カテゴリー「推理将棋」の記事

推理将棋第116回解答(2)

[2017年12月14日最終更新]
推理将棋第116回出題の116-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第116回出題  推理将棋第116回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


116-2 中級 NAO 作   端に金       10手

「たったの10手で負けちゃった。初手から玉が動いて守り重視のはずだったのに」
「"右"の付く手もあったけど、端に指した金の手が勝負を分けたね」

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 初手は玉が動いた
  • 端に金の手があった
  • 棋譜上"右"の付く手があった

出題のことば(担当 NAO)

 1筋か9筋か、端金の位置を推理しよう。

追加ヒント

 端の金は後手ではなく先手の金。"右"が付くのは金ではなく角。


推理将棋116-2 解答

▲5八 △3四歩   ▲7六歩 △8八角不成
▲7八金 △7九角不成 ▲8八金 △5九角
△6八角成 まで10手.

(条件)
・初手は玉が動いた(初手▲58玉)
・端に金の手があった(9手目▲98金)
・棋譜上"右"の付く手があった(10手目△68角右成)

Suiri1162

本作は2枚角の連係で詰む短編。端金は先手か後手か、"右"の手は金か角か、惑わせる狙いがあります。攻め方の後手が端金の手を指して詰みを目指しても10手では"右"の手が入りません。

  • 先手金が端に行くには3手要すが、大駒が邪魔。後手に角を取ってもらって、先手金が9筋に移動すればよい。初手玉移動の後の協力手は角道を空ける▲76歩。先手の残りの3手は金移動に費やす。玉位置は決めず先手の指し手を並べると、XX玉~76歩~78金~88金~98金。
  • 後手は△34歩~△88角不成は必然。後の角打ちから"角右"の手を狙う。
  • 初手は途中角の王手が掛からないよう▲58玉に決定。初手から「▲58八玉 △34歩 ▲76歩 △88角不成」
  • 後手は先手金の移動で88角を取らせないよう▲78金の後△79角不成。79角と持駒の角で"右"の手を狙って攻めればよい。先手方の金銀の効きがなくなった68地点で"角右成"と指せるよう△59角を置く。5手目から「▲78金 △79角不成 ▲88金 △59角 ▲98金 △68角右成」まで。"右"の手▲68角右成が止めの1手。
  • "右"の手条件がなければ、後手金を72~83~94~85と繰り出して86玉を詰ます筋がある。

それではみなさんの短評をどうぞ。

NAO(作者) 「金の着手を先手か後手か迷ってもらい、一瞬でも"金右"に手を進めてもらえれば成功です。なお、『"右"の付く手があった』の替わりに、『"同"と"不成"以外の補助記号("右"、左"、"上"、"寄"、"直"、"引")の付く手があった』としても唯一解になり謎解き要素が増しますが、表現のわかりやすさから"右"と明かしました」

斧間徳子 「"金右"をミスリードするうまい条件。無意味な金の横歩きが滑稽で面白い」

はなさかしろう 「右の手、第一感の▲5九金右があっさり空振り。端金条件が後手の手順にもぴったりはまって解き心地良いです」

小山邦明 「最初は、先手に59金右の手順を入れて、後手が34歩、77角、59角と取る手順を考えたが、端の金の着手を入れると残り1手では詰みそうにない。そこで、先手の金が端の手で右の着手は後手の角と考えたらうまく解けた。
最後の『棋譜に右の付く手があった』という条件がなければ、68玉、72金、76歩、84歩、77玉、83金、86玉、94金、77角、85金のような手順もあるという事ですね」

竹野龍騎 「"右"は1手で可能な金から考えた。端金条件もあるので金がテーマかと思い、なおさら」

後憂生「右"と付く手を金と思い込んで大苦戦。作者の罠に見事に嵌る、でした」

■解答者の多くは一旦"金右"から考えられたようで、作者としては満足です。

ほっと 「守り重視とは一体」

■受け方の手は玉が1手、金が3手ですので守り重視かと・・・

Pontamon 「金右からでは端まで行けないし、金を取る手もなさそう。右は角と予想して解決」

小木敏弘 「"右"のヒントで限定しているのが面白い」

RINTARO 「先手の端金、後手の角右が分かると瞬殺でした」

山下誠 「先手の左金の移動と考えれば、意外に選択肢は少なかったです」

諏訪冬葉 「後手金を端に指すのは詰みにつながらなそうなので先手。最初▲48角-▲57角右成を考えていたら、69が空いていて失敗」

S.Kimura 「ヒントに予想していたことしか書かれていなかったので愕然としましたが,79角不成を発見して事なきを得ました」

■角右成の詰形を少しだけ考えさせられますが、端金が先手左金とわかっていれば易問でしょう。

占魚亭 「76歩として間に合うのか!」

原岡望 「ヒントに助けられた。端が意外に近いのには驚いた」

飯山修 「端金となると無駄手の連続を考えるしかない」

■68金の1手で済むところ金に3手掛けてます。金を取らせない場合、68の効きを外す手(88金)が必要手となるので実は無駄手は98金の1手だけでした。


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  後憂生さん
  小木敏弘さん  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  テイエムガンバさん  のくせにさん  はなさかしろうさん  原岡望さん
  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第116回解答(1)

[2017年12月12日最終更新]
推理将棋第116回出題の116-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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◇年賀推理将棋の作品募集(再)◇

恒例の年賀推理将棋特集を年末に出題する予定です。難易度問わず作品を募集します。

  • 年末年始、年賀詰("2018", "18", "30", "11", 干支"戌"、にちなんだ推理将棋)

※当初 12/5〆切でしたが、投稿作品が少ないため再募集いたします。投稿〆切12月17日


推理将棋第116回解説  担当 NAO

10月出題の第116回は18名から解答いただきました。


116-1 初級 渡辺秀行 作  24まで       9手

「おお、9手で詰んでいるとは。棋譜の最終手に24と書いてあるね」
「うん、金の着手の後、別の指し手があってから、15に着手していたよ」

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 最終手の棋譜に24と書いてあった(※)
  • 金の着手の後、間を空けて、15の着手があった

※"同"が付くのはダメ。8手目が24への着手ではないことも暗に含んでいます。


出題のことば(担当 NAO)

 15地点に着手する駒は何か推理しよう。

追加ヒント

 7手目に角を打ち、9手目は"同"の付かない▲24角。


推理将棋116-1 解答

▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △5二
▲2一馬 △2四歩 ▲1五角  △4二玉
2四角 まで9手.

