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推理将棋第159回解答(3)

[2023年3月29日最終更新]
推理将棋第159回出題の159-3の解答、第159回出題の当選者(変寝夢さん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第159回出題  推理将棋第159回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


159-3 上級 NAO 作 他に指す手はいくらでもあったのに 13手

「手が広い局面でさんざん迷ったあげく大駒の手を指したら13手目に詰まされちゃった」
「棋譜を見せて。ふむ成る手が1回だけ、金頭の手が先手の1回だけか。
 なるほど君が迷った後手番の局面は選択肢が185通り以上もあったんだね。
 他に指す手はいくらでもあったのに」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 13手で詰んだ
  • 後手は選択肢が185通り以上ある局面で大駒の手を指した
  • 金頭の手が先手の1回だけだった
  • 成る手が1回だけだった

出題のことば(担当 Pontamon)

 156-2の9手作では8手目が88通り。本問は2倍超えの185通り以上とのことです。

作者ヒント

 飛角の効きを増やしつつ、6,8,10手目に3種の駒を取ります。(NAO)

締め切り前ヒント

 後手の持ち駒は香の他に飛角があり盤上の飛角と合わせて大駒4枚。12手目は飛の隣へ飛を打つ手。

余詰修正
 会話修正:ふむ金頭の手が1回だけか。 ⇒ ふむ金頭の手が1回だけ、成る手が1回だけか。
 条件追加:成る手が1回だけだった

余詰修正2
会話修正:ふむ金頭の手が1回だけ、成る手が1回だけか。 ⇒ ふむ成る手が1回だけ、金頭の手が先手の1回だけか。
条件変更:金頭の手が先手の1回だけだった


推理将棋159-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△32金、▲33角成、△41玉、▲32馬、△同飛、
▲72金、△99角不成、▲88飛、△同角不成、▲61金、△42飛打、
▲51金打 まで13手

(条件)
・13手で詰んだ
・13手詰では後手の合法手が最多な局面で大駒の手を指した(12手目の局面での合法手が187手)
・金頭の手が1回だけあった(2手目△32金-3手目▲33角成)

Suiri1593

156-2の9手詰における後手の合法手が最多になったのは詰む直前の8手目での合法手88手でした。合法手を増やす手段としては、後手が△99角不成で香を持ち駒にすることで、空きマスへの駒打ちで合法手を稼ぐことと、2段目の駒を初期配置の飛だけにすることで飛の移動先を増やすことがメインでした。また、先手と後手で多くの駒を取ることにより盤上の空きマスを増やすのが奥の手で、9手だとこのくらいしか出来なかったのですが、13手詰ともなると後手の手が2手増えているので合法手を増やすための手を他にも指せそうです。

まず思い付くのは、156-2では2段目の8地点への移動しか出来なかった飛ですが、7段目で飛不成の手を指せば、移動できる地点への成と不成の手があり一気に合法手倍増が可能です。6手目の△37飛不成のあと8手目の△38飛不成で飛の不成と成の手が増えそうですし、10手目に△99角不成で香を取ることもできます。しかし、この手順では3手目の▲33角不成を△同飛で取られてしまうので先手の攻めが途切れそうです。そこで一工夫したのが参考図の手順です。先手角を33地点で取られてしまうと攻めが続かないので、42地点で後手の銀を角で取ってから△同飛で角を取らせる手順です。先手は持ち駒になった銀を打って、61の金を取ってから12手目の△41飛で飛の利きが外れた時に▲52金の頭金で詰ます手順になっています。

Suiri1593a参考図は11手目までの局面ですので、ここで12手目の後手の合法手を数えてみます。後手の飛が42ではなく32地点なら飛を動かす手が2段目だけでなく3筋で稼ぐことができたので飛は42地点なので2段目8地点と41地点合わせて9手が合法手になります。

△99角不成で香を取ったあと先手の▲88飛の協力により△88同角不成で後手は飛も持ち駒にできました。先手の協力が▲88銀なら後手の持ち駒は角、銀、香の3枚なので持ち駒の枚数は参考図の手順の飛、角、香と同じですが、香を79地点へ打つことができないので合法手は少なくなってしまいます。合法手を増やすなら▲88飛の協力が正解です。

盤上の駒や持ち駒を打つ手の合法手を整理してみると
玉:3
飛:55(移動9、打46)
角:64(成9、生9、打46)
金:3
銀:3
桂:1
香:47(移動2、打45)
歩:8
となり、合計は184通りでした。条件は185通り以上なので合法手が1手足りなくて失敗でした。

参考図:▲76歩、△42銀、▲33角不成、△31金、▲42角不成、△同飛、▲72銀、△99角不成、▲88飛、△同角不成、▲61銀不成 まで11手で参考図。その後、△41飛、▲52金 まで13手で詰み

99の香を角不成で取るだけではなく、参考図のように先手の角を取って後手の持ち駒を増やすという着想は良さそうです。参考図では先手は銀を取って攻めに使いましたが合法手が足りませんでしたので、今度は金の入手を目指してみます。初手から▲76歩、△32金、▲33角成とすれば次に32の金を取れますが3手目で王手が掛かっているので4手目からは△41玉、▲32馬、△同飛とします。参考図では後手の飛は42地点なのが残念でしたが、この手順だと飛は32地点でしかも後手の3筋の歩は切れているので飛は先手陣まで直射しており、飛の合法手が増えそうです。後手の角は99地点へ通っているので、次の手番では△99角不成です。7手目は持ち駒にした金を打って詰みを目指します。後手玉は41地点ですし42の飛があるので4筋に壁ができています。そこで9筋側から攻めるのが良さそうですが、持ち駒の金1枚だけでは力不足なので他の駒の入手を目指します。持ち駒の金を打って61の金を取れば、61の金を支えにして金打ちでの詰みを狙います。ただし、金頭の手は1回なので、3手目の▲33角成で金頭の手を指しているので、61の金を取りに行くための7手目は▲72金です。8手目からは△99角不成、▲88飛、△同角不成、▲61金と金を取った局面が12手目の後手番です。ここでの合法手の数はあとでゆっくり数えるとして、12手目の大駒の手のあとに持ち駒の金を打って詰ます必要があります。後手の大駒は盤上の32の飛と持ち駒の飛と角です。先手は61の金を支えにして13手目の金打ちで41の玉を詰める、つまり王手をしなければいけないので王手になる最終手は▲51金打しかありません。11手目を指した局面で▲51金打を加えてみると玉の退路として42地点があるのがわかります。となると12手目の大駒の手は玉の退路を塞ぐための42地点への大駒着手になります。△42角だと最終手の▲51金打を△同角で取ることができるのでダメです。△42飛と寄る手は玉の退路として32地点を空ける手なのでこれもダメ。したがって12手目から△42飛打、▲51金打で詰みとなりました。

この作意順では、12手目の合法手の数は187通りになり、内訳は下記の通りです。
玉:2
飛:60(移動12、成1、生1、打46)
角:64(成9、生9、打46)
金:0
銀:5
桂:1
香:47(移動2、打45)
歩:8

【余詰について】

解説では3手目の▲33角不成の先手角を取ってしまうと攻めが続かないということでその先を読んでいませんでした。はなさかしろうさんから寄せられた余詰手順は下記の通りで、▲33角不成をそのまま取られても先手の飛を攻めに参加させ、後手は角、銀、香、歩の4枚を持ち駒にするという手順でした。12手目の合法手の数は185通り以上の条件を超える超正解の192通りとなっています。
粗検、大変申し訳ありませんでした。

▲76歩、△32飛、▲33角不成、△同飛、▲38飛、△37飛成、▲28銀、△同龍、▲31飛不成、△99角不成、▲32銀、△62角、▲41飛成 まで13手

また、修正条件での余詰は、先手の飛を7筋から後手陣へ侵入させる手順で、詰み形としては上記の余詰と左右反転の形になります。12手目の合法手は186通りになります。
▲78飛、△34歩、▲68金、△77角不成、▲69玉、△68角不成、▲73飛不成、△79角不成、▲71飛不成、△88角不成、▲72銀、△42角、▲61飛成 まで13手

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

NAOさん(作者)「本作は、156-2「後手の最多合法手」からインスパイアされ創作したものです。2手伸ばすと1枚持駒を増やせるが9手から2手だけ伸ばすのでは156-2の類似の手順となるので、それなら4手伸ばしたらどうなるか、検討してみました。結果、先手は攻駒の馬を手放す手順と飛角の位置調整でかなり手を稼げました。難易度はどうでしょうか。」

■正解率約54%なので難しかったようです。

はなさかしろうさん「面白い設問で予想以上に手が広く、熱中しました。11手目までの局面で非王手かつ後手が歩以外の3種類の持駒を持つ場合、後手が6手目以降先手陣で3種類調達する方法では180通りに届きませんでしたが、後手陣で先手の角(馬)を取れば後手陣内の準備に3手費やせるのが盲点で、飛角がベストポジションにぴったり納まる素晴らしい手順が出てきてしびれました。」

■超正解の合法手192通りの余詰連絡、ありがとうございました。

ミニベロさん「歩では稼げないので、取る手は早く捨てないと。先手の主力と思われる角を取らせる順も見えにくい。
さらに「185通り以上」という条件も良く理解できない。
合法手問題は面白いですね。立派な一つのジャンルになりました。」

■一の位が0か5がキリが良かったようです。きっちり187通りの条件だと余詰は出なかったのですが、185通り以上の条件だったので超正解が寄せられました。

RINTAROさん「最初は32飛から37飛不成38飛同飛不成の筋を考えていたが、歩を取っても180通りには遠く及ばない。
飛を敵陣に不成で行くよりも、歩以外の3種駒を取る方が大事だということは分かりましたが、その手段が分からない。
中間ヒントも締め切り前ヒントも想定の範囲内。唯一、「12手目は飛の隣へ飛を打つ手」が新しいヒント。
32金から41玉に気付いたときに全てが氷解しました。」

■△32飛から△37飛不成で歩を取っても合法手を稼げないと即断してしまい余詰を出してしまいました。まさか後手が4枚取るとは。32金から41玉が見え難い序の手。

飯山修さん「角を差し出す手があるとは思わなかった。解けて成程。 この解でやっと185超えなのに余詰があった事が信じられない」

■驚異の190通り超えがありました。粗検、申し訳ありませんでした。

ほっとさん「このテの作は数えるのに手間がかかって苦手。あまり流行ってほしくない条件設定ではある。」

■流行ってしまったのか詰パラで出題中ですね。ということで本問の解説は色々と広げ過ぎないように手加減しました。

諏訪冬葉さん「最終ヒントから馬捨てがわかったので、手順前後が発生しない方法を裏読みしました。合法手の数は数えていません。」

■12手目の合法手を数えると187通りになります、空きマスの数は双方の持ち駒の数を41に足せばOK(最初の頃は1マスずつ数えてました)

原岡望さん「降参です。185通りにするには飛車頭の歩を食いちぎるのだと思いますが76歩 32飛 33角 では4手目駒取になってしまうし、他に思わしい手が見つかりません」

■飛車頭の歩を食いちぎる先手の協力手は考えてしまいますね。正解は序を工夫して32への一回移動でした。


正解:7名

  NAOさん  はなさかしろうさん  ミニベロさん  RINTAROさん
  飯山修さん  ほっとさん  諏訪冬葉さん


(総評)

変寝夢さん「思考局面数だけ見ると。2番が初級のように見えますね。」

■正解者数でも中級が最多でした。

ミニベロさん「上級は遊べましたね。カウント間違いしてるかも。」

■カウントは合ってました、まさか、上級も暗算ですか!?

