条件だが、完成度は前作の方が上と思う。」

■7年前の類似作品の条件も頭に入っているのですね。すばらしい記憶力。

RINTAROさん「条件より、桂をどんどん跳ねたくなりますが、中段玉で角の利きを活かして詰ますことを考えると正解にたどり着けます。条件が上手いですね。」

■4手目、6手目、10手目が桂と聞くと、4手目33桂、6手目45桂、8手目66角に10手目57桂成を考えてしまい、他の条件をクリアできなくてがっくり。

ほっとさん「34角のおかげで最終手が25になるのがよい。」

S.Kimuraさん「条件から中段玉を予想しました.最後の25桂がそっぽに飛んで面白いですね.」

原岡望さん「桂のそっぽ跳びで仕留める」

■桂がそっぽに跳ねるのが作者のねらいでした。

神在月生さん「8手目までの条件を満足する手順がごく少ないにもかかわらず、作意順はなかなか見つからなかった。両方の桂が跳ねるのがミソだった。それにしても、この見事な詰み形は初出なんだろうか。」

■おもちゃ箱では7年前の「66-2 中級 大駒を越えて」にあります。

占魚亭さん「桂跳ねで詰ますのは予想がつき、8手目桂頭の手で詰み形が見えたので、意外と易しかったです。」

■△88角と打つと▲86玉なので詰まないところでした。

飯山修さん「詰上がりをみると66-2と同じであるが私が解答を始めたのが70回あたりなので既視感がないのに納得」

■担当が参戦したのは74回から。当時、過去作品を一気に見たのですが、今は記憶力低下により既視感なしです。

変寝夢さん「ナイスな締め切り前ヒントでした。調子に乗って4五桂とすると失敗ですね」

■「25へしか桂を跳ねることができなかった」という条件を入れて、17桂からの25桂とか13桂からの25桂へ誘導しようとした作品を作ったことがあります。△34角ではなく△45角になります。

波多野賢太郎さん「これは桂の条件をよく考えてみたら、この詰上がりが思い浮かびました。三捨利警部シリーズ、また楽しみにしています。」

■担当は「さんじゃり警部」と誤読してました。断捨離(だんしゃり)の影響かな。近々、ミステリ警部の登場を予定しています。

リーグ戦ファンさん「この条件でトドメが25桂と予想できる人はどれだけいるんですかね?私は問題を一読した段階でトドメの手を5個くらい予想することをよくやるんですけど、今回は駒が限定されているのにカスリもせず。いい味すぎます。」

■条件を見た瞬間に、△73桂と△33桂が見えなければ△25桂は予想できないでしょうね。

DJカートンさん「普通に考えると「桂頭」は88しか思いつかない。」

■桂頭が空いたのは88ですから、普通はそう思うでしょうね。

はなさかしろうさん「まさに本格、正統派。ミニベロさんの新作を解けるのが幸せです。」

■三捨利警部の難問に乞うご期待!

津久井康雄さん「45桂ばかり考えてました。25桂がトボけた味ですね。」

■45桂は先手玉に迫る手なので自然な流れです。成れるのなら角との連携で57桂成の詰みがありますが、そうは問屋が卸さなかった。

諏訪冬葉さん「条件を満たして詰んでいるのですが、最後に王手をかけているのが角なので「凶器は桂馬」という気がしません。(実はこの手順は66-2「大駒を超えて」と同一です)」

あさっての方向へ飛ばした手裏剣の後ろからの一太刀。もしくは変移抜刀霞斬り?柔道なら合わせ技一本というところでしょうか。


正解:18名

  緑衾さん  NAOさん  斧間徳子さん  RINTAROさん
  諏訪冬葉さん  ミニベロさん  ほっとさん  S.Kimuraさん
  原岡望さん  神在月生さん  占魚亭さん  飯山修さん
  変寝夢さん  波多野賢太郎さん  リーグ戦ファンさん
  DJカートンさん  はなさかしろうさん  津久井康雄さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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