(条件)
・最終手の棋譜に24と書いてあった(9手目▲24角)
・金の着手(4手目△52金右)の後、間を空けて、15の着手(7手目▲15角)があった

Suiri1161

本作は、端角で詰む"例の形"の応用した短編作品。"例の形"とは、最短手数の将棋として昔から知られている端の角打ちで詰む6手詰*です。解図はその詰手順を軸に手順を組み立てていきます。

*: ▲76歩 △34歩 ▲58金右 △88角成 ▲68玉 △95角まで。現在の推理将棋では無駄合も手数としてカウントする"無駄合有効"としているので、上記6手に▲77桂△同角成の2手を加え8手詰となる。

攻め方=先手として、6手の攻防を整理すると、

  • 先手の攻め:1)角道を開ける、2)角を取る、3)取った角を端(15)に打つ
  • 後手の協力手:1)角道を開ける、2)玉を移動(42)、3)玉腹の退路(52)を塞ぐ

これに最終手の24地点の着手を加える。

最終手が"同"でないことから、先後各々の手順を順不同で列記すると

  • 先手:▲76歩~▲22角成、この後▲15角~▲24角。残りの1手は33地点に効く桂を取る▲21馬。
  • 後手:△34歩、残りは△42玉と52地点の塞ぎに"金"を使う△52金右、他は最終手24角を可能にする△24歩。

初手から「▲76歩 △34歩 ▲22角成」ここまでは必然。
1)△24歩は6手目以前。2)△52金右の後、間を空けて▲15角。ここで、△52金右は4手目以降であるので、4手目△52金右~7手目▲15角が決定する。
4手目から「△52金右 ▲21馬 △24歩 ▲15角 △42玉 ▲24角」まで。

古の手順が解答者に優しい作品に仕上がりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(作者) 「現行の推理将棋のルールでは認められていない例の6手詰めのアレンジ」

ほっと 「手順前後を消す条件設定はうまいと言うべきか苦しいと言うべきか」

Pontamon 「最終手の15と24の角は非限定になると覚えていたので、15と24の両方の着手指定に面喰いました」

斧間徳子 「渡辺さんにしては条件がややまどろっこしい感じがする、と言っては酷でしょうか」

RINTARO 「詰め上がり図の推察ができるので、易しかったです。
『金の着手の後、間を空けて、15の着手があった』の条件が惜しい気がします」

飯山修 「非限定回避の為の棋譜数字表記は確かに面白いが、同を使わない少数派の回答者がいるので」

原岡望 「うまい条件」

■手順前後を消す条件は初級向けのサービスでしょう。

S.Kimura 「"例の形"というのがよく分かりませんでしたが,24角として詰む形を探したら,答えが見つかりました」

はなさかしろう 「1五、2四と来ればこの形ですね」

諏訪冬葉 「『▲15角を24に動かして詰み』と読んで手順を構成しました」

小山邦明 「15の着手が一番有力そうなのは角だと推理して解きました」

占魚亭 「普通に22角成とするのが盲点でした」

小木敏弘 「21馬が、桂のきき消しと32封鎖の一石二鳥の大活躍」

竹野龍騎 「15の着手を後手から考えて悩む」

後憂生 「棋譜、9手目に24。王方の23歩が邪魔だなぁ」

山下誠 「2四歩のタイミングに気付かず、何日も長考しました」

■単純な端角の筋も23歩の存在が悩ましく手順を考えさせられました。


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  後憂生さん
  小木敏弘さん  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  テイエムガンバさん  のくせにさん  はなさかしろうさん  原岡望さん
  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第117回出題(12月10日まで)

[2017年12月4日最終更新] 締め切り前ヒント

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第117回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2017年12月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第117回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第117回出題  担当 NAO

今月も9手、10手、11手の短編3問を出題します。

初級はPontamonさん作の易しい9手詰。ひねりはありませんのでさくっと解きましょう。

中級は担当作の10手詰。玉以外はたったの4手。詰み形の推理が鍵となります。

上級はPontamonさん作の11手詰。手掛かりが少ない簡素1条件作品ですが、8筋の歩が成るのに必要な手を探れば自ずと解けるはずです。

◇年賀推理将棋の作品募集◇

恒例の年賀推理将棋特集を年末に出題する予定です。難易度問わず作品を募集します。投稿〆切12月5日。

  • 年末年始、年賀詰("2018", "18", "30", "11", 干支"戌"、にちなんだ推理将棋)

■本出題


■締め切り前ヒント (12月3日 NAO)

117-1初級:6手目は7手目の角打ちのための協力手。
117-2中級:先手玉は9筋で詰まされる。後手は、攻めと関係ない玉移動が2手入り、残りの3手で攻める。
117-3上級:先手は飛を取って攻める。後手は最奥の89歩成を目指すが、88に打つ歩はどこで入手するか。


117-1 初級 Pontamon 作  駒打ちは駒の無いところへ 9手

「9手目に桂を打つ手で勝ったよ」
「桂打ちのとどめはいろいろあるけど一番多い64桂かな?」
「4手目の64歩がそのまま居たから同じ地点には打てないよ」

(条件)