RINTAROさん「3が難問でした。」

■合法手を増やすための理屈は分かっていても...。

飯山修さん「3月号パラに選択肢400の問題が出てましたね。」

■18手で400通り以上の作品ですね。399通り1図、398通りを2図見つけましたが、担当コメントの397通りが今のところ見つからず。数え間違いかな。

ほっとさん「またも最終ヒント待ちに。」

■第160回は3月中に解いちゃいましょう。

べべ&ぺぺさん「この冬は雪が多いかったです。ようやく春めいてきました。」

■桜の開花予想日が前倒しになりましたね。この結果稿が出る頃には神戸も咲き始めていることでしょう。

占魚亭さん「今回も上級は降参です。」

■第160回は全問解答できると期待してます。


推理将棋第159回出題全解答者: 13名

  NAOさん  はなさかしろうさん  大塚康平さん  変寝夢さん
  ミニベロさん  RINTAROさん  飯山修さん  ほっとさん
  中村丈志さん  諏訪冬葉さん  べべ&ぺぺさん  占魚亭さん
  原岡望さん

当選: 変寝夢さん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください

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推理将棋第159回解答(2)

[2023年3月26日最終更新]
推理将棋第159回出題の159-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第159回出題  推理将棋第159回解答(1) (2) (3)
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159-2 中級 ミニベロ 作 初手以外すべて王手        9手

「9手で詰んだか。9手で頭飛車は珍しい手筋だね」
「先手の「初手以外すべて王手」というのも珍しいけどね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 9手詰
  • 先手は、初手以外すべて王手を掛けた
  • 頭飛車の手があった

出題のことば(担当 Pontamon)

 頭金は手付金ではなく将棋では相手の玉頭への金の手のこと。となると頭飛車は?

作者ヒント

 ほぼ瞬殺レベルなのでノーヒント(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 頭飛車は最終手ではなく3回目の王手の手。先手は初手以外は王手するので飛を取る手でも王手です。


推理将棋159-2 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△64歩、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△62玉、
63飛、△52玉、▲53飛成 まで9手

(条件)
・9手詰
・先手は、初手以外すべて王手を掛けた(3手目▲33角不成、5手目▲42同角不成、7手目▲63飛、9手目▲53飛成)
・頭飛車の手があった(8手目△52玉-9手目▲53飛成)

Suiri1592

Suiri1592aウィキペディアの「将棋用語一覧」によると「頭金」は「敵の玉頭へ金を打って詰む形」とかなり限定されています。推理将棋で「玉頭への金の手」だと、自玉でも相手の玉の玉頭でも良く、金を打つ手だけではなく金移動の手でも良いと解釈されています。さて、将棋用語に見当たらない「頭飛車」はどのような手なのでしょうか?ウィキペディアは必ずしも正しいとは限りません。詰まなくても適の玉頭へ金の手を指すのが頭金だと認識されている人も多いと思います。出題のことばで「相手の玉頭への金の手のこと」と書いたせいか、作者からのコメントでは『「頭飛車(頭金)は自玉でもいいですよ。』とのことなので、「玉頭への飛の手」と解釈するのが無難なので、まずは後手玉の玉頭へ後手の飛を指す場合を考えてみたのが参考図の手順です。後手は2手目に一旦△52飛と指して「頭飛車」を実現させてから、先手に飛を差し出す△42飛を指しています。2手目が頭飛車の手なので3手目の▲33角不成は王手になっていて、△42飛を▲同角不成で取る手も王手になっています。42の角と持ち駒の飛で後手玉を詰ますために7手目は5筋へ飛を打って最終手で▲53飛成で52の後手玉を詰めましたが、7手目の飛打ちの手は王手ではありませんでした。7手目の飛打ちで王手にするには▲52飛しかありませんが、後手玉は王手をかわすには△同玉や△同金で飛を取るしかないので9手で詰めることはできません。7手目で飛を打って王手する以外の王手は▲51角不成ですが、△52玉や△72玉とされると最終手で飛を打っても詰みにはなりません。もし、6手目に△52玉とした場合だと7手目に▲82飛として△72金、▲同飛成として飛角サンドイッチの横型を目指しても71の銀が居るので詰みにはなりません。

参考図:▲76歩、△52飛、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△62玉、▲56飛、△52玉、▲53飛成 まで9手

初手以外は先手は王手を続けるのは結構難しいようです。次は先手の飛を後手玉の玉頭へ打つ場合を考えてみます。そのためには先手は飛を入手する必要がありますが、3手目の王手の▲33角不成からの△42飛、▲同角不成の王手の手順は替えが効かない必須手順のように思われます。5手目に飛を入手しましたが、失敗した参考図の手順の5手目と同じ局面になりそうな気がします。参考図では2手目に指した頭飛車の手を指しましたが、今回は2手目の手が確定していません。詰み形が▲42角に▲53飛成だとすると6手目は△62玉なので、頭飛車で王手するには63の歩が突かれている必要があります。ということで、初手から▲76歩、△64歩、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△62玉の時に▲63飛と飛を打って王手ができました。続けて8手目から△52玉、▲53飛成で詰みになりました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「頭飛車(頭金)は自玉でもいいですよ。いろいろ都合があって。在庫がないので、大昔の初級啓蒙作。」

■出題のことばでは「(頭金は)相手の玉頭」と書いたのは担当の失敗だした。頭飛車は自玉と相手玉の両方で解説しました。

NAOさん「頭金9手詰と同様に、63に頭飛車のスペースを作る。」

■41の金を馬で取って、△64歩でスペースを作る協力に62の後手後手を▲63金で詰める形ですね。

はなさかしろうさん「2手目の64歩が推理将棋らしい準備の手で、玉の寄り道がいい感じです。」

■先手の連続王手条件のために2手目にしか突けない△64歩。頭飛車での詰みではありませんでした。

変寝夢さん「実戦初形/非連続王手/手指定=3&5&7&9,王手/手数=9/手指定=7,動かした駒の種類=飛@頭=v玉で、解図時間は2秒 思考局面数は4669 不詰記憶局面 2263 不詰ハッシュ衝突回数 496 同一局面衝突回数 3でした。王手の縛りがあると、機械的にはかなりスピードアップします。」

■「飛@頭=v玉」は「飛の手 at 後手玉の頭」のような書き方なんですね。この書き方ができるVM2では「尻」とか「腹」とかも行ける仕様になっていそう。

RINTAROさん「こちらが初級でしょう。瞬殺でした。」

■初級の「8手だったら難しくても良いかなぁ」、中級の「ほぼ瞬殺レベルなのでノーヒント」など、作者と解答者の方が難易度判定が正しいようです。

飯山修さん「同一手順はパラ74番で大駒の王手4回の1条件作でした。」

■2手目と4手目は手順前後が可能で同じ詰み上がりになりますが、過去作には同一手順しかないようです。
74番は初王手条件で手順を限定していましたが、本問は3手目と7手目が同一駒の条件でした。

ほっとさん「同一手順があったはずだが自力では見つけられず。」

■詰将棋パラダイス2010年5月号での74番でした。

中村丈志さん「6四歩は意外な2手目でした。」

■先手の連続王手の条件が無ければ4手目での△64歩は可能でした。

諏訪冬葉さん「飛車がいるので序盤の攻防は自明。あとは打つ場所だけ。」

■▲76歩、△74歩、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△62玉、▲52飛、△63玉、▲51角不成では△同金でダメだし、頭飛車になっていない。飛の打ち場所がカギになりました。

べべ&ぺぺさん「連続王手は考えやすかったです。」

■3手目の王手はアレですしね。

占魚亭さん「理詰めで解ける易作。簡潔な問題文も良いですね。」

■出題中の第160回の中級と上級は問題文が長いし、条件も多いので覚えられないとの感想が出そう。

原岡望さん「歩突きの筋の選択で解決」

■5筋の△54歩だと、▲33角不成、△42飛、▲同角不成、△52玉、▲53飛での頭飛車ができますが、△62玉に▲52飛でも▲51角成でも△同金で失敗。7筋、5筋の歩突きがダメなので6筋が正解。


正解:12名

  NAOさん  はなさかしろうさん  変寝夢さん  ミニベロさん
  RINTAROさん  飯山修さん  ほっとさん  中村丈志さん
  諏訪冬葉さん  べべ&ぺぺさん  占魚亭さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第159回解答(1)

[2023年3月24日最終更新]
推理将棋第159回出題の159-1の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第159回出題  推理将棋第159回解答(1) (2) (3)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


推理将棋第159回解説  担当 Pontamon

第159回は13名から解答をいただきました。解答、ありがとうございます。
手数が9手なので中級にした159-2が一番易しかったようで、上級はいつも以上の難問だったようです。


159-1 初級 はなさかしろう 作 七五三           8手

「8手で詰んだみたいだけど、どんな将棋だった?」
「3、5、7手目は同一駒種の手で3手目と7手目は同一駒の手だったよ」
「七五三みたいだね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 8手で詰み
  • 3、5、7手目は同一駒種の手で3手目と7手目は同一駒の手

出題のことば(担当 Pontamon)

 2枚ある駒種での3手だと、王手の時に玉はかわせないので初王手での詰み?

作者ヒント

 3、5、7手目が同一駒種で8手で詰む詰形は3通りあって、それぞれの「同一駒種」は共通です(はなさかしろう)

締め切り前ヒント

 とどめは飛打ちなので初手は飛移動の手になります。


推理将棋159-1 解答

▲78飛、△34歩、▲68金、△77角成、▲48金、△78馬、
58金左、△69飛 まで8手

(条件)
・8手で詰み
・3、5、7手目は同一駒種の手で3手目と7手目は同一駒の手(3手目▲68金、5手目▲48金、7手目▲58金左:▲68金と▲58金左は同一駒)

Suiri1591

Suiri1591a条件を整理すると、先手の初手以外の3手は全て同種の駒の手で、5手目の駒は3手目とは違う同種の駒とのことなので、初手以外は2枚ある駒の手なのが確定しています。もしかするとそれが罠で、9枚ある歩の着手かもしれないと思うのは過剰反応でしょう。

順に検討してみます。▲16歩、▲18香、▲98香、▲17香の順で1筋の香と9筋の香を条件に合わせて指すことはできますが、金の羽根付きの居玉を詰ますことはできません。次に桂ですが、▲36歩、△34歩、▲37桂、△77角不成、▲同桂、△何か、▲35桂とすれば先手の着手し条件はクリアできますが後手は角を取られてしまうので、6手目と8手目の2手だけで詰ますことはできません。となると、3、5、7手目に動く同種の駒は、銀か金になります。7手詰の形なら8手だと先手に余裕ができるので、△48角に最終手△53銀の形を目指して、先手の銀は待ちの手を指してみたのが参考図の手順です。79の銀は3手目に▲68銀として7手目に▲79銀で元の場所に戻ります。39の右の銀は5手目に▲48銀として後手に角不成で取らせて、とどめの△53銀を打つ予定でしたが、△53銀を打つ手が回ってこなくて失敗でした。