  • 9手目の桂を打つ手で詰んだ
  • 4手目は64歩

117-2 中級 NAO 作  玉の手が6回       10手

「序盤だけ見てたけど、さっきの将棋どうだった?2手目は初手と同じ筋、4手目は3手目と同じ筋と、相手は君が指した手と同じ筋に真似して指していたね」
「たったの10手で負けちゃった。玉の着手が6回もあって勝負はこれからだと思ったのに」

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 初手と2手目は同じ筋の着手
  • 3手目と4手目は同じ筋の着手
  • 玉の着手が6回

117-3 上級 Pontamon 作  8筋最奥での歩成    11手

「11手で詰んだ将棋で珍しい手を見たよ」
「どんな手なの?」
「8筋の最奥での歩成があったんだ」

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 8筋の最奥での歩成があった

推理将棋の問題も募集しています

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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推理将棋第115回解答(3)

[2017年11月3日最終更新]
推理将棋第115回出題の115-3の解答、第115回出題の当選者(諏訪冬葉さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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115-3 上級 渡辺秀行 作 連続移動          12手

「12手目に詰められて負けたんだって?」
「うん。僕が11手目に駒を取ったのがその局の唯一の駒取だったんだけど、
 その手は僕が同じ駒を丁度4連続で動かす手だったんだよ」
「へぇ、相手はどんな感じに指してきたの?」
「たった3つの駒を順に動かしただけだよ。最初の駒を連続で動かした後、
 次の駒を動かして、その後3つ目の駒を3連続で動かしたんだ」

(条件)

  • 12手で詰んだ
  • 唯一の駒取は11手目で、同一駒を丁度4連続で動かす着手だった
  • 後手は3つの駒ABC(異種か同種かは不問)をAABCCCの順に着手した。

出題のことば(担当 NAO)

 どの駒を動かすか。3つの後手駒と詰み形を推理しよう。

追加ヒント

 トドメの駒(C)は飛。12手目飛の王手に対し、11手目に取った駒を合駒にできないのは何故か?


推理将棋115-3 解答  担当 NAO

▲6八飛 △3四歩 ▲5八玉   △3五歩
5六歩 △6六角 ▲5五歩   △3二飛
5四歩 △3四飛 ▲5三歩不成5四飛
まで12手.

(条件)
・唯一の駒取は11手目で、同一駒を丁度4連続で動かす着手だった
(▲56歩~▲55歩~▲54歩~▲53歩不成)
・後手は3つの駒ABC(異種か同種かは不問)をAABCCCの順に着手した。
(A: 33歩→△34歩~△35歩、B:22角→△66角、C: 82飛→△32飛~△34飛~△54飛)

Suiri1153

本作は、先手1枚、後手2枚の計3枚の駒の"連続着手"がテーマの短編です。攻め方は駒取りがなく飛角だけの攻めを考えればよいので上級でも易しめかと予想しました。しかしながら、着手地点のヒントが条件に入っておらず、先手玉の4連続着手にも誘われる紛れもあって一目で詰形が見えないと解図に苦労する作品となりました。

  • 後手は駒取りも打つ手もないので、足の速い駒を活用を図る。Aは当然歩。角道を空ける34歩~35歩の歩突き2回の後、Bは1手で先手陣に届く角。Cは3手で出陣できる飛に決め打ちする。
  • 駒取りが4連続着手する先手の1回のみが解図の鍵。先手は攻方の飛の王手に合い効かずの形を作り協力すればよい。11手目に駒を取り、合駒の受けがありそうだが、それが歩であれば二歩禁で打てない形ができる。先手玉の位置は58地点が離し飛車で詰む形。玉の両脇を塞げばよい。68地点は自陣飛で、48地点は後手角の効きで塞ぐ。初手から「▲68飛 △34歩 ▲58玉 △35歩 ▲56歩 △66角」
  • 先手は58玉の後、5筋の歩を4連続して突き、後手は飛車を世に出して攻める。7手目から「▲55歩 △32飛 ▲54歩 △34飛 ▲53歩不成 △54飛」まで。11手目は不成で歩を取り12手目Δ54飛で合い効かずの詰み。

5筋の歩を4連続で突き進め▲53歩不成で歩を取った手が、最終△54飛を取ることもできず合駒も二歩禁でできない仕掛けを演出しました。終盤連続着手の攻防が楽しめる一局です。

それではみなさんの短評をどうぞ。

渡辺秀行(作者) 「不成で取ることで、二歩のため合駒できなくなっているのがミソ。どの駒を動かすか決めてから考えると考えやすいかと思います」

小山邦明 「先手の4手連続着手を玉と考えると、逃げ場所がありすぎて難しいので、歩と考えたら詰み形がわかりました」

斧間徳子 「難問。普通は4連続で動かす駒は玉だと思ってしまう。玉以外かも、と疑ったらすぐに解けたが、53歩生の味が実にいい」

Pontamon 「第一感は中段玉。35の歩を玉で取り24馬や44馬の両王手では届かない。歩合いや最終手を"同と"とさせない53歩不成が光る」

竹野龍騎 「成生条件が無いので空中捕獲かと思ったがはずれ。ヒントで先手の歩生!と分かった。手順もシンプルで、作者の高い技量が発揮されていると感じる」

はなさかしろう 「駒取条件から中段玉と早合点して迷い込みましたが、AABCCCを素直に読めば歩歩角飛飛飛ですね」

キリギリス 「(A)が歩なのはほぼ確定ですが、先手が玉を4連続で動かして(A)をとると思っていました。(C)が飛車というヒントで▲53歩生△54飛という最終形が分かりました」

諏訪冬葉 「飛車を出すために2手目と4手目は歩に確定。多分先手の4連続で動く駒も歩、合駒できない理由は二歩と予想。この形の詰み方は後手59角を置きたいが無理なので両側をどうやって塞ぐかを考えました」

S.Kimura 「ヒントを見ても,どの駒を取るのか分からず,悩んでいました。それにしても,成不成の条件なしに53歩不成が限定されるとは,素晴らしいの一言です」

山下誠 「Cの駒を角と考えてさまよった。二歩禁を利用したうまい条件ですね」

小木敏弘 「王様がのこのこ出陣して討ち死にかと予想しましたがはずれました」

ほっと 「先手玉が中段に出て行って11手目に玉で歩を取る筋ばかり考えていた」

■Δ35歩を11手目に玉で取る筋にも誘われますが中段玉が広く捕まりません。紛れ筋、例えば「▲26歩(46歩) △34歩 ▲36歩 △35歩 ▲48玉 △32飛 ▲37玉 △42金 ▲46玉(26玉) △33金 ▲35玉 △34金」とCに金か銀を使う手順は、46(26)地点が塞がっておらず逃れ。

飯山修 「GIVE UPです」

原岡望 「降参」

■ご両名が白旗とは、ヒントが足りませんでした。先手の連続着手が歩であることも明かすべきでしたね。


正解:11名

  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  竹野龍騎さん  はなさかしろうさん
  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん


総評

小木敏弘 「115-1に一番悩みました。まぎれが多いからでしょうか?」

斧間徳子 「今月は初級に意外に手こずり、上級には大いに悩まされました」

Pontamon 「初級も上級も紛れ筋へ導かれてしまいました。条件の解釈が素直過ぎたかな」

S.Kimura 「今回は難しくて,全問ヒントに頼りました」

諏訪冬葉 「今回は完全にヒント待ちでした」

RINTARO 「時間切れです。今月は難しかったです」

原岡望 「詰将棋パラダイスの締切と重なって苦戦」

■例月出題並みかそれ以下の難度と予想していましたが、想定外に難しかった。


推理将棋第115回出題全解答者: 14名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  竹野龍騎さん  はなさかしろうさん
  原岡望さん  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん

当選: 諏訪冬葉さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。


◇年賀推理将棋の作品募集◇

恒例の年賀推理将棋特集を年末に出題する予定です。難易度問わず作品を募集します。投稿〆切12月5日。

  • 年末年始、年賀詰("2018", "18", "30", "11", 干支"戌"、にちなんだ推理将棋)

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推理将棋第115回解答(2)

[2017年10月31日最終更新]
推理将棋第115回出題の115-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第115回出題  推理将棋第115回解答(1)  (2)  (3)
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115-2 中級 Pontamon 作 タイガー(ダンシングクイーンB面) 10手

「懐かしい洋楽BGMで将棋の研究かい。昨日の将棋はどうだった?」
「着手は2つの筋だけの将棋で10手で勝ったよ。同じ駒を続けて指すことはなかったよ」
「ふ~ん」
「そうそう、3手目以降は駒を斜めに動かす手だけだったね」

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 3手目以降は駒を斜めに動かした
  • 着手は2つの筋だけで同じ駒の連続着手はなかった

出題のことば(担当 NAO)

 詰み形と着手する筋を推理しよう。

追加ヒント

 斜めに動ける生駒5種が動く。玉、角、金、銀ともう一つは何か?


推理将棋115-2 解答  担当 NAO

六歩 △四歩 ▲八玉 △四角
八金 △三桂 ▲七玉 △五角
八銀 △五桂 まで10手.

(条件)
・3手目以降は駒を斜めに動かした(3手目から▲48玉(59) △44角(22) ▲38金(49) △33桂(21) ▲37玉(48) △35角(44) ▲48銀(39) △45桂(33))
・着手は2つの筋(3筋と4筋)だけで同じ駒の連続着手はなかった(先手:歩→玉→金→玉→銀、後手:歩→角→桂→角→桂)

Suiri1152

本作は、"斜めの動き"がテーマの短編です。使える筋は2つだけなので比較的考えやすいでしょう。

  • 3手目以降の"斜め"に動ける駒は、玉、角、金、銀、桂の5種。最後まで持駒を打つ手がなく、同じ駒を続けて動かせないので後手の攻めは2種以上の駒で攻めることになる。足の長い角と桂を使う攻めが早く、角と桂を2回づつ動かして吊し桂の詰みを狙う。初手と2手目は角桂を活用する3筋の歩突き。初手から「▲36歩 △34歩」
  • 2つの筋は3筋と4筋。先手玉は48経由で37地点に移動すれば吊し桂の形が見える。玉の斜め前は△35角で塞ぎ、玉の後方は先手の飛金銀で塞げばよい。3手目から「▲48玉 △44角 ▲38金 △33桂 ▲37玉 △35角 ▲48銀 △45桂」まで。

玉と金が斜めにステップを踏む101-3 NAO作「ダンシングクイーン」とは対照的に、アンサーソングでは斜めに動く駒5種が活躍しました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

Pontamon(作者) 「駒の斜め着手がテーマで、タイトルとは無関係。4筋:A、3筋:Bだと先後とも B ABBA なので、ダンシングクイーン(101-3)のB面のタイガーをタイトルにしました」

小山邦明 「桂馬は『斜め前方の1マス跳び超えた場所に動かすことができる』として斜めに動かせる駒の条件文に合致している駒として解答します。2手目までは歩の着手で、3手目以降の斜めに動かせる駒を、最初『角、金、銀、玉』で考えたのですが、同じ駒の連続着手が禁止なので5段目に来れる駒は角だけで、他の3つの駒は3段目までしかこれずこれで玉を詰ます事は無理だと判断し、桂馬も含める事にしました。タイガー(ダンシングクイーンB面)というタイトルは、ABBA(アバ)で3手目以降が、A(4筋)、B(3筋)、B(3筋)、A(4筋)で2手ずつの手順になっていると解釈しましたが、合っているでしょうか?」

■作者のコメント通り命名の推理も正解です。初手と2手目が3筋=B面です。

はなさかしろう 「先手玉は7段目までしか上がれない、となると、後手は角桂ですか!箇条書きの条件は、・着手は2つの筋だけ/・先手も後手も連続で着手した駒はなかった、とした方が解釈が紛れにくいように思います」