参考図:▲58玉、△34歩、▲68銀、△66角、▲48銀、△57角不成、▲79銀、△48角不成 まで8手

次は残る駒種の金の場合を検討します。片方の金を2回動かして、もう一方は1回だけなので、飛の横利きを遮る右金での▲38金と左金は57地点まで上がって△57角成で金を取らせてから△58金の頭金で詰ます手順ができそうです。▲56歩、△34歩、▲68金、△66角、▲57金、△同角成、▲38金、△58金で詰みになりますが、57地点で金を取らせるタイミングの関係で、3手目に▲68金で7手目に▲57金と指すことができませんでした。▲48玉、△34歩、▲78金、△77角不成、▲68金、△同角成、▲38金、△58金の玉腹への金打ちでの詰み手順でも5手目の金の手は3手目の金を動かしているので条件をクリアできていません。

金を取って「とどめは金」の詰み形ではダメなのでしょうか?と言っても初手以外の先手着手は金の手なので金を取らずに銀を取ろうとしても上手く行きません。79の銀のままだと△77角不成、△88角不成、△79角不成の順なら最終手の8手目にようやく銀を取れるだけです。初手を▲78銀としても4手目の△77角成のあと6手目に△78馬で銀を取っても△77角成が王手なので3手目か5手目に▲68金としておくしかなく、▲58金と寄ったとしても8段目に金が居る状態で△68銀だと▲同金でダメです。

金以外にとどめに使えそうな駒は?飛がありました。初手で▲78飛とすれば、△77角成から△78馬で飛を取ることができそうです。初手から▲78飛、△34歩、▲xx金、△77角成、▲xx金、△78馬、▲xx金、△xx飛の手順で詰ますことになりそうです。飛打ちは78の馬を支えにしての飛打ちですし、先手玉は59に居るので最終手は△69飛で確定です。あとは69の金と49の金の処理になります。69の金は4手目の△77角成が王手にならないように3手目に▲68金とすることになり、5手目は別の金の手なので49の金を▲48金と上がって、玉の退路を塞ぎます。7手目の金の手は68の金を58へ寄って最終手の飛打ちに利きを残さず、かつ、玉の退路を塞ぐ▲58金左になります。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

はなさかしろうさん(作者)「157-1(Pontamonさん作)へのオマージュです。パズルにとって難しさは諸刃の剣かと思いますが、8手だったら難しくても良いかなぁ…と、その一月半後、初手玉に惹かれて自らはまりそうになり、思い出せて助かった次第です…。」

■作者あるあるとは言えませんが、担当はよく自作手順を忘れます。

NAOさん「なるほどの初手78飛。8手詰では金の手が多い印象があるが、「初手に(実質)金の手が指せず、3手目に動いた金が取られてはいけない」制約があると結構悩ましい。」

■初手▲58玉と指してみたくなる。

大塚康平さん「推理将棋に慣れていなかったため、初級でも難しかったです。非常に楽しめました。」

■今回は中級より初級の方が難しかったようです。解けた問題だけでも結構ですし、解けなくかった問題の感想も大歓迎。

変寝夢さん「自作ソフトで解かせてみました。問題文は、実戦初形/非連続王手/手指定=5,指定手数比較=同駒種:3/手指定=7,指定手数比較=同駒種:5/条件一致回数指定=6,2&4:>:1,移動後の段=7|8|9/手数=8/%協力自玉で解図時間は9分21秒 思考局面数は4031636 不詰記憶局面 889854 不詰ハッシュ衝突回数 1084330 同一局面衝突回数 3928で、8通りの詰みを発見。そこから人力で解を見つけました。」

■自作ソフトはVM2というソフトで、推理将棋のみならず様々なルールに対応されています。アップル用のプログラミング言語のSwiftで開発されています。
5手目は3手目と同種駒、7手目は5手目と同種駒のように指定するみたい。

ミニベロさん「一見5手目の駒が取られ駒風。巧みな条件で、誰もが知っている8手が好作になった。」

■3手目と7手目が同じ駒なので、後手が取るなら5手目に動かした駒だと考え易い。

RINTAROさん「初級にしては難しい。3、5、7手目金に当たりを付けて解く。」

■左右の銀だと、元に戻るか7段目へ上がるくらいしかできそうにない。

飯山修さん「私の過去問DBでは8手で3,5,7手が同一駒種の作品は2作だけだった。3,7が同一駒はパラ28番。もう一つは3,5が同一なのでいずれ姉妹作で発表されると予想。」

■3,5が同一なのは、解説中の初手▲56歩や▲48玉の手順かな。

ほっとさん「解きやすくて良い。」

■中級よりこの初級の方が難しかったとの感想が多かったです。

中村丈志さん「金の運び方が難しかった。」

■解答手順の最終手△68金では▲同銀とされて不詰みでした。

諏訪冬葉さん「以前にも「金を3回動かす」はあったので覚えていました。」

■「金着手は3回だったが最終手は金ではなかった」の149-1でしょうか。

占魚亭さん「すぐに金とわかる条件。」

■その金を取って、とどめに使いたい誘惑が。

原岡望さん「玉を動かす余裕はないと気付いて解決」

■同種駒3回でもう一手残っている先手着手は玉ではありませんでした。


正解:11名

  NAOさん  はなさかしろうさん  大塚康平さん  変寝夢さん
  ミニベロさん  RINTAROさん  飯山修さん  ほっとさん
  諏訪冬葉さん  占魚亭さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第160回出題(4月10日まで)

[2023年3月27日最終更新] 中間ヒント

160-2の会話と条件の補正

分かりにくい出題文のようなので、下記のように補正させていただきます。

会話:

  • 「重複する手もあったけど、同じ終局図なのに4人の手順は違っていたね。」⇒「A君の手順には他の人の手があったけど、B君、C君、D君の手順には他の人の手は無いのに4人とも同じ終局図になる別々の手順だね。」に変更。
  • 「C君とD君の手は矛盾している感じだけど」 ⇒ 「B君とC君の手の両方がある手順やB君とD君の手の両方がある手順もありそうですが、C君とD君の手は矛盾している感じなので」に変更。
  • 会話の最後に
    教授「C君の手でもD君の手でも同じ終局図になるというのが終局図を探すヒントになりそうだよ」
    を追加。
  • 「さて、どんな手順だったのでしょうか。」⇒「さて、実際の対局手順はどんな手順だったのでしょうか。」に変更。

条件:

  • 「同じ終局図になる手順」⇒「同じ終局図になる別々の手順」に変更。

(3月19日 Pontamon)


将棋についての話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル、推理将棋の第160回出題です。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

解答、感想はメールで2023年4月10日までにTETSUまで (omochabako@nifty.com) メールの題名は「推理将棋第160回解答」でお願いします。 解答者全員の中から抽選で1名に賞品リストからどれでも一つご希望のものをプレゼント! 1題でも解けたらぜひご解答ください。

推理将棋第160回出題  担当 Pontamon

今月は条件が比較的に多い作品ばかりです。
条件が多いと解き易くなる場合もありますが、逆に全ての条件をクリアすることが難しさの原因になることも。


■本出題


■中間ヒント (3月27日 作者)

160-1初級:将棋の格言では、とどめは何でしょう?(けいたん)
160-2中級:同じ終局図になる別手順に「9手/右の手に同じ筋の手で応じたあとに上の手が2回」がある(Pontamon)
160-3上級:12手目に86の歩を玉で取るためには後手は1手の猶予もありませんね(チャンプ)

■締め切り前ヒント (4月3日頃 Pontamon)


160-1 初級  けいたん 作  大駒を1枚小駒を1枚     8手

「8手で詰みか」
「初手は歩突きだったね」
「大駒を1枚小駒を1枚取ったな」
「成る手はないね」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 8手で詰み
  • 初手は歩突き
  • 大駒を1枚小駒を1枚取った
  • 成る手なし

160-2 中級  Pontamon 作  手順が多い9手        9手

教授「諸君、この9手で詰んだ終局図になる手順と特徴のある手を答えて」
A君「この手順で、右の手に左の手で応じました」
B君「この手順で、同の手がありました」
C君「この手順で、22角成がありました」
D君「この手順で、最終手は上の手でした」
教授「重複する手もあったけど、同じ終局図なのに4人の手順は違っていたね。A君の手順には他の人の手があったけど、B君、C君、D君の手順には他の人の手は無いのに4人とも同じ終局図になる別々の手順だね。しかし、実際の対局手順には君らの手は無くて、「右の手に同じ筋の手で応じる手」がある手順だったんだよ」
A君「C君とD君の手は矛盾している感じだけど、B君とC君の手の両方がある手順やB君とD君の手の両方がある手順もありそうですが、C君とD君の手は矛盾している感じなので、事実は小説より奇なりとはこのことですね」
教授「C君の手でもD君の手でも同じ終局図になるというのが終局図を探すヒントになりそうだよ」
さて、どんな手順だったのでしょうか。
さて、実際の対局手順はどんな手順だったのでしょうか。
(条件)
  • 9手で詰み
  • 右の手に同じ筋の手で応ずる手があった
  • 同じ終局図になる別々の手順には下記の手が単独もしくは複数含んだものもあるが、「右の手に同じ筋の手で応ずる手があった」手順にはこれらの手は含まれていない
    A)右の手に左の手で応じた
    B)同の手があった
    C)22角成があった
    D)最終手は上の手だった

※右の手、左の手、同の手、上の手は、棋譜にそれらの文字がある手のことです


160-3 上級  チャンプ 作  挑発合戦!?         15手

熱男「昨日指した将棋の話を聞いてくれよー」
冷男「どうかしたのか?」
熱男「こっちが後手だったんだけどさ、相手が初手に▲86歩として来たんだよ」
冷男「それはナメられたもんだね」
熱男「そう!だからこっちも△42玉とやり返してやったんだよ」
冷男「最初からとんでもない出だしだな」
熱男「そしたら相手は平然とした顔で次の手を指してきたから、カッチーン!と来たわけよ」
冷男「それはお互い様だろ」
熱男「そこで俺様ピッカーン!と閃いたのさ」
冷男「何をだよ」
熱男「あの86の歩をズッバーン!と玉で取ってやったら、さすがに平然とはしてられないだろうってね」
冷男「どうしたらそういう思考に辿り着くか全く理解できないけど?まぁそれでどうだったのさ」
熱男「12手目に▲86玉と歩を取ってやったさ」
冷男「一応なんとか無事に目標は達成したということか」
熱男「でも次の歩の手を見て俺様悟ったんだ」
冷男「負けをか?」
熱男「何で分かるんだよっ!」
冷男「そんだけ自玉を突っ込んで行ったら当然だろ」
熱男「それで仕方なく14手目を指したんだ」
冷男「何か他に対処法は無かったのか?」
熱男「14手目は1手しか指せる手が無かったんだよ」
冷男「で、15手目に詰まされたというわけか」
熱男「挑発に乗った俺様がバカだった・・・」
冷男「(気付くのが遅いだろ・・・)で、成る手や不成の手は無かったのか?」
熱男「そういや、不成の手があったよ」
冷男「なるほど、そうなるとこの手順ってことだな」
熱男「ショッボーン」
さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 15手で詰んだ
  • 指し始めは▲86歩△42玉
  • 12手目に86玉と歩を取った
  • 13手目は歩の着手
  • 14手目の候補手は1手しかなかった
  • 不成の手があった