飯山修 「離れた2つの筋限定だとかなり難しくなるのでしょうね」

ほっと 「AABBAAAABB。101-3ダンシングクイーンと比較してみるのもまた一興」

斧間徳子 「類似作に、おもちゃ箱No.17-2(2008年)と詰パラNo.309(2016年)があるので新味はないですが、条件は前2作より秀逸」

小木敏弘 「見事な角桂のコンビネーション」

諏訪冬葉 「なぜか先手角を使用する順を考えて迷走。そういえばよく似た手順の問題作ってた(52-2 解答参照)」

■足の速い角桂の活用が鍵。

キリギリス 「桂馬の動きはY字型という軌跡が頭の中にあり、「斜め」と考えていませんでした。(確かに始点と終点を考えると"斜め"に移動している」

竹野龍騎 「玉金銀の限定は少し面白い。『斜め』に桂の動きが含まれるのは共通認識?」

原岡望 「桂の動きを斜めと言ってよいのか分かりませんが」

山下誠 「桂馬は斜めに動ける?がOKならば、これで良いのですが・・・」

S.Kimura 「桂馬が斜めに動くというのは違和感がありますが,どの2つの筋を使うのか分かっていなかったので,ヒントを見てもなかなか解けませんでした」

■桂の効きが"斜め"ということに違和感を感じられるかもしれませんが、"右か左に1路、前に2路"の動きは"斜め"に間違いありません。


正解:13名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  竹野龍騎さん  はなさかしろうさん
  原岡望さん  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第115回解答(1)

[2017年10月29日最終更新]
推理将棋第115回出題の115-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第115回出題  推理将棋第115回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第115回解説  担当 NAO

9月出題の第115回は14名から解答いただきました。解答者数減りましたが、ヒントが足らなかったか・・・


115-1 初級 NAO 作   端に成る          9手

「9手で詰ませたって。どんな将棋だった?」
「端に成る手があったね。3回目の王手、2段目に銀を打つ手が決め手だったよ」

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 端に成る手があった
  • 3回目の王手は2段目に銀を打つ手だった

出題のことば(担当 NAO)

 3回王手の掛け方を推理しよう。

追加ヒント

 端に成る手は5手目。成るのは何処か?


推理将棋115-1 解答

▲7六歩  △5二金左 ▲3三角不成 △4二銀
1五角成 △3三銀  ▲同 馬   △4一玉
3二銀  まで9手.

(条件)
・端に成る手(5手目▲15角成)があった
・3回目の王手は2段目に銀を打つ手(▲33角不成~▲33同馬~9手目▲32銀)だった

Suiri1151

本作は、タイトルとおり"端に成る"手がテーマの短編です。後手銀の動きに意外性がありました。

  • 3回の王手が必要。1回目の王手▲33角は必然として、2回目は銀を取り、王手3回目に二段目銀打ちで詰む形を目指す。すなわち"△41玉型+▲33馬+▲32銀"がぴったりの詰上がりとなる。2手目は王手を残しながら41地点を空ける△52金左。初手から「▲76歩 △52金左 ▲33角不成」
  • 銀をどこで取るかが問題だが、33地点で取ればよく、端に成る手は15地点に決定する。4手目から「△42銀 ▲15角成 △33銀 ▲同馬 △41玉 ▲32銀」まで。とどめは32地点に銀を打つ。

紛れ筋:42地点で銀を取る手順「▲76歩 △XXXX ▲33角不成 △42銀 ▲同角不成 △XX玉」後手が2手目△52金左~6手目△41玉と応じれば7手目以降、▲33角成~▲32銀の詰みがあっても8手目△99角成ができず端に成る手が入らない。また、7手目▲15角成や8手目△99角成を入れると9手で詰まない。

33角から角の筋での2回の王手に止めの銀打ちを狙えば自然に解がわかるので初級としましたが、担当が想定したより難しく感じられた解答者が多かったようです。

それではみなさんの短評をどうぞ。

NAO(作者) 「一瞬でも99角成に手が伸びてもらえれば成功です」

小山邦明 「端成を後手の99角成と一瞬推理させる面白い条件でした」

斧間徳子 「一目、99角成が出るのか思ったが、これは勘ぐり過ぎでした。2度目の王手も早くかけたいので5手目にすぐ銀を取りたくなる。33銀が妙手」

Pontamon 「トドメの銀打ちと99角成だと、あちらを立てればこちらが立たず。本筋の33銀がうまい手」

ほっと 「いったん遠ざかる15角成が面白い」

■99角成を入れる手順もちょっと考えたくなるが、すぐ駄目とわかるはず。

竹野龍騎 「42馬、62玉、53銀まで、と思いきや条件は2段目だった。この手順が頭に残ったためかヒントを見ても苦戦。33銀が好手!」

諏訪冬葉 「角の成り場所は予想の範囲内でしたが銀を33で捨てる手に気づかず苦戦しました」

キリギリス 「3三の角を一度1筋に移動して再び3三で銀を取るという手順が盲点でした」

小木敏弘 「後手銀が2度動くのが予想外で、大苦戦しました」

山下誠 「4二銀から3三銀が見えず、これが最後まで残りました」

原岡望 「角を追いかけるのがみそ」

■9手詰では同一地点の王手は珍しいかも。33地点での王手2回が意表の展開でした。

RINTARO 「初級にしては難しかったです」

S.Kimura 「33銀には気づいていたのですが,2手目に52金左にしておくと詰むことを見落としていました」

はなさかしろう 「解けてなるほど、マスターピースですね」

飯山修 「いくつもの非限定を一挙に消し去る端成」

■詰形は9手詰の応用ですので、強い限定が必要でした。"端に成る"がぴったり。


正解:14名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  諏訪冬葉さん  竹野龍騎さん  はなさかしろうさん
  原岡望さん  ほっとさん  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第116回出題(11月10日まで)

[2017年12月14日最終更新] 116-2解答

将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第116回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2017年11月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第116回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第116回出題  担当 NAO

前回は解答者が減りましたので今回はやや易しめの選題。"端の手"と"金の手"を含んだ短編3問を9手、10手、11手と手数順に並べました。

初級は渡辺さん作の9手詰。例の形・・・と言えばわかるでしょう。

中級は担当作の10手詰。1筋か9筋か、先手か後手か、端金の謎を解き明かしてください。

上級はPontamonさん作の11手詰。10手目と11手目のみの簡素条件に謎が潜んでいます。


■本出題


■締め切り前ヒント (11月2日 NAO)

116-1初級:7手目に角を打ち、9手目は"同"の付かない▲24角。
116-2中級:端の金は後手ではなく先手の金。"右"が付くのは金ではなく角。
116-3上級:止めは1筋に桂が成る開き王手。


116-1 初級 渡辺秀行 作  24まで       9手

「おお、9手で詰んでいるとは。棋譜の最終手に24と書いてあるね」
「うん、金の着手の後、別の指し手があってから、15に着手していたよ」

(条件)

  • 9手で詰んだ
  • 最終手の棋譜に24と書いてあった(※)
  • 金の着手の後、間を空けて、15の着手があった

※"同"が付くのはダメ。8手目が24への着手ではないことも暗に含んでいます。


116-2 中級 NAO 作   端に金       10手

「たったの10手で負けちゃった。初手から玉が動いて守り重視のはずだったのに」
「"右"の付く手もあったけど、端に指した金の手が勝負を分けたね」

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 初手は玉が動いた
  • 端に金の手があった
  • 棋譜上"右"の付く手があった

116-3 上級 Pontamon 作  端への桂成り    11手

「桂をどっちへ成るのか観戦していて興味津々だったよ」
「10手目の金の着手を見て、次の止めの桂成りは端にしたんだ」

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 10手目の金の着手に端への桂成りで応じた

推理将棋の問題も募集しています

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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推理将棋第110回解答(3)

[2017年9月29日最終更新]
推理将棋第110回出題の110-3の解答、第110回出題の当選者(渡辺さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第110回出題  推理将棋第110回解答(1)  (2)  (3)
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110-3 上級 渡辺秀行 作   遠隔詰その1      11手

「昨日の将棋11手で詰んだんだって?」
「うん。とどめは9段目の着手だったよ」
「2手目は初手と同種の駒で付き合ったけど、歩じゃなかったよ」

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 初手と2手目は歩でない同種駒の着手
  • 止めは9段目の着手

出題のことば(担当 NAO)

 9段目の手で詰む玉形を推理しよう。

追加ヒント

 初手と2手目は詰み形への伏線。9段目に角が打てるように。


推理将棋110-3 解答  担当 NAO

▲9八  △1二 ▲7六歩 △3四歩
▲2二角成 △4二玉 ▲2一馬 △3三玉
▲4三馬  △2二玉 ▲9角 まで11手.

(条件)
・11手で詰んだ
・初手と2手目は歩でない同種駒(▲98香~△12香)の着手
・止めは9段目の着手(11手目▲99角)

Suiri1103

本作は自陣の九段目の手がトドメの簡素条件11手詰。詰形の玉位置がどこか、伏線となる初手と2手目をどう活かすのか、推理していきます。

  • 9段目の手は自陣角しかなく、歩以外の駒で先手の攻めに有効な初手は、9段目の角打ちを作る手。一方、協力手となる2手目は、詰形を作るための手。これらが同種駒であるので候補手は限定される。
  • 同種駒は香か、玉か。99地点に角打ちを作る▲98香と玉の退路封鎖をする△12香の組み合わせが第一感。また、後手の玉移動が必須なので初手▲58玉とし△15玉や△95玉の端玉に最終▲59角の詰みを目指す手順も考えられるが手数が不足する。したがって、伏線手は前者の"香"で進める。初手から「▲98香 △12香」
  • 最終99角の筋で詰む玉型は12香を活かす22玉。角道を止める駒が邪魔であるので、▲22角成から馬で21桂と43歩を取り除く手順を進めればよい。3手目から「▲76歩 △34歩 ▲22角成 △42玉 ▲21馬 △33玉 ▲43馬 △22玉 ▲99角」まで。途中、玉と馬が体を入れ替える手順が巧く、後手玉は先手馬に接近しながら42~33~22と移動する。トドメは初手▲98香で空けた99地点への角打ち。

最終手"9段目"を主眼とし序盤を付加条件とした短編推理将棋の秀作。詰形は83-2とほぼ同じですが味付けは異なっています。珍しい初手"香"着手を2手目とリンクさせ、序と詰形を繋ぐ手法が光る渡辺作品でした。

(短評)

渡辺秀行(作者) 「玉と馬の体が変わるのが大変そうなので22角"成"が指しにくいかも」

山下誠 「最終手は9九角に決め打ち。その障害になるのは2一桂と4三歩の利きと考えました」

小木敏弘 「21桂と43歩を取る馬の活躍を軽視していました」

はなさかしろう 「飛や香はさすがに手が足りませんでした。桂を取って43に戻る馬の動きが味が良く、初手2手目の香もぴたりとはまって面白かったです」

隅の老人B 「9段目の着手は、たぶん角打。アタリ、『こいつは春から縁起がいいわえ』です」

占魚亭 「最終手は99角しかありえないので、すぐに詰み形が見えました」

小山邦明 「収束は合駒きかずの角での王手と推理したのが大正解」

ほっと 「確か10手で最終手22角と打つ作があったはず。それはともかく、『その1』とあるので続編も期待」

Pontamon 「『その1』なので迂闊なことを書くとネタばらしになってしまいそう。別件で第83-2の手順をおさらいしたばかりだったので簡単でした」

斧間徳子「おもちゃ箱#83-2(ミニベロ氏作)の類似作なれど、違った味がある」

S.Kimura「ヒントはほぼ想定内だったので,無回答を覚悟しました。ただ,初手に玉を動かす手は消せたので,98香,12香を読み直し,玉を11か22に置いて,
最後に99角で詰む形を考えたところ,正解にたどり着くことができました。調べてみたら,83-2で似たような詰め上がりがあったのですね」