このコーナーで出題する問題を募集します。入門用の易しい問題を歓迎。作者名、問題、解答、狙いなどを記入して「推理将棋投稿」の題名でTETSUにメール(omochabako@nifty.com)してください。

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推理将棋第158回解答(7)

[2023年2月28日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-7の解答、第158回出題の当選者(中村丈志さん、ミニベロさん)を発表します。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第158回出題  推理将棋第158回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


158-7 上級 はなさかしろう 作  指し初めはうさぎのたまごで 61手

「あけましておめでとう! 今年は卯年だね」
「謹賀新年! 『おおきな森のどうぶつしょうぎ』だと桂がうさぎだね」
「うさぎといえばイースターで卵を運んでくるんだよね」
「誕生や再生のシンボルなんだね。今年こそ良い年になるといいな」
「ほんとにね。ゆっくりたっぷりやっていこうよ」
「うん。よし、61手でできたね。持駒は桂が1枚ずつだよ」
「「というわけで、本年もよろしくお願いします!!」」

61手で詰んだ手順を下記の情報をもとにして再現してください。一体何ができたのでしょうか。

(条件)

  • 61手で詰んだ
  • 詰上りの持駒は双方桂1枚ずつ
  • 7手目までの局面で1筋の1~7段目の全てに駒があった
  • 14手目までの局面の駒配置は55を中心とする点対称
  • 18手目の△同玉に対して飛を縦に動かした
  • 22手目は2度目の銀の手
  • 28手目の△39角生に対して2度目の▲57歩で応じた
  • 32、34、36手目はそれぞれ△13角生、△64歩、△88歩
  • 38手目の△同玉に対して▲42馬で応じた
  • 41~44手目は34、74、46、66の順に銀を打った
  • 46~49手目はいずれも右方向への桂跳ね
  • 52、54、56、58手目に82、72、31、21の順に歩を打った
  • 55、57、59手目はそれぞれ▲63と、▲78金、▲48玉
  • 60手目の△65銀に対して▲45銀引で応じた

出題のことば(担当 Pontamon)

 はて、うさぎは哺乳類なのに「うさぎのたまご」とは如何に?イースターエッグのことでした。

作者ヒント

 何かがあぶり出されます(はなさかしろう)

締め切り前ヒント

 23手目に73で角成した馬が5回の移動で42地点へ行くまでに歩3枚を取る。後手の13の角は57地点で3回歩を取って13へ戻る。


推理将棋158-7 解答 担当 Pontamon

▲16歩、△14歩、▲15歩、△13角、▲16香、△12飛、
17桂、△94歩、▲96歩、△95歩、▲97角、△94香、
▲98飛、△93桂、▲53角不成、△57角不成、▲52歩、△同玉
97飛、△62銀、▲同角不成、△42銀、▲73角成、△79角不成、
57歩、△同角不成、▲83馬、△39角不成、▲57歩、△同角不成、
▲56馬、△13角不成、▲23馬、△64歩、▲33馬、△88歩
▲53歩、△同玉、▲42馬、△44玉、▲34銀、△74銀
46銀、△66銀、▲76歩、△33桂、▲77桂、△45桂
65桂、△89歩成、▲54歩、△82歩、▲53歩成、△72歩
63と、△31歩、▲78金、△21歩、▲48玉、△65銀
45銀引 まで61手

(条件)
・61手で詰んだ
・詰上りの持駒は双方桂1枚ずつ(60手目△65銀、61手目▲45銀引)
・7手目までの局面で1筋の1~7段目の全てに駒があった(初手から▲16歩、△14歩、▲15歩、△13角、▲16香、△12飛、▲17桂)
・14手目までの局面の駒配置は55を中心とする点対称(8手目から△94歩、▲96歩、△95歩、▲97角、△94香、▲98飛、△93桂)
・18手目の△同玉に対して飛を縦に動かした(18手目△52同玉、19手目▲97飛)
・22手目は2度目の銀の手(20手目△62銀、22手目△42銀)
・28手目の△39角生に対して2度目の▲57歩で応じた(28手目△39角不成、25手目▲57歩-29手目▲57歩)
・32、34、36手目はそれぞれ△13角生、△64歩、△88歩(32手目△13角生、34手目△64歩、36手目△88歩)
・38手目の△同玉に対して▲42馬で応じた(38手目△53同玉、39手目▲42馬)
・41~44手目は34、74、46、66の順に銀を打った(41手目▲34銀、42手目△74銀、43手目▲46銀、44手目△66銀)
・46~49手目はいずれも右方向への桂跳ね(46手目△33桂、47手目▲77桂、48手目△45桂、49手目▲65桂)
・52、54、56、58手目に82、72、31、21の順に歩を打った(52手目△82歩、54手目△72歩、56手目△31歩、58手目△21歩)
・55、57、59手目はそれぞれ▲63と、▲78金、▲48玉(55手目▲63と、57手目▲78金、59手目▲48玉)
・60手目の△65銀に対して▲45銀引で応じた(60手目△65銀、61手目▲45銀引)
Suiri1587

本問は推理将棋では珍しい「あぶり出し」です。詰将棋では初形と詰み上がりに意味がある図が出現するものは立体曲詰、途中にも意味のある図が現れるものを3段曲詰と呼ぶとのことですが、推理将棋の初形は平手の初期配置が基本ですので、本問の「卵」の途中図と詰み上がりの「卯」が出現する場合には2段曲詰とでも言うべきでしょうか。

手数は61手と長いですが、あぶり出しで図形を作らないといけないので、かなり多くの手が明かされています。

28手目△39角生、29手目は2度目の▲57歩
32手目△13角生、34手目△64歩、36手目△88歩
38手目△同玉、39手目▲42馬
41手目▲34銀、42手目△74銀、43手目▲46銀、44手目△66銀の銀打ち
52手目△82歩、54手目△72歩、56手目△31歩、58手目△21歩の歩打ち
55手目▲63と、57手目▲78金、59手目▲48玉
60手目△65銀、61手目▲45銀引
の20手が明示されています。明示されている手が多いとは言え全体の3分の1です。残り3分の2の手は推理が必要です。

28手目の△39角生と32手目の△13角生は「生(不成)」が付いているので盤上の角の手なので同じ後手の角だとすれば、30手目は△57角生のはずです。29手目は2度目の▲57歩とのことなので30手目は△57角生ではなく△同角生でしょう。また、2度目の▲57歩ということは初期配置の57の歩が取られて(57地点とは限らないが)、27手目以前に▲57歩があったことになります、その歩が後手に取られた後の29手目に2度目の▲57歩なのであれば、後手角の動きからすると▲57歩(25手目以前)、△57(同)角生(26手目以前)、△39角生(28手目)、▲57歩(29手目)、△同角生(30手目)、△13角生(32手目)の順で着手されたはずです。

38手目の△同玉の棋譜では着手地点が不明ですが、もちろん37手目と同じ地点の着手になります。

34手目の△64歩は歩突きの手かもしれませんが36手目の△88歩は明らかに歩を打つ手なので、後手の8筋の歩が切れている必要があります。

41手目からの4手は全て銀を打つ手なので40手までに先手も後手も銀2枚を取っておく必要があります。

次の条件の歩打ちの4手も同様に後手は事前に歩を4枚入手しておくことと2筋、3筋、7筋、8筋の後手の歩が切れている必要があります。

7手目までの着手を考えてみると、先手は4手掛けて15、16、17地点へ先手駒を配置して、後手は3手で12地点と14地点を自駒で埋めることになりそうです。初手から▲16歩、△14歩、▲15歩、△13角、▲16香、△12飛の手順になります。△14歩のあと13地点△13桂とすると12地点を埋めるのは△12香しかなく、空いた11地点を△11角で埋めると4て必要になるので、4手目△13角、6手目△12飛で決定です。この7手を先後逆にして8手目から14手目を指すと55地点で点対称となる配置が14手で実現できます。初手から、▲16歩、△14歩、▲15歩、△13角、▲16香、△12飛、▲17桂、△94歩、▲96歩、△95歩、▲97角、△94香、▲98飛、△93桂。この14手までの着手で先手も後手も右の桂は端筋に配置されてしまうので、46~49手目の右方向への桂跳ねの手は初期配置での左桂になるので、46手目△33桂、47手目▲77桂、48手目△45桂、49手目▲65桂となり、これら45と65の桂は60手目△65銀と61手目▲45銀引の手で取られて終局図での持ち駒の桂になります。また、後手の角は△13角に配置されているので、前述手順の△57(同)角生、△39角生、△57角生、△13角生を指すことができて、歩2枚と銀1枚を取ることができます。しかし、後手は銀打ちを2回する必要があるし、歩打ちも4回する必要があり、歩や銀の駒取りが足りていません。13の角が57、39、57、13の順に動く手順を考えていましたが、△57角生で初期配置の歩を取り、△79角生で銀を取った次の手が1回目の▲57歩であれば△同角生から△39角生で2枚目の銀を取り、2回目の▲57歩に△同角生と指してから△13角生とする手順が可能でした。この順だと銀を2枚取れますが、歩は3枚止まりなのでもう1枚歩を取る必要があります。52手目から始まる4連続の歩打ちの前に少なくとももう1枚の歩を取る必要があります。38手目の△同玉の条件があったので、先手が玉頭に歩を叩いて△同玉で取らせる手順が目に浮かびます。

Suiri1587a_20230228112301一方、▲97角に配置された先手の角は、52手目からの後手の4連続歩打ちができるように、2筋、3筋、7筋、8筋の後手の歩を取っておく必要があります。97地点からだと▲53角生で歩を取り、▲62角生で銀を取り、▲73角成で歩を取り、▲83馬でも歩を取り、▲56馬を経由して▲23馬と▲33馬で歩を取ってから39手目の▲42馬とすれば一連の手順で歩を5枚と銀2枚を取ることができますし、後手の歩打ちのための2筋、3筋、7筋、8筋の後手の歩の除去もできます。歩取りが1枚多いようですが、玉頭に歩を叩く手に使うと歩取りの枚数の計算が合います。

△同玉の手が18手目なので、15手目からの手順を▲53角不成、△何か、▲52歩、△同玉と進めれば同玉の手が丁度18手目になるので、次の19手目の飛が縦に動く手の▲97飛を指します。この▲97飛を指せるように15手目に▲53角生で97地点を空けています。16手目は17手目に▲52歩の歩打ちができるように△57角生です。20手目から△62銀、▲同角生、△42銀が2回目の銀の手。後手の角も隙間を見ながら手を進める必要があるので、23手目からは▲73角成、△79角生、▲57歩、△同角生、▲83馬、△39角生、▲57歩と指せば28手目の△39角生と29手目の2回目の▲57歩がぴったし。30手目の△57同角生に31手目は後手の馬を右方向へ再度チェンジするための▲56馬。32手目から△13角生、▲23馬、△64歩、▲33馬、△88歩と条件をクリアしつつ指し進めると、後手は△88歩で持ち駒の歩を1枚使ってしまったので歩1枚を補充する必要が出てきました。先手は▲33馬までで後手の歩を払うべき筋の歩を取ったので持ち駒に歩があります。そこで37手目からは▲53歩、△同玉、▲42馬、△44玉の手順で歩を後手に渡して、2枚目の銀を入手し、後手玉を44地点へ移動させます。最終手は▲45銀引ですので玉は44で詰むことになります。42の馬によって33と53の玉の退路を抑えています。41手目からの4手連続銀打ち▲34銀、△74銀、▲46銀、△66銀の結果、最終手で王手をかける▲45銀引の銀腹は46の銀でカバーしているので詰みになります。