飯山修 「83-2の詰み形をすっかり忘れていました。改めて解いてみると面白い」

諏訪冬葉 「△11玉を▲99角で詰ますことを考えたら△31銀△43歩△82飛と邪魔な駒が多かった。そうか、△22玉でよかったのか」

竹野龍騎 「好作。11玉から、44玉、55玉……と考えた。ヒントを見て、程よい難度だった。桂歩を消す21馬~43馬と、躱す33玉も巧い手順」

波多野賢太郎 「これは難しくて、数日間手がかりもつかめず悩みました。最初の2手の条件がうまいですね」

RINTARO 「ヒントで詰み形が分かった」

原岡望 「降参しかけたが盤に並べて解決。合駒の種をむしりとる」


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  原岡望さん  ほっとさん
  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん  渡辺さん


(総評)

隅の老人B 「いつも締め切りギリギリの解答ですので、たまには一番槍を目指そうです。梅は咲いたが、染井吉野はまだまだ、でも河津桜はあちこちで開花。お花見前に解けて良かった、そんな思いの解答です」

Pontamon 「近所の桜並木はもうすぐで満開。心機一転、頑張って行きます」

斧間徳子 「今月は条件が簡潔な作ばかりで好みでした」

RINTARO 「今回は易しめの出題で助かりました」

竹野龍騎 「好作づくしの素晴らしい選題でした」

小木敏弘 「ヒントのありがたさ」

渡辺 「今回の締切日の変更は詰パラ原稿締切との関係で、ありがたいです」

S.Kimura 「今回はヒントがなかなか出なかったので110-3は無回答のまま提出するかと思いました.今回で出ていない解説が3回分たまることになりますが,せめて正解だけでも先に出してもらえると嬉しいです」

キリギリス 「上級問題は条件より詰上がり図がある程度想定できましたが、中級問題は最終形や金の経路など全く見当がつかなかったので、上級より中級の問題がむずかしかったです」

はなさかしろう 「1手のみ1条件は短手数でしか成立しないと思っていたのですが、11手でも行けるんですね。12手以上はあるのでしょうか??」

波多野賢太郎 「今月は文字通り、初、中、上級と難易がはっきりした3問でバランスが良かったと思います。次回は111回記念?ですね。楽しみにしてます」


推理将棋第110回出題全解答者: 18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  原岡望さん  ほっとさん
  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん  渡辺さん

当選: 渡辺さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リスト から選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください。

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推理将棋第110回解答(2)

[2017年9月28日最終更新]
推理将棋第110回出題の110-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第110回出題  推理将棋第110回解答(1)  (2)  (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


110-2 中級 Pontamon 作   棋譜研究(9手目56金) 10手

「何やってるの?」
「研究室のコピー機が故障してるから、棋譜全体をデジカメで撮った画像をPCで整理しているんだ」
「この"10手詰め9手目56金"というファイル名の画像を見せてよ」
「上手に撮れているだろ。このファイル名さえあれば全手順が判るんだ」
「へぇ、これだけで再現できるんだ。でも画像の転送や整理なんかしなくてもファイル名にした情報だけを手書きした方が早かったんじゃないの?」
「あっ…」

(条件)

  • 10手で詰んだ
  • 9手目は56金

出題のことば(担当 NAO)

 先手金の経路を推理しよう。

追加ヒント

 金は66歩を突いた後67~56へ移動。居玉で詰まされる。


推理将棋110-2 解答  担当 NAO

▲7八飛 △3四歩 ▲6八金 △7七角成
▲6六歩 △7八馬 ▲6七金 △6八飛
5六金 △6九馬 まで10手.

(条件)
・10手で詰んだ
・9手目は56金(9手目▲56金~10手目△69馬で詰み)

Suiri1102

本作は第110回に因み"1条件の10手詰"、棋譜を1手だけ示す簡素条件作品です。金の経路を探せば自然に解けますが、伏線となる初手の発見が解図の鍵です。

  • 先手が9手目6段目金の手を指すのに、金移動3手と歩突き1手の計4手を要す。後手の角の攻めに備えるため左金を68地点経由の68→67→56の経路で動かすが、67歩が邪魔なので▲66歩が必要となる。先手の残りの手は1手だけ。
  • 後手の攻めは、△34歩~△77角成と角が成って馬で攻め駒を取りに行く。先手は強力な攻め駒の飛車を取らせるよう初手に78まで飛が移動し協力する。
    初手から「▲78飛 △34歩 ▲68金 △77角成 ▲66歩 △78馬」先手は角成の前に金を立ち、角成の後に66歩と突く。後手は78馬で飛を入手する。
    以下、先手が56迄金を移動する間に後手が68飛+69馬の詰形を築く。7手目から「▲67金 △68飛 ▲56金 △69馬」まで。

初手飛振り~金立ち~歩突きと手順前後を許さない駒運びが巧みな簡素1条件の好作でした。

(短評)

Pontamon(作者) 「9手目56銀でも1条件になりますが、銀だと経路が狭まるので金の方にしました」

斧間徳子 「この1条件だけで成立しているとは凄い!すばらしい傑作」

小山邦明 「56金実現のための66歩が出来るのは、77角成の後でないとできない事からこの1条件で手順が限定できているのがすばらしい」

ほっと 「これだけで手順が確定するのが不思議」

渡辺 「実は昔mixiで『10手で詰んだ、終局図の56に先手の金があった』というのを出したことがあったので一瞬でした。7手目までに56金を指すのは無理があるので、終局図の条件だけでも限定されています」