45手目は46手目からの4手連続の桂跳ねができるように77地点を空ける▲76歩、続けて、△33桂、▲77桂、△45桂、▲65桂で50手目は52手目指定の△82歩を指せるように88の歩を成る△89歩成です。51手目は55手目の▲63とを実現するためのと金作りのための▲54歩を指します。終局図では後手玉は54でも詰む形ですが、この▲54歩を指せるようにするために詰まされる地点は44だったのです。

52手目の△82歩の後に▲53歩成でと金を作ります。54手目から最終手までは棋譜が全て指定されているので、△72歩、▲63と、△31歩、▲78金、△21歩、▲48玉、△65銀、▲45銀引までの61手で詰みとなりました。

59手目の局面で盤上は「卵」の図になっていて、終局図では「卯」の図です。「うさぎのたまご」の真意はイースターエッグではなくこの立体曲詰のことでした。(終局図は真っ直ぐ立った2本のうさぎの耳にも見えるかな)

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

はなさかしろうさん(作者)「盤面に卯を並べてみたら38枚だったので卵経由にしました。旁のハネの形や卵の点の大きさなどがいま一つなのはご海容いただけると幸いです。早いもので今年ももう6分の1が過ぎましたが、改めまして、良い年になりますように。」

■推理将棋は平手初期配置から開始なので、あぶり出しには手数がかかるのであぶり出し作品は少ないですね。

NAOさん「虫食い棋譜の穴埋め問題の形式の力技で見事な「卯」完成。
20手目~37手目、先手角/馬と後手銀の動きが鍵。59手目で「卵」にも見え、そこからうさぎ"桂"を取り合う。」

■「卵」から「卯」への立体曲詰めでした。

飯山修さん「61手中40手くらいは指定されているのであとは空白を埋める作業。過去の超長編作よりかなり易しめ。」

■投稿があった時、61手とのことで余詰検討が大変そうだと思ったのですが、61マスを作って手を埋めて行くと意外と簡単で条件不足や手順前後などの余詰も無いことを確認することができました。

ほっとさん「盤面一杯に「卯」が!かなり無理矢理な表現だが、よくぞ作ったとしか言いようがない。」

■途中、「卵」も現れて来ており、イースター・エッグとイースター・バニーが会話に出ていることを納得。

ミニベロさん「解けませんでした。」

■61手という手数の他に条件の絡み合いを暗算で解くのはキツイ。

RINTAROさん「詰上り「卯」。理屈で解けるので、順番に条件を確認しながら解いていけばいいです。」

■14手目までで端の配置がほぼ見えて、あぶり出されるのが「卯」の字が予想されるなら5筋は空いていて左右4つの筋が使われる。

諏訪冬葉さん「83→56→23の馬の大移動が見つかって何とか解けました」

■先手の馬、後手の角の大移動で歩を3枚補います。

原岡望さん「「卯」年 ヒント頼みでなんとか。」

■あぶり出されるのが「卯」だと予想できれば、あとは辻褄合わせの手を埋める作業になります。


正解:7

  NAOさん  飯山修さん  ほっとさん  RINTAROさん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  原岡望さん


(総評)

NAOさん「今回は年賀詰のアイデアがなかなか浮かず作品投稿を断念。解く方に専念し、易しいのから難しいのまで楽しめました。」

■担当は、リアル年賀状は今年で最後という連絡だけで推理将棋は記載しませんでした。来年からはメールとかSNSで新年の挨拶です。

べべ&ぺぺさん「お久しぶりです。」

■お久しぶりです、2023年の解答送付をよろしくお願いします。

飯山修さん「今年の年賀詰は数字のこじつけが例年よりやや強引な感じ。もう10回以上になるのであまり数字にこだわらず作品数が例月より多いだけにしては」

■来年なら数字だけでなく、年内イベントのパリ五輪に絡ませることもできそうです。

占魚亭さん「上級は降参です」

■長手数2題もあって、上級は解くのが大変です。

ほっとさん「新年から重量級が多くて参りました。」

■年賀推理は出題期間が長いので、年賀条件に無理矢理こじつけて長編を出題できるチャンスでもあるのです。

RINTAROさん「最終日に慌てて解く。5番までは短時間で解けたが、6に苦戦し7を先に解くことにする。ヒントを頼りに6を考えるが、時間切れ。解答発表が楽しみです。」

■簡単な初級があるとはいえ、出題数の多い年賀推理を1日で解くのは大変でしょう。

諏訪冬葉さん「年間全問正解の目標は早くも失敗に終わりました。」

■残り全問正解へ目標を切り替えましょう。

原岡望さん「雪の日に一日考えました」

■雪の日ということは関東で大雪警報が出ていた締め切り日の2月10日の一日で解図されたのですね。


推理将棋第158回出題全解答者: 11名

  NAOさん  べべ&ぺぺさん  中村丈志さん  飯山修さん
  占魚亭さん  ほっとさん  ミニベロさん  RINTAROさん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  原岡望さん

当選: 中村丈志さん、ミニベロさん

おめでとうございます。
賞品をお送りしますので、賞品リストから選んだご希望の賞品と送付先をメールでお知らせください

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推理将棋第158回解答(6)

[2023年2月27日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-6の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

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158-6 上級 ミニベロ 作  初駒王手が16回・遊べる35手詰 35手

「それでは今年の年賀詰を発表します。35手詰です」
「2023年だから、23手じゃないの」
「2023年の3と、令和5年の5で35手なの」
「なんか無理やりだね」
「でも、初駒王手16回というお目出度いテーマだよ」
「初が付けばいいというもんじゃないけどね」
「いいの! その初王手駒による王手だけど、
 歩の王手9回と、香の王手を含む生駒の王手が16回あり、
 すべて異なる駒だから、初王手駒としました
 また、七草粥にちなんで、同の手は7回です」
「開き王手や両王手はどうするの」
「それは注釈を見てね。あと、銀のコビンに歩を打つ手があるよ」※

さて、年賀詰はどんな手順なのでしょうか。

(条件)

  • 35手詰
  • 歩の王手9回と、香の王手を含む生駒の王手が16回あり、すべて異なる駒
  • 同の手が7回
  • 銀のコビン(ナナメ前)に歩を打った ※

※ 開き王手は、動いた駒ではなく、王手を掛けている駒が当該
※ 両王手は1回とカウントし、どちらかの駒が初王手駒であれば可
※ 上記注釈は、開き王手・両王手があることを保証しない
※ 一度王手した駒は、持ち駒になってもその履歴は消えません


出題のことば(担当 Pontamon)

 王手16回を先手と後手で分担可能か推理しよう。連続王手義務がない推理将棋での35手詰は35手で詰む意味です。

作者ヒント

 玉以外のすべての駒種の王手があった(ミニベロ)

締め切り前ヒント

 18、19手目は2手連続の逆王手。歩の王手は7手目▲25歩から31手目▲97歩まで。開き王手、両王手なし

余詰修正

 会話と条件文の「歩の王手9回を含む生駒の王手」の部分を「歩の王手9回と、香の王手を含む生駒の王手」に修正させていただきます。

修正2

 会話の『 すべて異なる駒だから、初王手駒としました」』の続きに『 また、七草粥にちなんで、同の手は7回です』の1文を追加、
 追加条件
  ・同の手が7回


推理将棋158-6 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△42玉、▲33角不成、△玉、▲26歩、△24玉、
25歩、△35玉、▲36歩、△45玉、▲46歩、△55玉、
56歩、△65玉、▲66歩、△角、▲77桂、△同角不成
68飛、△74玉、▲75歩、△85玉、▲86歩、△角成、
▲88銀、△95玉、▲96歩、△馬、▲同香、△玉、
97歩、△86玉、▲87銀、△77玉、▲78金 まで35手

(条件)
・35手詰
・歩の王手9回や、香の王手を含む生駒の王手が16回あり、すべて異なる駒(3手目▲33角不成、7手目▲25歩、9手目▲36歩、11手目▲46歩、13手目▲56歩、15手目▲66歩、17手目▲77桂、18手目△77同角不成、19手目▲68飛、21手目▲75歩、23手目▲86歩、27手目▲96歩、29手目▲96同香、31手目▲97歩、33手目▲87銀、35手目▲78金)
・同の手が7回(4手目△33同玉、16手目△66同角、18手目△77同角不成、24手目△86同角成、28手目△96同馬、29手目▲96同香、30手目△96同玉)
・銀のコビン(ナナメ前)に歩を打った(25手目▲88銀、31手目▲97歩)

Suiri1586

王手とその応手の2手一組で王手1回なので、王手16回なら32手になりますが最後の王手は詰みなのでその応手は不要です。つまり王手16回では31手が必要なので35手詰なら王手や応手以外の余裕が4手あることになります。ただし、最短の王手は3手目の▲33角不成なので、初手と2手目で余裕手が2手減ります。後手玉は中段へ出ないと先手の突き歩での王手にはならないので、2手目△42玉で3手目の▲33角不成の王手に△同玉と指した状態では5手目の王手の手はありません。となると6手目は7手目の歩突きで王手になるように4段目へ玉を進める手なので△24玉になるでしょう。しかし、これだと5手目▲26歩に7手目▲25歩での王手になり、1筋から9筋の歩突きでの王手9回を実現できません。▲25歩の王手に△15玉とすれば1筋の歩突き王手▲16歩は実現できますが、2筋は先手の飛が居るため後手玉は2筋へ戻ることができません。歩突き王手は1筋から始める必要がありそうです。そうなると△24玉の後の1筋へ玉が行くための余裕手が足りません。何か解決方法を探す必要があります。

Suiri1586a2手一組で王手1回として計算しましたが、王手に対する応手が王手、つまり逆王手であれば余裕手を1手得ることができます。参考図の手順では、▲77桂の王手に対して△同角不成の逆王手に▲68飛の逆王手、さらに△67桂の逆王手と3手続けて逆王手を指しています。しかし、最後の△67桂の王手で使った桂は▲17桂か▲77桂で先手が王手をした時の桂なので初駒での王手ではないので失敗です。▲68飛の王手の時に桂打ちでの逆王手ではなく△76玉と逃げると、以降、▲67銀、△75玉、▲76歩、△85玉、▲86歩、△95玉、▲96歩の35手までで、後手玉は9筋まで行けて王手16回を実現できますが、どちらにしても詰みではないので失敗です。

参考図:▲76歩、△42玉、▲33角不成、△同玉、▲16歩、△24玉、▲78銀、△14玉、▲15歩、△25玉、▲17桂、△15玉、▲25桂、△同玉、▲26歩、△35玉、▲36歩、△45玉、▲46歩、△55玉、▲56歩、△65玉、▲66歩、△同角、▲77桂、△同角不成、▲68飛、△67桂、▲同銀、△74玉、▲75歩、△同玉、▲76歩、△85玉、▲86歩 まで35手

歩の王手9回なので参考図の手順では1筋の歩突きでの王手から9筋の歩突きの王手までを実現しようとしたのですが、後手玉は9筋へ辿り着くことができませんでした。でも銀のコピンへ歩を打つ手で歩の王手を1回実現することができたので、単に銀のコピンへ歩を打つだけではなく、銀のコピンへ歩を打って王手することも念頭に入れれば、歩突きの王手を2筋から開始しても良さそうです。参考図の手順では序にあった桂の王手や空き王手による香の王手は後回しになりそうですが、参考手順のように▲77桂の逆王手で桂の王手はできそうです。序で△35玉、▲36歩、△45玉の時に▲37桂の王手は可能ですが、次の王手のために△55玉とするしかないので4筋の歩突きでの王手ができず、歩の王手9回が実現できなくなります。つまり、2~9筋の歩突きでの王手と銀のコヒンへの歩打ちでの王手で歩の王手9回が確定です。後手の△77同角での逆王手があるとしても王手16回を実現するには先手が15回王手する必要があります。角の王手と歩の王手9回で10回の王手は確定しているので、初駒王手の条件だと同じ駒で2回の王手はできないので、残っている飛と6~9筋の9段目の初期配置の駒の計5枚での王手が必要になりそうです。

初手から▲76歩、△42玉、▲33角不成、△同玉、▲26歩、△24玉、▲25歩、△35玉、▲36歩、△45玉、▲46歩、△55玉、▲56歩、△65玉、▲66歩の王手に対して△66同角で歩を払っておくとあとの▲68飛の移動合を逆王手にすることができます。17手目から▲77桂、△同角不成、▲68飛で2手連続の逆王手を実現しました。桂と飛の王手は済んだので残りは香、銀、金での王手です。続けて△74玉、▲75歩、△85玉、▲86歩の王手に△95玉と逃げると同の手が少なくなるので、先に△同角成で歩を払っておいて、▲88銀に△95玉と指します。▲88銀はのちに銀のコビンの97へ歩を打って王手するための準備です。続けて▲96歩、△同馬、▲同香、△同玉、▲97歩、△86玉、▲87銀、△77玉、▲78金 までの詰みとなります。最後は銀、金での王手でバタバタしましたが、やはり「とどめは金」ですね。

余詰手順例

元条件の余詰
▲76歩、△42玉、▲33角不成、△同玉、▲78銀、△24玉、▲79金、△15玉、▲16歩、△25玉、▲26歩、△35玉、
▲36歩、△45玉、▲37桂、△55玉、▲56歩、△65玉、▲66歩、△同角、▲77桂、△同角不成、▲68飛、△74玉、
▲75歩、△85玉、▲86歩、△95玉、▲96歩、△86玉、▲87歩、△76玉、▲77銀、△87玉、▲88金 まで35手

修正条件の余詰
▲76歩、△42玉、▲33角不成、△同玉、▲26歩、△24玉、▲25歩、△35玉、▲36歩、△45玉、▲46歩、△55玉、
▲56歩、△65玉、▲66歩、△同角、▲77桂、△同角成、▲68飛、△74玉、▲78銀、△98角、▲75歩、△85玉、
▲86歩、△95玉、▲96歩、△同玉、▲98香、△86玉、▲87歩、△同馬、▲同銀、△77玉、▲78金 まで35手

粗検、申し訳ありませんでした。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

ミニベロさん(作者)「粗検申し訳ありません。33手を直前に35手に変更したのが間違いでした。
解答者並びに担当先生にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。」

■33手の方はまた別の機会に出題させていただこうと思います。

NAOさん(双方解)「修正の「香の王手」で手が見えなくなり、最終ヒント待ち。
先手が王手を続ける途中で、後手からの逆王手が1回入ると、先手王手でないちょっと緩んだ攻防の2手が入る。どのタイミングでどう緩めるかが難しい。86同角成~97歩が目から鱗の手順です。」

■▲96歩の王手を△同馬で払い、▲同香による王手を実現したのが作意順でした。

飯山修さん(余詰解)「締め切り前ヒントを参考に20手目迄は一直線だが98に埋める駒は角しかない事にやっとに辿り着く。 2手の余裕をどう使うかであるがこれはかなり難しかった。
ただこの順は同が6つしかないので余詰順ということか。正解順は判らず。」

■△98角で香の利きを止め、△95玉、▲96歩の王手の時に△同玉で歩を取る手を実現してからの▲98香での香の王手を実現する手順を捻り出したのは凄い。修正2の「同の手7回」でギリギリ逃れていますが修正2の掲載時点では見落としていました。修正条件での余詰例として掲載しました。

ほっとさん「最終ヒントが出てからも24~26手目がなかなか浮かばず。全然遊べなかったです。」

■24手目に先に△95玉と逃げて▲88銀に26手目の△86角成だと同の回数が6回になってしまいます。修正2はこの対応でした。

RINTAROさん「18、19手目の逆王手を頼りに粘ったが、条件を満たす手順を見つけられませんでした。特に香の王手が難しい。」

■金の王手が無く、王手14回の手順をいただきました。(後手が99の香を取って、香を打って先手に取らせて、最終手は▲98香の香打ちまで)

はなさかしろうさん(双方解)「初王手駒n枚で2n+3手で詰み。この設定が悩ましくも楽しかったです。5手目以降の先手の非王手2回がかなり手広く、24手目の86同角成になかなか手が伸びなくて結局最終ヒント待ちでした。その間にn最大化を試みて19まで行けましたが、本問を解き終えてから顧みると99の香が使えていないのが残念です。

n=19の例
▲7六歩 △4二玉 ▲3三角不成△同 玉 ▲7八銀 △2四玉
▲4八銀 △1五玉 ▲1六歩 △2五玉 ▲1七桂 △1六玉
▲2五桂 △同 玉 ▲2六歩 △3五玉 ▲3六歩 △4五玉
▲4六歩 △5五玉 ▲5六歩 △同 玉 ▲5七銀 △6五玉
▲6六歩 △同 角 ▲7七桂 △同角不成 ▲6八飛 △7四玉
▲7五歩 △8五玉 ▲8六歩 △9五玉 ▲9六歩 △8六玉
▲8七歩 △7六玉 ▲7七銀 △8七玉 ▲7八金まで

■歩の王手は盤上の1筋から9筋までと▲87歩の歩打ち王手合わせて10回、11の香、左右の桂、左右の銀、左の金、先後の角、飛の王手で計19回王手ですね。

諏訪冬葉さん「降参です。コビン条件を満たせず。残念です」

■銀のコピンへの歩打ちが王手ではなく待ち手なら後手玉でその筋の歩を取って貰う必要があります。歩打ちでの王手であれば9段目の銀のままだと後手玉に7段目に来てもらうことになり、7段目の金で王手して誘い込むくらいでしょうか。なので銀を8段目へ動かしておくのが都合が良いのです。


正解:4

  NAOさん  ほっとさん  ミニベロさん  はなさかしろうさん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第158回解答(5)

[2023年2月26日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-5の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第158回出題  推理将棋第158回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
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158-5 上級 Pontamon 作  先手も後手も2回と3回    11手

「あけましておめでとう、さっそく指し初めと行くか」
「新春ルールは2023年に因んで、10手目まではそれぞれが選んだ2つの筋を交互に指して、11手目からは自由着手にしよう。このルールだと10手目までに二人とも2回指した筋と3回指した筋が出来て23年らしいし、足した5は令和5年に通じるしね」 ※1
「最初の10手は新春の儀式みたいなものだね。新春ルールへの追加で、お互いの年明け最初の手で動かした駒は二度と動かしてはいけないことにしよう」
「了解。では、よろしくお願いします。」
 :
「この11手目からは本気の勝負だね。ではこの手でどうだ!」
「あれっ、僕が本気を出す前にその11手目の初王手で詰まされてしまった」
「詰みに直接関係している僕の駒は6枚だね」 ※2
「直接ってなんか意味深な言い方だな」
「・・・・」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 11手目の初王手で詰み
  • 10手までは先後それぞれが選んだ2つの筋を交互に指した ※1
  • 詰みに直接関係する先手駒は6枚 ※2
  • 初手と2手目で動いた駒は二度と動かなかった

※1:先手と後手が10手目まで着手する筋は重複してもよいし全く別々でもよい
※2:詰みに直接関係する先手の駒とは、王手している駒、玉の退路を抑えている駒、これらの駒を後手玉に取られないように支えている駒です


出題のことば(担当 Pontamon)

 先手の6回の着手で詰みに必要な先手駒が6枚あるということは...

作者ヒント

 先手の6枚の駒のうち3枚が初期配置の駒(Pontamon)

締め切り前ヒント

 詰みに直接関係する先手の初期配置の3枚の駒は、4筋、5筋の歩と角。


推理将棋158-5 解答 担当 Pontamon

▲68飛、△54歩、▲36歩、△42玉、▲66歩、△53玉、
▲37桂、△44玉、▲65歩、△55玉、▲76歩 まで11手

(条件)
・11手目の初王手で詰み(11手目▲76歩)
・10手までは先後それぞれが選んだ2つの筋を交互に指した(先手は6筋と3筋:▲68飛、▲36歩、▲66歩、▲37桂、▲65歩、後手は5筋と4筋:△54歩、△42玉、△53玉、△44玉、△55玉)
・詰みに直接関係する先手駒は6枚(6枚の駒:37桂、47歩、57歩、65歩、68飛、88角)
・初手と2手目で動いた駒は二度と動かなかった(初手▲68飛、2手目△54歩)

Suiri1585

先手は9手目るまでの5手を2つの筋を交互にしか指せないので後手陣に迫るにしても詰みに必要な駒の入手にしてもかなり制限されています。1手で後手陣の駒を入手できそうなのは角着手です。通常手順だと、▲76歩、△34歩、▲22角成の後2筋着手を▲21馬とすれば角と桂を入手でき、21の馬を支えにして角か桂を打つ手で詰みを狙えるかを考えるところですが、初手が7筋着手なので5手目と9手目も7筋の手を指す必要があり、無駄手は指せても詰みにつながる手は無さそうです。

Suiri1585aそこで思い付いたのが参考1図の手順です。後手も10手目までは2つの筋を交互に指さなければいけませんが、玉を動かせば中段へ進出することが可能です。先手角は裏道の▲97角から▲31角不成で銀を取り、中段での銀打ちで後手玉を詰ませるために玉の退路カバーと銀の支えとして▲36歩と▲37桂を指し、最終手の▲45銀で44の後手玉を詰ませることができました。しかし、10手目は2手目に動かした歩を再度動かす手なので条件をクリアしていませんでした。また、詰みに直接関係している先手の駒を確認してみると、31角、36歩、37桂、45銀の4枚なので駒数が足りていません。

参考図:▲36歩、△54歩、▲96歩、△42玉、▲37桂、△53玉、▲97角、△44玉、▲31角不成、△55歩、▲45銀 まで11手

参考図の手順で条件をクリアできていなかった10手目を△55玉とすれば、46地点、56地点、66地点は初期配置の歩でカバーしているので、詰みに必要な駒数を簡単に増やせそうです。11手目を▲66銀とすると、31角、37桂、47歩、57歩、66銀、67歩の6枚の駒で迫っているのですが44地点の退路があって不詰みです。