山下誠 「金の径路を確保しながら詰めるには、飛車を取るのが最短と考えて解きました。それにしてもうまい条件です」

原岡望 「68飛に動揺」

S.Kimura 「後手に飛車を取らせる順を考えていたところ,突然,68飛から69馬の詰みがひらめき,先手の金を56に移動させたら正解でした」

はなさかしろう 「裏推理的には左金を繰り出すところで、初手▲7八飛も味が良いのでほぼ本命で行けました。玉方非協力と10手の相性がぴったりですね」

RINTARO 「初手に気付けば簡単」

小木敏弘 「王手を防いで、お次は飛の打ち場所作り、わが道を行く金」

飯山修 「金を後手が取って捨て、相手に打たせる事が出来るとは到底思えず、結局先手が自力で上がるしかない」

隅の老人B 「ヒントは金の経路の推理。ひねくれ爺さん、これで金は最初に動かない」

波多野賢太郎 「この条件で手順が決まってしまうんですね。ちょっとびっくりです。詰上がりが浮かびませんでしたが、手順前後がないことをヒントに解きました」

諏訪冬葉 「手順前後と角の不成の可能性を潰したら7手目まで決まったのに最終手が見えなかった」

占魚亭 「詰み形の予想に少々手間取りました」

竹野龍騎 「1条件の好作。余詰まないのが不思議。金の限定移動経路を考えるが……難解。ヒントを見て、程よい難度だった。まず58玉型に57銀は防がれていると思ったためか、居玉の詰みが見えなかった」


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  原岡望さん  ほっとさん
  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第110回解答(1)

[2017年9月27日最終更新]
推理将棋第110回出題の110-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第110回出題  推理将棋第110回解答(1)  (2)  (3)
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推理将棋第110回解説  担当 NAO

第110回 出題2017年3月5日、解答締切2017年4月15日、解答18名


110-1 初級 Pontamon 作   1条件の妙       11手

「角の着手が多かったけど11手で勝ったね」
「角を取って、それを使ったからさ」
「だから7手目に、44地点での"同角左不成"なんて手もできたんだね」

(条件) 

  • 11手で詰んだ
  • 7手目は44地点での"同角左不成"

出題のことば(担当 NAO)

 "左不成"と記述する形を推理しよう。

追加ヒント

 7手目までは自然に決まる。9手目どこに角を成るか。


推理将棋110-1 解答

▲7六歩  △3四歩  ▲2二角不成 △5四歩
▲5三角  △4四歩  ▲同角左不成 △5二玉
▲3一角成 △5一金左 ▲5三角成  まで11手.

(条件)
・11手で詰んだ
・7手目は44地点での"同角左不成"(6手目△44歩~7手目▲同角左不成)

Suiri1101

本作は第110回に因み"11手詰の難度ゼロ"、棋譜を1手だけ示す1条件で全手順が判明する11手詰です。

  • 7手目に"44同角左不成"とするためには次の2点を満たすことが必要となる。
    1)5手目で44地点に効きのある2枚の角が後手陣内にあり、その一方は4筋より右側(11~33)、他方は左側(71~53)であること。
    2)6手目に44地点に着手すること。
  • すると、7手目迄は一本道に進む。初手から「▲76歩 △34歩 ▲22角不成 △54歩 ▲53角 △44歩 ▲同角左不成」
    ここから受先で4手で詰む手順を考えればよい。8手目から「△52玉 ▲31角成 △51金左 ▲53角成」まで。2枚の角が続けて成る手順がぴったりと決まった。

希少な1条件かつ難度ゼロの傑作です。"7手目迄の唯一手順探索"+"8手目からの4手詰"、7手+4手の易問2題を解かせることで解答者に"優しい"作品に仕上がりました。

(短評)

Pontamon(作者) 「類型の第80-1の9手では後手に手が余るのに更に2手増やすと条件も増えそうですが、逆に少なくなっていることから『1条件の妙』のタイトルにしました」

竹野龍騎 「1条件の好作。しかも易しく貴重。芋蔓式に解けて、解後感もよい」

隅の老人B 「7手目を指すには、5手目には角打。これで、3手目は角取りでした」

飯山修 「7手目条件を満たす手順がこれしかないので判りやすい」

占魚亭 「7手目までは一本道なので超やさしい」

波多野賢太郎 「これは素直で難度ゼロに納得でした。この7手目だとこの手順が絶対ですよね」

ほっと 「これは確かに難度ゼロ。作るのは難しそう?」

諏訪冬葉 「『同角左不成』でどっちの角を動かすのか迷った」

山下誠 「4四同角左生の1手で手順を限定していることが凄い。角を打つ場所が決まるので、解くのは容易でした」

はなさかしろう 「先手は3手目以降全て角ですね。するする解けましたが、さて、攻方が強そうな7手目までの局面から、結局この手順しかないというのに驚きました」

渡辺 「11手一条件でしかも簡単というのは掘り出し物。素晴しい発見でした。
7手目にチェックポイントがあるのが易しくするコツですね。11手が7手+4手になる。ところで、箇条書条件ですが『7手目は44同角左不成』と書けばもっとすっきりします」

RINTARO 「実質4手詰」

斧間徳子 「8手目からの4手を考える問題だが、2枚の角を成って詰めるのがいい味」

小山邦明 「角で金、銀を取る手順ではうまくいかずに、金を逃げ道の邪魔になるように動かすのが面白い」

小木敏弘 「後手の右銀を取りたいが、43に逃げられる」

S.Kimura「最後に53銀としそうになりました」


正解:18名

  飯山修さん  S.Kimuraさん  斧間徳子さん  キリギリスさん  小木敏弘さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  竹野龍騎さん
  波多野賢太郎さん  はなさかしろうさん  原岡望さん  ほっとさん
  Pontamonさん  山下誠さん  RINTAROさん  渡辺さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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