詰みに直接関係している先手の駒数を増やすには、5段目玉が良さそうです。玉の退路としてありそうなのは玉腹2地点と玉後方の4段目3地点です。参考図同様に▲37桂を指せば45地点をカバーできます。また△54歩と△55玉の配置だと、玉の退路として残るのは44地点、64地点、65地点の3点です。角の王手なら55の玉と44の退路を同時にカバーしますが、角の入手が問題です。▲76歩と▲77桂で65地点をカバーすることはできても64の玉退路が塞がりません。64地点と65地点の縦並びの玉退路封鎖に適しているのは▲68飛です。67の歩が切れていれば▲68飛の1枚で玉退路をカバーできますが、後手に67の歩を取って貰うことはできないので、▲66歩から▲65歩として64地点をカバーして、▲68飛で65の歩を支えれば良いことに気付きます。問題だった角で王手するための角入手ですが、たとえ角を持ち駒にできたとしても▲66角と打っての王手だと△65玉と逃げられてしまいます。角を取れないし、角を持っていたとしても打てないとなると、初期配置の角を使うことに気付くはずです。つまり空き王手の▲76歩を11手目に指せば詰み形が完成します。

初手から、▲68飛、△54歩、▲36歩、△42玉、▲66歩、△53玉、▲37桂、△44玉、▲65歩、△55玉、▲76歩の順で詰みとなります。なお、後手の着手筋を5筋と6筋にした場合も同じ詰み上がりの図になりますが、8手目からの△64玉、▲65歩、△55玉のところの▲65歩が王手になるため初王手で詰みの条件をクリアできません。

詰みに必要な先手の駒を確認してみると、37桂、47歩、57歩、65歩、68飛、88角の6枚になっています。詰みには直接関係していないですが空き王手の最終手も詰み上がりには必要な手ですので意味深な表現になっています。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

Pontamon(作者)「作ってあった「詰み上がりに必要な先手駒が最多の7枚」の作意順を変更したら今年の年賀推理にぴったりでした。10手目までの条件設定により詰みに必要な駒数情報は不要になったのですが年賀推理なので解き易いように必要駒数を明かしました。」

NAOさん「先手の選んだ3筋と6筋が離れているのが気づきにくい。」

■後手玉の両脇を抑えるには左右から迫る。

飯山修さん「不自由な7筋の手を11手目にもってくる事に気が付く時間が長すぎて苦戦。教訓:初王手で詰みの問題は最終手76歩を まず考えよう。」

■初手76歩は多いけど最終手76歩は少ないかと...。

ほっとさん「これが作意っぽいが、65歩は詰みに関係していないので、詰みに関係している先手の駒は5枚しかない。果たして真相は?」

■▲65歩は△64玉が出来ないようにしているので「玉の退路を抑えている駒」に該当します。盤上から65の先手の歩を取り去っても68の飛の利きがあるので詰みにはなりますが、手数の制限があるので後手が先手の6筋の歩を取ってから都へ戻ることはできません。後手は盤上の65の歩を取り除くことができないので、65の歩は64地点の玉の退路を抑えるために必要な駒になります。詰将棋の作図的には配置不要な歩という感覚なのしょうね。

ミニベロさん「角の王手で斜め後ろに戻れない詰みは昔からあるが、この条件は初めて見る」

■過去作を確認しましたが、この詰み上がりの空き王手作品は無かったようです。

RINTAROさん「詰上り図に気付くまでの試行錯誤が楽しいです。」

■2つの筋を交互に指すという条件はたまに目にするので絞るのが難しく、推理は置いておいてとにかく試行錯誤でやってみるのもあり。

はなさかしろうさん「11手目の初王手ですね。第一感5段目玉で筋を探す問題ですが、3筋の形と6筋との組み合わせ方が推理将棋ならではの好感触でした。」

■初期配置の先手の歩を退路封鎖に活用するには5段目玉ですね。

諏訪冬葉さん「ヒントから「55玉を角の利きで詰ます」と予想して45と64を埋める手段を探しました。」

■初期配置の角のヒントから、▲76歩、▲77桂の配置から最終手▲85桂の空き王手を考えると64と65地点が埋まりません。

原岡望さん「切札は最後に」

■11手目からは自由着手なので先手や後手が指していた筋の可能性もありましたが初着手の筋でした。


正解:8名

  NAOさん  飯山修さん  ほっとさん  ミニベロさん
  RINTAROさん  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん
  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第158回解答(4)

[2023年2月25日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-4の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第158回出題  推理将棋第158回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
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158-4 中級 Pontamon 作  4年分の年賀推理       11手

「あけましておめでとう。元旦早々何やってるの?」
「今日は差し出し日に元旦って書いて年賀状を出す日だから年賀状を書いているんだ」
「物は言いようだけど12月25日までに出せなかったんだろ。で、何で将棋盤が出てるの?」
「年賀状に年賀推理を書いているだろ、でも毎年毎年作るのが面倒だから4年間使える1作を作ったんだ」
「どんなの?」
「11手で詰んで、先手も後手も指した駒は2個ずつ。駒の表裏は不問だよ」
「物理的に1つの木片の駒なら、成って裏面で使っても1つということだね。それで?」
「23年から26年の4年間使えるように、23地点から26地点までの2筋の着手があったという条件さ」
「令和5年にちなんだ着手は?」
「5段目での駒成だよ。昨年作ってたら4段目での駒成にしたな」
「来年、6段目での駒成りにできないのなら、来年も新作を作らないといけないね」
「・・・・」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 11手で詰んだ
  • 先手も後手も着手した駒は2個ずつ(駒種の数ではなく物理的な駒の個数。駒の表裏で使ってもひとつの駒とする)
  • 23、24、25、26地点の着手があった
  • 5段目での駒成があった

出題のことば(担当 Pontamon)

 動かした駒が2つならアレ。詰みの定義が異なる詰将棋と推理将棋。連続王手義務がない推理将棋で「11手詰」なら11手で詰む手順ですね。

作者ヒント

 駒成はもちろん5手目の角成(Pontamon)

締め切り前ヒント

 昨年の年賀推理(146-5)での先手の使用駒数は3つで今回は2つで同じ詰み形。


推理将棋158-4 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△42玉、▲33角不成、△32玉、▲15角成、△24歩
26馬、△23玉、▲25馬、△12玉、▲34馬 まで11手

(条件)
・11手で詰んだ
・先手も後手も着手した駒は2個ずつ(先手:77の歩と88の角(7手目以降は馬)、後手:23の歩と51の玉)
・23、24、25、26地点の着手があった(6手目△24歩、7手目▲26馬、8手目△23玉、9手目▲25馬、)
・5段目での駒成があった(5手目▲15角成)
Suiri1584

23地点から26地点までの2筋の着手があるとなると一番に思い浮かぶのは先手の飛先の歩を突き進む手順です。歩成してから飛を取り、飛打で詰ませてみたのが▲26歩、△32飛、▲25歩、△52金左、▲24歩、△62金上、▲23歩成、△61金、▲32と、△62金上、▲41飛 の11手の手順です。先手は27の歩を突いて行き、と金になってから32の飛を取って41へ飛を打つ順なので2つの駒だけです。棋譜の字面を見ると後手は飛を振る手以外は金の手なので2つの駒だけに見えますが、金は左右の金を動かしているので後手が使った駒は3つになるので失敗です。また駒成が5段目ではなく3段目なので、駒成条件をクリアしていませんでした。

Suiri1584aこの失敗手順では23から26までの地点の着手を全て先手が指した手順でしたが、先手と後手で分担するのが良いかもしれません。参考図の手順では先手は2筋の歩を突いて飛で後手陣へ向かいます。後手は2筋の歩を突いて、玉を14地点へ移動する時に23地点を通過します。▲25歩を支えにして▲24龍で詰ませたのは良いのですが、今回も駒成が3段目の▲33飛成だったので失敗です。かと言って、▲33飛不成から▲35飛成して▲24龍では先手は手数オーバーになるし、後手玉は14地点から動けず、指せる手がありません。(他の駒を動かすと着手駒が3つになる)

参考図:▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲26飛、△24歩、▲36飛、△23玉、▲33飛成、△14玉、▲24龍 まで11手

参考図の後手の手順を見てみると似た展開があったのを思い出します。△23玉のあとに△14玉へ行くのではなく△12玉とする手順です。確か、この配置での詰みは先手の馬での単騎詰でした。つまり、先手の着手は▲76歩の歩を突く手と角が動いて角成してから馬の手で12の玉を詰める手順です。駒の角が成ってもひとつの駒とのことなので先手が着手する駒は初期配置で77に居た歩と88に居た角の2枚だけになります。

初手は▲76歩しかありませんが、2手目は△24歩と△42玉のどちらでしょう?2手目に△24歩を指すと3手目の▲33角不成の王手の際に△42玉とはできないので、2手目は△42玉で3手目の▲33角不成の王手に△32玉とかわします。その後、△24歩から△23玉、△12玉と指します。指定された2筋の4地点の着手のうち、後手は23地点と24地点の着手ができるので、25地点と26地点は先手が指す必要があります。と言っても使用する駒は確定しているので▲26歩と突くことはできません。▲44角から▲26角はできますが、25地点の着手ができません。ということは26地点の手は馬の着手になります。3段目での駒成が禁じられているので先手は▲33角不成の後で後手陣から角を引く時に駒成します。ここまでの手順は初手から、▲76歩、△42玉、▲33角不成、△32玉になりますが、次の5手目は角引きでの駒成で、更に次の先手番の時に25地点や26地点へ行ける地点で駒成する必要があります。▲55角成では馬で25地点や26地点へ行けないので、5段目での駒成は▲15角成になります。5手目から▲15角成、△24歩、▲26馬、△23玉、▲25馬、△12玉までは必然の流れで、最終手は12の玉に唯一馬の利きが通る地点への手の▲34馬で詰みとなりました。

(短評)

Pontamon(作者)「詰み上がりは昨年の年賀推理と同じで、△12玉を▲34馬で詰める単騎詰でした」

NAOさん「2筋の歩は1回だけ。4段目と5段目の角成はできるけど6段目ではダメと。」

■来年は2024年なので、3年分の推理将棋作りということで、「6段目の駒成/同種駒で24、25、26地点着手あり」でどうか?(手順前後以外でもメチャ余詰みました)

飯山修さん「角を使う場合76歩とセットなので75馬の詰上りが思い浮かぶが2筋条件クリアは不可能。馬単騎詰という事になるが 私の脳内に12玉34馬の形はまだ"アレ"として登録されておらず角はアッサリ捨てて歩飛車コンビに決め打ち撃沈。
中間ヒントを見て呆然。そういえば去年の年賀詰に先手の3手の無駄手を生かす問題を検討すると予言されていた。」

■早々に捨てていた歩と角の組み合わせなのに、中間ヒントが「5手目の角成」はショックだったでしょう。

占魚亭さん「26馬~25馬が面白い動き。」

■詰パラ#404(2019/7)では、15、25、35、45の横一直線の動きでした。

ほっとさん「条件はもう少し洗練できそうだが。」

■括弧書きを注釈にするとスッキリしたかな。

ミニベロさん「端玉を仕留める馬の単騎詰は10手でできるが、巧みな条件でこの詰め上がりを想像させない。」

■最短手数ではない11手の馬単騎はちょっとズルいかな。両王手や単騎詰は明かさないことが多いですが、角単騎の最短11手は作品化されていないみたいなので角単騎を明かして作ろうかな。

RINTAROさん「15角成が妙手。」

■26、25地点経由で34へ戻るには▲15角成が必須。

はなさかしろうさん「年賀お約束の11手。玉方5手、攻方3手の珍しい形なのに攻方がもう1手遊ぶというのがいいですね。」

■この馬単騎の形の最短は10手なので、11手だと攻方に余裕手が増えて3手になります。その3手をどのようにして消費させるかのアイデアと工夫で新作可能。

諏訪冬葉さん「角と76歩しか動かせないなら単騎詰めに持ち込むしかない」

■そうです。"アレ"は馬単騎詰でした。角単騎詰も11手で可能ですが5段目での駒成は無理。

原岡望さん「見慣れた詰上がり」

■1年前も同じ詰み上がりでした。


正解:9名

  NAOさん  飯山修さん  占魚亭さん  ほっとさん
  ミニベロさん  RINTAROさん  はなさかしろうさん
  諏訪冬葉さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第158回解答(3)

[2023年2月23日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-3の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第158回出題  推理将棋第158回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
  推理将棋おもちゃ箱)  推理将棋(隣の将棋)  どんな将棋だったの? - 推理将棋入門


158-3 中級 けいたん 作  先手後手とも5筋に角を打つ   9手

「9手で詰みか。この対局は令和5年の指し始めにふさわしいんじゃないかな」
「そうだね。君も僕も後手陣の5筋に角を打ったからね」
「角成を同銀で取る手があったな」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 9手で詰み
  • 先手後手とも後手陣の5筋に角を打つ
  • 角成を同銀で取る手あり

出題のことば(担当 Pontamon)

 令和5年にちなんで、先手も後手も5筋へ角を打ちます。

作者ヒント

 不成あり(けいたん)

締め切り前ヒント

 後手の後手陣への角打ちは玉の退路を塞ぐ協力手です。


推理将棋158-3 解答 担当 Pontamon

▲76歩、△34歩、▲22角成、△同銀、▲52角、△42玉、
▲41角不成、△51角、▲32金 まで9手

(条件)
・9手で詰み
・先手後手とも後手陣の5筋に角を打つ(5手目52角、8手目△51角)
・角成を同銀で取る手あり(3手目▲22角成、4手目△22同銀)
Suiri1583

Suiri1583a角成を同銀と取る条件があるので、▲22角成、△同銀の手順を決め打ちしてまず間違いないでしょう。これで先手も後手も角を持ち駒にするので、あとは双方とも5筋に角を打って、先手は金を入手して頭金までの形を目指し、後手は飛の横利きを遮りつつ61の金を明後日の方向へ移動する△72金の協力手をさせばいいはずです。参考図の手順がその手順になります。先手は金を入手するために相手陣の5筋へ▲52角と指し、後手も相手陣の5筋へ△58角と角を打って無事解くことができたと思ったのですが、条件を確認したところ、5筋の角打ちは相手陣ではなく後手陣が指定されていました。

参考図:▲76歩、△34歩、▲22角成、△同銀、▲52角、△58角、▲41角不成、△72金、▲52金 まで9手

参考図の駒配置だと、51には玉が居るし53には歩が居て、52は先手が打った角が居るので後手は角を後手陣の5筋へ打つことができません。となると、参考図の詰み形ではないことになります。参考図の5手目までの手順▲76歩、△34歩、▲22角成、△同銀、▲52角と7手目の金を取る手は変更できる余地が無さそうです。5手目までの変更が無いということは、後手の角打ちを6手目にはできないので6手目を他の手にして8手目に後手陣の5筋へ角を打つしかありません。8手目に角を打つと言っても6手目の局面では打つ場所がないので、6手目は後手の5筋の駒を移動して8手目に角を打つ場所を空ける手のはずです。候補としては△54歩か51の玉を△42玉か△62玉とする手の計3手のいずれかです。

6手目△54歩で8手目△53角の場合は、7手目に▲41角不成で金を取って9手目に▲52金としても飛の横利きがあるので詰みにはなりません。となると6手目は玉を動かす手で8手目は△51角になります。△62玉の場合、7手目に▲41角不成や▲61角不成で金を取って、△51角の次に角頭の52へ金を打てば良さそうですが、もう一方の金の利きがあるので詰みません。▲61角不成のあとに▲72金では飛が利いているのでダメです。したがって6手目からは△42玉、▲41角不成、△51角と進み、飛の利きが届いていない32地点へ▲32金と打てば詰みとなります。32地点は銀の利きがありそうですが4手目の△22同銀で角を取っているので32地点に銀の利きはありません。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

NAOさん「角を同歩か同玉で取る別手順はよく見かけたが角成同銀は珍しい。意外な収束。」

■同飛だと左右どちらも銀が残るので実現できない詰み形でした。

中村丈志さん「4二玉が難しかったです。」

■角の打ち場所を空けるには△54歩か玉移動が必要。41や61へは手数が足りなくなります。

飯山修さん「ここ迄はサービス問題か」

■解いてみると簡単だったかもしれませんが、余詰回避のギリギリ条件の作品でした。

占魚亭さん「「同銀」は協力手だった。」

■2つの意味での協力手。銀の利きをそらすことと、取った角を玉の退路へ打って埋めること。

ほっとさん「うまく限定させている。」

■「同銀で角を取った」としても良さそうですが、▲76歩、△34歩、▲22角成、△32飛、▲62角、△同銀、▲32馬から△22銀、▲42金や△52金左、▲41飛などの詰みがあるので「角成を同銀」である必要があります。余詰を回避する条件で限定されています。

ミニベロさん「過去にあるようでないのが、作者お得意の隙間技術。」

■担当は既存作の別条件をよく作ります。というか、作ってみたら同じ詰み上がりが過去作にあったというパターンが多いですが。

RINTAROさん「これも52角の筋しかないので分かりやすかったです。」

■先手の5筋角打ちは後手陣指定なので▲52角で決まりですね。

はなさかしろうさん「51角が推理将棋らしく好感触でした。」

■腹金を実現するために△51角の協力が推理将棋らしい手。

諏訪冬葉さん「一昨日まで条件を「敵陣に角を打った」と誤解していました。」

■危うく誤答送付の可能性があったということですね。準備してあった本問の解説と参考図では後手の角打ちを△55角としていましたが、諏訪さんの短評を見て、解説と参考図を調整しました。

原岡望さん「妙手玉頭角にてこずりました」

■玉頭角を打って、金を取ってからの頭金が常套手段ですが、本作では失敗します。


正解:10名

  NAOさん  中村丈志さん  飯山修さん  占魚亭さん
  ほっとさん  ミニベロさん  RINTAROさん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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推理将棋第158回解答(2)

[2023年2月22日最終更新]
推理将棋第158回出題の158-2の解答です。推理将棋は将棋についての会話をヒントに将棋の指し手を復元するパズル。はじめての方は どんな将棋だったの? - 推理将棋入門 をごらんください。

関連情報: 推理将棋第158回出題  推理将棋第158回解答(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
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158-2 初級 諏訪冬葉 作  年賀状没問題2          7手

「この7手で詰む問題、ヒントに「5」を使っているのになんで没なの?」
「使ってはいるけど『5筋の手がなかった』って存在を否定するのはどうかと」
「そういうものなのかな・・・」

さて、どんな手順だったのでしょうか。

(条件)

  • 7手で詰んだ
  • 5筋の手はなかった

出題のことば(担当 Pontamon)

 「駒成なし」や「端の手なし」など「なし」の条件はもちろん「あり」です。

作者ヒント

 正確には「5筋???の手はなかった」なのです(諏訪冬葉)

締め切り前ヒント

 「あり」を使って「5段目の着手あり」でも成立します。無いのは52の手。


推理将棋158-2 解答 担当 Pontamon

▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲24歩、△42飛、
▲23歩成 まで7手

(条件)
・7手で詰んだ
・5筋の手はなかった(初手▲26歩、2手目△42玉、3手目▲25歩、4手目△32玉、5手目▲24歩、6手目△42飛、7手目▲23歩成)


Suiri1582

Suiri1582a7手詰み手順なら一番多い最終手▲52金までの手順や▲53銀までの手順が思い出されます。金や銀の最終手ではない手順して、確か角に右が付く手の▲31角右成までの詰み手順があったはずです。参考図が▲31角右成までの7手で詰む手順です。これで無事解けたと思ったのですが、棋譜を見直してみたら途中に△52金左の手が入っていたので失敗でした。

参考図:▲76歩、△34歩、▲22角不成、△52金左、▲42角、△41玉、▲31角右成 まで7手

最終手が5筋の手ではない他の手順を思い出してみると、参考図と同じ詰み上がりになる▲31馬までの手順の他に、▲42金や▲62金までの手順がありますがこれらは△52玉、△51金左・右、▲51同角不成のように3手も5筋の手が入ってしまうのでこれらもダメです。と悩んでいたら、忘れた頃に出題される例の手順がありました。そう、飛先の歩を突き進めて行って▲23歩成で詰ます手順です。これなら先手は2筋の着手だけですし、後手は△42玉、△32玉、△42飛の3手だけなので5筋の手が入る余地がありません。初手から、▲26歩、△42玉、▲25歩、△32玉、▲24歩、△42飛、▲23歩成 まで7手で詰みました。

それではみなさんの短評をどうぞ。

(短評)

諏訪冬葉さん(作者)「実は「5筋以上の手」がなかったのです。」

■中間ヒントの「???」部分は、初手▲76歩も▲96歩も禁止されてしまう「以上」だったのですね。担当は具体的な地点情報かと思い「52地点」のことだと推測しました。

NAOさん「敢えて23を隠す7手1条件。」

■「最終手は23の7手」は知られ過ぎてますね。

べべ&ぺぺさん「この手順でいいと思います。」

■はい、正解でした。

飯山修さん「5筋チャクシュの手はないが5筋ツウカの手はあるという事かな」

■「???」部分を「チャクシュ」と予想されたのですね。

占魚亭さん「「5筋の手なし」なら、この順。」

■5筋の着手なしで進んで行っても、とどめが▲52金の順も多いようです。

ほっとさん「5筋の手の無い7手がこれだけだったとは初めて知りました。」

■△52玉が無くて、▲31角右成までで詰む手順だと玉は41なので5筋着手が無いかと思ったら△52金左が必要でした。

ミニベロさん「7手で5筋を使わないのはこれだけなのか。言われてみれば納得。」

■「とどめは偶数筋」も結構少ないようです。条件のアイデアが浮かべば7手もまだまだ行けそうです。

RINTAROさん「5筋の手がない7手はこれだけなんですね。」

■そのようです。7手の29手順を念のため確認しました。

はなさかしろうさん「やっぱりこの手順は特異的ですね。」

■確かに特異体質な詰み手順ですね。

原岡望さん「条件の妙」

■7手で今年の年賀推理なら、23歩成までの手順を決め打ちできたかも。素直に29手順から5筋の手のある手順を外して行くことになった方もいるかと。(一応、確認のために)


正解:11名

  NAOさん  べべ&ぺぺさん  中村丈志さん  飯山修さん
  占魚亭さん  ほっとさん  ミニベロさん  RINTAROさん
  はなさかしろうさん  諏訪冬葉さん  原岡望さん

(当選者は全題の解答発表後に発表)

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